クロスロード(1986)のレビュー・感想・評価
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ジョン・フスコの学生時代の脚本
クロスロードと聞くと、悪魔に魂をうったことをおもいだす。それに、ブルースの大御所の定番だと思っていた。この映画がロバート・ジョンソンの作詞作曲したクロスロードの話なんだと後でわかった。
結構楽しくこの映画をみた。ウィッキーで調べたら、ライ・クーダーやスティーブン・バイ、ソニー・テリーたち大御所が演奏しているんだね。ラルフ・マッチオもギターを習ったようだけど、演奏は大御所。
サウンド・トラック版をみると、誰が演奏したか詳細がわかる。サウンド・トラック版を聞くのもいいねえ。 Ry Cooder - Crossroads - Soundtrack - 1985 - Full Album それに、ブルース通でなくても、楽しんでブルースを紐とけるのがいいじゃないのかと。 ロバート・ジョンソンは有名でも、通でないと聞かないと思うよ。
17歳のジュジアードのユジーン(ラルフ・マチオ)はクラッシク・ギターを勉強中、ブルース・ギターリストであるロバート・ジョンソンに惹かれた。ジュリアードの教授はユジーンに『原始的文化はそこで生まれた人のみが演奏できる」と。(大笑い!)ジョンソンの、#30のセッションがない。どこかにあるはずと、新聞を漁っているうちに、ジョンソンのバンドメートがハーレムの老人ホームにいることがわかる。その人はウィリー・ブラウン。
ユジーンはウィリーに会えないので、掃除人として仕事をし、ウィリーに近づく。
ウイリーは「ロング・アイランド。金持ちの子」の道楽だと思い相手にしない。ユジーンは金持ちのお坊ちゃんであり、世間知らずで、傍若無人。両親は離婚したと言ってるが、一言、一言に、裕福育ちが丸見え。(ここがとても滑稽、大笑い)でも、自分のやりたいことに向かって進むのはアッパレ。
それに、デルタ・ブルースについての知識、大有り。SON HOUSE の名前が出てきたり、
特に、Call me Willy はノリノリのブルースで二人だけでなく観客は大騒ぎで、一番好きだった。
載せておく:
Crossroads They Call Me Willie
"Willie Brown Blues"
(Nathan East, Frank Frost, John "Juke" Logan*, Ry Cooder, Joe Seneca, John Price, Jim Dickinsonーーウィキーより)
ウイリーはまだビジネスが残っているから一緒にミシシッピーに行こうと。ユジーンは共にいく。
途中で、ユジーンはクロスロードで悪魔に魂を売れと、ウイリーにいう。ウイリーはユジーンをひっぱたく。(私はこの意味がわからなかったが....後で、わかる。)ウイリーはユジーンにポータブルのアンプを買い、 フェンダー・テレキャスター.を使わせる。そして、ブルースの秘訣はスライドにあるとお教える。ウィリーはジョンソンには#30の曲はなかったと伝える。 結局、#30はガールフレンドと別れ、その切ない気持ちをブルースにして演奏した。
ウィリーは結局、悪魔に魂をうったところで、魂を取り返す。アフリカのスピリットの悪魔(
Papa Legba)が、ギターバトルに挑戦させる。
余録:
ジョン・フスコ(John Fusco)の体験談を含めての処女脚本。彼が苦学生の時、FOCUS 賞 (Films of College and University Students) をとり、それをコロンビアピクチャに売って映画になった。
参考文献
10 Things You Didn’t Know About the Film ‘Crossroads’
JD NashBy JD NashMarch 12, 2020
ブルースへの冒涜??
ラルフ・マッチオの格好がブルースを好んでいるとは思えない80年代特有な一般的なスタイルと髪型、さすがにナイキのスニーカーはいただけない!?
ラストのギター対決はハードロックからのクラシックと速弾きのオンパレードで、ブルースは蚊帳の外になり全くもって無関係な存在に。
粗い演出と単純にも感じる物語、80年代アメリカの青春映画とウォルター・ヒルでは無難な結果でもあるような、安易にロバート・ジョンソンの伝説を浅はかな大人達が食い付いた、でも何も考えずに楽しめるし映画好きな子供とか観た方が良いかも。
根っからの音楽好き、ブルース愛好者からのウケが良くないのは致し方ない。
素敵なお伽噺
ロバート・ジョンソンの知られざる楽曲を探す少年と老いたブルースマンとダンサーを目指す少女を描いたロードムービー。
ブルースマニアには不評のようだが、青春の刹那さや音楽の楽しさを上手く表現できている映画だと思う。
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