「方向性が真逆の合わせ鏡の二人」ハンニバル talismanさんの映画レビュー(感想・評価)
方向性が真逆の合わせ鏡の二人
レクターとクラリスの理知的・合理的な、相手の手の内が完全にわかる運命的な関係に感動を覚えました。
クラリスの家に忍び込んでグッチの靴の切り抜きを見て、彼女を街におびき寄せて美しいグッチの靴を置いておいてプレゼントする。自分の命を救ったクラリスを(いわゆるお姫様だっこで)抱えて連れ出し彼女の怪我を手術で治す。気がついたらクラリスは黒の素敵なドレスを着て靴は例のグッチを履いている状態でベッドの上。それからお行儀悪いクレンドラーお仕置き脳みそシーン。そしてクラリスでなく自分の手首を切断することで自由の身になる。機内食なんてものは食べないでDEAN & DELUCAのお料理&怪しいものを持ち込む。以上の舞台はアメリカ合衆国。
前半のフィレンツェはレクターに本当に似合う。貴族の生まれのレクターは歴史、絵画、文学、音楽、文献知識と教養の深さが知の巨人で目が眩むような美意識の塊。ボルサリーノの帽子、スーツ、スカラ通りのSanta Maria Novellaの香水や石鹸やハンドクリーム、ジーノ・カッポーニ通りの図書館。ここにレクターは住んでる設定なのか、パッツィが訪ねて来たときレクターは裸足だった。その姿が無垢というか子どもみたいで不思議な感じがした。床が大理石であればひんやりしているだろう。
レクターがたまに口にする、響きが面白いことばが二つあった。「オキ・ドキ」は「始めよう!」という時に言っていたOkey-dokey。「タッター」はバイバイの意味でtata。
ホプキンスのハンニバルが終わってしまってさびしい。
お疲れ様でした!
グッチの靴とか、裸足のレクター博士とか、全然気がつきませんでした。
さすがtalismanさん!
ミケルセン版レクターは、ちょっと休憩してから始められても、いいかもしれませんね。
レクター味比べ😄
ジョナサン・デミの後にこれを撮ったリドリー・スコットの心意気もまた凄いですよね。それだけアンソニー・ホプキンスによるレクター博士の映画、俺にもやらせてくれ‼️
という気持ちが強かったんだと想像してます。
この4作の一気視聴、かなりタフな時間だったと思います。お疲れ様でした。