イノセンスのレビュー・感想・評価
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監督らしく歴史上の人物の箴言、格言が作中に散りばめられ、作画の美しさもあいまって芸術性の高い作品に昇華されていますね。
押井守監督の傑作『イノセンス』(2004)の公開20周年を記念して4Kリマスター版が2月28日から『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』(1995)4Kリマスター版と同時で2週間限定劇場初公開。
『イノセンス』(2004/100分)
公開当時は神山健治監督のTVアニメ版『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』(2002~2003)もリリースされており、TVアニメ版とは違う世界を押井守監督が満を持して9年ぶりに制作するとあってワクワクしましたね。
前作のラスト、草薙素子少佐の失踪から3年後を描いた本作ですが『電脳化・義体化社会における人間とは』をさらに深く追求、セクサロイド機能を持つアンドロイドにまつわる所有者の惨殺事件に絡むメーカーと指定暴力団の闇をバトー(声・大塚明夫氏)、トグサ(声・山寺宏一氏)が真相究明する近未来を舞台にしたバディムービー、フィルム・ノワール。
当時の最先端3D技術で描かれたラストの択捉経済特区の街並みは4Kでさらに美麗になり完全にアートの領域。20年経っても古さを感じさせませんでしたね。
脚本は押井守監督自ら担当。
押井監督らしく釈迦や孔子、プラトン、ダビデ、マックス・ヴェーバーなど歴史上の人物の箴言、格言が作中に散りばめられ、作画の美しさもあいまって芸術性の高い作品に昇華されていますね。
音楽も前作に続き川井憲次氏。印象的な傀儡謡(くぐつうた)も前作以上に荘厳。
エンディングの伊藤君子氏『Follow Me』もフィルム・ノワールな本作のラストに実にマッチしていました。
高校生ぶり、10年以上ぶりに観たがやっぱり押井節
梅田のTOHOは満員でした。
他にも書いてる人がいるけど、実は単純なストーリー。無印の押井攻殻機動隊よりも単純。
それを、長回し台詞(押井氏の好きな竹中直人)や押井氏の個人的思想、哲学、好きなもので長ったらしく解説したり、脱線とは言わないまでも別の方向に言って戻ってきたりというのを繰り返して繰り返して着地するので・・・
個人的にはまあ好きなんだけど、今の若い世代は下手すれば寝るか、台詞や演出の意味を考えていたらまた難解なそれが出てきて付いていけない、という感じになるかも。活字苦手な人も無理なんじゃ?今のスマホに洗脳された人には???だと思う。
平成中期の高校生の自分もそうだったが、ある程度予備知識というか、教養がないと深い所は理解(押井守の思想を)できないかなぁ。
押井守の思想を、って言ったのは、押井氏の場合自分の思想とかやりたいことを全部映画に乗せちゃいたい人なんで、映画=彼の思想というパターンが多いんですよね。
パトレイバー劇場版や無印の攻殻機動隊はまだそれを隠せているんですが、イノセンスはもう思想を煮詰めた感じだから、そのへん理解していないと胸焼けすると思う。
んで、SNSによくいる、「予備知識がなく教養もない割に声がでかい人」には面白くないと叩かれそうね。
4Kの恩恵を100%出しきれてる
バトーが主役
良い続編
起こっている出来事はシンプルなはずが押井節により難解そうに見える難物
イノセンスは最初見たとき小学高学年だったか中学生だったか曖昧だが、そのときは本当に何が何だか分からなった作品、としか思わなかったのだが、リマスターということで改めて観てみると意外とシンプルな内容。
事件の全貌も至って単純と言えば単純で、変態向けに発売したおもちゃの中身が違法まみれでヤバかったので強面のお巡りさんがやってきた、というそれだけのものである。事件の複雑さと理解しにくさでは前作のほうが圧倒的に上だろう。
この作品で大事なのは実のところ事件そのものではなく、それが引き起こされた経緯と、それによって生まれた被害者たち、そしてそれらによって提示された「人とは何か」「人はなぜ人形を作るのか」「人と人形の違いとはなにか」「魂とは」という哲学的、信仰的、人文学的な問いかけに対するキャラクター達の葛藤と苦悶。それを難解な台詞回しで転がされるため、なんだか難解な映画に見える。
押井作品全般がだいたいこんな感じなので(天使のたまごは別格だが……)、合わない人にはとことん合わないが、個人的には映像美と展開のスムーズさもあって好きな作品。
何度でも魅られる傑作
変わらずの世界観
1時間まではすごい 傑作
とにかくアニメーションが素晴らしい。存分に楽しめた
途中から 失速したとしても映画はそれでも十分なんじゃないかと思ったりもする
ただ 、途中からの失速 そして最後の「実はこうでした」っていう 結末の つまんなさは度を越していたかもしれない
愛というものも生体が生み出した イマジネーションの一つにすぎないかもしれない・・とか 犬なんて生き物は完全に生体ロボットで人間だって 生体ロボット・・そういう会話を 刑事が 哲学者 役 やっちゃって喋っちゃうのはどうかな・・ 少しぐらいならいいけどね
そしてせっかく このテーマで話を作ってきたんだから 最後の結末もこのテーマに沿っていて欲しかった。 この結末だと「いままで偉そうに語ってきましたけど、結局 これでしか思いつきませんでした」っていう感じになっちゃってると思った
例えば
人類は原始人だった頃は100人ぐらいの集団だった。その頃は その100人の集団を10個 100個 まとめて王様になるというイマジネーションが 人間にはなかったと思う。 大規模農業を始めたことによってそういう イマジネーションが生まれたんじゃないかな
そして現代の人間が持っていない重要な イマジネーションがあると思うんだよ。 それは地球 愛だ。 地球愛というものは人間は イマジネーションとして、ちょっとだけ持ってるけど、あんまり強くない。 だから二酸化炭素 こんなに出しまくっても自動車産業の方を優先させて。 また都市愛というものは人間はほぼ持っていないと思う
突然 ロボットが都市愛とという イマジネーションを持ってしまって、自分の所属している都市を美しくするために勝手に行動するようになった・・なんて結末にしてたらどうだったかな? それもまたアホ かな
【日本が世界に誇るハードSFの逸品。押井守監督の細部までこだわり抜いたメカニックや電脳世界の映像美、及び前作に引き続き流される蠱惑的なアジアンテイストの楽曲や複雑に入り組んだ物語が魅力的な作品。】
■押井守監督の劇場作『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』の続編。
細部までこだわり抜いたメカニックや電脳世界の映像美、草薙素子から今作はバトーを主役に立てた複雑に入り組んだ物語が印象的な作品。
ー 西暦2032年、人とサイボーグ、ロボットが共存する近未来。
愛玩用ロボットが原因不明の暴走を起こし所有者を殺害、その後ロボットは自壊し、電脳は初期化されるという事件が続発する。
公安9課のバトーは、相棒のトグサと共に捜査を開始するが…。ー
◆感想
・前作までは押井守監督が、史郎正宗の『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』を意識した作品作りであったが、今作では押井監督のオリジナルな部分が顕著に出ている作品である。
・アニメーションの作りの精度は更に増し、不可思議なるアジアンテイストの楽曲”傀儡謡”の作中に占める印象度合いも増している作品。
<前作と今作が邦画及び世界に与えた影響は甚大なる作品と思われる。大友克洋作品と共に邦画SFサイコキネス作品の逸品である事には間違いないであろう。>
うーん難しい 笑 前作を劇場版で鑑賞し興味を持ったので続編である今...
渾身のひと振り
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