「突っ込みどころが多い映画」フライトプラン 根岸 圭一さんの映画レビュー(感想・評価)
突っ込みどころが多い映画
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自身が設計した航空機内で娘が失踪、誘拐だと思い犯人探しをするという設定は面白い。しかし突っ込みどころが多くて残念な映画。まず、大勢の乗客がいる中でどのように主人公カイルの娘のジュリアの誘拐を成功させたのか、種明かしを期待して観ているのに、明確な説明がされていない。ストーリーの一番のポイントなので残念。
終盤では、カイルの暴走っぷりに危機を感じた飛行機の機長が、いったん近くの空港に着陸する。機長はカイルに言われた通り銀行口座に送金したと主張するが、カイルには身に覚えが無い。この機長の発言により、彼女は誘拐の犯人に気づくことになる。この時なぜか彼女は真犯人以外の人間を全て降ろすよう命じるのだが、ここも動機がよく分からない。
真犯人と対峙するカイル。ここで戦闘になり、最終的にカイルが、犯人の設置した爆弾を逆に利用して飛行機を犯人ごと爆破、娘の救出にも成功する。ここも映画的に迫力のある見せ場を作りたいから入れただけのシーンという感じでつまらなかった。無闇に派手なシーンを入れるとストーリーにリアリティが無くなる。であれば淡々と終わった方が良い。しかも飛行機を爆破したカイルもただでは済まないと思うのだが、なぜか逮捕もされずハッピーエンドになっている。
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