映画「F1(R) エフワン」のレビュー・感想・評価
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テクノロジーとスポ根と超娯楽の世界
すごい技術競界、根性とチーム・若手の育成、天才と超マネーゲームが混然一体となった世界を感ずることができた。普通の劇場で観たが、スピーカーの振動を感ずるほどの迫力だった。ブラッドピットは「リバーランズ・スルーイット」から観ているがこの人も相変わらずすごい。
本物のF1中継を見た方が絶対に面白い。
「F1ドライバー」x「ブラッド・ピット」のマリアージュに痺れまくり!
もうね、ブラッド・ピットの存在が終始カッコ良すぎるんだわ。
役柄としては、若い頃、才能のあったF1ドライバーだったが不慮の事故をきっかけにスターダムの道から転落し、いまやロートルとなった孤高のドライバー・ソニー、しかし実力は今も健在。というものですが、ブラッド・ピットがブラッド・ピットを演じているみたいな、バッチーンと感じるハマり役でしたね。
ストーリーラインは、才能ありながら謙虚さが欠けている若手と、その昔、才能があったが一線からは退いたベテランとの、衝突からの確執や、指南からの尊敬など、安定の『トップガン マーヴェリック』路線。大きな驚きがあるわけではないものの、それを表現しているF1シーンの映像、効果音がとてつもない迫力なので、全編、固唾を飲む勢いで鑑賞できます。
いやーしかしケイト役・ケリー・コンドンの表情や仕草が、演技とは思えない乙女顔すぎて楽しかった。あの表情で、さらにブラッド・ピットがカッコ良く見えるんだよねー。
完璧な「アイドル」映画
ブラッド・ピットのアイドル映画としてはパーフェクトな作り。とにかくカッコいい。レースコースを荷物を肩に担いで歩いてくる所から既に絵になっている。スターとはこうあるべきという見本だ。
あとレースの勝敗に戦術的要素を盛り込んだのもよかった。なぜ勝ったのかについてロジックがあるので納得しやすい。ダーティーな手でのし上ろうとするのも小気味がよくてgood。
難点は尺が少し長いことか。
① ピット作業を失敗するクルーとかオタク顔のスタッフとかあの人たちの話をちょっとずつ触れようとするから長くなる。しかも薄い。あれだったら完全にモブキャラとして省くべき
②女性ディレクターとの関係は淡いままで終わらせた方がよかったか。ファンサのためのセックスシーンに見えてしまった。彼女の人生の話とか正直興味が持てなかった。
③ ラストもごちゃごちゃやりすぎ。表彰台からいきなり消えたほうがよかったのでは?みなが探してる時に「がんばれよ、白鳥!」とかメッセージだけ残し、バギーレースのシーンになだれこむとか。そのほうがスッキリ終わったはず。
あと車の色が識別しにくかったのもあった。今のF1がそうなので仕方ないんだろうが。
とまあ多少不満な点はあれど、娯楽映画としては十全な出来。それは間違いない。楽しんで映画館を出られた。
「速さだけじゃ勝てない──F1に見る、真のリーダーシップとは」
F1の世界は、究極のスピードと技術の戦場。だが、この映画が描くのはそれだけではない。
ブラッド・ピット演じる元トップドライバーがチームの危機に立ち向かう姿は、まさに**“勝つために必要なリーダーシップ”**を体現している。
彼はかつてのようなタイムを出せない。若手の台頭、マシンの性能、時代の変化──。
それでも彼はハンドルを握り続ける。なぜなら、チームを導く存在として「背中で語る」必要があるからだ。
印象的だったのは、チームメンバーとの“沈黙の対話”。
F1の現場は秒単位の判断が求められる。そこに必要なのは、声よりも“信頼”と“覚悟”だ。
ブラピ演じる主人公がミスをした若手に何も言わず、自らピットへ戻るシーン。
あれは怒りでも失望でもない。“任せる”というリーダーの覚悟が滲んでいた。
この映画は、F1という特殊な舞台を通して、**「リーダーとは何か」**を静かに、だが力強く問うてくる。
目立つより、つなぐ。命じるより、引き出す。
最前線に立ちながらも、仲間を信じて“場”を動かすことができるのは、
年齢を重ねた者にしかできない芸当なのかもしれない。
華やかなレースシーンに心躍らせながらも、
気づけば「自分は誰に背中を見せられているだろう?」と問い直していた。
王道
「イケオジブラピ」と「エンターテインメント」の好融合
エキサイティングで心躍るエンターテインメント作品。
文句なく面白く、疑いようのない満足感と共に帰路につけました!
