ナイブズ・アウト ウェイク・アップ・デッドマンのレビュー・感想・評価
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ライアンジョンソン「ナイブズ・アウト ウェイク・アップ・デッドマン...
ライアンジョンソン「ナイブズ・アウト ウェイク・アップ・デッドマン」ジョシュ・ブローリンが演じるトランプがモチーフの神父が牛耳る、現在のアメリカの病巣が詰め込まれた様な教会で起こった事件のトリックに名探偵ブノワと元ボクサー神父のコンビが挑む、バディものになったシリーズ異色作。
ミステリーに加えて、贖罪についての物語になっていて、ジョシュ・ブローリン、グレン・クローズらの名演が映画に深みを与えていたな。「チャレンジャーズ」のジョシュ・オコナーとダニエル・クレイグのバディぶりも楽しかったです。
彼が登場したシーンが最高潮
ブノワ・ブラン登場までの導入がまぁ長い。
彼が登場した所が最高潮に盛り上がって
後はミステリー、謎解きがゆるゆる進んでいく。
若干豪華キャストの演技合戦に助けられている感じは拭えないが物語のテーマは過去一重い。
無宗教が多い日本人には少し難しいし、理解出来ないかもね。
生臭坊主への復讐
ライアン・ジョンソンはTVシリーズポーカーフェイスのコンセプトをたずねられたとき「私が子供の頃に見ていたような、楽しくてキャラクター主導の、毎週事件を扱うミステリーの良さを掘り下げたものになる」──と語っていた。
ナターシャ・リオンはピーター・フォークを模しており、ドラマは真相を先に見せてから謎解きしていく倒置型になっていてコロンボそのものだった。
それを見たときライアン・ジョンソンという演出家は革新や目新しさへ奔ることなく過去のすぐれたミステリー遺産をオーソドックスに再映する職人型だと感じた。
今回のナイヴズアウトも古き良きミステリーを思わせる。筋立てはウィックス(ブローリン)がオリエント急行でいうところのラチェットであり、ウィックスは表向き敬われながら内実みんなに嫌われている。ダニエル・グレイグがポアロのような鷹揚さや滑稽さを見せながら実現不可能に思えるトリックを溶解していく。
役者もきれいに撮らず、素朴さを隠さずに演じさせており、ジェームズボンドだったグレイグはときどきぶざまでさえあるし、ホークアイのジェレミーレナーもおっさんにしか見えない。化粧っ気のないグレンクロースに残酷なほどカメラが寄るし、ミラクニスも警部補というよりは警官のコスプレしている人という感じ。素朴な外観で演技に集中させつつ、観衆の関心を種明かしへ持って行く演出はさすがライアン・ジョンソンだった。
もう一つは人の執心である。ころしを扱うミステリーなのだが、ふと、人間本来の良さや悪さが表れるときがある。この映画でいうと、建設会社の従業員であるルイーズと電話で会話しているとき、たんなる無駄話好きに思えたルイーズが、母親との確執に悩んでいることを知ってラングストロム(ジェフリーライト)は電話越しに懺悔をやってやる。
物語の中に本質的な命題が入っているときがある。ミステリと言うなかれで菅田将暉が柴咲コウが義父から「おんなのしあわせ」について説教されるのを反発する場面があったでしょう。ミステリーといえども人間感情によって繰り広げられる世界であり、それが表れる原作には感情移入ができる、という話。
ただ、けっこう長いのと乾きすぎ。
前前ナイヴズアウトのショートでゴージャスだったジェイミー・リー・カーティスやアナデアルマス、前ナイヴズアウトのジャネールモネイとか、ナイヴズアウトの艶々した魅力を担っているパーソナリティが今ナイヴズアウトにはいなくて、いないのはいいけれど本筋も硬派すぎるきらいはあった。前述とは矛盾するが、もうちょっときれいに見せたっていいべ、という感じはした。笑
重かった💦
どうしたんだブラン!
彼のシレッと犯人を追い詰める
おとぼけ探偵キャラが消えてるじゃん!
