視える

アイルランド産のオカルト風味のサスペンス。なんか懐かしい感じのじっくりホラーで楽しめた。

地味だけど光と影を感じる映像と、重低音が響く不穏な劇伴は、映画館じゃないとこの映画の良さが伝わらない。

姉妹のお姉さんが精神科医と結婚して古民家というと和風だけど、大きい洋館に引越してくる。だんなの夜勤の時に惨殺される。

妹が、盲目でオカルト古物商。この妹が遺物から霊感で何が起こったかわかる能力がある。

だんなの精神科の設定などが現実的で、オカルトは味付けでサスペンスとしてしっかりしてるので、納得度が高い。

リトル・ウィリー・ジョンのNow You Knowを効果的に使う。アイルランドはソウルが好きな人が多い。

それなりの雰囲気や恐怖とサスペンスといったものは十分伝わってきましたが、内容とキャラ設定というか性格的な設定？があまりにもひどくて、全く好きになれず、何かすべて嫌な感じ。
それなりに楽しめる作品だとは思えたのですけど、個人的にはイヤな作品です。

盲目の女性霊媒師の雰囲気が、なんとも言えずよく、もっと活躍してほしかったのに、残念だった。
全体の暗さ、音の使い方など、これぞゴッシクホラーという感じでよかったのだが、如何せん、あまりの低予算。それほど期待値高くなかったのだが、それにしても、やや物足りなかった。

ミステリー要素は中盤で先が読めてしまったけど、その後はじんわりな展開でたたみ込む展開でないから最後まで緊張感が続く。地獄の世界でのたうち回る結末でもあるのかと思いきやそんな派手な演出もなく、その分、心霊ホラー感を堪能できた。