「「怪獣映画」ではない」グエムル 漢江の怪物 青空ぷらすさんの映画レビュー(感想・評価)
「怪獣映画」ではない
在韓米軍のアホ博士が、漢江に猛毒を流したせいで巨大化した水生生物が人々を襲うというパニック映画。
ぱっと見「韓国産怪獣映画」風だけどそうではなく、突然襲われる理不尽に立ち向かう家族の物語で、漢江の怪物はそのメタファーでしかないので「怪獣映画」を期待して観ると肩透かしを食らう。
このパク一家はみんなダメダメな家族なんだけど、監督のインタビューにもあるように、そんな彼らを繋ぐ“母親”の位置にいるのがカンドゥの娘ヒョンソで、だからあのラストシーンはある種のブックエンド形式とも言える。
最新作「パラサイト」を観たあとだと、ストーリー構成や語り口にやや粗さが見えるけど、ポン・ジュノの一貫した作家性が見えてくる。
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