卵と石のレビュー・感想・評価
全3件を表示
こういう映画が好き。
「石門」みて他の作品も見たくなったわけです。
主演の子の若い頃超絶かわいいしね。
で本作が長編一作目な訳ですが強烈な作品です。思いが色々詰まった暑苦しいほどのエネルギーがほとんど会話の無い美しい画面と印象的なアングルに満ち満ちてます。自然光生かしで室内のコントラスが美しくてタルコフスキー映画祭で賞取ってますね。
話は親の出稼ぎで知り合いの家に預けられた女の子がショボい養父に性加害を受けてる話です。
生理が来ない事でだんだん不安になって行く描写がなかなか男性にはエグいです。しかも養父何度か堕胎させてますね、、同性ながら腹が立ちます。
女性ってつくづく大変だなと、こういう事背負って生きていくの本当尊敬しかないっす。「卵と石」ってタイトルも色んな物の象徴でカッコいいなぁ。
会話も少ないし説明不足な部分も有るんですが、映像と役者が見る人を強烈に引き込むのですよ。
これって映画の魔力ですね。
ホアン.ジー監督と大塚監督、ワンビン監督とリンクして共感する所があります。
日曜日にアップリンク吉祥寺で公開中の中国ドキュメンタリー映画「石門」関連作「卵と石」が公開中でかつ、制作した大塚監督のトークイベントがある事もあって観て来ました。
この「卵と石」は、ホアン.ジー監督の故郷である中国湖南省の農村地域で自ら体験した経験を基に制作されました。
作品の中に出てくる両親が出稼ぎで親戚に子供を預けたまま帰って来ない留守児童問題=離婚して単身で子供を養育する一人親世帯、封建的な村社会、世帯主がいなくなり空き家が多くなっている事、共同親権、虐待等諸問題=世界中で身近にあるパーマクライシス=永続危機。をしっかりと取り上げています。
この作品を制作したホアン.ジー監督と大塚監督
には感謝すると同時に、中国アパレル関係で働く出稼ぎ労働者、工場と現場の状況をリアルに取り上げた「苦い銭」で作品にしてかつ、「青春」シリーズ3部作を制作したワンビン監督と「ホアン.ジー監督と大塚監督」には中国で起きている諸問題は世界中で身近にあるパーマクライシス=永続危機現象。とリンクしている事を作品で表現する事に共感します。
お勧めします。
全3件を表示