映画「F1(R) エフワン」のレビュー・感想・評価
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頭空っぽにしたい中年世代におススメ
F1については無知(セナとか鈴鹿グランプリとかマクラーレンとかのワードをうっすら知って程度)なので観るか迷いましたが、劇場の大スクリーンなら退屈しないかな?と鑑賞。
いやいや、めちゃくちゃ楽しかったです。
のっけからエンジン爆音とゴキゲンなBGMにアドレナリン全開。
レースのシーン、運転席から見たショットは没入感がすごいし、ややこしいデッドヒートのシーンは車を俯瞰で捉えたショットと音声の解説が入るのですごくわかりやすい。
小難しいことは一切考えず、映像を観ていればストーリーがストンと頭に入ってきます。
ここまで頭使わなくて良い映画、久しぶりに観ましたよ。(誉めてます)
ブラピは過去のF1レースの傷を抱えて、今はちんまいカーレースに出て賞金稼ぎをしている流れ者の設定。
ついでに女癖も悪かったり、ブラピの出世作の「テルマ・アンド・ルイーズ」でのJD役がそのまんま年食ったみたいなやんちゃキャラ。
まあようするにやや時代遅れなキャラなんですが、90年代〜2000年代のブラピ全盛期を知る者としてはエモさ満開。
劇中では若いレーサーに「ミスター90‘s」て揶揄されてましたが、こういうエクスキューズを入れないと今時は存在が許さないのならちょい悲しい。
ブラピと恋仲になる女性キャラはやたらと物分かりよい姐さんタイプで、「トップガン」を彷彿。
浅い、と言ってしまえばそれまでなんですが、この浅さが良いんですよ。
一昔前のハリウッド大作映画ってポリコレにも汚染されてなくてこんな感じだったよなと懐かしくなりました。
まあF1自体が石油燃やしてCO2排出しまくる、環境保護なんかクソくらえなスポーツですから、ポリコレの入る隙なんかないですよね。
トランプは脱炭素に反対しているからアメリカ映画としてはこれで良いのかな〜。
迫力のサウンド
ハリウッド王道エンタメ映画
イキのよい元気溢れる映画。
ストレートど真ん中のエンタメに振り切った、気持ちがよい映画だ。
カリスマドライバーと呼ばれたものの、傷を背負う、今は車中生活を続けるソニー・ヘイズ。盟友であったルーベンはF1最弱チームを率いる。彼からもう1度F1で走って欲しいと請われ、ヘイズ率いるチームにドライバーとして参加。若手ドライバーでまだ未熟なJPことジョシュア・ピアスと、弱小チームのピットクルー達と共に勝利を目指す、というストーリー。
弱い者達が、流れ者のガンマンと共にだんだん強くなり強者を倒す、という西部劇的、またはスポーツ物にもよく見られる真っ直ぐ定型的な骨格の映画。見終わったあとの清々しさが、現実を忘れさせてくれる。近年、珍しいほどのハリウッド作品。
世界最高峰のカーレース、F1。現実には様々なルール、政治的なドライバー選定や、資金力のあるチームとないチームの差…などスタート地点から公正平等というわけではない。
また、アメリカではまだまだF1の認知度は低いだろう。インディ、ル・マン、NASCARレースなどがメジャーだろうか。
日本でも、80年代、90年代などのような人気ではない。
かつてはTV地上波で中継があったほど。
だからこそのF1映画でもあるだろうか。
F1を知らない観客にも楽しめる。細かすぎるルールなどはどうでもよいだろう。
ヘイズのチームへの投入によるJP、スタッフとの化学変化。チーム一体となって勝利を目指す、というメンタルの変化の描写もうまい。
サーキットをF1マシンで、ただ走る、懸命に走る。ピットでのタイヤ交換などのシーンも丁寧に描かれている。カーレースはドライバーが走るが、そのチームが一体とならなければ勝つことはできない。ピットストップやマシンデザイン、天候によるタイヤの選択、車体、エンジンの相性など全てが噛み合ったチームが頂点に立つ。
なんといっても現実時速300キロ超で、順位を争うレースシーンの迫真性が素晴らしい。ドライバー目線からのシーン、サーキットレースを俯瞰して見せる画…何台ものカメラを使い、パン、チルトを組み合わせ視覚的、体感的にも面白い。エンジンの振動、クラッシュの迫力が体を震わす。
まさに自らがサーキットにいる感覚。レースシーンの迫力は圧倒的。
製作プロデューサー、ジェリー・ブラッカイマー。エンタメ映画といえば彼だろう。中には首を傾げるものもあったが…。長らく、ハリウッドを支え続けているといって過言ではないだろう。
いまや貴重な存在ではないだろうか。監督はジョセフ・コシンスキー。トップガン・マーヴェリック製作陣という触れ込みだった。
キャスト、破天荒なカリスマドライバーにブラッド・ピット。還暦を過ぎても渋い。顔のしわが増えてもそれが絵になる。深みになっている。若い頃はただただ美しい俳優だったし、それも絵になる。アカデミー助演賞をとり、演技にも奥深さが増した。
ピットと丁々発止のやりとりをする若手ドライバーにはダムソン・イドリス。イキの良さ若さ溢れる演技。
ハビエル・バルデム。スペイン人俳優、「ノーカントリー」の冷酷な役とは真逆の演技。
人物描写が特に深いわけではない。巷間いわれているようにF1宣伝映画でもあるだろう。
