哭戦 オペレーション・アンデッドのレビュー・感想・評価
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破壊力あるグロ描写
「ゾンビに生前の意思がある」という斬新な設定の作品となっておりますが、「家族を襲うのではないか」と悩んだり、「生前の夢」を語り合ったり、しまいには歌い出したりと、真面目に受け取った方が良いのか、笑った方が良いのか、さっぱり判断ぎ効かない描写が連発しちゃいます。
とはいえ、タイのホラー映画に慣れている人ならば分かるとは思いますが、「お笑い」としか思えない演出を盛り込みながらも怖い描写に手抜かりがなく、泣ける作品に仕上がっていたりするんですよね。
本作も同様でした。
特にグロ描写にはかなり力を入れており、顔半分まで食われた日本兵のシーンから始まる残酷描写に制作陣の本気を感じてしまいました。
最近のゾンビ映画では避けられがちなお食事シーンもしっかりとあり、悩めるゾンビたちは口のまわりを真っ赤に染めて、色んな生き物を必死に召し上がっておりました。
個人的に惹かれたのは顔面がなくなっているゾンビ。
インパクトは絶大です。
無理矢理感情を昂らせようとして突飛な描写や妙な展開がありますが、タイ映画のお約束として割り切れる人ならばグロ目当てに鑑賞するのもありだと思いました。
さークーラー サークーらー
Khiaw
タイ産のゾンビもの…というか人体実験ものでした。
どこかテーマ的なものは韓国映画っぽい雰囲気を漂わせているのでそれに近い期待を持っていました。
ゾンビ化しているけれど意識ははっきりしているという中々に惨い設定から繰り出されるドラマの数々は胸を締め付けるものがあり、容赦なく一般人が殺されていくというのも余すところなく見せてくれるのは好感を持てました。
従来のゾンビとは弱点が違うのもあって、いくら銃で撃とうと頭をぶち抜こうと全然くたばらないどころか動きまくり、自分たちが襲った人間は顔からガブガブいくという残虐さの塊のような描写の連続でファンキーでした。
ストーリー自体は一応は繋がっているんですが、どうにもテンポが悪いような気がして、少年兵が襲われてからの少年兵vs日本軍&タイの部隊といった感じかと思いきや、少年兵が襲いにかかっては作戦を練り直して、また襲われたら作戦を練って、まとめて殺した後には雑に次の展開に持っていって…といった感じでなんだか気分が上がりそうで上がらないものばかりお出しされるので、強烈なゴア描写でも補えきれない退屈さが確かにあったのは残念でした。
炎が弱点なのは序盤から明かされていたので、炎で対処していくんだろうなーと思っていたのですが、わりかし炎を浴びてる割にはそんなにダメージを受けていなかったりしたのでそこんとこ設定が甘いなーとは思ってしまいました。
終盤でようやく炎の流れを回収はしますし、切なさに拍車をかけていて良いなとは思うんですが、もうちょいその炎を使えんかったんか…というところには都合の悪さがあったのかなとも思いました。
画面も後半は夜の場面や洞窟の場面が増えてしまったのもあって見づらく、せっかくのパニックさやゴア描写が活きていないように思えました。
日本人キャストと日本人ではないけど配役が日本人なキャストが入り混じっているので、多少日本語が聞き取りづらいところもありましたが、あれだけ喋れるのは凄いよなぁと感心しながら観ていました。
1ヶ所だけ明らかに噛んだところがあって、なんでそこ撮り直さなかったんだよーと思わず笑ってしまいました。
明らかに役者同士顔を合わせちゃってるのにそのまま進行しちゃってるので、ここだけメイキング映像を使ってしまったんじゃ?という可能性に賭けたいんですがそんなもん賭けてもしょうがないです(戒め)。
