バレリーナ The World of John Wickのレビュー・感想・評価
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ストーリーよりアクションww
個人的にはめちゃくちゃ楽しかった!
世界観が毎回やばすぎるし、ルールとか破ったらすぐ指名手配されるし。。w
今回はアクションがド派手になりすぎて、火炎放射器がウケたw何してもなんでも相手を殺すって闘い方がもはやゲームみたいな感じだった。
最初の復讐…みたいなところから、最後はあの子を救う為?w
ストーリーはもうどうでもよくなったw
キアヌはやっぱり最強だった!楽しかったw
どこもかしこも殺し屋だらけである
いわゆるJUMP作品の“力のインフレ問題”はジョン・ウィックシリーズでも避けて通れない課題になっているようで。
とにかくたくさんの敵。
とにかく変わった殺陣。
とにかく斬新なアングル。
アクション映画の宿命だけど、人はすぐに見慣れてしまうから。
コンセクエンスの階段シーンよりも…ってなるとああゆう演出にはなるよね。やはり実写よりアニメーションの殺陣の方に可能性は移ってるようで。
で、そろそろ殺し屋以外のキアヌを見てみたい気もする。そろそろね。
主演のアナ・デ・アルマスが37歳で驚愕だし、【ブレードランナー2049】が8年前で横転。
とりあえず次作は阪本勇吾監督に撮らせてみたらどうだろうか?
それではハバナイスムービー!
復讐は伝染する…
スピンオフ作品って、変な後付設定をつけてしまって大元の作品を台無しにしちゃうことがあるじゃないですか?
本作はそれが一切感じられませんっ! 寧ろパワーアップした世界観がより広がっておりました。
元々このシリーズの追われて敵を倒していくシーンって、アクション技術は本当にすばらしいもののどうしても間延びしやすい(ストーリー展開が止まる)と感じていたのですが、今作はそのアクション部分も展開が止まると感じる間もないくらいでした。
特に炎を使ったアクションは、スタントマンさんたちの迫真の演技を感じました。
そしてシリーズ作品を知ってると思わずにっこりするシーンの数々。
殺陣シーン、最高だった…!
とはいえ、前作を知らない新規層にも優しい演出でした。あくまでもこれは「イヴ」の物語だから。
キアヌやノーマンファンの方にはちょっと物足りないと感じるとは思いますが、そのちょっとのシーンでも重厚な演技かつ魅せ方をわかった演出だったと思います。
また、続編を作ろうと思えば作れるような終わり方になっており、その際出てこれそうな演出だなぁと思います。(実際に続編構想もあるようですね)
殺り過ぎ?炎の女殺し屋アナであります。
ガブリエル・バーンは、東京国際映画祭で「ユージュアル・サスペクツ」の上映後に登壇したのを観たが、あれからもう30年か。
8月27日(水)
ユナイテッド・シネマ浦和で「バレリーナThe World of John Wick」を。
ジョン・ウイックの世界を借りたスピンオフムービーで、殺された父親の復讐に燃える女殺し屋イヴ(アナ・デ・アルマス)の物語。
母が死に父親を殺され一人になった娘がジョン・ウイックを育てた組織(ルスカ・ロマ)でバレリーナと殺し屋として訓練され12年後に殺し屋(ボディガード)になるが、ガードを依頼された女の所にやって来た敵が父親を殺した組織の人間だったため、ルスカ・ロマに盾突き父親の復讐へと突き進み、敵の組織の総本山へたった一人で乗り込んで行く。
ほぼアナが出ずっぱりで殺し、殺しのアクションが続き、単調になってしまっている。(アナのせいではない。彼女は撮影中に体中をキズだらけにして頑張っていたそうだ)
ババヤガかイノキヤガか知らんが、結局、イヴを止めるのはジョン・ウイック頼みかい?おまけに、24分やるから落し前着けんかい、ってジョンはイヴのガードに回るし。
敵の武器庫でイヴが見つけ「クール」と呟いた武器が火炎放射器(クールじゃないよホットだよとツッコミ)。このバトルは見応えがあったが、派手だが続けば飽きて来る(アナのインタビューで撮影で106人は焼いた。実際に火炎放射器使っての撮影だったので、燃えないようにまつ毛にジェルや水を付けての撮影だったとの事)。
イヴが訓練を重ねて強くなって行く過程を見せるのは良いが、スケート靴や日本刀まで繰り出して(皿は余計かな)アクションにバリエーションを付けてはいるものの、父、母、姉に関するドラマや説明が不足している。ジョン・ウイックも無理に出した感が強く、二人の対決も中途半端。
アナのキレるアクションを堪能出来た人には満足度が高いが、ハマらないとちょっと辛いかも。
おまけ
インタビューでレン・ワイズマン監督は、二人の対決は「真昼の決闘」を意識した、「ランボー」が大好きだそうだ。
TVに映っていたのはJ・チェンも真似したキートンの「蒸気船」。ジャッキーもキートンもスタントを使わず、本人が体を張ってアクションをやっていたのでアナに対する賛辞と見た。
イヴが敵を倒すのに使ったナイフを回収して帰るのが面白い(もったいない。武器は大事にしましょうってね)。
あと、アンヌ・パリローは何処に?見落としたか?
