「コントラストが効いてくる」罪人たち nakadakanさんの映画レビュー(感想・評価)
コントラストが効いてくる
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前半は差別的な社会で強く生きようとする人々と音楽の人間ドラマ、後半は打って変わってガッツリとしたアクションホラーで、そのコントラストも全体の物語としてうまく効いており、とても面白かったです。
基本1日の出来事ということで、時代背景や登場人物の人となりが伝わる前半から、突然の惨劇をどう乗り切るかという後半まで、テンポよく分かりやすくまとまっていると思いますし、差別や宗教的な罪について描かれているのも印象深いです。
黒人への理不尽な襲撃は現実と重なりますが、今作の襲撃者も理不尽な迫害を受けて来た移民であったと思われ、理不尽な暴力の連鎖に複雑な気持ちにもなります。
襲撃者を倒した後の展開は、失われたものへの想いや覚悟など、目頭が熱くなってしまいました。
音楽が重要なキーとなっていますが、音楽に詳しいわけではないということもあり、中盤の音楽の魔術的力が示される場面はカオスでシュールで面白い表現とは思ったものの、それ程入り込めませんでしたが。
とは言え、全体として音楽の力は強く伝わり、希望を感じるもので良かったです。
ラストに登場した二人にとっては、ハッピーエンドだったのかもとも。
しかし、人間社会では一緒になれなかったということでもあり、やるせなさも感じます。
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