ジェリーの災難のレビュー・感想・評価
全32件中、1~20件目を表示
ひとりきりの客席で思わず拍手した映画
実在の一般人ジェリーさんが、奇妙ないきがかりで潜入捜査の片棒を担ぐことになった実話を、本人の主演(共同脚本も)で映画化!
とはいえ始まってほどなくして、ほとんどの人は典型的な劇場型詐欺の話だとわかるはずで、面白いっちゃ面白いんだけど、独居老人が騙されていく姿を見ているのはツライっちゃツライ。
と思っていたら、この映画の本質は詐欺事件の再現ではなく、その先にあったことだと明かされる終盤で、いきなり見ていた景色がガラリを変わってすべてが鮮やかに色づく。「映画に救われた」みたいな文句は字面がキレイなだけで胡散臭いことが多いとヒネクレたことを思って生きてきたが、これは本当に「映画に救われた話」。しかも救われるのは映画内の物語だけでない。現実のジェリーもその家族も、そしてわれわれ観客までもが救われる。どれだけ奇跡的な映画なのか! あまりにもハッピーで美しいメタ構造の大成功作だと思う。
あと、ジェリーが「カネがないなら働こう」とUber Eats的なバイトを始める場面では、劇場に自分以外客がいなかったんで思わず拍手してしまった。この映画の救いは、ジェリーという爺さんのキャラクターにもあるんだよな。
お年寄りを騙すなんて、許せない。
日本での特殊詐欺の被害額は、2024年度で約450億円。とんでもない数字だ、とくにお年寄りの被害が深刻だと、この映画を見ているとしみじみと思ってしまう。いつの時代もなくならないであろう詐欺、自分だけは大丈夫だと思わず、一人だけで大きな決断をしないことだ。
オレオレ詐欺はなくならない
相手が誰であれ、この手の詐欺はなくならない。
いつの時代も、手を変え品を替え。
自分は大丈夫なんて思っても。
一度、ターゲットにされたら。
なにせ相手は、その手のプロ。
こちらの気持ちに油断がある頃をどこかで、見ているかのように、仕掛けてくる。
だけど、許せないよね。
実際に、詐欺にかかりすべての財産を失った老人。
そんな本人が作った作品だから、なおさら痛々しい。
台湾からアメリカに渡り、それなりに成功して。
離婚はしたものの、悠々自適な老後。
のはずだったんだけど。
自分は大丈夫だと思っていても。
スマホを使った、オレオレに見事に騙されてしまう。
特に、ある程度の年齢になり、軽度でも認知症になってしまうと。
どうしても、判断が鈍くなる。
私は、スマホもネットもやらないから大丈夫だとも言えない。
突然訪問されて、警察だなんだと、役柄を決めた劇場型詐欺もあるし。
電話をかけてくる相手も、割のいいバイトと思ったら、抜け出せなくなり。
そんな、ニュースもよく耳にする。
だけど、許せない。
アメリカでの生活が叶わなくなり。
さみしげに故郷台湾に帰国する主人公が、痛々しい。
だけど、めげずによく自ら主演して映画にしたものだと、感心してしまう。
どうか、この老人の余生が、静かに送れますよう願うばかりだ。
家族愛
ヘンな
幸せは、財力ではありません
立派な死よりぶざまな生
自分の為にも、親の為にも見て損はない
内容をよく知らずに鑑賞したので、先入観も何もなく見た。ご本人が演じている本当にあった話、とのこと。ご家族も本物、よく撮れている、役者のような顔をしているジェリー。電話の相手と会って話しているような、親近感を現している手法とか、分かりやすい。驚くのはあの奥さんも本物!?それが一番の驚き。人生は山あり谷あり、こんな映画が撮れたら、それはそれで良かったのでは。
いまや何処の国でも、年寄りは狙われる。
様々なパターンを見て、知っておくべき。
啓蒙にはとても良い映画。
台湾人であるはずの彼でも、上海の公安を恐れるんだ…というのが日本人にはわからないところ。騙されない人には通用しないのかも。立派な息子が3人いても防ぐ事ができなかったのは悲しいかな。そういう意味では学びになる。
ジェリーさん真面目過ぎて映画が弾けない
日曜ドキュメンタリーか!?
こんなに泣かされるとは思いもよらなかった! 家族のキャラがそこそこ...
こんなに泣かされるとは思いもよらなかった!
家族のキャラがそこそこ濃くて、
その辺楽しみながら見ていたけど、
最後の最後で感じられた、
家族みんながそれぞれを思いやる気持ちとか、
突然一気に泣かされた
台湾帰ったら大人数の親族で暮らすの?
邪魔扱いされない?大丈夫?
最後に映画作れて良かったですね!
とにかくお幸せに!
人間誰しも一生で一冊の小説が書ける
何もない平凡な人生だと思っていても過ぎし日を辿れば意外と山あり谷あり、誰にもドラマがあるものだと言われていますが、いやはや、主人公のジェリーさん、そんなものじゃなく、とんでもない瞬間風速の暴風雨に巻き込まれましたね。
国が違うから、日本以上に国家権力の恐怖があるのでしょうから、冷静な判断ができなくなるのも理解はできますしね。
そこに高齢者特有の(認知症では無いとしても)誇張されがちな被害意識が重なれば尚更だし、時々褒められるから、お国の為にオラ、頑張っただよ!みたいになったりもする。
だから、突拍子もないと否定もできないし、対岸の火事と他人事とも思えない。
でもね、なんというのかな。
ジェリーさんの笑顔がいいんですよね。
だからかなぁ、家族も特段責めずに温かい眼差しを送っていて、悲喜こもごもで観終えた後に悲壮感が漂わなかったのが良かったです。
特殊詐欺防止の啓蒙用に国で買い取りバンバン流したらどうでしょうね。
全て実話な詐欺話。
ダメなやつだと思われている人
上海公安局からマネロンの容疑者であることが告げられて、強制送還と逮捕を避ける為に、警察のスパイをすることになった男の話。
70年代に台湾から渡米してアメリカで働き定年を迎えたジェリーと家族の紹介から始まって、家族を集めた席で3カ月前からの出来事をジェリーが語る体でみせていく。
通信会社からの連絡を切っ掛けに公安に連絡することになる始まりだけれど、あれ?これって…。それにこのドラマってジェリーの脳内再現ですよねと概ね察しが。
悪いのは当然犯人だけれど、残念というか悲しい方ですよねという感じで同情心は抱かないかな…。
ということで、まあそれなりにという感じだったけれど、病院以降の行がとても良くて☆+0.5
他人事ではないし…ラストは良いけど、朝ワイドTVの再現みたいで残念
ほぼドキュメンタリー
全32件中、1~20件目を表示