スマートな起承転結、盛り上げどころ、ノりにノれるミュージック(多種多様に使用されている、クィーンのロックユーもスマートに挿入しており、思わず足踏みして最高にノれました)、爆音、無意味なラブシーン乱発なし。
ブラッド・ピットさんの還暦を感じさせないエネルギッシュで「ブラピらしさ」が全く損なわれていない演技。
映像の臨場感や迫力も無駄なく楽しめコブシ握りしめて鑑賞し、それだけではなく感情に訴えるシーンも心に響き、私はラスト15分頃のソニーに、感情移入して全く久しぶりに、目頭が熱くなり、涙も流してしまった。
製作スタッフにジェリーブラッカイマーさんも連なっている事に、納得の魅力ある「魅せる映画」に脱帽です。
個人的に、最高に楽しませていただいた作品でした!
余計な事は考えず、エンターテインメント映画を存分に体感していただければと思います!
まさに、「映画」でした。
本物のF1ではない。
Drive
下半期開幕はトップギアで駆け抜けてくれるこの作品。
せっかくなので初のScreen Xで観てきました。
ど迫力の映像にやられっぱなしで2時間半があっという間に過ぎて行きました。
臨場感満載のF1でのレースシーン、徐々に出来上がっていくチーム、若きエースとベテランのぶつかり合い、モータースポーツらしい練られたカッコ良さに痺れっぱなしでした。
最初はガタガタのチーム、クラッシュもするし仲間割れもするし、設備もきちんとしてないし、修理もゴタゴタ、そんなチームが1戦1戦積み重ねるごとにしっかりと修正しては成長していき、チームとして形作られていくという王道ですがそういうのが好きなんですというものにしっかりと応えてくれるのでライド感がたまらなかったです。
我が強かったドライバーたちが徐々に打ち解けて行き、互いのため、チームのためと動いていくところに感じる成長がこれまた良いんです。
トレーニングの様子も豊かになっていくのが個人的には好きな描写でした。
主観映像から送られるレースシーンはとんでもないですし、コーナーでのカーブによる遠心力、直線でのトップギア、内を突くか外を回るかの駆け引き、天候に左右される展開、パーツの散乱による撤去を活かした少し小狡い戦法だったりと従来のモータースポーツとは違う色の付け方もあったりとで今作独特な色を発揮していて良かったです。
若干勿体無いなと思ったのはソニーがヒールに徹するシーンがかなり多く、スカッと勝利を決めるレースが少なかったところです。
まごう事なき天才であり、事情を抱えて裏街道を突き進んでいったという盛り上がりまくりであろうキャラ造形のはずなのにイマイチ惹かれないキャラになってしまっており、ピアスのテクニックの噛み合わさってようやく一つのカッコよさに繋がるのはちと遠回りかなーと思いました。
ブラピ1人で醸し出すキレッキレのカッコよさをもっと観たかったというのが贅沢ですが本音です。
ラストレースがこれまた惜しかった…。
ここまで来たらピアスが決めるのもアリだなと思っていましたが、やっぱしここはソニーが決めるか!よっしゃ行ったれ〜!と思ったら独走して駆け抜けていっちゃったので、もっと競り合いして欲しかったなと思いました。
最後の最後で優勝したという爽快感が若干薄いですし、映画内の盛り上がりがうまいことこっちに伝わってこないのがもどかしかったです。
自分の道へ戻ると言い残してチームを去ってから砂漠を駆け抜けまくるラストカットの気持ちよさは格別でした。
ブラピあんたなんでそんなカッコいいんや…。
全体的にライバル描写はほとんど無いので、チーム内での揉め事がメインになってしまっているので人間関係での競り合いがあんましなかったのもスポ根好きとしては物足りないところでした。
ケイトと絶対体の関係に発展するよな…と思って案の定発展したところは声出して笑いそうになりました。
そんな勢いよくいかれたらそりゃあもう…というか服装がもう誘ってますからねぇ…まぁブラピなら預けてもええかって納得できちゃうのも凄いです。
ちょいちょい不満はありますが、映画館の大きなスクリーンでの映像に身を預けて楽しむには最高な作品だと思います。
ハリウッドらしいバチクソカッケー映画を観れたので下半期も良いスタートを切ったなと思いながら劇場を後にしました。
Screen Xはめっちゃ座席数のあるスクリーンで観た方が良いなという反省点もありつつ笑
鑑賞日 7/1
鑑賞時間 13:40〜16:25
IMAXでサーキットを駆け抜けろ!
