「すっかりレニー・ゼルウィガーのファンになった映画」シカゴ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
すっかりレニー・ゼルウィガーのファンになった映画
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冒頭からレニーが殺人事件を!と驚くような内容。殺されたのはドミニク・ウエスト。家具のセールスマンに妻を寝取られた男はジョン・C・ライリーだ。冒頭のキャサリンの歌唱力に驚き、レニーの愛らしさ(歌はそれほどでもない)に圧倒される。女看守ママ・モートン(クイーン・ラティファ)の迫力。記者サンシャイン(クリスチン・バランスキ)もかなり目立ってた。
突然本人が歌い出すといった映像表現でなく、ロキシー・ハート(ゼルウィガー)の妄想の世界という形を取ってるところが面白い。笑えるのはビリー・フリン弁護士(リチャード・ギア)が腹話術で歌うところ。レニーの人形姿が可愛い。殺人事件や裁判そのものが娯楽にになるような時代。ヴェルマの人気が徐々に薄れ、ロキシーがもてはやされていく過程。二人のライバル意識の演技が最高です。一方、夫のエイモス(ライリー)が献身的に弁護士費用を稼ぎ、ロキシーが獄中妊娠して自分のベビーじゃないとショックを受ける。
裁判制度のあり方。陪審員の同情を買うことが最大のテクニック。5000ドル払えば、イエス・キリストだって無罪にできたと豪語する弁護士なのだ。公判においても検事の捏造証拠(実はビリーの作戦)や裏取引といった、衝動的犯罪よりも性質の悪い社会。クライム・コメディであるけど、ギャングが横行する時代への風刺と捉えれば、ゴージャスなセレブを楽しむ以外にも納得する点が多い。
映画館で観たときには、音響効果が凄く、ビンビン感じとってしまったけど、ライリーの別れ際の寂しそうな表情にもグっときてしまった。
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