劇場公開日 2005年3月19日

「1年後の2人が、今の2人に手紙を出せるなら。」エターナル・サンシャイン ひらつかさんの映画レビュー(感想・評価)

4.51年後の2人が、今の2人に手紙を出せるなら。

2008年1月4日

泣ける

付き合いはじめの「会っているだけで満足!」を過ぎたあとの、ややマンネリまったりなどーでもいいことでケンカしてしまう日々を、どうがんばるかで2人のそれからが決まることってよくありますよねー。そんなとき、この映画を観て語りあった過去があるなら、その思い出が2人をちょこっとよい方向に導いてくれるかもしれない、そんなふうに思わせる映画でした。

脚本チャーリー・カウフマン、監督ミシェル・ゴンドリー、主演ジム・キャリーと、かなり豪華。ヒューマンネイチュアみたいになんないといいなあ・・・。ゴンドリー長編撮れないんじゃないか説(自分だけ?)を吹き飛ばして欲しいなあ・・・。なんて、ちょっと心配しながら渋谷シネパレスへ。

脚本。アカデミー賞とっただけのことはあって、派手ではないけどよくできてました。メメント式?よくある時間逆行モノなんだけど、ありがちな複雑さはなくて、わかりやすい。クレメンタインの髪の色が時間軸を読み解くポイントになっているのも、おしゃれですね。

キャスティング。これは意見の分かれるところでしょう。ケイト・ウィンスレットとキルスティン・ダンストは、個人的にはあまり好きではなかったのだけれど、この映画では脚本の力によって、その嫌な個性があんまり出なくて、けっこう観られました。イライジャ・ウッドのダメっぷりな観る人をムカつかせる演技は、ロードオブザリングの時といい、すばらしいですねー。

音楽。ジョンブライオン(ポールトーマスアンダーソンのをけっこうやってる)とか、ベックとか、期待通り。

ゴンドリー。あんまやんちゃしてなかったなー。CG処理とかは地味に大変なことやってるんだけど、PV観まくっている人には、あんまり驚きはないかも。

ま、細かいところを突っ込むというよりも、観た後のほわっとする感覚を楽しむいい話。ぜひ彼氏・彼女と一緒に観にいくといいんじゃないでしょーか。付き合いはじめなら、なお良し、かも。

ひらつか