前置きがやや長く危うく船を漕ぐところでした
前2作が良かったから期待値も高かったのに
教会や宗教がテーマの今回は重過ぎる過程や耳を塞ぎたくなる台詞…
不快感をも感じてしまいました
豪華過ぎるキャストに寄りかかってる感が否めなかったし…
ただ結末のジョシュ・オコーナ扮する神父がダイヤを隠した場所にはなるほどでしたけど
次回作に期待する為今回はイマイチ評価で
名探偵ブノワ・ブランはもはや脇役
ブラン(ダニエル・クレイグ)が登場するまでにかなり時間がかかる。
もはやジャド神父(ジョシュ・オコナー)が主役といって過言ではないほど、
ジャド神父が物語を引っ張っていく構成となっている。
またそれができるのがジョシュ・オコナーであろう。
犯人を予想しながら観るのがミステリーの醍醐味だし、
実際に私は犯人のアテがついていなかった。少し考えればわかりそうなのに。。
ブランによる謎解きコーナーも、途中で犯人が独白を始めてしまうのが
私は興醒めだった。でもまあ、私にとっては意外性もあって面白かったかな。
俳優陣も、ジェレミー・レナーとケイリー・スピーニーが出演していて
実に贅沢であった。
でもまあ、本作はアナ・デ・アルマスがヒロインで劇場公開されている
第1作目がいちばん面白かった。
あの面白さを次回(制作してくれるならば)は期待したい。
エデンのリンゴの実の真実
007でお馴染みのダニエル・クレイグが、名探偵ブノワ・ブランに扮して主演を務める、人気ミステリ―『ナイブス・アウト』シリーズ第3弾。Netflix のみの配信で、劇場公開はない模様。今回もちょっと風変わりで、自己顕示欲の高いブノワが、ある田舎の教会で起きた、忌まわしき過去に纏わる、連続殺人事件の真相に迫っていく。
ブノワと疑わしき人々とのやり取りの中で、証言の食い違いや証拠のピースを繋ぎ合わせて、真相に辿り着く流れは、これまでと同じ、しかし、そのやり取りの中に、コメディータッチな要素は本作では一切なし。荒唐無稽な教会のシチュエーションではあるけれど、密室殺人、生き返る死人、過去に纏わる秘密、悪魔と教会、連続殺人事件、そして冤罪等、様々な謎となる要素が散りばめられ、ミステリーとしての醍醐味を味わえた。
若き神父・ジャドが、ある暴力事件を起こし、田舎の教会に左遷される。そこには、ウィックスという、堕落した上、型破りな説教をする神父がおり、彼に対して、信仰に実直なジャドは、敵対していた。そんなある日、ミサの最中に密室となった小部屋で、ウィックスが背中から悪魔の剣で刺殺される。現場近くにいたジャドが、犯人として疑われる。そこに登場したのが名探偵ブノワ・ブラン。ジャドの容器を晴らし、真犯人を見つけ出そうと、真相究明に乗り出す。
しかし、なかなか真相が突き止められない中で、新たな殺人事件が起こってしまう。その現場の防犯カメラから、刺殺され、墓に安置されていたウィックスが、甦るシーンが映し出されていた。そして、その場に居合わせたジャドに、再び殺人事件の嫌疑がかけられていく。そして、辿り着いた先には、また新たな遺体と共に、60年前の過去に纏わる出来事が、今回の連続殺人と結びついている事が、明らかになって行く。
主演のダニエル。クレイグは、007の時に比べて、随分と歳をとった印象が濃くなった。その分、いぶし銀な名探偵としては、ピッタリな役回りとも感じた。ジャド神父には、あまり個人的には馴染みのなかったジョシュ・オコナーが務め、ウィックス神父には、『アベンジャーズ』でサノスを演じたジョシュ・ブローリン、キーパーソンとなる老女・マーサには、グレン・クローズが務めていた。
前作に比べて、暗くてやや地味な印象
密室殺人を紐解くところは、少しアガサ・クリスティの探偵小説のような感じを受けた。また、教会が舞台で、司祭の復活劇が1つの目玉なのかもしれないが、私はクリスチャンではないので、やや気持ちが入らなかった。
ナイブズアウトシリーズは、登場人物は固定されているので、この9人の中に必ず犯人が存在する。大物俳優を使っていることもあり、だいたいこの人が犯人だろうなぁ、という予感はありつつも、いろんな人が絡み合っていて、一筋縄ではない所がおもしろかった。
長髪の「ダニエル・グレイグ」は、歳をとってもダンディかつセクシー。だが、今回は若き神父を演じた「ジョシュ・オコナー」が特に良かった。怒りや後悔、恐怖など、さまざまな感情をドアップで撮影してある。彼が今回の物語の引き当て役と言っても過言ではない。
名探偵といえば
沈黙
ナイブズ・アウトも3作目。ライアン・ジョンソン監督好きなので、今作も楽しく謎解き観てました。面白かったです!
