ロード・オブ・ザ・リングのレビュー・感想・評価
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壮大な景色、映像はやはりさすが。この映画に惹き込まれるポイントでも...
最初に。
異世界ファンタシーの元祖
よもや「指輪物語」の実写映像化作品を眼にする事が出来る日が来るとは思わなかった!
それは「全世界の」「指輪物語ファン」「トールキンファン」を充分に満足させ得る作品でなければならないのだから・・・。
今でこそ「異世界ファンタジー」などという世界観は「ありふれた当たり前のもの」になってしまったが、そのすべての生みの親がトールキンであり、「指輪物語」だ!
「指輪物語」以前に、エルフ、ドワーフ、ホビットなど亜人(デミ・ヒューマン)を「人間(ヒューマン)同様に社会生活を営む「種族」」として、詳細設定の体系化を行った作品は存在しない。
トールキン以前に存在したファンタシー作品は(敢えてファンタシーと記す。昨今の「ファンタジーブーム」を指す場合のみ「ジー」と表記する。)
すべて神話物語や伝承的な民話の類をベースにしたものであった。エルフなども出てはくるが、それは日本に置き換えるならば昔話に鬼や妖怪が登場したのと変わらない。
現在、ドラゴンクエストなどのRPGによって広く一般普及した「剣と魔法の世界観」は、すべてこの「指輪物語」から始まったのだ。
だから、この作品を他のファンタシー映画作品と単純に比べてはならない!
執筆された「時代」も、映画化における「縛り」も、何もかも違うのだから。
厳密に言えば「異世界の英雄譚」という設定のみならば、アメリカのパルプマガジン「ウィアード・テイルズ」に掲載された「英雄コナン」などの方が時代が先だ。
しかし、「各種族の特徴、歴史、世界地図、勢力図や相関関係」など「架空世界を詳細に設計する」という手法を小説に登場させたのは、トールキンの「指輪物語」こそが始祖である。
70年代前半、キューブリックや「エクスカリバー」のジョン・ブアマンが映画化を試みようとするが、物語の壮大さに「無理だ!」と諦めている。
78年(日本公開は79年)にはアニメーション作品が制作されたが、ファンを落胆させるのみの結果に終わり、映画を愛するすべての人々に「指輪物語」の映画化は不可能だと思わせるに至った。
だが、半世紀における映画制作技術の進歩、とりわけCGの著しい発達がついに「指輪物語」の実写化を可能にした!
原作に完璧に忠実である事までは出来なかったが、原作の魅惑的なエッセンスを素晴らしい映像として再構築した事は称賛に値する。
この偉業は、私自身の「人生観」にとっても非常に意義深い出来事の一つとして記憶されるものである。
(◯十年、生きてみて良かった!的なw)
私にとっては文句無しに、
ダントツの「生涯ベスト1映画」なのである。
三国志演義?西遊記?どっちで観るか
お金をかけた大スペクタクル冒険活劇としては同種のハムナとかカリブ海賊とかを遥かに凌駕していることは確かです。見どころはCGを駆使したロレンスに匹敵するダイナミックな景観映像とそこで展開される戦闘シーンです。ただし、人物描写とか人間心理への洞察といったドラマ的な要素はありませんから、俳優の演技も添え物でどうでもよろしい。ひたすらCG、CG、CGに感心する映画です。
S/Warsとか駿君とか好きな人はこういう世界観好きなんでしょうね。私はそういうの興味ないけど、それでもこの映画の圧倒的に雄大な映像には脱帽です。
三部作で③がオスカーとってますが、全体が長いので三分割しただけですから、どれも似たような仕上がりで、たまたま他の候補作との兼ね合いでしょうね。特に③が優れているわけではないです。まあ①から始めて、受け付けない人は無理して観ても段々面白くはなりません。
但し、登場人物や場面設定がやたら多いうえに複数の場面が同時進行するので、よほどIQの高い人でない限り話の展開についていけません。とにかく出てくるカタカナ単語がやたら多いうえに、それが人名なのか、種族名なのか。国名なのか、都市名なのか、敵か味方か、日本人には見当がつきません。そもそも子供の時から「指輪物語」になじんでいる英米人が「よく映像になったね」とか「あの役、こんな顔してんだ」とか「あれ、あの話入ってないな」とか突っ込みながら観ることが前提になっているんですから。
そこでこれから観る人のために二つの観方を提案します。
①三国志演義として観る
ある程度ちゃんとお話を理解するのに予備知識なしの丸腰では玉砕必至です。三国志みたような膨大な固有名詞についていくためにはアンチョコに横目使いながら観るといいでしょう。Wikiのあらすじと登場人物は結構役立ちました。
②西遊記として観る
とは言っても、話の大筋は西遊記みたようなゴールを目指して艱難辛苦が続く障害物競争、ってだけですから登場人物にはこだわならい、って誓いを立ててCGとスケール感あふれる映像を堪能する。
木で鼻を括ったような言い方しましたけど、冒険活劇とかファンタジーとか冷笑してた私にしては、かなり面白かったです。一人でDVDで観たのに終わったら拍手しちゃいました。もう一度見てもいいくらい。パチパチパチ
エクステンデッド版〜!!
ザ・ファンタジー
素晴らしい映像、素晴らしい友情。
エクステンデッド版を映画館で観たい!
ドラゴンクエストの世界観に慣れ親しんだ者としては、すんなりと物語の中に溶け込んだ。ホビット、ドワーフ、エルフといった種族に違和感を持つと、つまらなくなります。壮大なスケールの映画だからこそ、この世界観を理解し、溶け込む事が大切です。まずは種族について、
・ホビット…頑丈、食いしん坊
・エルフ…長寿、何故か弓使いばかり
・人間…弱い
・ドワーフ…もてなし好き
・賢者・魔法使い…魔法を使う
・オーク…元々はエルフだった者がダークサイドに行き今の姿に。改良型ウルク=ハイ
それにしても、ポケットに入れた指輪が落っこちないかとずっと心配させられました。特にアルウェンに助けられエルロンドの館へ運ばれるシーン・・・その他にも指輪を落としてしまいそうなところは何箇所もあった。メリーとピピンが笑える存在であるのも映画を盛り上げてますよね。彼らがいないと、つまらない作品になったでしょう。
この1作目では、ガンダルフが良いことを言ってますよね。ゴラムを例にあげて人を自分の判断で殺してはいけないということ。もしかして、未来に人々の運命を救う事になるかもしれない。賢者でさえ未来を読むことはできないと。あと、重要なテーマとして、指輪の誘惑に勝つことが出来るかどうかという点もありました。これには現世界でも通ずる人間の欲望を象徴させていました。
最初は3部作ということを知らずに観てしまったため、ラストが素っ気無かったです。
【2002年3月映画館にて】
【追記:2005.4】
SEE版はレンバスをはじめ、旅に必要な武器などをガラドリエルからプレゼントされるシーンが追加されていた。こんなに重要なシーンを省かれるなんて・・・出し惜しみしすぎだ!
【追記:2020.8】
wowowで放映されたエクステンデッド版より、シネフィルwowowで放映されたのが凄かった!なんとエンドロールが25分!!『ハンガー・ゲーム』シリーズ、『キル・ビル』、『トランスフォーマー』シリーズの長さなんて目じゃない(笑)
世界観に圧倒される
トールキンの予習
原作を知らず観たが、かなり衝撃的だった映画の1つ
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