ダ・ヴィンチ・コードのレビュー・感想・評価
全140件中、1~20件目を表示
歴史の謎を活かしきれない惜しさ。
⚪︎作品全体
宗教や陰謀、歴史とその影。題材そのものは惹かれるものばかりだし、「最後の晩餐」に隠された真実を紐解く場面は、知的好奇心を刺激するシークエンスとして強く印象に残った。
だがその後、映画はアクションと逃走劇に重心を置き、ソフィーの過去を語る静的な場面が繰り返されることで、サスペンスとしての緊張感が散漫になる。
問題は、映画が「美術・歴史の謎をめぐる知的探検」と「追われるスリル」の二つを同時に抱えながら、そのバランスを崩したことにある。謎解きの高揚感が持続しないまま、物語が「動」から「語り」へと繰り返し立ち止まるたび、テンポの歯車が噛み合わない。原作の面白さを活かしきれず、ロン・ハワード監督らしい大作感だけが前に出てしまった印象を受ける。
サスペンスのわかりやすい緊張感を優先していることはなんとなくわかる。だが、『ダ・ヴィンチ・コード』という作品と、それを観にくる観客が本当に求めているものは、決して「追跡劇」ではないはずだ。
歴史や宗教という教養を土台に、そこに謎を肉付けしたからこそ、この物語は特別な存在になれた。その核を置き去りにしてしまえば、「警察に追われる主人公」「特別な血筋を持つヒロイン」という、どこにでもある物語にしかなり得ない。
知的好奇心を煽る前半が輝くだけに、後半でその光が少しずつ薄れてしまうのが惜しい。
歴史と宗教を掘り下げる、その題材の強みをもっと前に押し出せば、この映画は単なるサスペンスではなく、「この作品だからこそ」と言える一本になれたはずだ。
そこに踏み込まなかったことが、何より残念でならない。
⚪︎カメラワークとか
・序盤のルーブル美術館のトイレ、ソフィーと合流するカットの鏡の使い方はシンプルにカッコよかった。
⚪︎その他
・アサシンクリードをやってたからテンプル騎士団とかダヴィンチとかリンゴとか絵画に隠された事実とか…刺さる要素が多かった。だからこそ最後の晩餐のところは本当にワクワクしたんだけど….
【”マグダラのマリア。そして真の継承者。”今作はキリスト教の知識を脳内で総動員して観る、公開当時カトリック教会から猛抗議を受けた理由が分かる宗教ミステリーサスペンスである。】
ー 最初に敢えて記すが、今作の原作であるムッチャ分厚いダン・ブラウン著「ダ。ヴィンチ・コード」は既読である。世界的なベストセラーだったからね。ー
■ルーブル美術館でソニエール館長(ジャン=ピエール・マリエール)が何者かに館内で射殺される。死体は全裸で胸には五芒星が刻まれレオナルド・ダ・ヴィンチの”人体図”の形で仰向けに倒れていた。
ソニエール館長と知り合いだったロバート・ラングドン教授(トム・ハンクス)は講演会後のサイン会の時に、”何故か”容疑者として連れて来られ、ファーシュ警部(ジャン・レノ)から誘導尋問を受ける。
だが”館長の孫娘”で暗号解読者のソフィー・ヌヴー(オドレイ・トトゥ)に助け出され、二人は残された”暗号の謎”を解き始める。
◆感想<Caution!内容にやや触れています。>
・今作はプレミアム公開時に批評家達から酷評されながらも、大ヒットをした映画だそうでである。私が覚えているのは同じ職場だった女性の方が、今作を観に行って”全然、面白くなかった!プンスカ!”と言っていた事位である。
公開当時の私は子供達が超チビッ子だったので、映画よりも臨時出勤のない週末は子供達と遊んでいて、映画には殆ど行かなかったのである。(言い訳)
・で、”面白くないんだろうなあ。映画.comの評価も3.2だしなあ。”と思い鑑賞しなかったのであるが、今週末は映画館には行かない(行けないので)気になって居た作品ではあったので鑑賞した訳である。
結論から書くと、大変に面白い宗教サスペンスミステリーであり、且つ”成程なあ、この内容ではカトリック教会及び熱心な信者は怒るよなあ。”と思う、ビックリな内容であったわけだが、それが面白かったのである。
■冒頭から、フィボナッチ数列や、五芒星、レオナルド・ダ・ヴィンチの”人体図”、テンプル騎士団、そして物語が進むと、マグダラのマリアまで登場するので、これはキリスト教にある程度通じていないと、難しいよなあと改めて思った次第である。
故に、冒頭に敢えて、原作既読と書いた訳である。
・物語は、カトリック教会の組織の一つ”オプス・デイ”「シオン修道会」(但し、実際のオプス・デイとは違い”秘密結社”の様な描かれ方をしている。ここもカトリック教会から糾弾された原因であろう。)に属するシラス修道士(ポール・ベタニー)が、狂信的とも言える宗教的使命感でソニエール館長を射殺し、その後自らを茨で鞭打つシーンなどが描かれる中、ロバート・ラングドン教授とソフィー・ヌヴーは、教授の知己でもあるリー・ティービング(イアン・マッケラン)と共にキリストの隠された真実に迫って行く展開は、大変に興味深かったモノである。
