「ダメ人間、苦手~」兄を持ち運べるサイズに プライアさんの映画レビュー(感想・評価)
ダメ人間、苦手~
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オダギリは昔からテキトーで嘘つきなダメ人間だった。
でもそのダメさ故に母から強い寵愛を受けており、
生真面目な妹のコウはそれに嫉妬して育った。
オダギリは成人後もダメダメで仕事が続かない。
で母やコウに嘘をついては金を無心する・・・
母が末期ガンになると母を見捨てる・・・ダメ全開。
二度の結婚に失敗して離婚し、何故か息子の親権を得て、
散らかり放題の汚部屋でその息子と2人暮らし。
そんな兄が病気で急死、コウは兄の元嫁ひかりと共に宮城へ。
そこでオダギリの息子と共に兄ゆかりの地を巡ったりする。
オダギリの息子はひかりに引き取られて終了。
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まず思ったのが、女優2人の演技が素晴らしい。
感情が伝わって来て何度も泣かされた。さすがやな。
ただオダギリの役が、全く感情移入できんキャラ過ぎた。
いるいる、こういう陽気で自分勝手な、自由過ぎるヤツ。
放っておけない雰囲気で、何故か人気者やったりもする。
昔からそういうヤツが嫌いやった。一種の嫉妬もあった。
おれもコウと同類の生真面目さを強く持った人種やから。
印象深かったのは、女性2人のこんな感じの会話のシーン。
ひかり:オダギリは嘘をつこうとしてつくことなんてない。
言う時は本気で言ってる、それが結果的に嘘になるだけ。
コウ:結果的に嘘になれば、それは単なる嘘つきでしょ。
おれは100%コウの意見を支持する。
ってか嘘をつこうとしてつくヤツよりもタチが悪いよ。
正直だけど吐いた言葉に無責任・・・それって最高に悪質。
このオダギリは、確かに悪い人間ではない。
でもやっぱり自業自得で、身を滅ぼして当然やと思う。
なのに死後に美化される傾向には少し違和感があった。
ラストのひかりの一言で一気にスッキリしたけどな。
オダギリは貧乏やけど幸福やったとでも思ってる?
それはあり得ない、ただの不幸だよ的な一言な。
でもそれと同時に、この映画が何を言いたいのか、
オダギリを肯定したいのか否定したいのか?
それが分からんくなった。おれは100%否定派やけどw
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