今作の舞台は教会。私は司祭とか神父とか大好きなので有難かったですし、ジョシュ・オコナーが元ボクサーの司祭っていう設定も嬉しかったです!
暴力事件をおこしてしまったジャド司祭(ジョシュ・オコナー)は、田舎の司祭がひとりしかいない教区に異動処分になります。運営しているジェファーソン司祭は曲者で会って早々失礼な言葉を投げかけてきて、ジャド司祭はなかなか大変な事になりそうだな…と感じます。冒頭のあらすじはこんな感じ。
で、ジェファーソン司祭が殺されて発見したジャド司祭が犯人と疑われてしまう。そこで私立探偵ブノワ・ブランが現れて事件解決に動き出すんですよね。
相変わらず謎解きしてるブランは楽しそうで、悩みに悩むジャド司祭との対比が面白い。死んだと思っていたジェファーソン司祭が生き返って…どんどん謎が深まっていくのもおもしろい。
今作のラストがなかなか良くて、真実を突き止めたにも関わらず沈黙する事を選んだのは、ジャド司祭と教区の人達の信仰を守るためだったのかな。なかなか素敵な選択だったと思います。また続編作るよね?楽しみだな〜!
シリーズ3作目になります
殺人も強盗もスパイも、どこかにちょっとした計画の狂いが生じる
スパイ物も、強盗計画も、殺人も
完璧な計画を立てても、どこかでちょっとした
狂いが生じて、ピンチになったり
計画を変更せざるを得なくなる
映画のセオリーですね
犯人はグレン・クローズじゃないかと思いつつ
神父殺人は、多分『あの人じゃないかな』
と感じつつ、手口がわからない
今回もアガサ・クリスティの雰囲気アリアリで
今作の種明かしが1番ポアロっぽかった
けど「解決出来ない」と暈しつつ
告解という形で罪を告白という
教会絡みの舞台ならではの演出、面白い
教会って、お金集まるんだね
けど、あんなでかいダイヤを飲み込んでまで
隠すとは………
親子揃って強欲な神父だな(笑)
ダイヤがデカ過ぎて、窒息死だったのかな
まぁ、それは自業自得だ
信仰心は強いけど、あらゆる罪悪感で
教会に尽くして来たのだろうけど
あんなクズ野郎に忠実だった事と
告解で、ダイヤの事をそのクズ野郎に
告白してしまった流れは、苦しい
人の心は、複雑だな………
あと、ダイヤを盗んで捨てようと考えた件が
ちょっと強引だったかなー
あんなお宝を手にしたら、邪な事を
考えるだろうと予想できた気がする
余計な事をしてしまって
死人が増えたジレンマは強いな
ダイヤは、あの息子なら血眼になって探して
見つけてしまいそう(笑)
苦手なシリーズに感じた⛪️
初っ端から自慰、アバズレ等の語彙を多用して、過剰に感じたので制作者とは気が合わないと感じました。探偵ものが観たいのに、面白くなくて全く没入できませんでした。
このシリーズずっと続いてほしい!
このシリーズは好きで、今回の配信日を心待ちにしていた。やっと鑑賞できたが、今回も期待を裏切らなかった!
このシリーズはトリックも演出もマンネリ化せず、
どの作品も違う見せ方で楽しませてくれる。
そして、ミステリー作品としての面白さがどんどん増していると思う。
今回は田舎の教会が舞台。前作より暗くてホラー調であったが、死者の復活劇や犠牲者が1人では終わらないなど
驚く展開から目が離せない作りになっていた。
ジャド司祭(ジョシュ・オコナー)は皆から犯人だと疑われているから実は真犯人ではないと視聴者が犯人候補から彼を外すのを分かって、敢えてジャド司祭がやはり犯人だったと戻すオチ(『アクロイド殺し』も触れられていて、ブランの相棒役でもある)でいくのかなとか、ナイブズアウト1のクリストファー・プラマー演じる大富豪のように、実はウィックス司祭(ジョシュ・ブローリン)は刺される前に
自殺していたとか自分なりに浅はかな推理を色々考えたが、もちろん全部違っており(笑)、予想外の仕掛けとおぉとスッキリさせる謎解きを見せてくれた✨
本当にあのブノワ・ブランが謎が解けなかったのか分からないが、真犯人に罪の告白をさせて種明かしをする見せ方、死者の復活劇の見せ方は今作ならではでピッタリだった!
