タイタニックのレビュー・感想・評価
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トニー賞ベストミュージカル!
1990年代にトニー賞最優秀作品賞をとったミュージカルです。当時どうやって船が沈没するストーリーでミュージカルを作ったんだろう、、と不思議に感じていました。その後に映画の方が公開されスマッシュヒットとなったので、舞台版をいつか観たい、と楽しみにしていました!映画とストーリーは全く異なります。この舞台版の方が先発作品です。
舞台としての見所は、あそこまで簡素なセットだけで(プロジェクションマッピングなども無し!)、見事にタイタニックの完成から出航、航海、氷山への衝突、沈没、、この一連のストーリーを限られた舞台だけの空間で表現しきった点だと思います。モーリー・イェストンの甘美で壮麗な音楽は分かりやすく的確に場面を表現しており、時折、不協和音を混ぜ、タイタニックの不吉な先行きを暗示しています。テンポよい緻密な演出と、多数のアンサンブル全てに実力者を揃え、一分の隙なく緊迫したストーリーと、人が生きる姿を最後まで描ききっています。
映画の迫力とは異なりますが、ライブで船の沈没の物語を描くなんて凡人にはできません。洗練された舞台の職人達が作りあげた、超一流の舞台作品なのです。
映画のタイタニックが大好きなことから、こちらも観てみようと思い、行...
映画のタイタニックが大好きなことから、こちらも観てみようと思い、行ってきました。
映画はジャックとローズの恋愛が軸になっており、付随される格好で階級による差別、乗船客の人生が描かれていますが、こちらはそれぞれの階級の乗船者の群像劇といった感じです。全体としては、映画よりもそれぞれの人にスポットが当たる場面が多く、不安や葛藤、怒り等の感情が非常にあっさりしている印象でした。個人的にはボイラー係の青年と、2人で船で人生を終える決意をした老夫婦に涙。そして、船会社社長のイズメイには映画同様、ミュージカルを観ても腹だたしく思いました。
エンディングは、ミュージカルらしく全員参加で船出時と同じ歌の大合唱・・・私は、ミュージカルのこれが苦手です。特に悲劇のエンディングにこれはいただけない・・・と思います。
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