劇場公開日 2025年6月13日

「ヒロイン キム・ゴウンを楽しむ」ラブ・イン・ザ・ビッグシティ 泣き虫オヤジさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ヒロイン キム・ゴウンを楽しむ

2025年6月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

知的

俺が通うホームのシネコンでは何か月も前から予告編が流れ始めた。普通観る作品によって流される予告編は違うものだが、これは何を観ても流されていたと思う。毎週何回も見せられ続けると、人間親しみが湧いて来る。いつしか「公開されたら観なくちゃ」になってしまった(笑)

【物語】
ジェヒ(キム・ゴウン)とフンス(ノ・サンヒョン)は同じ学科に通う大学生。ジェヒは他人にどう思われても気にしない性格、悪目立ちしながら自由奔放に生きて来た、一方フンスは周囲の人間にどう見られるか気になる性格、自分がゲイであることをひた隠しに隠して生きて来た。ところが、あるときフンスがゲイである秘密が大学のクラスメートたちにバレそうになる。好奇の目に晒されそうになったとき、ジェヒが咄嗟にピンチを救う。このことをきっかけに正反対のふたりは親しくなって行く。

そして二人は何年にもわたりルームシェアするパートナーとなり、互いの悩みを共にし、支え合いながら日々を過ごす。

【感想】
冒頭の事情プラス過去観て来た韓国映画は傑作も多いため、徐々に膨らんだ期待は鑑賞前には「凄い傑作かも?」とまでなっていたが、そこまではいかなかった。 それでも悪くはなかった。

一番良かったのはヒロイン演じるキム・ゴウン。彼女もまたヒロインとして期待が膨らんでの観賞だったが、彼女は期待通りだった。型破りな行動をとるジェヒだが、真っすぐで優しさと繊細さも併せ持つ。そんなジェヒを表情豊かに演じている。場面によってブサイクから“かわいい!”まで容姿の印象も幅広く変わる。 見た目がちょっと似ていることも相まって、“韓国の河合優実”って感じ。

国を問わずLBGTQが映画で取り上げられるのは最近の顕著な傾向で、俺はゲイの描写は生理的に苦手で辟易気味なのだが、本作ではフンスが生まれながらにしてそういう性的嗜好だという設定を示す程度に留めているので、無理なく見られたのも良かった。

劇中の会話で印象に残るのは「人は異質を排除しようとする」というセリフ。それが本作の主題であり、互いに排除しなかったジェヒとフンスの物語なのだが、「異質の排除」は恐らく人間の防衛本能あるいは生殖本能的なもの。理性で抑制しない限り、自分も無自覚にそうしてしまうのだろう。そんなことを改めて考えさせられた。

まあ、難しく考えずとも、ジェヒを観ているだけで楽しい。

泣き虫オヤジ
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