思った以上にジョン・ウィックが味方だった。
ジョン・ウィックシリーズが終了してから、同じ世界線の新作映画、時系列もシリーズを見てた人ならわかりやすい感じだった。序盤が結構ハイペースで展開されてたが、やはり良くも悪くもアクション系映画で大どんでん返しのない映画は見やすい。無双しすぎないところもいいし、ジョン・ウィックの周りからの評価も高くて、強さを再確認させられた。本編に登場してたらジョン・ウィックに殺される有象無象くらいの実力主人公。だからこそスリルや緊迫感が程よく伝わってきて良かった。
初っ端からアクションてんこ盛り
ジョンウィック見てなくても大丈夫
あらすじ
幼少期に謎の集団に最愛の父親を殺害され天涯孤独となったイブは、父の知り合い経由でバレリーナ兼殺し屋養成所に引き取られる。
殺しの技術を仕込まれ成長したイブは、仕事の中で父を殺した集団が手首に入れていた印と同じものを持つ男を見つける。
それをきっかけに組織を裏切ることも厭わない父の仇探しを開始するのだった。
ジョンウィックのpart3の世界を下敷きにした話になっているが
作品の雰囲気はpart1やpart2が近いと感じた。
メインのストーリーはイブの復讐譚だ。
所々ジョンウィックワールドの住人が登場するが、
「いわくありげな物語背景」以上ではない。
ジョンウィック未視聴でも十分理解出来るようになっている。
(コンチネンタルのルールやしきたりは説明不足ではあるが。)
ジョンは思ったよりガッツリ登場しているが
part1のウィレムデフォーのような役回りのため、決して物語を邪魔していないのも良かった。
ジョンウィックシリーズ同様、アクションの合間にストーリーが少しずつ語られるスタイルで、痛〜いアクションも健在。
特に、1カット(に見える)の大通りに逃げていくイブの車が押し戻されるカーアクションシーンやグレネードアクションは目を見張るものがあった。
ただ、火炎放射器に消火用放水器は勝てないんじゃ?と思った。
なお、恒例?のイケてるガンアクション。今回は「マガジンキャチャーを押す際に銃を斜めに傾け、マガジン排出効率化とリロード時間短縮」でした。
余談だが、
ジョンが、パワー◎スピード△耐久力◎刃物使い○臨機応変○銃器◎体術◎だとすると
イブは、パワー○スピード◎耐久力○刃物使い◎臨機応変◎銃器△体術○といった感じで、アクションの性格付けがちょっと違ったのも良かった。
さらに、明確にジョン>イブのランク付けもされている。
期待を上回ってすごく良かった!!
スピンオフが本家を超えて素晴らしいアクション映画になっていた印象。後から作るものが前のを超えるくらい作り込むのは当然ですが、本当にいろいろ盛り込まれていて飽きることがありませんでした。何よりアナ・デ・アルマスの美貌と相当な努力の分かるキレキレのアクションがジョン・ウィックにはない要素、映画っていいですね!と思える映画でした。
最初のジョン・ウィックで感じたことがシリーズを観ていくと慣れてしまうのですが、それは敵を殺すとき全く不自然さがないということ。本当に撃ち殺しているとしか思えない仕上がり。連続で何人も続けて、要所要所にキメがある。主演も敵も完ぺきに動いて違和感がありません。本作もそこがやっぱりすごかった。今回は火炎放射器で人を焼くシーンもあり驚愕。(人を殺すところを褒めるのはちょっと不謹慎ですが。)
今後もアナ・デ・アルマス=イヴの活躍を観たいものです。
アクションゲームのような爽快感!
「最高ね」
ジョン・ウィックシリーズの外伝!
▼感想
映画館で鑑賞!
