劇場公開日 2022年9月16日

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「凄まじいほどの圧倒的迫力の映像」ロード・オブ・ザ・リング Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5凄まじいほどの圧倒的迫力の映像

2014年2月22日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、DVD/BD、映画館

単純

興奮

総合90点 ( ストーリー:75点|キャスト:85点|演出:95点|ビジュアル:100点|音楽:75点 )

三部作まとめての感想です。

 とにかく映像が群を抜いて素晴らしい。よくぞここまでの映像を作り上げたものだと思わせる、最高の神話世界の映像娯楽作品。どこかで再上映していたならば是非映画館の大画面と音響で見てほしい。そうしないとこの迫力のある映像と効果音を直接体で感じ取ることが出来ない。

 物語は単純でそれほどたいしたものではない。ただすごい魔力をもった指輪を欲望に負けることなく遠くまで捨てにいくだけ。何かあったら指輪の魔力のせいになるしすぐに欲望むき出しの戦争になる。危機には都合よく助けが駆けつける。何度も飽きずに同じことを繰り返すその頑固な一貫振りは三部作を通して変わる事はない。
 だが設定はそれなりに複雑で、それがこの物語の大きな長所でもあり特色になっている。指輪を捨てに行くだけの話の途中で様々な特色をもった部族や国が登場し、それが旅を極めて困難にするとともに視聴者に緊張の伴う興奮をよぶ。数々の登場人物も魅力的だし個性的。しかし色々な勢力が登場しそれぞれが立場も能力も性格も違うので、原作か解説を読んでいないと少々理解に時間がかかるかもしれない。登場人物も多いし、しかも映画の中で詳しく説明がされるわけでもない。ネットか何かを見て確認しておくのがいいだろう。

 CGを使った映像は本当に素晴らしく、たくさんの化け物やら生き物やらが自然に映像として生きている。作り物感があまりない。城など美術製作の建物やCGで映像化された美術もまた素晴らしく、どれが本物でどれがCGなのか見分けがつかないほど。映画作成の映像を見てようやくどこがCG部分だったか理解したくらいである。それでいて美しくかつ迫力のあるものである。風景もまた美しい。これはCGを使っていない場面ですらそうである。撮影者の鋭い感性やこだわりが強烈に感じられる。特に戦闘場面は凄まじい。たくさんの人々やたくさんの作り上げられたCGが混ざっていながら、それが1つの画面で殆ど違和感なく動いている。
 よくぞこれだけの物を作ってくれたと思わせる。この映像の質だけで十分に見る価値がある。

追記: 2022/11/06
この映画が再上映されているという話を聞き、先週に久々に劇場に行き『トップガン マーベリック』と連日でロードオブザリング三作目『王の帰還』をIMAXレーザーで再鑑賞した。こういう映像の良い作品は劇場で観ると迫力がある。前回最後に劇場で観たのがやはりこの『王の帰還』だったので、19年も劇場に行かなかったことに自分でも驚いた。

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Cape God