今作の役者たち、全員が素晴らしい演技をされていた👏
(こんなにも素晴らしいグレン・クローズは何で未だオスカー取れないのか謎)
ただジャド司祭が隠した酒ボトルは誰が盗んだのか、
どうして彼が持ってると知っていたのかは気になった🤔
闇と愚欲にまみれた教会の中にも、人は救済と赦しを信ずる
今年はNetflix映画が豊作。
ギレルモ・デル・トロの『フランケンシュタイン』、キャスリン・ビグローの『ハウス・オブ・ダイナマイト』、賞レースを賑わせそうな『トレイン・ドリームズ』『ジェイ・ケリー』、サプライズな面白さだった『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』etc。
でも、真打ちはやはりこれ!
名探偵ブノワ・ブラン、三度!
今年の超期待の一本。待ってました!
これまで難事件を名推理で解決してきたブラン。
ある館で起きた名門一族の遺産相続殺人事件、絶海の孤島で起きたミステリーゲームを模した殺人事件…。
アガサ・クリスティーにオマージュを捧げた王道ミステリー風に、新味を加えたライアン・ジョンソンの演出とオリジナル脚本も見事。
さて、今回の事件と依頼は…
田舎町の教会で起きた殺人事件。
厄介な宗教に加え、状況から完全犯罪に等しい。
若い神父が容疑者とされている。
事の経緯はこうだ…。
ボクシングで相手を殺してしまい、深い懺悔と救いを求めて神父になったジャド。
実直な性格からトラブルを起こす事もしばしばで、いざこざから無礼な助祭を殴ってしまう。
彼を理解する司教の計らいで大事にならず、ある田舎町の教会へ赴任。それはある意味、試練でもあった。
その教会の神父が異端児。信者に“モンシニョール”(イタリア語で高位聖職者の意)と呼ばせているウィックス神父。
横暴な性格で、訪れた者を罵倒するような説教に不快感を示す者も。その一方、一部の信者からはカリスマ的に支持され、信者が減っているのに継続しているのはそれ故。
ジャドも早速洗礼。ウィックスから告解を受けるが、聖職者らしかぬ卑猥なもの。
当初は関係を保っていたが、次第に対立が深くなっていく。
決定的になったのは、ウィックス信者を集めた秘密の会合。ウィックスに知られ、激怒。ウィックスも対して信者を集めた秘密の会合を。(←ここ、伏線)
遂には殴り合いも…。
そして事件は起きた。
聖金曜日の説教を終え、ジャドと交代で奧の小部屋に入った時、大きな物音を発してウィックスが倒れた。
ジャドが駆け寄ると…
血を流し、絶命。背中には悪魔の柄の短剣が…。
どうやって殺された…?
小部屋は信者席からは完全に死角。こちらからは不可能。
唯一、講壇から。その時講壇に立っていたのはジャド。一番近くにいたのもジャド。死角の小部屋に入り、僅かだが何か出来るのもジャドだけ。
倒れた時ウィックスはまだ生きていて、小部屋に入って皆が来る前にジャドが…というのが警察の考え。
無実を訴えるジャド。しかしその一方、対立から本心では死を望んでいたのかもと…。
動機もあり、状況から有力容疑者。警察から疑われ、信者は離れていき…。
孤立するジャドの前に、実に約30分の前置きを経てやっとこさ現れたのが、我らがブラン!
今回ブランは依頼を受けたのではなく、たまたま事件を聞き興味を持って来た。
絶対に実行不可能な殺人事件。私の得意分野。
そんなブランにも不得意分野が。
信じるのは確かな真実だけで、信仰心は無い。
その方面で助言を。ジャドに協力を申し込む。
珍しくホームズ&ワトソンみたいなバディ結成かと思ったら、ワトソンは“容疑者”でもあった…!
