劇場版 それでも俺は、妻としたいのレビュー・感想・評価
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なんだかんだで、いい夫婦
脚本も務める足立紳監督が、「事実に基づく」とわざわざ断った上で描いた、自分たち夫婦や家族をモデルにした物語。
「ぁ痛たた、見てらんねえ…」とか「よくぶっちゃけたなぁ」という思いと、「それもこれも、ちゃんと結果が出せたからこそ、こうして描けるようになったんだ」という謎の感慨深さで、妙なカタルシスを感じる一作だった。
MEGUMIと風間俊介がとてもいい塩梅。個人的には、吉岡睦雄が絶妙なところで活躍していただけでテンションが上がったが、熊谷真美もナイス。
<ここから内容に触れますので、鑑賞後の方のみお読みください>
MEGUMIの言うことは、無茶苦茶に見えつつも、ちゃんと芯を食っているからこそウッとなる訳だし、風間俊介も可哀想な存在に見えつつも、わかった上で甘えてる情けなさがどうしようもなくモヤモヤと迫ってくる。
MEGUMIの言うことの説得力は、発達障害がある息子への対応の確かさからも生まれている。
それに対して、風間俊介演じる父は、父としてはいい父だし、愛情ある父親だと思うが、息子の特性への関心の向け方のいい加減さは、再現ドラマのための取材へのいい加減さにもつながる。
そもそも彼は、そういう医療系の話が不得意なんだろう。でも、そこにやっぱりちょっと妻や生活状況への甘えが乗っかっていて、あの情けなさが続いてしまうのだが、それは、結局彼は困ってなかったということなのだと思う。なんだかんだ言って、妻は出て行かないし、自分のグチを聞いてくれるママ友たちもいるのだから。
その風間俊介が、立ち直るきっかけになったのが、漫才オーディションと、その後のMEGUMIの独白。
依存症からの立ち直りは、自分がしたことの責任は自分で負うことと、底つき体験が大事と聞くが、この映画の展開にも当てはまる。
まだその時点では結果を出せていないエンドロール後のシーンにも、「(後々)結果を出せて、本当によかったね」と声をかけたくなったし、彼の出世作になった「百円の恋」の安藤サクラって、足立紳本人が投影されていたんだと思ったら、観ながらちょっとグッときてしまった。
なんだかんだで、いい向き合い方をしている夫婦だなぁと思った。
「執着」と言う言葉を安易に使いすぎ
ほとんどがテレビドラマの再利用。全編視聴した自分からしたらなんだと言う感じだ。まあ、でも大きなスクリーンで見れたのでよしとする。ただ、映画を見て改めて気になったのが、執着という言葉の多用。何でもかんでも説明困難な事象を執着で済まそうとしている感が否めない。言うまでもなく執着とは仏教用語。人間の煩悩の一つだ。定義は結構難しく、仏教用語の中でも難解な言葉の一つだ。これで一冊の本が書けると聞いたことがある。これを本作品では最も簡単に安易にサラッと言ってのけてしまう。作者は本当に理解してこの言葉を使っているのか?という疑心が映画を見て湧いてきた。なんでもお手軽気ままをよしとするにが昨今の風潮だが、仏教を少し齧ったものからすると、このようなお手軽さには苛立ちを覚えざるを得ない。厳しい言い方をすれば、よく咀嚼もされていない言葉を安易に多用するな、もっち勉強してから使え!と言いたい。
経済力は大切
42歳で売れない脚本家・柳田豪太と、収入のほとんど無い夫にかわり会社勤務し家計を支える妻・チカ、そして不登校気味の息子の3人家族。セックスレスのため豪太は性欲を持てあましていたが、風俗に行く金も無く浮気する勇気もなかった。豪太はチカとセックスしようと家事や息子の育児を頑張り、チカにお願いしたが、チカから拒絶され、豪太を罵倒してきた。それでも諦めずにチカのご機嫌を取り、自分がいかに家事や育児を頑張っているかをアピールし続ける豪太だったが・・・さてどうなる、という話。
夫婦なんだから夜の営みくらい、って思うけど、チカの気持ちもわからないでもない。もしチカに追い出されたら実家に帰るしか無いんだろうけど、40歳過ぎて両親に生活の面倒をみてもらう???ま、それも嫌だろうし。じゃあ、経済的に自立出来るようにバイトでもすればよかろうに、としか思えなかった。
そんな夫・豪太役をかっこいい風間俊介が見事に演じてた。
妻・チカ役のMEGUMIもキレるシーンが上手かった。
吉本実憂、熊谷真実、内田慈らもそれぞれ魅力的だった。
やっぱり経済力は大切だなぁ、という感想。
面白かった。
サラリーマンやれば?
妻がダメおやじ(アニメ)の母ちゃんばりに威張ってて帰りたくなったけど最後は結局・・・・・っていろいろ期待しながら見てました
途中から夫がカスだと分かって評価が逆転
体が大丈夫ならサラリーマンやればいいのに、夫も発達障害なの?
自分は独り者なので見ててきつかったけどそれでもいいかって思えたので星5にしますね
吉本実憂ENDを期待したけど実話じゃ無理か
居酒屋帰りのような
完成披露で鑑賞。
稼ぎもない、家事はするけどやりくり下手、子育ても中途半端な夫に罵詈雑言まくしたてる妻。私なら離婚一択だけど、妻は仕事を肩代わりし(←手伝いではない)夫の提案に乗り、結果を出せと言い続け、色々あっても離れない。
夫の妻への気持ち、妻の夫への気持ち、どちらも執着なのか愛なのか観ていて分からないけど、それが生活だったりするのだと思う。
風間俊介とMEGUMIだからその生活の中に入れて観る事が出来たと思います。
最後のシーンはほっこりしました。
居酒屋で気のおけない友達と飲んで喋って帰る夜と同じような感覚になりました。
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