わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?) ネクストシャイン!のレビュー・感想・評価
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れな子、あんたやっぱすげえよ
「映画があまりにもヒットしている」というニュースで作品を知り、急いで配信サービスにあったTVシリーズを全て履修してから映画館に行きました。それも2回。いや〜、本当に素晴らしいですね…。ガールズラブは元々好きなジャンルではあるんですが、この「わたなれ」は単にかわいい女の子たちのイチャチャを描くだけに留まらない「学び」があると感じました。いや、サービスシーンも大好物なんですが、それを踏まえた上でですね。
主人公・甘織れな子は、本当は気遣いができる誠実で優しい子なんです。しかしその優しさは、自分への自信の無さや臆病さの裏返し。なのでクラスメイトである美少女2人からのアプローチをどちらも断りきれず、自分のせいで誰かをどうしても不幸にしてしまう… というのが、TVシリーズから劇場版への橋渡しとなる状況です。優柔不断な態度でグループの人間関係を拗らせるれな子、こういうところは巷の「悪女」扱いも頷けるというものです。
そんな中、あるきっかけでクラスメイトのマスコット的妹キャラ・小柳香穂との縁ができ、彼女のライフワークであるコスプレ活動にれな子が参加することになります。このコスプレ活動を通じたれな子の心境の変化が、劇場版わたなれのメインテーマということでしょう。少なからずプレッシャーのかかる状況に置かれた2人は、互いの弱さを補い合うようにして前に進んでいきます。自己実現やチームワークといった要素も置けるテーマとして「コスプレ」はいいチョイスだなと思いました。 (かわいい女の子をたくさん描きたかったという意図も大きいとは思いますが)
この映画を見終わって思うんです。れな子は悪い悪い言われていますが、果たして自分はそんなこと言う資格はあるのかと。自信のなさを言い訳にして、勇気はいるけど幸せになれる選択肢を勝手に諦めていないかと。暗い過去に囚われすぎて、周りの人をイラつかせていないかと。
「わたしはわたしを、好きになりたいから!」… この映画のキャッチコピーですが、映画を見る前後で印象が全然違ってきます。創作の文脈で誰かと恋仲になることを「攻略」と言ったりしますが、最難関かつ最重要な攻略対象はいつだって自分自身なんです。この誰もが抱える悩みについて、れな子はひとつの解答を出しました。こんなに心満たされる劇場体験、そうそうありません。
成長あり、学びあり、ちょっと過激なサービスシーンあり、まさしく令和のガールズラブコメ金字塔と言えるでしょう。わたなれに出会えてよかった!れな子、大好きだ!
シリーズ知らなくても楽しめる、爆走エンタメ
二兎追うものは一兎も得ず⋯⋯しかし、本当にそうでしょうか?
これでまだ終わりでないとは
この作品は、原作もテレビアニメ作品も存じ上げませんでした。映画館のチケット予約時に、満席や売り切れ間近表示を目にして気になったので、鑑賞することにしました。
鑑賞前に、この映画の前までの話にあたるテレビアニメ作品(第1シーズン)も見ました。現実ではなかなかあり得ない設定とは思いますが、考えさせられる要素もあって一気に最終12話目までを見終えてしまいました。
そしてこの作品は、テレビアニメの第2シーズンとして今後放送予定の内容を特別編集し映画化したそうですが、ここまででも十分見ごたえありました。第1シーズンで未解決? となった問いについても、ひとまず答えが出されていて良かったです。
それにしても、映画はテレビアニメ第2シーズンの前半部分までの話ということですが、ここまでを第2シーズンとしても良いくらいのボリュームのように思いました。
後半部分のストーリーがまだまるまる残っているようだということで、今後一体、いったいどこまで話が進んでいくのか、非常に楽しみです。
映画館で見る意義は…… (※ストーリーは◎)
アニメ二期前半の先行上映だと知らずに鑑賞。原作読了済みです。
満席続き、かつ目に入る評判も上々だったので、かなり期待していたのですが、今、映画館で見る意味があまり感じられない内容でした。
内容についてですが、ストーリーは改変なく、その他の演出も卒なく良かったため、全体的に不満は無いです。
しかし、見ているとアニメシリーズを連続再生しているような印象を受け、後ほど先行公開であったことを知って腑に落ちました。映画に合わせた編集は各話の繋ぎ目くらいではないでしょうか。また、オーバーな感情表現が多い作品なので、それを映画館の設備で鑑賞すると、結構耳に来ます。あと、鑑賞後に実感しましたが、個人的にこの手のアニメは家で突っ込み入れながら気楽に見る方が好きでした。
総じて、良くも悪くもアニメシリーズの枠を超えない内容だったと思います。未視聴の方にはわざわざ映画館で続きを青田刈りするより、地上波公開をゆっくり待つ方をおすすめしたいです。
紫陽花さん可愛いすぎる…だけじゃない!