まず、本事件の関係者を。
殺されたのはウィックス神父。
マーサ。幼い頃からこの教会に務め、運営からシスター代わりから雑務までこなす。
ナット。信者の町医者。
ヴェラ。信者の弁護士。
サイ。ヴェラの養子でYouTuber。
リー。信者の作家。
シモーヌ。信者のチェリスト。
サムソン。教会の管理人。
そして有力容疑者が、ジャド。
調べ始めると、出るわ出るわの教会の闇や歪んだ人間関係…。
アル中であったウィックス。説教の合間、小部屋に隠しておいた酒瓶から飲酒を。
あの時も部屋の隅に酒瓶が。ジャドは咄嗟にそれを隠した。
ウィックスの為ではなく、ウィックスを敬愛する信者の為に。
ところが、信者たちの間では周知の事だった。
信者たちも各々問題を抱えていた。町医者、弁護士、作家、YouTuber、チェリストとしてあまりいい噂が無い。
ウィックスは彼らの問題を知っている。信者もウィックスの問題を知っている。それが原因で…?
さらにもう一つ浮かび上がったのが、ウィックスの生い立ちと教会に纏わるある秘宝。
そう話すのは、長年教会に仕えるマーサ。
教会の創設者はウィックスの祖父プレンティスで、皆から敬愛されていた。マーサも慕っていた。
プレンティスが所有していた“イヴのリンゴ”と呼ばれるダイヤ。
プレンティスはそれをウィックスの母グレイスに譲るつもりでいたが、グレイスは“あばずれ娼婦”と呼ばれ、皆から忌み嫌われていた。実子のウィックスさえも。
譲ると堕落すると直感したプレンティスは結局譲らぬまま亡くなった。
グレイスも発狂するほど教会を憎み、亡くなった。
それを目の当たりにしてきたマーサ。
プレンティスが亡くなった時、ダイヤは紛失。しかし、今も教会の何処かにあるかもしれない…。
ウィックスが実はダイヤの在り方を知っていて、それを狙う者に殺された…?
実際、マーサ以外にダイヤの存在を知ってる者もいた。
サイ。実は彼は、ウィックスの実子。嫌っていた母親と同じような女性と行きずりで。
サイは育ての母のヴェラと縁を切り、ウィックスに近付く。神父であるウィックスの社会的地位、YouTuberである自分の影響力、プレンティスの秘宝さえ見つければ、天下無敵。
ウィックスは今の職や信者たちにほとほと嫌気が差しており、実子と新たな生き方を選ぶ。
その決別として、聖金曜日の説教で愚かな信者たちの罪を暴こうとしていた。(これがウィックスと信者の会合の真意)
阻止する為に殺された…?
あっちでこっちで、浮上し散らばる怪しい人物や動機。
ピースは充分。ブランも何か掴み掛けているようだが…、
決定的ではない。密室殺人のトリックさえ解けていない。
ブランでさえ今回の事件や殺人を“不可能”と言わしめるほど。
警察は変わらずジャドをマーク。
“ホームズ&ワトソン”として事件究明に当たっていたブランとジャドだが、ブランとの価値観の違い、己の信仰心から遂に決別。
そんなジャドに、衝撃の出来事が…。
教会敷地内にある霊廟。プレンティスなどウィックス家の者の遺体が納められている。
ジャドはそこで見た。霊廟から出てきたのは、ウィックス…!
タイトル通りの“ウェイクアップ・デッドマン”…?!
その様子は監視カメラにも収められていた。本当に死者が蘇ったのか…?
しかしその場にあったのは、ウィックスの格好をしたサムソン。死んでいた。
ジャドが霊廟を掃除していたサムソンをウィックスが生き返ったと恐怖のあまり錯乱し、殺したのか…?
警察はそうと決め、ジャドを指名手配。
サムソンは何故ウィックスそっくりの格好を…? これがブランの推理を動かせる。
ブランはある人物に連絡を取る。その人物も危ない…!
その人物の自宅に駆け付け、地下室で発見する。
硫酸のような薬湯で、半身白骨化したウィックスの遺体と、湯船の中で完全白骨化した遺体。それはナットだった…。
一体何がどう繋がっている…?
ブランは遂に真実を掴んだようだ。
関係各位を集め、説教スタイルで講壇に立ち、推理を披露するが、突然口をつむぐ。さらには敗北を宣言する…。
真実は掴めなかったのか…? ブランでさえ解決出来なかったのか…?