<今作はキリスト教の知識を脳内で総動員して観る、公開当時カトリック教会から猛抗議を受けた理由が分かる宗教ミステリーサスペンスなのである。>
■という訳で、今作シリーズである「天使と悪魔」唯一フライヤーが手元に有る「インフェルノ」を観る事を決めた次第である。
壮大だけどちょっと稚拙
マグダラのマリア
宗教ミステリー大作
これを最初に見ていたら続くシリーズ作品も見たかどうか分からない。何故かといえば、最初のほうのマゾヒズムの極みのような、狂信的な宗教儀式のシーンが恐ろしすぎて観ていられず、その辺りの情報を見逃してしまって、その後のストーリーを追うのに余計に難儀したからだ。(それがなくてもむずかしかったけどさ。笑)
他の宗教もそうだけれどキリスト教もまあまあ突っ込みどころがあって、そこをネタにしたのだから当時問題になったのも無理はないというか、怖い物知らずというか、勇気があるというか、すごい。
それから、オドレイが(違うw)パリの街をバックで爆走する場面が凄かった。(ほんとに走ったのならスタントドライバーも天才。) ジャン・レノの悪人かもしれないと思わせる感じもよかった。
全てはバラの下に!【バラの映画】
ルーブル美術館で殺人事件発生。巻き込まれたラングドン教授
は・・。
トム・ハンクス主演、ロン・ハワード監督、2006年の作品です。
美しい映像。次から次への謎解き、面白かったです。
ロン・ハワード監督の作品は、男性をとても美しく撮るなあ、と思います。
❀ ✿ ❀ ✿ ❀ ✿ ❀ ✿ ❀ ✿ ❀ ✿ ❀ ✿
〜バラポイント(加筆)〜
全ての謎は、バラの下にあります!!
【バラの映画】
2015年、広島県福山市の市政100年の際、映画館を中心に集まった有志で、市花に因み小冊子〚バラの映画100選〛を編みました。
皆でバラに注目して観まくり、探しました。楽しい時間でした。
若い方から「ゴジラ対ビオランテ」が紹介され大拍手!
2025年、世界バラ会議に因んで、私選のバラ映画10を紹介します(一部レビュー加筆)。
アフリカの女王/アンタッチャブル/エド・ウッド/ゴーン・ガール/素晴らしき哉、人生!/ダ・ヴィンチ・コード/Dolls/プリティ・ウーマン/めぐりあう時間たち/めまい
味気ないミステリー‼️
壮麗な城や教会、ルーブル美術館、そしてトム・ハンクスと、"アメリ" オドレイ・トトゥなど、ヒジョーにゴージャスな作品ですね‼️ルーブル美術館の館長が殺され、その館長が残した謎を解くため、孫であるソフィーとハーバード大学の宗教学者、ロバート・ラングドンの冒険が始まる・・・‼️この作品ほど楽しくないミステリー映画も他にないでしょう‼️ダン・ブラウンの原作は謎解きの魅力がすべてなのに、映画版は謎解きをテンポ良く早々に終わらせ、ラングドンとソフィーの追いつ終われつのハラハラしない冒険、そしてポール・ベタニー扮するシラスの異常ぶりばかりが目立つ低俗な作品となってしまってる‼️そしてトム・ハンクス扮するロバート・ラングドン‼️人間的な深みがほとんど無いこの大学教授は、変なヘアスタイルのせいもあって、笑いのタネにしかなってない‼️せめて原作みたいにラングドンとソフィーにロマンスが生まれる気配くらいあってもいいんでしょうけど・・・‼️
私の理解力のなさで全く面白さが理解できず
ドナテッロ作『マグダラのマリア』
『フィレンツェ大聖堂付属美術館』へ
2024年9月2日(月曜日)『ドナテッロ』の『マグダラのマリア』を見に行く予定でいた。9月1日.9月2日.9月3日の予定でフィレンツェに滞在したが、ウフィツィ美術館が月曜日休みだったので、その日に『マグダラのマリア』を見に行く予定でいた。一方で9月3日火曜日『フィレンツェ大聖堂付属美術館』が休みだった。さて、やっと『マグダラのマリア』が見られると思いワクワク気分で、9月1日の夜はワインを飲み過ぎ酩酊してしまった。さてさて、翌朝起きると財布がない。HOTELのテラスで飲んだので、財布をすられた様だ。
さてさてさて、マグダラのマリアどころではなくなった。クレカを止め、イタリア警察へ。僕はイタリア語どころか英語もままならない。
『マンマ・ミーア』であった。
『マグダラのマリア』は、この原作を二十年前に読んで、フィクションとして憧れていた。つまり、この事件で、二十年の思いが瓦解したのだ。また、フィレンツェが何故3日なのかは、翌日ミラノへ『最後の晩餐』を見に行く予定だったからで、それもこの映画鑑賞が動機の一つになっている。
原作本は良かった。上下を僅か4日で読んだ。
映画はどうかなぁ?
原作もそうだったか?
