アトロピアのレビュー・感想・評価
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お偉いさんは命を大切に扱わない。
《東京国際映画祭にて鑑賞》
そうきましたか!
仮想空間の中でユーモアたっぷりに
展開する風刺ドラマ。
大物俳優のリアクションに会場は大爆笑。
演技の中にある演技がとても良かったです。
サーモグラフィーで見るキスシーンがとてつもなく美しい。
体温ばかりは嘘をつくことはできない。
そして亀は替えがきく兵士の象徴。
最後の恐ろしい一文も見逃せない。
お金のやりとりから悲しくも戦争は
ビジネスであるということをまじまじと
知らされました。
アリア・ショウカットさんの表情の豊かさに拍手。
登壇されたヘイリー・ゲイツ監督、美人すぎ♡
あまりに分からなさすぎて、勿体ない・・・
TIFF2025コンペティション
これは一体何なのか・・・しばらく分からないままに画面を眺め、何となく分かってくるんだけど、だいぶ乗り遅れた感が強くて、もはや何がなんだか分からない・・・内容も、どっちなんだ!?というところがかなりあるので、しっかりと意識的に見なければ分からないと感じたのですが、それも時すでに遅しといった感があって、笑いも感動も中途半端に終わってしまったという感覚でした。
この嘘みたいなシミュレーションは、実際にアメリカ全土に200以上もあるという事実を知ると驚愕であり、もう一回!となるのですけど、もう一度見てもしっかりと笑えるかどうか微妙かなぁ・・・
ただ、見るべきというか知っておくべき作品だったぁとしみじみ思いました。
できれば、最初の方に分かりやすい説明なんかあってもいいのかなぁと思った次第です。
キャリフォルニアベース
ハリウッドのように自分たちの都合のいいストーリーをでっち上げた"ままごと"に必死になるよりも、自分の人生の重要な役を演じるほうがいい
自分がなぜそこに行くのかもわかっていない若者たちは準備もできていないまま戦地へ送り出されては、バカのために戦い、恩知らずのために死ぬ。まるで貴重がられても結局のところ代替の効く存在であるサバクガメのように。
戦争とはカネだ!常にどこかの国と戦争し続けているアメリカにとって、戦争とは一大ビジネスであり、様々な角度企業や思いがけない業界などとも繋がっている。そうした象徴としてのアトロピア(実在する!!)。
登壇した監督が言っていたことで印象に残ったのが、アメリカで入隊することは、(資本主義超大国アメリカが恐れる)"社会主義"的なことであるということ。入隊すれば大学に行くことができ、保険にも入ることができる。だから、それしか選択肢のない貧しい若者たちは入隊する。そして、入隊すれば上官の言うとおり指示に従うしかない。だけど、誰が彼らを批判できようか?
歌え。軍産複合体を盛大に皮肉ったユニークな着眼点・奇想天外な設定からユーモアを生み出すシミュレーション・ヘンテコメディで、ここには自己実現の夢もロマンスもある。その不思議な空気感がクセになる人にはクセになりそうだった。アグレッシブな主人公がよかったし、思いがけずキャストも豪華で、過激派のリーダーはカラム・ターナー。君の色は?
アメリカの中の箱庭イラク
9.11テロを発端としたイラク戦争に派遣される米軍兵士の訓練のために国内に再現した中東の架空都市「アトロピア」を舞台にしたコメディ。架空の街で突然の攻撃や爆撃テロ行為に慣れておけば死者も出ないし、罪のない市井の人々にも危害を加えずに済むのでは…という発想がユニークだが、現実のアメリカにもこうした街が数か所あるというから驚き。
この架空都市で俳優として働くイラク系アメリカ人女性や新兵、さらにイラクで実戦経験のある兵士などを交えた人間模様が描かれるが、実は各々にも訳アリ事情があって…というのがポイント。とかく批判の的だったブッシュ政権下によるイラク戦争だが、本作も遠回しながら戦争の問題定義を問いている。映画製作のドタバタを観ている感覚になれるが、ちょっと結論に至るまでの過程がまどろっこしかった気もしないでもない。
カラム・ターナーやクロエ・セヴィニーといった名の知れたキャストも出演する中、おバカな役をやらせたらピカイチのあのスターもしれっと出ていて、期待を裏切らないおバカぶりを発揮していたのが一番の笑いどころだった。
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