劇場公開日 2025年12月12日

エディントンへようこそのレビュー・感想・評価

全159件中、1~20件目を表示

3.5アリ・アスターが広げたハイコンテクストな風呂敷

2025年12月13日
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鑑賞方法:映画館
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ニコ

4.5価値観の相対化が分断をあおる現代のノワール西部劇

2025年12月14日
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鑑賞方法:試写会

笑える

興奮

驚く

アリ・アスター監督が娯楽性を保ちつつ、現代の問題へのチューニング精度を一気に高めたことは嬉しい驚きだ。監督の過去3作は、謎の呪いで家族が崩壊する「ヘレディタリー 継承」、北欧の楽園のような村を訪れた若者たちが地獄を見る「ミッドサマー」、不安症の中年男が母の葬儀に向かう途上で災難に見舞われる「ボーはおそれている」。これらはいくらかの現代性を含みつつも、オカルト、カルト宗教、不条理な展開といった要素により、大半の観客から自分には直接関係のないフィクション、娯楽作として鑑賞されただろう。

だが最新作「エディントンへようこそ」を観て揺さぶられる感覚と感情の切実さは、アスター監督の過去作とは大きく異なる。本作を端的に形容するなら、パンデミック期のノワール西部劇。主人公の保安官ジョーは喘息持ちのため厳格なマスク着用ルールに反対し、情緒不安定な妻ルイーズと陰謀論者の義母にも悩まされている。ロックダウンを実施しマスク着用を義務付けた市長テッドと反目し、ジョーが次期市長選出馬を決めてからは、SNS動画のフェイクニュースで中傷するなど対立が激化。市長の息子が加わるブラック・ライブズ・マター(BLM)の抗議デモ、ルイーズに接近するカルト教祖、遠くから来た武装テロリスト集団などもからみ、かつての静かな田舎町エディントンに混乱と暴力と破壊の嵐が吹き荒れる。

往年の西部劇と言えば、町の住民と秩序を守る保安官は絶対的な善、住民の生命や財産を脅かす無法者や“蛮族インディアン”が絶対的な悪だった。だが、“世界の警察”を自認していたアメリカがベトナム戦争で失敗し、ニクソン大統領が違法行為で辞任し、CIAによる反共イスラム勢力への支援が中東や西アジアの問題を一層複雑化して911テロの遠因にもなり、自分に不都合な情報をフェイクニュースと言い放つトランプが2度大統領に選ばれたこの半世紀ほどを経て、もはや絶対善のリーダーなど誰も信じなくなった。誰かにとっての正義は、別の誰かにとっての悪。つまり善悪などの価値観は相対的なものだということを、大勢が受け入れるようになった。また価値観の相対化には、「自分の考えが正しく、異論はみな間違い」という偏ったメンタリティを助長する負の面があり、それが分断をあおる現状もある。

脚本も担うアリ・アスターは、考え方や利害が相容れないキャラクター(または勢力)たちの間で緊張が高まり、やがて対決を迎えるという往年の西部劇のフォーマットを下敷きにしつつ、コロナ禍、陰謀論、フェイクニュース、カルト、テロリスト、BLM、社会の分断などなど、あまたの現代的な題材をごった煮のごとくぶち込み、怒涛のストーリーテリングで観客を圧倒する。エディントンで巻き起こる騒動の多くは、マスク論争を筆頭に、私たち自身や身近に起きたこと、昨今の報道で見聞きしたことと重なる。だからこそ、ジェットコースターに自ら乗り込んで体験するかのごとく、不安、恐怖、衝撃、余韻がよりリアルに、切実に感じられるのだろう。

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高森郁哉

3.5Eが確かに変だ。

2025年12月17日
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かなり変な映画だったので、レビューを書く気になかなかなれない、。
怪作ばかりのアリ・アスター監督だがアメリカは皆んなが皆んな自分勝手で救いのない国であることを、小さな街の小さな出来事の連鎖(最後は大きな事件)に全部詰め込んでとてつもない混沌の世界を作り上げてしまった。って感じでしょうか?
監督は「銃をスマホに持ち替えた西部劇」であると表現してるように、全編にわたって象徴的にスマホのスクリーンが登場する。もはやスマホは現代人の身体の一部になりそこから媒介するものが日常を作り出し、世の中をも動かしてしまう(それはよく分かる)。
保安官のジョーはコロナ禍で虐げられた人の味方で正義感から市長選に出たと思いきや自分の妻の秘密を暴露してまで選挙を有利にしようとしたり、怒りからライバルの現市長と息子を殺害する暴挙に出て更には部下に罪をなすりつけようとする。妻も義母も街の人々も登場人物の誰にも共感出来るとこなど何もない。おまけに後半は謎のテロ集団?との銃撃戦に突入してしまいぐちゃぐちゃの展開に、。ラストの終わり方は意味深だが伝えたかったのは何なのか?普通の人の私には理解が追いつかなかった。
評価はどうしていいかわからないので並にしておきます、。

