ブラックホールに願いを!のレビュー・感想・評価
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令和の特撮空想“ガールミーツガール”映画
「ウルトラマンオーブ」「ウルトラマンZ」の田口清隆監督のトークショーの日に鑑賞しました。
非常に面白かった!今までロサで観た映画で一番良かったかも。
「空想特撮映画」とお馴染みの前置きをしているだけあって、爆破やミニチュアやVFXなどは盛り沢山のこと、やや小難しい科学考証なども交えて物語は進行するのだが、主人公のみゆきと吉住先生のガールミーツガール映画である、というテーマが一貫して最後までブレず、ブラックホールが生んだ歪んだ時空を軸に2人のドラマを描ききった点が非常に良かった。
主人公を科学班の人間ではなく、総務部のみゆきに据えたのも見事だった。
彼女がある意味で観客である我々の立場で、小難しい科学や理論に混乱しながらも物語に巻き込まれていくのだが、そんな難しいこと知らん!わたしはあの人(吉住先生)と友達になりたいんだ!と言わんばかりに徐々に物語の主軸になっていく姿が非常に痛快でした。
特撮っていうとほとんどの人が怪獣映画やヒーローのイメージだと思うけど、ちゃんと人間のドラマをテーマに描いた作品って実はあまりなかった気がする。
演者の芝居も皆良かった。
特にメインの女性2人に関しては難しい役どころをよく演じ切ったと思う。
これがインディーズであるがゆえに多くの人に観られないのは非常に勿体無いので、是非しぶとく拡大上映してほしいと思う。
多分時間をかけてじっくり人に評価されていく作品のような気がする。
「トップをねらえ!」が大好きな人は間違いなくハマるでしょう。
終演後の田口清隆監督とのトークショーもかなりマニアックで特撮ファンなら思わずニヤリとするような話も盛り沢山で良かった。
是非、すぐにソフト化や配信などせずにしぶとく映画館で上映し続けてください!
うーん
彼我を隔てるのは時間ではなく…
映像はチープでも話が面白ければ、と期待したが、むしろ映像はそこそこ、話は難解だった。
事が起こって、暗号を二段階変換した時点で(劇中時間が)10分くらいしか経ってなくてビックリ。
まぁ早口だったし、理解する必要はないのかな、と思ってたら、一時が万事その調子。
理屈は通ってるのかもしれないし、研究員さんなら理解できるのかもしれないが、こちらは素人。
状況が掴めてないので、ピンチにもピンとこず。
展開に乗りきれてないため、赤城や、ましてポッと出の麻生の動機や哀しみも頭が追いつかなかった。
展開としても、シリアス基調の中にコメディやら青春ものみたいな雰囲気が混ざり、散漫。
何より挿入歌を使い過ぎ。
最初の30分だけでも2回くらいクライマックスみたいな演出が出てきて混乱した。
そしてその弊害で、本当のクライマックスが盛り上がらない。
終盤、主人公が名前で呼ばれるのは盛り上がりどこなんだろうけど…知ってたなら最初から呼べよ。
そして、なんで最初に呼ぶのが宮崎なんだよ。笑
世界の終わりが2人の話に収束する構造は嫌いじゃないが、途中を捏ねくり回し過ぎ。
一つ二つなら難解な理論もスルーできるが、あれだけ積まれるとキャラの心情どころじゃない。
もっとシンプルにして、解説を工夫してほしかった。
芝居は悪くなかったが台詞が聞きづらく、それも理解を阻害していたと思う。
エンドロールの曲と画像の雰囲気はとても好み。
残念賞。
万人受けはしないと思われますが…
ブラックホール研究所で起こる事件に立ち向かう研究チームと
場面緘黙(かんもく)症に向き合う主人公の二軸で進む物語。
ひとつの事件の決着を見たと思いきや…となっていく後半の展開は、よくある作りですがテンポ良く、中弛みなく見られたかなと思います。
個人的に身内の趣味に乗っかって平成ライダーなどを追っていた時期があったため、2036年の市街の近未来的な表現や事件により引き起こされる様々な事象によるエフェクト、少しコミカルさのある人物の登場にてそれらの作品を想起し、
ブラックホールをネタにするだけあって「トップをねらえ!」の要素も垣間見えた時には「やっぱりその概念持ってくるんだ」と勝手に口角を上げておりました。
話が難解だったり、過敏な反応を呼びやすい不安障害をテーマのひとつに添えている都合、分かりにくさや共感のし辛さ、科学考証や病理の描写を「どこまでリアルに/どこまでご都合に」するかの匙加減がだいぶ難しそうだなと感じた所があります。
一方で、賛否あろうとやりたい事をやってこそのインディーズではないか、とも思うので私個人としてはこれで良いんじゃないかなとも思えますし、何だったら好き寄りな1本でした。
以上、拙文にて失礼致しました。
SF的要素は好きですが、主役の伊勢田の持病の設定が
2025年7月24日に映画祭で1度鑑賞して以来、ようやく一般上映となったので見に行きました。
特撮含めた映像や設定は非常にユニークで、個人的にはたくさんの人にみてもらいたいと応援したい作品です。
気になったこととして、主役の伊勢田の持病の場面緘黙症については、もう少しストーリーとうまく整合がはかられているとなお良かったようには思います。
というのも、本作品は、ブラックホール関連のSF的な要素がメインのストーリーかと思って見ていましたが、伊勢田がこの病気に向き合っていく姿の方がメインだったのか、とも見えてしまったからです。この病気や症状だったからこそ、この作品に効果的にはたらいたというもうひと工夫がほしいところでした。
めんどくさっ
2036年、人工ブラックホールによる時間遅延装置によるテロが起こり、対抗する知識を持った准教授を助けるべく、研究所のソームのおねいさんが奮闘する話。
博士号は持っていないのに悪魔博士と呼ばれる赤城が、テロを起こして巻き起こって行く。
なんの復讐かわからんし、80倍という割り止まっているようにしかみえなかったり止まっているようなこと言ったりと、遅延だか停止だか良くわからないゴッチャな感じになっているし、そもそも場面緘黙症をみせたいのかSFをみせたいのか…。
丁寧というより面倒くさいはクドいはでテンポが悪すぎるし、言いたいことがなんなのかも良くわからんし、30分ぐらいで出来そうな話しをタラタラみせられて超冗長だった。
令和の『怪奇大作戦』を期待したが…
近未来においても失語症は治らないものなら症状を抱えている人はそれなりの行動パターンの返しを予め用意しているのでは?
少なくとも俺の知っている人は努力してた。
ドラマパートと特撮パートの出来の融合がイマイチでちょっと残念。
『スカーレット』じゃ無いけど脚本って凄い大事だと改めて。
予算が限られている作品こそ練りに練らないと…って。
『侍タイ』はよく考えていたなとつくづく。
主人公が悩んでいるのもわかるけどくどいよね。
最初にメモ持って渡すシーンあるのに症状と長い付き合いなら自ら改善してないのは何故?って。
鳥居博士が居なくなっちゃうオチも雑すぎ(笑)
挿入歌たちや音楽が良かったのが救いかな…⁈
ポスター見て昭和特撮テイストを期待している人に「軽い気持ちで…」って伝えたい作品。
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