2回目はミッドナイトショーにより、普段通りの理想の環境で見ることができた。ただ、まさかいびきをかいている人がいるなんて思わなかった。わざわざこの時間にくるくらいだから、好きで来てるはずなのに、まさか寝る人がいるとは。初めてミッドナイトで見たけど、いい勉強になった。そういう人も一人はいるかな。
で、れなかほと紫陽花さんについて語りたい。
まずれなかほについて。実は小学生のとき仲が良かったという過去があるのはずるい。そんなの誰も破れない。だって時間の壁に守られちゃってるんだもん。
昔仲良かったことで急接近。小さいとき仲が良かった人と再会すると、そこに頼って割となんでも話せる気がするんだよなあ。
ということで一番友達してるのって香穂ちゃんかなと。紗月さんは一匹狼みたいな、他人との関わりなんて、というところがあるので。催眠にかかった自己肯定感MAXのれな子が紗月さんにぐいぐいいっているのはよかった。
香穂と似た境遇であり、お互いが鏡のような存在だから切磋琢磨じゃないけど、相手を見て自分のことに気づく。相手を鼓舞して、自分を貫いてほしいというのは紗月さんのときも同じだけど、『一緒に大失敗だったねって、最高の思い出作ろう』(セリフはうろ覚えです)って乗り越えていくのは友達として一番青春してる。
次に紫陽花さんの特筆すべき点について。
デート回は割愛。
・香穂ちゃんの『私に告白するつもり?』で『告白』に反応しちゃう紫陽花さん可愛い
・紗月さんと腕を組んでるとこを見て『なんで腕組んでるの』とショックを受け、その後れな子に絡まれる紫陽花さん可愛い
・デート待ち合わせ時『何か言って』に対して、れな子が見当違いなことを言ったときにさり気なく服をアピールしてる紫陽花さん可愛い
・屋上にて、真唯のことを心配して気を揉む紫陽花さん超優しい
自分の望む展開でも、友達がつらそうなら自分もつらい
背中を押してくれた相手なだけに、そして好きな人が同じなだけに、真唯が自分の気持ちを押し殺して譲ろうとしてるつらさが分かって、そうさせてしまう申し訳なさもあったんだろうなって
・最後、『そこで待ってて真唯ちゃん』を言う芯の強さ
もう、居ても立ってもいられなくなったんだろうなと。この日がちょうど一ヶ月後だったのかは分からないけど、れな子になんらかの答えを出させようとしたと思うのだけど、もしかして『海外に行ったままになる』って言うことで、れな子が真唯を選ぶよう仕向けたのだろうか。だから紫陽花さんの『どうして?』に繋がるのだろうか。これに対してれな子の『そういう人だからだよ』はもう最高だった。
紫陽花さんが真唯のことを綺麗だっていうのはまいあじのフラグだったりするのかな。
特典が初日のみで終わったこと
TV版の連続放映なだけで、劇場版として特別感が薄く、背景や映し方に粗があるのが目立つこと
最後の紗月さんのメッセージは劇場上映を見込んで入れたのだろうか、賛否両論ありそう
これからも続編があるものだから、5点満点はあげられないかなと4.5!
11/27 鑑賞1回目
れな子が悪いよれな子が
原作未読、アニメ一期も未視聴ながら、百合界隈で大騒ぎになっているので急いで観に行きました。
最初に簡単なあらすじやキャラ紹介はあったので、なんとか話についてはいけました。ただ、一期アニメでやったのだろう展開を思いっきり踏まえてのストーリーなので、一期観てからの方が当然いいと思います!
ネトフリで流してくれてればなぁ…
百合ハーレム、という噂は聞いていたので、終始いちゃいちゃキャッキャなラブコメディを想像してましたが、意外と真面目な展開もあり。
自己嫌悪や「好き」の意味、なんてのは誰でも悩んだ経験はある話で、そういう誰もが共感できる要素がしっかり軸としてある中でてぇてぇラブコメもがっつりお出ししてくれる、大変バランスの良い作品でした。
それにしても、れな子…極悪人。笑
劇場公開もムリじゃなかった…『ささ恋』作画崩壊からのリベンジ!
