「純粋男のクンフー厨二病物語。」カンフーハッスル 林檎さんの映画レビュー(感想・評価)
純粋男のクンフー厨二病物語。
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斧頭会の名を騙り金を巻き上げようとするが、うだつの上がらない二人組の男の片割れシン(チャン・シンチー)の物語。
内容はバカバカしいの連続だけど、ただのおじさんおばさんが実は武道の達人で戦ったら強い、みたいな胸熱ギャップ萌え展開があって好き。
画もバカバカしくて見ていて単純に笑える。めちゃ真剣に戦ってるだけに楽しい。最初の斧頭会のダンスはちょっと長いなと感じるくらい意味わかんなかったけど。他、龍猪城(豚小屋砦)の大家女将さんとシンの追いかけっこは好きだった。アニメだった。
ちゃんとシンが傷ついて再生するときの変態の伏線も効いてるし、ろう話の少女や如来神掌との出会いや人生挫折の流れ。その辺きちんと回収してのラストは脚本として整っていていいなと思った。ただなんか綺麗すぎて泥臭さとかはなかったな。綺麗に収まった感じ。いやいいんだよ、収まったんだから。でも何かひとつ、欲しい感じ。あーでも、このノリって少年マンガなのかもしれない。弱い主人公が目覚めてズバッと悪役をやっつける。そんなノリか。ま、これヒューマンドラマ枠でもないしこれでいいのかも。
ラストのシーン好きでした。飴屋をやってて少年と少女に戻るシーンね。やっぱりどこか純真な心を無くさずまだ持ってるってところが夢だけどいいよね。
ろう者の少女が大人になってからシンと出会った時にあの時助けてくれた少年だと気づくのは、えー?なんで?と感じてしまったのでなにか助けてもらった時のアイテムとか仕草とか、やり取りとか、なにかしらのきっかけで気づくような、ただシンの方は覚えていないような、些細なことで思い出すワンシーンがあっても良かったかなと思う。
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