そこにきみはいてのレビュー・感想・評価

寛一郎さんはカッコいいな、どんな役でも。
福地さんは今までと雰囲気の違う芯の強い心を開かない闇をかかえた女性をとても上手く表現されていた。

でも、なんだかな〜
人生上手く行かないことや届かない思いや、引きずっていってしまう辛い感情はある。
全くなんの悩みもない人なんていない。

あの世にいったら終わる、楽になれるっていうところは嫌い。

福地さんのほっこりした印象とは全く違うキャラクターの主人公。とても印象的。その他人を拒むような攻めてる服装も良かった。そんな福地さんを会社の後輩の女の子が気になってしようがなくて絡んでいく様子も心に残った。喪失と再生がテーマなのか?好きな映画、良かった。

好きになっちゃうと見守るだけでは満足できなくなったり、相手を知ろうとしてお互い傷ついたり、本音ぶつけて距離ができてしまったり（挙げ出すとキリが無い）の辛酸舐め尽くしてあの「話さなくても大丈夫」の境地に至るんだなぁ。
一周忌での健流の母と香里の一騎打ちみたいなやり取りに、相手を知る事の困難さが凝縮されてるようだった。
佳作だと思うが大ヒットはなさそうだな。

福地桃子と寛一郎と聞くと、どっちも選ばれし芸能人と思ってしまうが、福地桃子ってこんな表情するんだとハッとする。なんというか寂しい表情が似合う。
ただ、性的マイノリティを描くのはブルーボー　イ事件やエゴイストなどの更に切り込んだ作品を前にすると少し弱く感じる。もっとほのぼのとしたトーンで描くそばかすだってある。そこから考えると自殺というのは少し典型的すぎないか。ただ、やけっぱちになった主人公が男を雑に釣ってセックスしようとするなどは斬新。

冒頭で借金返しちゃ駄目です。放棄できずパーになってるはずです。やく☓の手口ですよ？そもそもそういう伏線かな？
ストーリーは福地桃子ちゃんなので全く想像してたのと違いました。パパよく許したな。まあ露出少なめだし、FSDだけどそういうことではない。
化粧品会社のCM担当の方！早いもの勝ちです。桃子ちゃんはガッツリ化粧したら石原さとみクラスの美人になります。横顔の美しさよ！
歩き方とか気を使えば良い女優さんになると思います。優実ちゃんなんかはそこから違うものね。

本音を全部吐き出せて、それを全て受けて止めてくれる相手に出会う事は奇跡なのかもしれない。でももしかしたら、、と期待して求めてしまう。自分や相手の知らない部分が見えた時、寄り添い向き合いたいと思った。