劇場公開日 2025年6月20日

「よさげな表象を切り貼り」ルノワール romiさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0 よさげな表象を切り貼り

2025年7月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

なんか…感想を言語化するのが難しい映画でした。
ものすごく嫌味な言い方をすれば、「私が思ういかにもアートな映画っぽいカットを集めてみました!」みたいなものを延々と見せられている感覚を拭えなかった。
美術に全く精通していない凡人が高尚な印象画を見せられても、なんかすごいっぽいとは思うものの全く良さは分からない的な、、

それぞれのシーンの意義がいまいち分からない。ぶつぎりの「芸術映画っぽいエピソード」がぶっこまれただけみたいな。置いてけぼりを食らいすぎてしまい。

前情報いっさいなしで見たので、初め、主人公のフキがだいぶ変わっている波動を感じたので、本人的には普通にやってる行動が周囲を振り回して、最終的にとんでもない方向に…みたいな展開をぼんやり予想しながら見ていたんですが、なんかそういうわけでもないし。
フキちゃんだいぶサイコパスな言動してたけど、なんとなく周りの反応は鈍めで…
いったい何を描きたかったのか、よく分からなかったです。

カンヌで評価(されてるのかは知りませんが)されるような映画はやっぱり私みたいな大衆向け映画ばかり見てるニワカ映画好きには難しすぎましたね。関心領域とかも私だいぶ無理でしたから…

まあ、シンプルなキャラ造形や分かりやすいテーマやメッセージを求めながら見ちゃうのがいけないのでしょう。娯楽じゃない純粋な映画は、複雑で理解しがたいほど良いのでしょうね。

romi