同じ 竹嶋 画伯が原作のアニメ『ささ恋』の悲劇(作画崩壊からの放送延期)から1年、『わたなれ』TV続編が原作リスペクトな美麗作画で劇場公開というファン至福の時が来ようとは…生きてて良かった!
正直、TV放映から僅か2ヶ月しか間が無く当初は劇場も未定で公開は大丈夫かと心配しておりましたが…美麗な劇場クオリティの作画に加え、脚本・構成・演出も最初から狙ったかの様に映画の尺とスケールに収められており、ひと安心…どころか想像の上をいく良い出来に驚愕。
短期間でここまで作り上げられたスタッフ・制作会社の皆様には感謝しかありません!!
名古屋では公開初日に満員完売で特典も瞬殺で無くなる人気ぶり…爆死した果てしなき緋色のお陰もあり上映回数が増加されている様でビックリ。
唯一の不満は、映画のパンフレットが無い事…
劇場公開だけでも奇跡なのに贅沢言ってすみません。
こうなったら…集英社様からTVを含めたアニメ版『わたなれ』のムック本の出版を是非お願い致します。
控えめに言って最高に面白かったです
原作知りません、アニメから入りました。
普段、百合は見ない私でも、ラブコメとしとて女の友情物語としても、とても面白い作品だったので
TV最終回の続きが気になりまして、いずれ残り5話を放送するらしいとの事ですが、待ちきれず見て来ました。
果歩ちゃんとの関係を中心にストーリーが展開
紫陽花さん、王塚真唯の想いや自分の自身のなさ
「どうしてあんな凄い二人が私なの?」
「二人の気持ちに応えたいけど好きが分からない」
「一人を選べばもう一人を傷つける」と葛藤に悩むれな子だけど・・・
ドタバタラブコメも塩梅が良くて笑いあり真面目ラブありのラブコメだったと思います。
この作品の良さは陽キャ陰キャでもみんなそれぞれ悩みを抱えている
それをお互い助け合うの女の友情を描いていて、それぞれのキャラ達に魅力があり、
そこに百合だけどラブコメがあるから面白い作品なんだと思います。
最後は、あぁこの百合という設定ならこの展開、れな子の言ってる事に説得力はあるかな?
現実にはムリムリだと思うけど(笑)
最後に・・・映画、女性がうちの嫁さんともう1人の2人しかいませんでしたw
嫁さん付き合ってくれてありがとうm(_ _)m
至高の百合作品。一度は見るべき
ディア・マイ・スペシャル・プレシャス・マーベラス・スウィート・ダーリンズ
TVアニメから作品に入った身ですが、百合があんまし得意じゃない自分でものめり込むくらいドキドキしながら観れましたし、ネガティブとポジティブの使い分けが抜群に上手いので、学園もの、日常もの、ラブコメとどのパラメータも高い作品だなと思いました。
TV放送に先駆けての劇場公開ということですが、まさかの満員御礼でおったまげました。
れな子とっても良い子。
13〜17話を特別編集したものですが、れな子と果穂ちゃんのコスプレの話と、1期最終話の紫陽花さんの告白と真唯の気持ちに揺らぐれな子の決断と、原作4巻をしっかり1つのストーリーにして映画に落とし込んでいたので、シンプルに1本の映画としても完成度が高く、尚且つトキメキまくりなエピソードの連発でニヤケが止まりませんでした。
1期の段階では真唯の持ち上げ要員だなとしか思っていなかった果穂ちゃんが、幼少期にれな子と会っており、果穂ちゃんは気づいていたけれどれな子は写真を見るまで思い出せなかったとかいうラブコメ主人公ムーブをしっかりやってのけるので悪い子でした。
美少女3人弄んでる上に幼少期からの繋がりがあるとかもう悪い子すぎて許せないくらい羨ましいです。
同じグループの子から親友になって、家に行ってみたり(この時に同じグループの子の家全部制覇してやったぜとか言ってたれな子は変態です)、果穂ちゃんの趣味がコスプレだということを知ったり、れな子の悩みがきっかけで辞めてしまったり、利害の一致で仲直りしたりと、ドキドキさせられた1期終盤とは全く異なるドタバタコメディになっていて楽しかったです。
コスプレしても自信を持てずにクヨクヨしているれな子が、果穂ちゃんから送られてくるASMRによって催眠にかかり自信を持ちまくる展開が超良かったですし、れな子は可愛いんだからもっと自信持ちなよ!と思っていましたが、いざもったら自信過剰になりまくっててウザ面白かったです。
衣装がこれまたバッチシ似合ってますし、ベッド上での撮影とかこれまたドキドキさせてくるので、こればっかりは果穂ちゃんも悪い子ですし、れな子ももちろん悪いです。