とにかくアクションシーンが多くて、息つく暇もないくらいにイブが暴れ回る!戦い方も多彩で特に火炎放射器で戦うところは最高だった!次々に舞台や武器がかわり敵と戦うのは、まるでド迫力のアクションゲームで遊んでいるようだった!
ストーリーも復讐を物語の軸にしていたのは、ジョンウィックシリーズの外伝として良かったと思う。ジョン・ウィックは登場する度にテンションが上がった!イヴもこのシリーズでどんどん活躍してジョンウィックのような存在になって欲しい!
▼お気に入りのシーン
火炎放射器で戦うシーン!
このシーンの爽快感すごかった!
▼トリビア
火炎放射器のアクションシーンはリアリティを出すために実際にアナ・デ・アルマスがスタントマンに放火!髪やまつ毛が燃えないように水やジェルを塗っていた。
カルト出身ガールの水責めでお仕置き!
まさかの三回目。キアヌ大好き祖母の要望で。平日夕方の回は、何と予想に反してシニアだらけ😓この人達が楽しいのかは微妙だがワタシは大満足。カルト出身って、ホテルのお爺さんはカルトに返さず暗殺組織バレリーナに送り込むんだけど、この人はいい人なのか立ち位置がよく分からなかった。ノーマン見たかったのにあんまり出ていない。しかもしれっと娘だけ拐われて父はホテルで介抱されてる。ノーマン足りなさでデススト2を買ってしまった。あんなに血のでる訓練したのに銃撃戦より肉弾戦なのがツボった。カルト村で皿を頭にぶつける所、個人的には爆笑しそうになった。最近のFPSみたいに、斧、皿、火炎放射器。そしてラストは水責めで成敗!やっぱり劇場じゃないと。もう一回見に行ってしまうかも。。。
ちゃんとジョンウイックWORLD
鑑賞動機:ジョン・ウィックシリーズ5割、アナ・デ・アルマス3割、火炎放射器vs 消火栓の放水2割
キアヌ登場とか、火炎放射器vs放水とか、見せ場を結構予告で見せているるのではと思っていたら、それをさらりと越えてくる。
『ブレードランナー2049』とか『ナイブズ・アウト』のキュートな印象からガラリと変わって、…「汚物は消毒だー!」ストーリーはまあ父ちゃんの復讐で済んじゃうけど、アクションに関するアイデアはいろんなものがあって、やっぱり楽しい。
ムチャクチャ強い女殺し屋
これから伝説になる者の物語
アナ・デ・アルマスを主人公に据えたジョン・ウィック外伝。
ストーリーラインはジョンシリーズに準拠した復讐譚だが、因縁付けられシーンからじっくりと描いていたジョンの1作目とは違い、こちらはOPからアクションのつるべ打ちで異常にテンションが高い。
このOPシーケンスで暗殺教団ルスカ・ロマの残虐な所業を見せつけることで「こいつらはいくらでも死んでいい」と観客に思わせる手際の良さが大変良い。
修行パートも楽しい。そういえばジョンは最初から伝説の怪人だったのでこういう修行の場面が無かった。その点、本作は修行を通じてイブが強く成長する描写が挟まることで「伝説の再来」という原典シリーズのテーマを「伝説への挑戦」という形にうまく転換している。
主人公描写は意図してなのか偶然なのか、イブとジョンはけっこう対照的な描かれ方がされている。
過去の功績や友情を盾に知り合いを片っ端から頼りまくるジョンに対し、イブはずっと単身突撃型。何事も己の腕っぷしで解決していく。やっている事は大体同じなのに見た後の印象がまるで違うのは不思議だし面白い。
ダメージの受け方にもキャラクター性が滲む。ジョンは伝説のわりにけっこうボコスカ被弾する印象がつきまとうが、イブは〝どれだけやられても立ち上がる〟タフネスに不屈の意志が宿っている。どちらもダメージはHPで受け切るタイプのキャラクターだが、この受け止め方が違うのが面白い。
アクション面でも過去のジョンシリーズを踏襲しつつ差別化をしようという工夫が随所に見られ、特に銃器を使った近接格闘術いわゆるガン・フーは様々なバリエーションでもって魅せてくる。
標準的なガン・フーを始め、グレネード式近格闘術、スケート靴格闘術、レストランのお皿しばき合い対決、火炎放射器ファイト、日本刀アクションなど盛り沢山で満足度が高い。
原典主人公のジョンとはストーリー中盤ですれ違う程度に共演。外伝作品らしいチラリズム・・・と思いきや終盤でガッツリ登場。ちゃんとキアヌ。イブとの実力の違いを見せつけつつ、「協定があるから教団を狙うのはやめろ」などと諭してくる。コイツどの口でそんなこと言ってんだ?観客の誰もが「ジョンがこの子を止められる訳ない」と思ったことだろう。
案の定イブを見逃すジョン。ついでに陰から手助けもするジョン。そのついでに暗殺教団ともバタバタ戦うジョン。全く期待を裏切らない男:ジョン。
総じて、とても楽しい映画だった。新たな伝説の幕開け感が満載で、きっと続編もあるだろう。楽しみ。
なんとなくだけど毎回楽しみなシリーズ
特に大ファンというわけではないものの、ジョン・ウィックのシリーズは毎回欠かさず観ています。今回は初のスピンオフという事で当然観に行きました。
本編に出てきたあの場所、あの人、懐かしくて嬉しくて、大感激。
これこそシリーズ物の醍醐味です。
主人公の敵か?味方か?ジョン・ウィックの登場シーンも最高でしたね。
今回の女性主人公イヴも、ジョン・ウィック顔負けの大活躍でバンバン人を殺していきます。殺された人にも家族や恋人がいて、夢や希望があったはず・・・とか考える必要はありません。襲い掛かってくる火の粉は徹底的に払うべし!それがこのシリーズの割り切り方です。
次から次へと現れる敵。
もっと刺せ!突け!折れ!叩きつけろ!
