劇場公開日 1992年7月18日

「空に捧ぐ、憧れと誇り」紅の豚 機動戦士・チャングムさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5空に捧ぐ、憧れと誇り

2025年5月10日
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鑑賞方法:TV地上波

 天空に光輝く、紅の艇(ふね)。雲の海原を駆ける漢の誇りと童心。今、改めて観ると、宮崎サンの好物が詰め込まれた、お弁当みたい。ピクニックにでも、連れて行きたい気分になる映画ですね。そして、私は途方に暮れる。私のノスタルジーが、被弾した模様です。
 スクリーンでこれ観てから、何年経ったかしら。時には昔の話をしようにも、あの頃の私を思い出すのも、難しい。と言うより、思い出したくない。たださ、あの頃の私って、今の私の姿を想像していたかな。揺れている時代に、揺られ続けている私を、どう思うのかな。翔べない私の目の前で、翼に雲を曳く豚さんは、私を置き去りにしたまま、今、何処の空を飛翔している?。誇り高き豚さんは、私の憧れを、何処へ運び去った?。

 そうだね…

 カッコ悪くても、思ってたのと違っていても、他者を傷つけることなく、(たまに、けんかしても。)誇りある生き方ができるのなら、私の心は翔べるかな。宮崎サンも、それを望んでいるのかも。

 時には、昔の話を…

機動戦士・チャングム