劇場公開日 2007年2月17日

ドリームガールズ : インタビュー

2007年2月16日更新

80年代に大ヒットを記録したブロードウェイミュージカルを豪華スターで映画化した「ドリームガールズ」。本年度アカデミー賞最多の6部門8ノミネートのほか、ゴールデングローブ賞の作品賞を受賞するなど高い評価を得ている本作を手がけたビル・コンドン監督と、野心家のマネージャーを演じたオスカー俳優ジェイミー・フォックス、そして“ドリームガールズ”の1人ディーナを演じたビヨンセの3人に、出演にいたる経緯や出演した感想を聞いた。(聞き手:森山京子

ビル・コンドン監督インタビュー 「パワフルなストーリーと感情にあふれた最高のミュージカルだ」

ビル・コンドン監督 ビル・コンドン監督

ビル・コンドン監督に「ドリームガールズ」の製作を決意させたのは、「シカゴ」の脚本を書いた体験だ。「『シカゴ』は本当に楽しかった。だからまたミュージカルを作りたい、今度は監督もしたいと思った」と、彼は言う。

「やるなら『ドリームガールズ』だと決めていた。ブロードウェイの舞台を見て、パワフルなストーリーとパワフルな感情にあふれた最高のミュージカルだと思っていたからだ。バックステージ物だから映画にしやすいのも分かっていた。セリフの途中で突然歌になってとまどった経験がないかい? でもこの物語はキャラクターたちが歌手だから、歌を感情表現の手段として使いやすいんだ」

映画化に向けてコンドンがまずやったこと。それは映画化権を持っていたデビッド・ゲフィンの説得だ。

「僕は彼に、初演から25年も経っているから、社会的な要素を含んだ音楽の動きを真正面から捉えられると提案した。今の僕たちの文化では、黒人音楽はポップ・カルチャーの中心的存在、主流だ。そんなストリームの最初の開拓者たちに目を向けて、60年代の公民権運動と平行して語ったら、面白いチャレンジになると思った」

ただし、60、70年代の話を語りながら現代にも受け入れられるものにするには、目立たないところでの工夫が必要だったという。

こちらもオスカー候補で一躍脚光を浴びるジェニファー・ハドソン こちらもオスカー候補で一躍脚光を浴びる
ジェニファー・ハドソン

「音楽や振り付け、衣装、すべてのものを、あの時代と現代のホットなものの境界線上に置いたんだ。振り付けにしても、40年前よりは早いテンポで、もっと刺激的なものになっているはずだよ。それからこの映画ではカラーを通して物語りを伝えることにもチャレンジした。例えば『Steppin' to the Bad Side』を歌うシーンは、黒と赤のデザインで、カーティスがいかがわしいことに手をだしていることを表わしている。赤は血の赤、ダークな闇の世界を表しているんだ」

キャスティングで最初に決まったのがジェームズ・サンダー・アーリーのエディ・マーフィ、一番時間がかかったのはエフィーのジェニファー・ハドソンだ。

見事にオスカー候補に躍り出たエディ・マーフィ 見事にオスカー候補に躍り出た
エディ・マーフィ

「エディが人気絶頂だったのはすでに数年前で、最近はちょっと端っこに引っ込んでいる。それが人気者から転落して行くアーリーの境地にも通じると思った。アーリーもエディも、どこかでやり直しが必要だと感じている点が似ているんだよ。ジェニファーは、歌も演技も専門の訓練を受けたことがないナチュラルな才能の持ち主だ。だからどのテイクでもエンジン全開で歌いきる。『And I'm not telling you I'm not going』の時は、3~4時間フルで歌って声が出なくなってしまった。いったん声が消えれば、顔も消えて、すべてがなくなってしまう。だから1週間スケジュールを伸ばして何とか撮り終えたんだ。毎日違うカメラ・ポジションで、来る日も来る日も同じ感情、同じテンションを保ってテイクを繰り返していくんだからね。出演者たちの努力は並大抵じゃなかったよ」

インタビュー2 ~ジェイミー・フォックス インタビュー
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