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アベちゃん

2.5No Peace

2025年12月17日
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ブレミンガー

3.5後半が

2025年12月17日
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ルゲ式

2.5コロナ禍に浮き彫りとなる疑心暗鬼

2025年12月17日
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ヤマッチ

3.5タイトルは楽し気だけど💦

2025年12月17日
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難しい

斬新

そう言えばマスク警察とか電車内でマスク無着の人に怒鳴ってるおじさんとかいたなぁ
そんなコロナ禍アメリカの小さな町で巻き起こった奇怪なスリラー

「何でそうなる💦」痛烈過ぎる爆発的なストーリーについて行くのに苦痛さえ感じたが
雄大な景色やどこか西部劇を彷彿させる町並み
ホアンキン・フェニックスの徐々に暴発していく鬼気迫る怪演には目も精神も引きずり込まれたけど…

アメリカ社会が抱える人種や銃問題
ストーリーの鍵にもなるソーシャルメディア
誰もが不安や不満を抱えながら自己愛や
自己正義に縛られ自身をコントロール出来なくなっている人が増えている現社会
現実の歪みをアリ・アスター監督が自ら炎上させた野心作にも感じたが
「なんで?」「あれは?」?なばかりな結末も腑に落ちなかったし人にはオススメは出来そうにないですねぇ
たまたまにしてもクリスマスシーズンに似合わないしね💦

病んだ妻役エマ・ストーンの登場シーンがもう少し欲しかったなぁ

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ねもちゃん

4.0もはやアメリカに「西部劇」は存在しない。

2025年12月17日
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本作は、もはや現代アメリカには「正義としての暴力」を支える物語が存在しないという冷酷な事実を、西部劇文法をというアメリカ映画の古典的文法をあえて用い、それをことごとく意図的に解体して主張していく。

保安官、辺境の町、無法者、決闘、街は救われる、という西部劇の典型的記号を配置しつつ、現代が舞台の本作では善悪の対立も、正義の決闘も、救済のカタルシスも成立させない。ことごとく裏切ることで現代アメリカの問題点を浮かび上がらせる。
主人公は秩序を守ろうとするが、理念を語らず、敵を名指しせず、自らを物語化しない。その沈黙は倫理的ではあるが、分断と過激化が進む社会においては致命的な弱さとなってしまう。語らない者は中立ではなく「怪しい存在」と見なされ、やがて主張ある者たち――過激派、扇動者、物語を操る者――ここでは義母であり、妻であり、妻の相手、に利用され排除されていく。


後半の展開は、確かに理解不能な面がある。ただこの理不尽な暴力は欠落ではなく意図のように感じる。誰が敵で、なぜ狙われるのかが最後まで曖昧にされることで、観客自身が「理由なき敵意」に理不尽に晒される感覚を追体験させられる。
あえて答えを与えないことで現代社会における暴力と正義の空洞、その中で沈黙する者の敗北を身体感覚に刻ませる。理解できないのではなく、理解不能であること自体がこの映画の正解であり完成形なのだと思う。

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暁の空

3.0エディントンへようこそ(映画の記憶2025/12/16)

2025年12月17日
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悲しい

アリ・アスター×A24ということで、観に行くと。ストーリー的にはまとまってはいるが、ハッピーエンドしか受け付けない方にはオススメしない。いつものアリ・アスターと認識して行くことをオススメ。
この話事態がスリラーなのだが、それを演出し、さらなるホラー仕立てにするのは流石。

ボーの時のホアキン・フェニックスも良かったが、引き続きダメおじキャラ炸裂。
あの頃のエマ・ストーンはいないがお姉様になった今のエマ・ストーンもなかなかお綺麗。

最初から最後まで音演出にこだわってたな。なんか80年代スリラーとかホラーっぽい(もうちょい前かも)
ボーみたいな詰め込みはない感じだったが、テンポがゆったり感あったから話に入り込めない人は退屈かもね。
(個人的評価6点/10点中)

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motorad_kira

5.0ジョーはおそれている

2025年12月17日
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皆さんのおっしゃる通り

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労働4号

4.0アイテムは現代でも根底にあるのは昔ながら

2025年12月17日
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市丸よん

4.5アリはホアキンいたぶりがち

2025年12月16日
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怖い

斬新

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まっすー

3.5アリ・アスター監督らしい

2025年12月16日
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悲しい

楽しい

怖い

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MOVIE FUN MAMIKO

3.5ホアキンが出てるからだけでなく 良くも悪くも異様なこの質は覚えがあ...

