「フランスの音楽愛。兄弟が響かせる悲しきハーモニー。」ファンファーレ!ふたつの音 愚者さんの映画レビュー(感想・評価)
フランスの音楽愛。兄弟が響かせる悲しきハーモニー。
世界的指揮者である兄。あるリハーサルで特定の楽器にアドバイスを送る。するとたちまちその奏者の音色が変わる。そんな瞬間を見事に映像化させたこの作品は、とても音楽を大切に扱っている。音も素晴らしい。
そんな兄が突然、白血病の宣告を受ける。必要なのは骨髄移植。妹は快諾してくれたが、思わぬ結果が・・・。実はほんとうの兄弟ではない、ことが判明する。ドナーを探すなか、遠く離れた地方に、実の弟がいることが分かった。彼は鉱山の音楽隊でトロンボーンを吹いていた。彼には絶対音感があることを、兄は発見する。
弟と楽団を取り巻く環境は厳しく。音楽を続けることが難しくなる。兄が手を差し伸べる。反発する弟。そんな中、一度は回復したかのように思えた兄の症状が悪化し始める。
フランス映画ですから、ハッピーエンドではありません。そして、B級作品のような雑なカット割りも気になるところです。しかし、楽器一つ一つの音が美しく、音楽愛にあふれた作品と思いました。感動のラストシーンでは誰もが知っているあの名曲が流れます。涙なしでは見れません。
音楽好きにはお薦めの感動作品です。
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