「話はやや地味だが丁寧に作られてはいる。ラストは◎」不思議の国でアリスと Dive in Wonderland イバラニカさんの映画レビュー(感想・評価)
話はやや地味だが丁寧に作られてはいる。ラストは◎
なかなか内定が取れない就活生の主人公の悩みと自分探しがメインテーマ
P.A.WORKSのお仕事シリーズの流れを組むテーマですね。
異世界漂流ではなくVRゲーム内で起きる話というのがミソで、終盤にその設定が活きてきます。
一方でゲーム内ということもあって前半はやや緊張感に欠けるとこもあり。
声優はタレント多めですが、いずれも俳優なり声優の経験を積んでいて安定している人ばかりなので違和感は少なめですね。
主役のりせの原菜乃華さんはすずめの戸締まりのときと比べるとだいぶ上達してますね、ふだんは控えめなりせがアリスに感化されて前向きになっていく演技がなかなかサマになっていました。もう一人の主役のアリスはさすがにリアル子役があてているだけあって子役の演技が好きかどうかは人によりますかねー
奇妙奇天烈なワンダーランドとへんてこな住人たちを駆け足でまわっていく前半部分と、就活で自分を見失っていたりせの自分探しの後半部分、話としてはよくまとまっているのですが、前半部分が好きな人には後半がやや矮小な展開に、後半が好きな人には前半は山場がなくて退屈に感じられそうな気がします。
ワンダーランドが理不尽な世界ということで後半はうやむやのうちに事件が解決してしまうのも人によっては気になりそうかな。終盤のビー玉と飴玉の演出も意味はわかるけど、ちょっと伝わりにくいですね。
ただしラストの大オチは、観客の予測する展開を見事に外してくるもので、これはなかなか面白かったですね。もうちょっと余韻があればなお良かったんですけども。
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