ネタバレありあり。以下読むとネタバレ。
イエス・キリストは人間と言う事になる。それはカトリック教会が認める訳が無い。また、最初に『白貂を抱く貴婦人』が登場するが、ルーブル美術館所蔵ではない。ポーランド、クラクフの国立美術館所蔵である。だから、同じ旅でクラクフへもそれを見に行った。
映画の内容は兎も角、21世紀初頭に今日の僕の目標が、この映画で、できたのかもしれない。サァ、『マグダラのマリア』はどうしたものか。
追記
最初に登場するのは「ミラノの貴婦人の肖像」でした。
ルーブル美術館のDENONのイタリア絵画コーナーにあります。謹んで訂正いたします。
2025年1月23日10時33分
教養がないと厳しい
ジーザスとイエスの境界線とは‼️❓
経営者として、映画でよりアートに触れようということでダ・ヴィンチ・コードを視聴しました!
経営者として、映画でよりアートに触れようということでダ・ヴィンチ・コードを視聴しました!
公開当時とても話題になっていた記憶があり、タイトルの通りレオナルド・ダ・ヴィンチの絵に隠された秘密に迫るストーリーか?と思っていましたが、実際の宗教や歴史を元に繰り広げられるミステリー、サスペンス映画でした。
誰もが知っているダ・ヴィンチの絵画や有名な偉人のエピソードが物語の重要なキーになっており、それぞれに現れる共通のアイテムが謎を解く鍵だったりと自分も知っている知識がストーリーの中で繋がっていく爽快感を味わえました。
映画の中ではセリフを使って語られませんが、こういった背景があったからあのシーンは・・・!という気づきもあって、いつまでも楽しめる内容だと思います。
各組織の勢力図はシンプルだけれど、それぞれの登場人物に思惑があって協力関係も一筋縄ではいかない中で光る主人公の知識や機転に、にやりとできるのではないでしょうか。
とても面白かったので視聴後に考察なども調べてみました。
冒頭から敵として描かれている人物の行動も、映画ではその意図はさらっと流されていましたが原作では本人の心境までしっかりと描写がされているそうで、原作の方にも興味がわきました。
そしてなによりルーブル美術館で実際の作品や撮影現場を見てみたくなる、そんな素敵な作品でした。
今回はダ・ヴィンチの作品に隠されている秘密にフォーカスが当たっていましたが、現代で活躍されているアーティストさんたちも自分の作品に込められた想いなどを伺うとより一層作品を楽しむことができます。
アーティストさんの想いを汲んで世の中に届ける仕事に誇りを持って今後も励んでいきます。
歴史的建造物が多く登場し常識を覆す内容だから好き
キリスト教の闇に切り込んでいる。
劇中でのバチカンに怒られる旨の言及が興味深い。
頭脳明晰で気難しい教授(トム・ハンクス)とリー・ティービング(イアン・マッケラン)は頑固だが知的でチャーミングなところもある魅力的なキャラクター。
カーアクションの他、ジェット機での逃亡シーンもあり迫力と没入感がある。
ロケ地はルーブル美術館&パリとロンドンで、歴史的建造物が多く登場して見ごたえがあった。
ルーブル美術館のトイレも見ることができ視覚的な面での満足度は高い。
筒状容器「クリプテックス」をいとも簡単に開けてしまい驚いた。
ちなみに初回限定盤DVDに付いているクリプテックスのレプリカはAPPLEでは開かない。
今作は視聴者が登場人物と一緒に謎解きを楽しむタイプの映画ではない。
マグダラのマリアとイエスとの間に出来た血族の末裔を守る話。
ジャン・レノ扮するフランス警察に追われながら黒幕に辿り着く。
ソフィー(オドレイ・トトゥ)は今後どう生きるのだろう。
イエスが娼婦を孕ませたという説。
カトリックのマリア崇拝も、イエスの母と思わせておいて実はマグダラのマリアを崇拝している可能性など、インスピレーションが刺激されて面白い。
レオナルド・ダ・ヴィンチ作品に隠されている暗号の信ぴょう性はどのように証明できるのだろう。
ソフィーが本物のイエスの血族であるという明らかな証拠があれば5点満点の最高傑作だった。惜しい。
理解力低いし、知識がないから途中よくわかってなかった。
ソフィーがキリストの末裔って事で話しが進んでるもんだとばっかり思って観てたら、途中でそれが明かされてびっくり!みたいなシーンがあって、逆に今までソフィーはなんだと思われてたのかよくわかってなかったなって感じだった。
観終わって、解説読んでやっと色々理解した。
キリストが人間だって説で、そりゃそうでしょうよって信者じゃない私からすれば思っちゃうけど、それって正統派からしたら異端なんだね。神だって信じてるんだもんね。
わたしがそう思っちゃうのは、仏教の影響があるからかな?
上映禁止になったりした国もあるらしい。やっぱり何でも宗教が絡むと、話しがややこしくなりがちだなぁって、無宗教の身からすると思っちゃう。
つか、儀式のシーン見たらアイズ ワイド シャット思い出した。
全140件中、1~20件目を表示