予告を観た時から絶対にIMAXで鑑賞しようと決めていた本作。公開初日にIMAXで鑑賞してきましたが、大迫力に大満足です。
ストーリーは、世界的に有名なF1ドライバーとして名を馳せながら、今はF1の舞台からは退いてさまざまなレースからレースへと渡り歩いて暮らしていたソニー・ヘイズが、旧友ルーベン・セルバンテスから自身が代表を務めるF1チーム「エイペックス」への誘いを受け、チームメイトの若手ドライバー・ジョシュアやメカニックたちと激しく対立しながらも、持ち前の才能と実力でレースに挑み、それに導かれるように最下位に沈んでいたチームも少しずつ結果を出し始めていくというもの。
この手の作品は、各レースシーンの迫力と最終レースに向けてどれだけ熱く盛り上げていけるかが全てと言ってもいいと思います。その点において、本作はその期待に見事に応えてくれています。視界いっぱいに広がるコクピット視点のレースシーンと全身を心地よく包む爆音は、劇場でしか味わえない没入感を与えてくれます。これはもうIMAX一択でしょう!
各レースシーンも、レース前、レース中、レース後と、緩急をつけながらテンポよく描かれるので、ずっと物語に惹きつけられます。カーレースを扱う作品では、ドライビングテクニックとピットタイムで勝敗を描くことが多いように感じますが、本作は一味違います。レース中のトラブルに対する細かなルールはよくわかりませんが、それを熟知したソニーの立ち回りが痛快です。彼のダーティーでクレバーなドライビングが、チームに軋轢を生みながらも着実に結果を残し、チームの雰囲気が徐々に変化していく様子が小気味よいです。
自分もチームクルーの一員としてシーズン後半のレースに参戦しているかのような味わいで、激しい攻防とレース結果に一喜一憂してしまいます。中でも、ジョシュアの激しいクラッシュシーンは息が止まりそうになります。チームメイトでありながら、まったく助け合いも譲り合いも見せないソニーとジョシュアの関係性が、この事故を引き起こしたように思います。しかし、そんな二人が、互いの力量を認め、少しずつ信頼関係を強めていく姿がじんわりと染みてきます。最終戦で見せる見事なチームプレイには、思わず涙とガッツポーズが出そうになります。
主演はブラッド・ピットで、ベテランの風格と熱いスピリッツをもつソニーにピタリとハマっています。脇を固めるのは、ダムソン・イドリス、ケリー・コンドン、ハビエル・バルデム、トビアス・メンジーズら。
F1では実際あり得ないけど
実は秀逸な”お仕事系映画”だった
本作のチラシには「地上版トップガン」というキャッチコピーが踊っていましたが、実際にジョセフ・コシンスキー監督をはじめ、「トップガン マーヴェリック」の制作スタッフが再集結して手がけた作品であり、その宣伝文句に偽りはありません。戦闘機がフォーミュラ1に乗り換えられただけで、映像や演出のテイストも非常によく似ていました。
主演はトム・クルーズではなくブラッド・ピットでしたが、トムは今年で満63歳、ブラピは満62歳なのでほぼ同年齢の円熟のスター俳優である点も共通。そして若い相棒とタッグを組み、ベテランが“オヤジの背中”を見せつつ若手を導いて勝利を掴むというストーリー展開も、「トップガン」と重なる部分が多く、まさに「地上版トップガン」と呼ぶにふさわしい内容でした。
物語は、かつてセナやマンセルが活躍していた時代に名を馳せた元F1ドライバー、ソニー・ヘイズ(ブラッド・ピット)が、低迷を極めるF1チーム「エイペックス」に加入するところから始まります。パートナーとなるのは、将来を嘱望されつつも実績に乏しい若手ドライバー、ジョシュア・ピアス(ダムソン・イドリス)。ふたりは今季初のポイント獲得を目指しますが、当初はチームワークも悪く、マシンも不調で散々な滑り出し。しかし、ソニーの経験に裏打ちされた荒削りながらも計算された走りと、チーフエンジニア・ケイト(ケリー・コンドン)がソニーの助言をもとに行ったマシン改良により、徐々に結果を出し始めます。
途中、ソニーとケイトのロマンスや、ジョシュアの大怪我といった山場を経ながらも、最終的にはふたりの息もぴったりと合い、チームとして栄冠を勝ち取る展開へ。ストーリー自体は典型的なスポーツ成長譚で、予定調和な部分もありますが、そのあたりも「トップガン」とよく似ていました。
とはいえ、本作の真の魅力は、そうした王道ストーリーそのものではありません。ここで強調しておきたいのは、三つの見どころです。
第一に、F1初心者にも分かりやすい丁寧な解説が随所に散りばめられている点です。F1が実はチームスポーツであるという基本的な理解から始まり、マシンの設計や開発の要点、ドライバーの訓練、レース中の戦術や駆け引きまで、物語に自然に組み込まれた形で紹介されており、実に秀逸な“お仕事系映画”としての側面も感じさせられました。
第二に、迫力満点のレースシーン。車載カメラによるドライバー目線の映像、空撮による俯瞰映像などが巧みに切り替えられ、観る者を臨場感たっぷりのF1の世界へと引き込みます。時にドライバーになったかのような緊張感を、時に観客としての高揚感を味わえる映像演出は圧巻でした。
そして第三に、主演・ブラッド・ピットの存在感です。軽妙でありながら、要所ではしっかりと締めるその演技は、まさに“ブラピ節”とも言うべきもので、年齢を重ねた今もなお第一線で輝き続ける彼の魅力が存分に発揮されていました。
そんな訳で、何も考えずに精神と肉体の解放感を味わえた本作の評価は★4.4点とします。
レース映画の王道、ハリウッドスター映画の復活!