甘い!まだ敵は生きてるぞ!撃て!もう一発だ!
言葉にすると相当酷いものですが、そんな気持ちで毎回観ています。
今作だけで何人の敵が死んだのか、見当もつきません。
ただ今回、敵本拠地の村で、家の中から小さな子供のいる父と母が出て来て主人公に襲い掛かりますが、この時だけは、一瞬我に返りました。やめろ!その人たちには子供が!
それから、火炎放射器での撃ち合い。映画史上初かどうかはわかりませんが、私は生まれて初めて見ました。常識的に考えると、これも相当怖いですね。敵の火炎放射器を封じるまさかの手段も漫画的で面白かったです。
スピンオフが今後どう展開するにせよ、本編のジョン・ウィックの続編も心待ちにしています。ジョン・ウィックは生きている!(はず!)
エグい殺し方
アナのアクションが凄い。美しいくかわいらしい顔からは想像できないような激しいバトル。
このシリーズはどんどん殺し方がエグくなる。
火炎放射器で焼き払うシーンには驚いた。
スピンオフながら、本編シリーズにも引けを取らないアクション
【イントロダクション】
キアヌ・リーヴス主演の大ヒットシリーズ『ジョン・ウィック』のスピンオフ作品。シリーズ第3弾『パラベラム』(2019)に登場した舞踏家・暗殺者集団“バレリーナ”に所属する女暗殺者の復讐劇を描く。物語の時代設定は、『パラベラム』と第4弾『コンセクエンス』(2023)の間に位置する。
主人公イヴ役に、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(2021)にて新米CIAエージェントを演じて強烈な印象を残したアナ・デ・アルマス。また、シリーズの顔役であるキアヌも特別出演。
監督は『アンダーワールド』シリーズ(03,06,12)のレン・ワイズマン。脚本は本シリーズ『パラベラム』、『コンセクエンス』(2023)のシェイ・ハッテンと『プロミシング・ヤング・ウーマン』(2020)のエメラルド・フェネル。
【ストーリー】
イヴ・カマロ(アナ・デ・アルマス)は、主席連合の支配下にある組織「ルスカ・ロマ」に所属する父・ハビエル(デヴィッド・カスタニェーダ)と、ヨーロッパに拠点を置く暗殺者達によるカルト教団に属する母の間に生まれた子供だった。
イヴがまだ幼い頃、ハビエルは娘を教団の魔の手から守ろうと、教団の掟に背いて逃亡生活を送っていた。母は代償として命を落とし、ハビエルもまた冷酷な指導者である主宰(ガブリエル・バーン)率いる追手によって命を落としてしまう。行き場を失ったイヴは、「コンチネンタル・ホテル」の支配人ウィンストン(イアン・マクシェーン)に連れられ、父が元居た「ルスカ・ロマ」の首領・ディレクター(アンジェリカ・ヒューストン)に引き取られる。
12年後、イヴは父を殺した教団への復讐心を胸に、暗殺者“バレリーナ”となる為の過酷な訓練の日々を乗り越えていた。そして、遂に彼女に暗殺者としての仕事が舞い込むようになる。
命懸けの任務をこなしていく中で、ある日、イヴは倒した刺客の腕に教団員が持つ傷を発見する。ディレクターは教団に関わらないよう指示するが、イヴは復讐心を滾らせ、命令を無視して教団への復讐の旅を開始する。
【感想】
スピンオフながらも、本編に引けを取らない圧倒的な熱量、「まだそんな見せ方(魅せ方)があったのか!」と驚嘆させられるアクションの数々に、非常に楽しませてもらった。
イヴが窮地を脱する為に手榴弾を駆使して戦う姿は、これまで銃をメインウェポンとしてきたジョン・ウィックにはない戦法で新鮮に映った。そんな中でも特に、クライマックスで教団が運営する村でイヴと主宰の側近が繰り広げる火炎放射器によるアクションは本作の白眉。燃料が切れ、消火栓のホースで果敢に挑むイヴの姿は、馬鹿馬鹿しくもその圧倒的な熱量で名シーンにまで昇華している。