ラブホ女子会って言葉は知っていましたが、いざそのシーンになると、この作品特有のドギマギしたものが出てきて良かったですし、コンタクトを外すと陽キャのコスプレを脱いで大人しくなってモジモジしだす果穂ちゃんのギャップがたまらなく良かったです。
これには一緒にお風呂に入って思わずイタズラをしてしまうれな子にグッジョブを送りたくなりました。
それはそれとして純粋無垢な果穂ちゃんに手を出すれな子はサイテーです。
紫陽花さんとの遊園地デート、こいつぁ素晴らしかったです。
急遽の2人っきりのデートになっても楽しもうとする紫陽花のオーラが眩しかったですし、観覧車のシーンなんてもう尊すぎて情緒が大変でした。
まだ恋人じゃないからキスはできない、ならばれな子の指越しにキスとかなんですがそのシチュエーションは!紫陽花さんピュアなのにロマンチックなの強火すぎて非常に焼かれました。いえ妬きました。
コスプレショーでの果穂ちゃんのコンタクトが取れるトラブルでさえ、れな子がグッと引っ張っていく姿は前半の溶けそうなれな子を見ていると短期間でこんなに成長して…と親目線で観てしまいましたし、果穂ちゃんも恋に落とそうとしているれな子がますます憎くなりました笑
雇用主がいるならばどこへでもな紗月さんがムーンと名乗りながらコスプレしているのも面白いですし、れな子と果穂ちゃんにはドライなのに紫陽花にはデレてしまう紗月さんも非常にてぇてぇでした。
最後の告白のシーン、これはたまりませんでした。
れな子はとんでもない決断を迫られているなと思っていましたが、コスプレ会場のステージに立ち、大観衆の前で自分の気持ちをぶつけるれな子はカッコいい子すぎて惚れ直しました。
紫陽花さんも魅力的、真唯も魅力的、どちらかを選んでしまうとどちらかが悲しんでしまう、2人もそれを重々承知でどこか譲ろうとしている、ならば私がどちらも恋人にしてしまえばいいんじゃーい!と2人に告白していったのでめっちゃテンション上がりました。
気持ちを思いっきりぶつけて、2人も彼女にしてしまうんですから、普通だったら嫌われかねないはずのキャラクターなのに、殻を打ち破ったれな子は無敵です。
それはそれとしてガッツリ二股に持っていく姿勢はストロングスタイル悪い子でした。
最後の紗月さんのメッセージでまたいい具合に引っ張ってくれるじゃないの〜となりました。
またれな子が悪い子になってしまう笑
最上級の百合なのではと思うくらいトキメキが止まらなかったので、続きも気になりますし、原作も買ってトキメキたいわ〜となりました。
れな子はサイテーだけどサイコーな女の子です。
さぁ続きを!
鑑賞日 11/22
鑑賞時間 16:45〜18:40
大変素晴らしい
OPのムリムリ進化論、れな子のざっくりあらすじから入り、クオリティそのままにぎっしりと内容が詰まった2時間弱でした。
OPのムリムリ進化論が流れた瞬間、わたなれが始まるんだ!と思い、テンションと口角が上がりましたね。
個人的には"好き"という感情に対してれな子が本気で、真っ直ぐに向き合っていく作品であると共に、クインテットの5人全員が主人公の物語であったと感じました。
元々自己肯定感がかなり低く、自分のことが嫌いだと言い続け、真唯からの告白を半ば保留状態で放置し続けている状況の中で、すぐに咄嗟だったと釈明したものの紫陽花さんからの告白に対して"はい"と漏らしてしまった事を酷く後悔していたれな子が、香穂ちゃんとのコスプレや香穂ちゃんにとっての"好き"という感情に触れたこと、絶えない葛藤の末に、自分を好きになろう、今の自分が好きではない自分を好きになってくれた真唯と紫陽花さんの2人を好きになろう、2人の想いに応えよう、と前向きに変わっていき、あれだけ望んでいた"普通になりたい"という願望を捨てることを決断した場面には心を打たれました。涙なしには観られません。
EDのディア・マイ・スペシャル・プレシャス・マーベラス・スウィート・ダーリンズ、迷っちゃうわのその後…と各話振り返りシーンは各シーン曲と共に涙腺にくるものがあり、とても良かったです。
劇場に観に行って良かったと心から思える作品でした。
(追記)11月25日に2回目行ってきました。2回目でも本当に良い、素晴らしい。紫陽花さんデートと香穂ちゃん関連の回想、れな子の決意表明からEDにかけては涙腺が緩み、涙してしまいました。2回目以降でもおすすめです。是非。
れな子すげえ!
