「子供を通わせる目線で見るとかなりの危険校。」ハリー・ポッターと賢者の石 movie mammaさんの映画レビュー(感想・評価)
子供を通わせる目線で見るとかなりの危険校。
大人になって、子供と初めて鑑賞。
20年前のCG!
11歳のハリー、小学生時代はどうやって過ごしてきたのだろう。
夏季休暇中にお誕生日だから、祝われたことがないのか?学校に行かせて貰えなかったのか?
いずれにせよ、階段下の物置に閉じ込められて存在を疎まれてきたハリーが、産まれて初めて味方と思えるハグリッドに出会い、かなり大きなハグリッドにすぐに信頼を寄せるのは、よほどこれまでが酷かったのだろう。
初めて貰った誕生日ケーキを横取りし、むさぼるダドリーちゃん。。
ハグリッドとダイアゴン横丁で学用品を揃える場面で、「自分のために」「新品をいくつも揃えて貰う」が11年生きてきてこの子は初めてなのだと思うと涙が止まらなくなった。そして、クリスマスプレゼントを僕初めてだ!と喜ぶ無邪気な笑顔に涙腺崩壊。
マクゴナガルがありえないえこ贔屓ぶりだわ〜、寮生1人にだけ最新式の箒を送るとは何事かと思う。
一方で、両親を亡くした赤ちゃんを、狙われないように、劣悪環境とわかって、ハリーの従兄弟家庭に置いて心配していたら無事にハリーが育って入学してきた!しかも飛ぶ才能が!それは嬉しくて堪らないだろう。
箒、あげたくなるよね。
ハリーの表情を見て嬉しそうなマクゴナガル先生のお顔がチャーミングで、共感してしまった。
公開当初、同年代の子達が魔法界で繰り広げる推理に夢中になったが、親となると目線がすっかり変わっていて。どうしてそうやすやすと校則を無視して、危険なことにばかり顔を突っ込むのか、心配すぎる。
校則で危険だから入ってはいけない森に、お仕置きで行かせて、死んだユニコーンを見つけたりヴォルデモートに出会ったり、この学校あかんて!
トロール怖すぎるし、三つ頭の犬、怖すぎるし、何があるかわからない穴に飛び込んで植物に絡まれるなんて正気でないし、ターバンのクィレル先生の頭、怖すぎるし、クィディッチの試合、怖すぎるし、命の危険がすぐそこにあり興味本位で少年達が手を出せてしまう環境。
ホグワーツは世界一安全?!どこが!
おどろおどろしいし、子供を通わせるには不安あり。
大切な命を謎のチェスなんかで犠牲にして、ハリーに先を行かせたロン。ハリーは亡き母の守りの魔法で、ヴォルデモートを触っただけでやっつけられた。(にもかかわらず次回以降身を呈して戦う不思議)
ハリーは、欲しても使わない人として賢者の石を手に入れられただけで、それならロンにもハーマイオニーにもできたはず。
なぜ、勇敢に止めたネビルが10点で、ロンが50点で、ハリーは60点?!
君はロンのことを見ていてとハーマイオニーを残し1人で行くハリーに、昔は女の子を守るためとすごいぞと思ったが、組み分け帽子の発言「勇気に溢れておる。頭も悪くない。才能もある。そして、自分の力を発揮したいと願っておる。」の発揮したいに納得する部分があった。ちょっと目立ちたがり屋さんかな?
ハーマイオニーに「嫌みなやつ!あれだから友達ができないんだよ」と言っていた、控えめなロンが、悪気なく常に見せ場と手柄を持っていくハリーの横で色々思うのも無理はない。ロンも活躍している。
ハリーは言わずもがなマグル家庭でネグレクト状態、ロンは兄弟が多く愛情はあるが目が行き届いていない環境、ハーマイオニーはマグル出身であり、確かに、純血ボンボン家庭のルシウス家からすると、息子を同じ環境で学ばせたくはないのかもしれない。
ただ、人間性はスリザリン素質だから仕方ないにせよ、言うほど、息子マルフォイもお行儀よく規律を守る模範性ではないけれど。