また、キアヌ・リーヴス演じるジョン・ウィックが、単なるゲスト出演に留まらない活躍を見せてくれる姿は、シリーズファンとして嬉しかった。ただ、クライマックスでイヴの復讐に些か肩入れし過ぎな印象も受けたのは確か。ジョンも復讐心から裏社会に舞い戻った身である為、家族の復讐に燃えるイヴに肩入れするのは自然な流れとして理解出来るのだが、せめて主宰の側近との火炎放射器合戦の決着は、名勝負となっただけにイヴに自分の力で切り抜けてもらいたかった。
ディレクターの台詞が良く、幼いイヴを励ます「過去を奪われても、未来を失わないで」という台詞や、イヴの隣のベッドに居た1番バレエの上手かった子が組織を去った事について問いただすイヴに「あの子にこの世界は向いていない。悲しみは知っていたけど、苦しみを知らなかった」と語る姿が印象的だった。
主演のアナ・デ・アルマスの熱演が素晴らしく、過酷なアクションも見事にこなしていた。彼女を本作に起用する要因となったであろう、『007』での新米エージェントとしての存在感も魅力的だったが、本作では復讐に燃え、信念を貫くヒロインを熱演していた。まだ20代だと思っていたのだが、調べてみると今年で37歳だと言うからビックリ。更に、トム・クルーズの恋人として噂されているという事も知って2度ビックリ(笑)
日本では、ゲーム『DEATH STRANDING』の主人公役で印象に残っているノーマン・リーダスが、本作ではチョイ役での出演ながら印象的な活躍を見せている。娘の為、ハビエルと同じく教団に背いて戦う姿は、イヴにかつての父親の姿を重ねさせ、戦いへ挑む動機を自然に強化する。
惜しむらくは、タイトルにもなっている“バレリーナ”要素が、父との思い出の品であるオルゴールや舞台の演目、戦闘の際の僅かな身のこなしでしか感じられず、取ってつけたような印象に止まってしまっていた点だ。せっかく戦闘技術だけでなくバレエの技術も長い間研鑽を積んだのだから、アクションシーンの動きにもそれが活かされていた方が、『ジョン・ウィック』シリーズとの差別化も図れて一石二鳥だったように思うのだが。
アクションシーンでは、初任務の護衛の際、クラブで氷張りの床をブーツの爪先で弧を描くように削っていたが、特にその動きに意味もなく、直後に普通の格闘戦に発展してしまったのは残念だった。村での戦闘の際は、氷上で体幹の良さを発揮して敵を撃破したりはしていたが、全編に渡ってもっとそうした自身のアドバンテージを活かした優雅な立ち振る舞いを期待していた。訓練の際、屈強な男に勝てない事をボヤくイヴに、ノーギが「女らしく勝て」と助言すらしていたのだから、泥臭いアクションばかりではなく、バレエのような美しくしなやかな動きで男達を圧倒してほしかった。
イヴが割と無双ぶりを発揮する(クライマックス直前でのジョン・ウィックとの戦闘により、少なくとも彼には遠く及ばないというのは示されたが)ので、そうした強さの理由付けとしても、バレエの動きというのは絶好のネタだったと思うのだが。
【総評】
本編シリーズを4作も重ねて尚、まだまだアクションシーンのバリエーションで魅せてくれるこの世界観には興味が尽きない。
本編シリーズも再びジョン・ウィックを復活させて『5』を製作する様子だが、『チャプター2』(2017)でジョン・ウィックが陥ったように、イヴもまた殺し屋達から狙われる身となったので、スピンオフとして始まったこちらも是非シリーズ化してほしい。
全466件中、141~160件目を表示