新展開と(現在進行形)の展開を混ぜて、派手に見せ場作ってしっかり絞めてます!
とにかく あんなに堂々と百合二股を全世界?大舞台で許可して欲しい!って告白する!れな子が神でした。
なんという優柔不断
わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!の第13~17話を特別編集した劇場版。
陰キャでダメダメだった中学までの過去を捨て、高校デビューを果たした少女・甘織れな子は、スクールカーストの頂点にいる陽キャグループに入ることができた。そして、リーダーで頭が良く運動も出来る学園のスーパースター・王塚真唯から告白され、返事を待ってもらってた時に、と癒やし系で誰にでも優しい学園の天使・瀬名紫陽花からも告白された。殆ど同時に2人から告白されてしまい、返事に悩んでいたれな子は、グループの妹的存在・香穂に誘われてコスプレイベントに参加することになった。コスプレを通じて香穂の好きに触れたことで、れな子の中にも変化が起こり始め・・・さてどうなる、という話。
テレビアニメは未視聴。
2人を同時に好きになる・・・かぁ。
百合の世界だけでもなかなか馴染めないのに、一夫多妻か一妻多夫みたいな結論ってどうなんだろう?
まぁ、付き合うと言っても体の関係があるのかどうか知らないが、親友で良いのかも。
いずれにせよ、れな子の優柔不断には呆れた。
全部、れな子が悪いんだよ!
まずは上映スクリーン(全国31劇場)が少なすぎる点について。感想とレビュー★4.0については後半で。
この作品は2025年7〜9月にテレビ放送された『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)』(通称わたなれ)全12話で収まりきらなかった13〜17話までの5話分(110分)を12/4までの2週間限定(予定)で劇場上映の作品です。
私が観に行ったT・ジョイ大泉は1日1上映だけでした。
公開日の2025年11月21日は年末年始のスクリーンを奪い合うことを睨んで映画が豊作と呼ばれる今年において『TOKYOタクシー』(6上映)『果てしなきスカーレット』(10上映)などのビッグタイトルを含む25作品が同日公開日と大激戦の日。このため劇場は高齢者から学生、社会人まで入り乱れるまるで休日のような混雑ぶりでした。(T・ジョイ大泉の上映回数)
配給は東映ということで、ご存知の方も多いと思いますが、近年の東映は劇場ではかつてライバルと呼ばれた東宝(TOHOシネマズ)や松竹(MOVIXやピカデリーなど)に押され気味。子会社単独ではT・ジョイなどを運営していますが設備面で10年、館数も厳しい状況に追い込まれ、新宿バルト9(東映×東宝×松竹)や横浜ブルク13(東映×松竹×東急)のように他資本の共同出資によって運営されています。
結果的にこれらの要因が何重にも重なり東映系の劇場が人口減と高齢化で閉鎖した上映館が地方では壊滅(東北は仙台1館のみ)、激戦区の東京都内でさえ日中1〜2上映、レイトショーやミッドナイト上映をする場所でさえ初週末は予約開始間も無くほぼ完売の状況でした。
明らかに他の作品と比べて冷や飯扱いという状況、しかも本作は百合ハーレムというかなりニッチな性癖を拗らせた人向けのジャンル。
そしてテレビ放送用の作品の続編部分の先行上映として位置付けられているためか劇場パンフレットの販売なし。グッズ販売はありますがクリアファイル、アクスタ、キャラクターキーホルダー、キャラクター扇子と数も限られています。
加えて入場特典クリアファイルの配布もあり、他の上映時間と入場が重なり大渋滞。
10分前には入場ゲートの列に並んだのに着席は上映1分前でした。これから観に行く方はご注意を。
さて、シアターに入って驚いたのは平日午前なのにほぼ満席なことではなく、その98%くらいが男性ということ。そしてその多くが飲み物こそホルダーに置いているもののポップコーンなど売店で買わずにガンギマリの表情で暗くなるのを待っているという異様な雰囲気でした(笑)
この空気に当てられポップコーンセットをほぼ毎回頼んで飲み食いしながら観るのが楽しみな私でさえ咀嚼をひっそりポップコーン(辛口明太味)がシナシナになるまで堪えて、音の大きい場面で飲み込むという神経質な鑑賞をしました。
