「とにかく嫌悪感しか残らない。」ハリー・ポッターと賢者の石 showさんの映画レビュー(感想・評価)
とにかく嫌悪感しか残らない。
きょう観た映画
「ハリーポッターと賢者の石」
公開当時に映画館で観て、「相当の嫌悪感」を抱いた作品を、
10年以上経ったいま、ふたたび鑑賞。
当時は、感覚的に嫌味を感じていただけでしたが、
今回観て、なんでこんなにも煮えたぎる気持ちになるのかわかりました。
それは、ハリーポッターが「持ってる側の人」で、自分の力ではなにも苦難を乗り越えていない、からでした。
彼は、「特別な血」が流れている二世で、
先生からも生徒からも贔屓目で見られているし、
実際に魔力も秀でている。
困難は「二世」のおかげで、いろんな人が助けてくれるし、
敵との戦いでは「特別な血」のおかげでちょっと触れば勝ってしまう。
しかも、同級生にはペラペラと秘密をバラし、なにも悪くない先生を「容姿だけ」で悪者扱い。
「正しい(と思われる)こと」をするためには校則も破り、
敵役のスリザリンの男の子が減点になればニヤケ笑い…。
しまいには、そんな出来事の「良い部分だけ」を校長からも認められ、ラストは特別点を大盤振る舞いして、対立チームから逆転勝ち…
………。
えーっと、こんな主人公の映画、なにが楽しいの?
彼は何一つ成長してないし、自分の立場にのぼせ上がってハッピーエンドですよ。
そりゃ、スリザリンの奴らはグレるよ!学校が悪いよ!
ハリー、実家に帰って出直してこい!
確かにハリー自身が成長して乗り越えた出来事って多くはありませんが、ハリポタに出てくるキャラ達は本当に人間味が溢れています。
他人の秘密をべらべらと話す、容姿で判断する所はいい事では決してないのですが、それがリアルな11歳(辺り)です。今は大人びていて何が正しいことかが分かっている子供も少なくはないですがハリーは良い意味でも悪い意味でも純粋なんです…
この主人公の年齢ならば人を見た目で判断するなどあり得る話ですし、秘密を喋っちゃうのも、校則破るのも、敵役の減点を喜ぶのも「人間」って感じで良いと思いますけどね。
最後のは特別な血って言うより母のかけた魔法が未だ継続しているって感じだと思いますけどね。
多少作りが甘いところもありますが、許容範囲だと思います。