チームと自分の勝利を叶え、ドライバー残留を懇願される
ソニー。しかし、彼はまた走る場所を求めて流れていく。
走るために生きる。報酬のためでもなく、ただ走るために。
粋な楽しい映画だ。
『トップガンマーヴェリックのスタッフが贈る…』という宣伝文句
レースシーンの臨場感とブラピのカッコ良さだけで2時間半持たせてしまう、とても出来の悪い映画だった。
脚本がしっかりできていないので、物語の構成とテンポが悪く、クライマックスに向かう展開を主人公ソニーのセリフだけで組み立ててしまっている。
物語の肝心な部分がきちんと描けていない。
①生意気な若者である相棒ドライバーのジョシュアが主人公ソニーの影響を受けて成長するという姿が描けていない。ジョシュアが名声や金だけが目当てのマネージャーの呪縛を振り切って成長しなければ物語として意味をなさないのに、急に、いつの間にか成長して大人になっていることをセリフだけで見せるお粗末な演出。
②ソニーというチームのみんながバカにする老兵がいかに凄いレーサーであり、どのようにして低迷するチームに変革をもたらすかが作品の見どころのはずなのに、その正体は、レースでわざと他車と接触してセーフティーカーを出し順位を上げていくという主人公として考え難いような姑息な手段。これを作品内では「ベテランによる頭脳的戦術」として描いている。しかもその作戦を何度も行う。これでは感動できない。
③チームのテクニカルディレクターのケイトがさしたる理由も描かれずソニーと一夜を共にする。ケイトは自分の仕事を「女性だということでバカにした奴らを見返してやる」という気概のある人物として描いているはずなのに、ただブラピを立てるロマンスの道具立てとして終わる。この演出は女性を主人公を引き立てるためだけの駒として扱う人権意識に欠けた不必要で不自然なものだった。
④団結したレースチームの快進撃に待ち受ける最大の敵が小物の投資家。弱々しくて存在感が無く、倒し甲斐が無いのでクライマックスとして盛り上がらない。
『トップガンマーヴェリックのスタッフが贈る…』という宣伝文句に完全に騙されてしまった。ちなみにトップガンは上記の①〜④の課題を全て無理なくクリヤーしている素晴らしい出来のエンタメ映画だった。
レース映画の名作『グランプリ』『栄光のル・マン』『フォードvsフェラーリ』の足元にも及ばない不出来な映画だった。
例えるなら黒澤明の『用心棒』を見ている人が織田裕二の『用心棒』を見たような感覚。
それにしても驚くのはこの作品を高く評価している人が多いこと。
本当にこの映画を劇場で見てそう思ったのか?
感想を書いている人は全員、最近映画を好きになった小中学生なのか?
以上、
ブラピのタレント力だけで映画を持たせてしまうという文句無しの今年度ワースト映画。
とりあえず観てほしい!
F1レース体感映画
圧倒的な爽快感!
こういう映画は物語なんてどうだっていいのである。
展開が分かり切っていても構わない!
(最も意外だったのは誰もが無事だったことか?)
とにかく前半の爽快感が堪らない!
ラストのゾーンに入ったらしいところは逆に怖さを感じたなぁ…
セナにシューマッハ…
世界は安全を優先する方へと進み、それは無論イイことに違いないのだが、それでも命を賭して生きている人間は美しく、憧れてしまうのだ。
ブラッド・ピットがいい。
狡猾
なんか面白かった。
F1を題材にした過去作と骨組みは似たようなものなのだけど、なんか面白かった。
ブラピのキャラのおかげなんだと思われる。熟練のドライバーだけあってレースの表も裏も熟知しているっぽくて、ルールを逆手に取ったりと正攻法ではない所を攻めてくる。F1のルールには詳しくないから、へえ、そうなんだくらいの感想なのだけれど、登場人物達のリアクションがその選択の狡猾さを語ってくれる。
オマケに彼はメカニックに革新的なアイデアを授けたり、若手に華を持たせようとしたり、それら全てが旧友の為であったりと実に懐の深いキャラだった。
イケオジ全開なのだけど、やっぱ何も臭みがないのは、流石はブラッド・ピットだなぁと思う。
現代で言うところの破茶滅茶な戦法をとるソニーなのだけれど、ここの説明が「前時代的」みたいな風に言われてたりするんだけれど、それらか痛快にも思えてしまうのは、今が四角四面な風潮の裏返しなんだと思われる。
走る事以外を雑音と切って捨てるスタイルには共感しかない。10位入賞を参加賞となじってみたり、あれやこれや環境や思考は変わっても本質は変わらないんだなとも感じる。やんわりとした言葉や態度を使ってるだけで本質は何も変わらないのだ。
特に順位が付くものに関しては。
ソニーは純度の高いドライバーなだけだった。
ちょいと苦言を申したいのはアングルで…。
よく出来てるのだ。
どうやって撮ったんだと思うようなアングルは当然の如くあったりもして、コレが有り得なさ過ぎて、逆に臨場感を損なわれてしまう感があった。
やり過ぎって事なのだけど…ああ、CGなんだなとか、ああ、スタジオで合成なんたな、とか。
気を衒うにしても、臨場感を失ってまでやる必要はないように思われる。
時速300km以上で走るF1の上でカメラがハンドルを握るブラピを入れ込んで180度パーンする。
どおいう意図なのだ?
