「アパレルを通じて見えた、“働く”ということのリアル」プラダを着た悪魔 林文臣さんの映画レビュー(感想・評価)
アパレルを通じて見えた、“働く”ということのリアル
正直、最初はアパレル業界を舞台にした軽い作品かと思っていましたが、想像以上に深く心に残る映画でした。
主人公アンディが、アパレルの世界に揉まれながらも自分を見失いそうになり、最後には自分の価値観を見つけていく姿に強く共感しました。
特に印象的だったのは、ミランダという上司の存在です。冷たく厳しいようでいて、その裏にはプロとしての強い信念と孤独がありました。私自身、仕事で理不尽に思える場面や葛藤を経験してきたことがあるので、ミランダの振る舞いには共鳴する部分が多かったです。
アパレルという美しさの象徴のような業界の中で、それでもなお「自分は何を大切にして生きたいのか」というテーマが浮かび上がってくるのが、この作品のすばらしさだと思います。
ファッションに興味がなくても、働くことに向き合っている人にはぜひ観てほしい一本です。
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