ここから本編について。冒頭からテレビ版でお馴染みのOPが流れ、話数ごとやABパートの間こそ盤面転換のフェイドアウト(暗転)こそあるものの、基本的には5話を通しで観ている状態。
この手の上映では春に上映された『機動戦士ガンダムGQuuuuuuX-Beginning-』のような上映館特別編集ではありません。
公開時期から推測するに早ければクリスマス〜年末年始か、成人の日あたりの連休頃を目処に動画配信を始めるつもりかもしれません。あと公開日前夜に公開されたメインソング「ディア・マイ・スペシャル・プレシャス・マーベラス・スウィート・ダーリンズ」は良い曲なのに、もう数日早く公開して馴染ませた方が良かったと思います。
これを前提にいち早く観たいというファン以外が慌てていくと肩透かしを食らうかも。(ファン以外の人が劇場に観に行く作品とも思えないが)
先行上映というスタイルが円盤売上に変わる収益化に寄与しているのだと思いますが、それを劇場上映作品のクオリティまで昇華して公開する作品がある一方で、引きの止め絵や声優の表現力に丸投げしたテレビ版なら目立たないシーンが、大きなスクリーンでは顕著に目立ちます。
まるで終盤のステージに立つ真唯のプライベートな事で、メッセの観客置き去りに4人がバタバタして物語を畳むためのクライマックスに持っていくのはメタ的に観ても皮肉でしょうか。原作がどうだったのか未読なのでわかりませんが、脚本に起こす時にもう少し工夫の余地があったのではないでしょうか。(脚本家1人の責任ではないと思うが、時期的に放送延期した某ラムネも手掛けているためやっつけ感を想像してしまいます)
劇場版としては★3.5くらいですが、それを補うテレビ版で描かれなかった「れなかほ」の絡み…
幼…妖艶な肢体やれな子のおっきい…や下着姿などサービスシーンもあります。あじれな派の私としては2人のデートシーンが観られて満足です。
そしてそれぞれの課題をペルソナ(仮面)としてコスプレで成り切って自己暗示で乗り切っていく様は陰キャや根暗、非リア充、スクールカースト、高校デビュー、自己肯定感などの現代的課題に、オタク文化のポジティブな面に光をあてたいという作者・監督なりのアンサーでしょうか。
まぁ、全部れな子が誰に対しても曖昧な態度を取って関係を続けてしまった積み重ねが本作なわけですが。
だからこのレビューのタイトル「全部、れな子が悪いんだよ!」はネタでなく大真面目にオチとしてそうなのですが。
これ、キャラクターが高校生だからこの結末でもまとまりますし、アニメに現実逃避を求めている層には高い評価をされるかもしれませんが、リアリストからは評価低くなりそう。(私は現実でも多夫多妻のハーレム肯定派です。価値観など個人の問題であり、国や他人からどうこう言われる筋合いがないし、究極は無政府主義志向です)
作品としては百合ハーレムというテレビ放送アニメとしては新しいジャンルに踏み込んだ本作。テレビ版を含み「まいあじ」「まいさつ」「かほさつ」など多様なカップリングを余白で見せてくれた上で、タイトルの『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)』を一応畳んでくれ、テレビ版アニメとしての評価は★4.5。
先ほどの評価との間を取って★4.0としました。
ED後のサプライズは、作品ファンとしては嬉しいのでしょうけどアニメとしては映像特典やOVAでの展開を見据えているのか。ちょっと欲張りセットすぎるかも。
というか、アニメ制作のタイムテーブル的にコロナ禍からの混乱を引きずっているのか、放送スケジュールに合わせて最近は粗製濫造の作品が増え、さまざまな面で放送遅延や作画、脚本の破綻など無理して詰め込みすぎな雰囲気があります。
人気が出た本作に限らず、原作がある作品であれば尚更大切に作ってほしいと思います。
このままだと原作枯渇とアニメ業界の共倒れ、Netflixら業界の大部分が既にそうなっているように外資に囲い込まれてしまいそうなのが心配です。
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