否。事件には教会の闇も関わる。下手すりゃ教会の名声は地に堕ちる。そして、当該人物に配慮して。
今回のブランはそうなのだ。これまでなら無礼も承知でしゃしゃり出るのに、今回は所々でブレーキを掛ける。
宗教絡み。犯罪は許し難いが、ジャドに感化され、最後は赦しや救済の手を差し伸べる…。
より人間力を増したブラン。長髪にイメチェンし、ロマンスグレーさも増したダニエル・クレイグが素敵。
ブラン、ジャド、そして当該者だけで真相を語る。
対した当該者は、マーサであった…。
首謀者はマーサ。
しかし、マーサ一人では不可能。協力者が。
その一人が、ナット。医者の彼いなくては密室殺人は不可能だった。
小部屋の酒瓶にナットが調達した超強力な睡眠薬を。傍目には死んだように見える。
ジャドが小部屋に駆け付けた時、ウィックスは生きていた。死んだと勘違いした。
なら、流血や悪魔の短剣は…?
これはマーサが。流血は血糊、短剣はマーサがウィックスに祭服を着せた時、服の下に仕込んでいた。
あの時、検視に見せ掛けてナットがジャドと入れ替わりで小部屋に入り、ウィックスがあたかも死んだかのようにカモフラージュした。
霊廟から現れたウィックスは…?
これは無論サムソン。マーサを愛していたサムソンはもう一人の協力者。
そもそも、マーサは何故こんな犯行を…?
マーサにとって全ては、教会を存続させる為。
ウィックスがサイと共に去れば、教会存続の危機。それを阻止。横暴なウィックスを亡き者に。
その上で、ウィックスを死から蘇ったと仕立てあげる。そうなればもはや“神”。神が蘇った教会は安泰…。
ところが…。
ダイヤの在り方を知っていたマーサ。ダイヤはプレンティスが飲み込み、その遺体の中。
これを餌にしてナットに協力を持ち掛けたのだが…、医者として窮地に立たされているナットは、ダイヤを狙って欲望を露に。
ジャドがサムソンを殺したと思われたが、実は殺したのはナット。
マーサにとってこれは誤算。サムソンの死に深い後悔を…。
ナットが自分を殺そうとしている事を知り、逆に例の睡眠薬をナットに飲ませ、薬湯で殺害を…。
ダイヤへの欲望。教会存続の為に…。
複雑な教会殺人事件の真相は、本当に複雑に絡んだ各々の思惑が引き起こしたものだった…。
その為、今回は前2作に比べ結構入り込んでいる。
田舎町の教会が舞台なので、雰囲気的にもダークで地味。
名門一族の遺産相続事件や絶海の孤島など前2作のようなパッと見でも分かる派手さを期待すると退屈さを感じるかもしれないが(実際、ブランの登場や本筋に入るまでちと長い)、その分じっくり系ミステリーの醍醐味は格別。
本筋に入れば謎や展開に一気に引き込まれ、真相究明のクライマックスへカタルシスも充分。
豪華キャストも本シリーズの魅力。勿論本作も。
実直さと信仰心と苦悩を体現したジョシュ・オコナー。殺され役だがサノス級インパクトのジョシュ・ブローリン。グレン・クローズはキーパーソンとしてさすがの名演と存在感。他にも実力派から注目株までアンサンブルする中、ジェレミー・レナーにとっては本作が不慮の事故からの完全復帰作。その姿にホッと安心。また弓矢で活躍もしてね。
今回も期待通りの面白さ! 3作、甲乙付け難い。
惜しむらくは、配信でいつ何処でもすぐに見れるのは有り難いが、この極上探偵ミステリーをやはり劇場大スクリーンで見たかった…。
尚現時点で、Netflixと本シリーズの間で交わされた契約は終了。『1』のヒットの後、Netflixが高額オファー独占契約したのは続編2本だった。
えっ…。という事は…? シリーズはこれでもう…?
いやいや、そんなまさか! この名シリーズと名探偵をこのままみすみす終わらせる輩は今の映画界に居やしないだろう。
今ワーナー買収で波紋を広げているNetflixだが、再契約して続行するかもしれない。別会社と新たに契約してスクリーンに戻ってくるかもしれない。
しばしのお別れ。
ブノワ・ブラン、いつの日か必ずまた、お会いしましょう。
全32件中、1~20件目を表示











