劇場公開日 2006年2月11日

「映画は良かったけれど後味の悪さは映画以外のところで」クラッシュ(2005) ♪エルトン シンさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 映画は良かったけれど後味の悪さは映画以外のところで

2025年11月24日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

怖い

エピソードが一杯出てきてどこかで繋がるんやろなと思いながら見ていたけれど人種差別があからさまでちょっと不快感もあった。
後半にエピソードのいくつかが繋がっていく中で差別していた人は差別していたことを悔やみ、物語はハッピーエンドに進んでいくかと思われたけれど、正義感が強く上司の人種差別的なやり方に反感を持っていた若い白人の警官がエッという行動に・・・。

エピソードを無理矢理つなげてる感もあったけれど要所要所で感動できる場面が出てきて見て良かったなという気持ちにさせてくれました。
特に「透明マント」の話を信じた娘が鉄砲に打たれそうになったお父さんをかばったシーン。
会談から滑り落ちて足を痛めたサンドラ・ブロックが軽蔑していた黒人メイドに助けられて「あなたは友達よ」と抱きしめるシーン。他にも一杯あった気がする。
複雑に入り組んでいたけれどこれがアカデミー賞脚本賞、編集賞、そして作品賞と思うと納得はできた。

ただ、「ポール・ハギス監督、イタリアで性的暴行疑惑により逮捕」というニュースを目の当たりにすると作品自体が偽善ぽく感じてしまったのは残念。本人は否定しているらしいが・・・
次作は性的暴行癖のある男性の自伝物語を作ったらどうか?

今もロスはこんなに差別が蔓延している都市なのであろうか?
20年前の話、今はドジャースと大谷で賑わう素敵なまちに変身していることを期待したい。

♪エルトン シン
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