弱小ポンコツチームが、引退同然の過去のヒーローを迎えて一発逆転!
最後は優勝!のサクセスストーリーの王道的映画で、ハリウッド・スター映画の復活!
若手スター戦選手との対立、功を焦った若手の暴走と和解からのチームワークなど、ありがちかとはいえど、変にひねったりしないのが気持ちいい!
誰よりも早く到着して、レース前のコースをランニングして確かめたり、ルールの抜け穴を突くグレーな戦略など、先行車の風圧を分析してメカニックに相談したりと、ベテランならではの行動がちゃんと描かれているのがいい。
失敗したクルーに声を掛けたら、逆にみじめになるからやめてくれと言われるなど、細かい描写も効いてる。
さらに、事故による清掃とピットイン、ピットを出るタイミングでの駆け引き、タイヤの交換タイミングなどなど、レースのルールやチームが徐々に順位を上げていく理由を納得できるように詳しく描いているのが面白い。
ラスト、勝利に酔う暇もなく、あっさり立ち去り、別のレースに挑戦する姿!
全編、何よりブラピがカッコイイ、ハリウッドのスター映画が復活!
そう言えば、F1って、登録商標だったのですね。一般名詞の様に思ってました。
こんなスピード感あるレース物は初めてです!
最初フォードvsフェラーリかな?笑
「クルマを走らせることが好きなら それだけで十分走り屋なんだよ!!」(高橋啓介)
この映画の本質はここにあるとみた。
なぜ命がけでも走るのか。
頻繁に自問する答えはここにある。
私はクルマおたくで、F1も大好きだ。
ゆっくりウォームアップ、セイフティーカーでのピットイン、ソフトタイヤ残し、ブロック走法、どれも現実的な戦法で、F1の面白さの一つだ。
雨でのステイアウトは、前シーズンに我らがアルピーヌを表彰台に導いたのを忘れない。
後続車をブロックして、チームメイトのピットインを援護するのは、モナコで使われて批判もあった。
それらを駆使して戦う二人は、F1ファンにとっては、よりリアルに見えた。
特にスタート時の混戦は、リアタイの車内カメラの映像のようだ。
もしも劇場内で「ボックスボックスかー」とつぶやくような人がいたら、ヤバイ人だ。
映像の迫力を含めて、それも魅力ではあったが、何よりソニーの「レース愛」に心を打たれた。
事故をきっかけに、レースから身を引かざるを得なかった事。
それでうらぶれても、結局は「何でも良いから走りたい」という欲求に贖えず、あらゆるカーレースに参戦していくソニー。
そうなんだよ。俺たちは「クルマを走らせる事が好きで、好きで仕方ないんだよ」。
この主題が明確であった点で、私の評価は100点だ。
何をかくそう、私もレーサーではないが、クルマが好きでプロドライバーなのだから。
これは走り屋の映画である。
成長を続ける老兵は人を魅了する
流石『トップガン マーヴェリック』の製作陣。
最後までアツさが衰えない良い作品です。
とにかくブラピ様がカッコいいを維持していて
男でも惚れます。
とある漫画のセリフで
『この時代に老兵を見たら『生き残り』と思え』
なんて言葉がありますがそれは現代でも、
勝負の世界ならば同じことが言えるかもしれません。
突然現れた名も知らぬ男の身勝手に振り回され、
周囲は時に怒り、時に老害と蔑みます。
当たり前のように上手くいかないことも多い。
やはり老兵は去りゆくのみなのか。
しかしそれでもそんな変わり者から学ぶものは多く、
気がつけば皆が彼の背中を追いかけています。
それは老兵である主人公自身が悩み悔やみ葛藤し、
いまだ成長を続ける姿を皆が見ているからです。
衰えと諦めを知らずに進む老兵の姿は
彼を老害から愛すべき老獪へと変身させます。
その過程は見ている人の心を掴み、
ラストへのカタルシスに繋がります。
見ていてとても気持ちの良い作品です。
ひとつ注意点としては
4DXで150分過ごすと腰痛める可能性があります。
ULTRA 4DX で鑑賞
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