うわっ、すげっ!ブラピF1にマヂで乗ってる!
とは、誰も思わないと思うのだけど…。
30年前のソニーとかはよく出来てたなぁ。
大規模なサーキットの背景を見ても、コレってどこまでがCGなんだろと邪推をしてみたりするのは、良くない見方だと反省はしてる。
F1関係者のカメオも多々あったりと、ファンサービスもあったりするみたいなので、ファンにはテンション上がるカットも用意されてるっぽい。
総じてトップガン・マーベリックの製作陣がという触れ込みの割にはおとなしめの印象だった。
カーアクション
F1のルールと実際をよく知らないのでこれがリアルなのかは不明ですが、妨害、時間稼ぎ、接触、ダーティープレイを駆使して戦うわりととんでもないF1レースなのではないかと。
ドラマパートは割と王道な感じだけに、戦い方はこれで良いのか?的な。
カーアクションとしては面白くはありましたが、こんな危険なF1は多分現実的じゃないのではないかなぁ。もっとファンタジー的なレースの方が良かったのではないかと思ったり。とは言え、現実のレース場とチームを出したかったと言うことなのでしょうな。
トップガン マーヴェリックと比較してはいけない・・・「F1」
王道ストーリーだね
ど迫力のレースシーンが続く展開に引き込まれて、3時間の長さが気にならない
レースシーンとブラピはいいが
ストーリーがいまいち、レースシーンは没入感ありで良い。ブラピも良い。ストーリーがいまいちで相方のドライバーとの関係や恋仲になるエンジニアもお飾り感が否めない。まあ、レースが良かったのと、ブラピがみれたので3
期待どおり
直ぐに車の運転は危険かも
話は何てことないけど一級の娯楽作品
冒頭の走行シーンで車酔いしそうになりましたw
臨場感あふれるレースシーンと音響効果が素晴らしいです。
これだけでも劇場で観る価値があります。
トップガンマーヴェリックもScreenXにマッチした映画でしたが、このF1も相性が良さそうです。機会があれば是非トライしてみたいですね。
内容は特に語りませんが、ほぼ想定の範囲内で進みます。
ラストは、もしかしてピアスに花を持たせるのかなと思いましたが、やっぱりブラピのためのブラピ映画でしたw
マシンの走りにアドレナリンを出しまくって暑い夏を乗り切りましょう。
利己で利他
大災害がやって来ると右往左往(?)の日本、暑い外は避け、IMAXの大画面と轟音の中、シートに身をうずめ俗世界にオサラバ!結果?オモロかったですよ!
何やらクセ者臭プンプンな元F1レーサーのソニー(ブラピ)、ポイントを取れなければクビの危機ながら妙に爽やか臭を振りまくルーキーのJP。
トレーニング方法も対照的で、まるでロッキーVSドラゴじゃん(古くてゴメンナサイ)。
まあ、なんだかんだあるのですが、チームがソニーの才能や目的に気付き始め、バラバラだったみんなの気持ちが一つになって、嫌なパトロン」にお灸を据えて、チームは大円団、しかもソニーがこの舞台に返ってきた目的も達せられて、良かった良かった。そんな感じ。
ソニー、若い頃はやんちゃで天狗だったのでしょうね、だけど年を取り大人の事情も呑み込める器を身に付け、かつての盟友でチームの代表ルーベンのこともしっかり考えての行動は、正に表向きは失った自分を取り戻すためと言った利己的な大義名分でありながら、その裏にはチームとして生き残るための多少こずるい手は使ってもポイントを上げる、そのためには参加しているみんなの力が必要だからと自らを投げ打つ利他の精神が働いていましたね。
ブラピのマスコミ対応とかの脱力感(いや、自然体かな)が凄く良くて、こんなユルい大人は格好いい!と憧れる半面「ヒャッハ!」と甲高い声で笑う姿が子供のようで可愛らしく、魅力満載、作品自体もとっても素敵な感動作に仕上がっていました。
ピットリーダー役はどこかで観たような……と思っていたらイニシェリン島に出ていた方でしたか!イイ味出していました。
ということで災害も起きず、作品にも大満足な一日でした。
ところで、ワタシが知っているF1レースって、日本で大人気だった30年以上も前のことでしたから、本作品でのマシンを見てフォルムの違いにびっくり!
限界を超えて走るマシンを支えるパワーユニットや足回りに空力、そしてそれをきっちり止めるためのブレーキ、そこに加えて一番重要な、ドライバーの生命を護るための「安全」、やはりここには技術の粋が集められているのだなと、ストーリーとは違う部分にも感動を覚えました。
全861件中、341~360件目を表示