2025年12月16日
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興奮

難しい

斬新

ホアキンが出てるからだけでなく
良くも悪くも異様なこの質は覚えがあるな(笑)
この好き勝手な感じでおまかせの料理が
ドンッと出てくる感じ。
クセつええええ。
美味いとは断言できないけど、食べ応えはあったわ
また次も通うことになるなこれは。(笑)

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とりから

3.0エマ・ストーンに精彩なし

2025年12月16日
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話が最後までどう転がっていくのか、予想がつかなかったが、何だかよく分からない映画である。コロナ絡みの対立かと思いきや、キレた保安官は目障りな奴らを次々と殺していくし。しかし終盤保安官を執拗に狙うのが、誰かよく分からない。アリ・アスターがこれがまだ四作目とは思えんのだが、やはりヘレディタリーか一番。

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吉田透

4.0現代進行形のホラー

2025年12月16日
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U-3153

4.5何見せられてんだオブ・ザ・イヤー

2025年12月16日
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いい意味でも悪い意味でも「何見せられてんだ」状態。
なんとなく言いたいことは伝わってくるものの、そこは流石のアリ・アスター。全方位に皮肉や嫌味を効かせ過ぎて、もはや、何が何だかww

現代アメリカの社会の闇というか、膿を出し切る感じのパワフルさ。

ハッキリ言って訳わからないし、gdgdな展開も多いし、至る所で理解できてないんだけど、最後まで魅せる剛腕ぶりもまた楽しいし、すんなり終わらない不穏なラストもいい。

少し時間を空けてもう一度映画館で楽しみたいなぁ

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よして

3.5私だけじゃなかったかぁ〜

2025年12月16日
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中盤は睡魔との戦い、起きてても寝ててもよく分からないというか、どうでもいいというか。。。
展開がスローテンポな上に、マスクだけでなくあーだこーだぐちゃぐちゃう個人的地域的人種的なアメリカの諸問題を片田舎で繰り広げ。。。銃ぶっ放したり、集会、暴動で目が覚めるが、で、そっから先が中々進まないというか宙ぶらりんいうか。。。後半は一気にランボーになりました。

アメリカを皮肉った映画でした。

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Oyster Boy

3.5意味が分からないと不快感しか残らない作品

2025年12月16日
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楽しい

知的

斬新

この映画には共感も、救いも、カタルシスもない。

だが、当時のアメリカの空気感、登場人物が実際に起こしそうな行動、そしてカウボーイ映画という枠組み。そのすべてが一つの射程に収まっている、極めて珍しい作品だ。おそらく、この三要素のどれか一つにでも興味が持てない瞬間、この映画は退屈になってしまうだろう。

監督は『ミッドサマー』のアリ・アスターで、「この物語には本物の悪党が登場する」と語っている。本作には多様な価値観を持つ人物が多数登場し、誰か一人を単純に悪と断定できない構造になっているが、私はその中でも自己肥大に注目したい。情報源の真偽を確認しないまま、自分の判断こそが正しいと信じ切ってしまう現代の病だ。ネタバレは避けるが、ある主人公の決定的な判断は、まさにそれと重なって見えた。それこそが「本当の悪」なのではないか、監督からそう問いかけられている感覚が鑑賞中ずっと消えなかった。

だからこそ、物語をどう着地させるのかが気になり、途中から一瞬も目を離せなかった。この感覚を共有できる人には強く刺さるが、そうでない人には、そもそも何を巡って争っている映画なのかすら分かりにくいだろう。万人向けではない。本心では、自分は尖った感性を持っていると思っている人に勧めたい作品だ。

補足として、ジョージ・フロイド事件以降、暴動とともに、公園の中で小さな銃撃・射殺が多発した。この事件は間違いなく本作に影響を与えていると思う。

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aoss

2.5よくわからなかった

2025年12月16日
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ツネ
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