「マイケル・ベイワールド炸裂!でも社会派?!」アイランド(2005) Kadwaky悠さんの映画レビュー(感想・評価)
マイケル・ベイワールド炸裂!でも社会派?!
ようやく旧作扱いになった「アイランド」を早速借りてきました。
ところで、監督って誰だったけ、とど忘れしてて、
クレジットを見て思い出しました、マイケル・ベイでしたね。
この作品、公開時「宇宙戦争」「スターウォーズEP3」と
大作ぞろいの中での公開だっただけにとても難しい立場にありました。
結局のところ、酷評されはしたものの、すぐに忘れ去られた感があります。
でも、総評から言うと、ぜんぜんおもしろかったです。
マイケル・ベイらしい作品にちゃんと仕上がってる、
というか要所要所がもうマイケル・ベイワールド。
お話は、完全管理体制の施設の中からはじまります。
クローンのお話ということはわかってますので、
この施設がクローン培養の施設であることは見ての通りです。
そこで、ユアン・マクレガー扮する主人公のリンカーン
(実はこのネーミングは意味があるのです)は、
自分たちのこの施設の生活に疑問を抱きます。
ここで、彼を手助けする二人がキーマンです。
ひとりは、6区の技術者マッコード(スティーヴ・ブシェミ)
マイケル・ベイの作品「アルマゲドン」でもかなり特異な独特のキャラを演じてます。
マイケル・ベイ作品にはなくてはならないし、彼が出てたら安心できます。
そして、もうひとりは、脱走したリンカーンとヒロインのジョーダンを追跡する
ローレント(ジャイモン・フンスー)彼の存在がラストの伏線となってますし、
彼がこの作品のテーマの一角を担っています。
ところで、作品の進行自体はもうマイケル・ベイのこれまでの作品の集大成的な映像でした。
もうカメラは回る回る、これでもかってぐらいグルングルンしています。
そして、今回も出ましたカーアクション。
2019年という近未来の設定で、空には近未来的な浮遊物が飛んでるのに、
地上ではあいかわらずアナログなタイヤ走行の自動車が走ってました。
この辺のギャップもカーアクション観てたらどうでもよくなります。
まさに「バッドボーイズ」です。
マイケル・ベイは多分これやんないとダメなんだろうね。
それで、今回のこの作品のテーマはというと「奴隷解放」です。
クローンを黒人に投影させて、「黒人差別」や「奴隷問題」を取り扱った
非常に社会的な作品だったのです。だから主人公の名前がそうなんですね。
結構深い作品でぼく的にぜんぜんOKでした、娯楽作品としてはね。