なんだか続編や他作との繋がりを匂わせるラストでしたが、ここからの展開って相当捻らなきゃな大変だろうなと思いました。
ゴア描写はとても良いのでそれ目当てに観る分には良い作品だと思います。
鑑賞日 4/24
鑑賞時間 14:30〜16:23
座席 N-5
タイ発のゾンビ映画は、新鮮な要素の宝庫(身体は腐ってるけど)
【イントロダクション】
第二次世界大戦下を舞台に、日本軍の生物兵器によってゾンビと化した青年達の苦悩と戦いを描く、タイ発のゾンビ映画。
監督はコム・コンキアート・コムシリ。
【ストーリー】
1941年、第二次世界大戦の最中。中立国であるタイでも、有事に備えて少年達までもが兵役に服し、訓練を受けていた。
伍長のメーク(ノンクン)は、少年兵の弟モーク(アワット・ラタナピンター)と母、婚約者であり妊娠中のペン(スピチャー・サンカチンダー)との幸福な日々を噛み締めていた。
ある日、多数の戦艦を率いて日本軍が上陸。モークをはじめ、少年兵達までもが容赦なく戦場に駆り出される。日本軍は、極秘開発された生物兵器を持ち込んでおり、誤って脱走を許してしまう。
日本軍に追い詰められ、森に逃げてきたモーク達は、謎の襲撃を受け、一人またひとりと姿を消してゆく。残されたモークは、底なし沼に嵌り命の危機に瀕してしまう。そんな彼を沼から引き摺り出したのは、日本軍が開発した“不滅”と呼ばれる生きた屍だった。
【タイ発のゾンビ映画は、新鮮な魅力的な設定の宝庫!】
何と言っても、ゾンビの設定が新鮮!コレだけで私には鑑賞料金分の価値があった。
新種のウィルスではなく、日本軍が軍事利用を目的に独自に開発を進めた投与型の寄生生物であり、呼称もゾンビではなく“不滅”。高い身体能力と凶暴性を獲得する代わりに、膨大な量の熱エネルギーを放出する為、放っておくと自然発火によって自ら破滅する。その為、泥や水による冷却処理が必要であり、暗くジメジメした洞窟を拠点とする。
噛まれた相手がゾンビ化するという基本設定は同じだが、従来のゾンビとは違い、頭を破壊しようと倒すことは出来ず、自らの自然発火か火器による焼却処理でしか倒せないというのは、火葬という埋葬方法を用いる日本人としても親近感が湧く。
理性や知性を残しており、生前と同じく人語を介したコミュニケーションも可能。自らの非情な行いに後悔して苦しむという件は、台湾の『哭悲 THE SADNESS』(2021)における「ゾンビ化しようと、残虐な行為を行なっている自覚はあるので涙が溢れる」という設定を思い起こさせる。しかし、『哭悲』がその魅力的な設定を効果的に描けていなかった事を思うと、本作の哀しみの表現は抜群の演出が出来ている。
また、実験体となった日本兵やメークは、少年兵達より長く生きてきた事による感情の累積の重さからか、不滅達の中でも強力な命令力を持つ。雄叫びによって他の不滅を跪かせて服従させる事が出来る。群れには指揮官となるトップが存在するのだ。
【感想】
これほどまでに「哀しみ」にフィーチャーしたゾンビ映画も珍しい。
それは、意思と意識を保っているが故に生じる、正しく人間的な葛藤があるからだ。家族を思い、叶わぬ願いを口にする。凶暴性が増しているから、意見を異にする仲間を容赦なく襲い排除する。
ゾンビという設定を用いつつ、描かれている事の本質は、どこまでも人間同士の対立なのだ。
それを引き立たせるという意味でも、冒頭に少年兵達の等身大の無邪気な姿を見せる演出が良い。直後に戦地に送り出されて追い詰められる姿、ゾンビ化して理性と狂気の狭間で苦しむ姿を効果的に盛り上げてくれる。
また、気合いの入ったゴア描写やゾンビメイクも素晴らしく、迫力に満ちている。タイの温暖気候の中、腐り果て蛆や蝿が湧く様子は、その悪臭まで伝わってきそうな勢い。
また、顔の上顎から上を捕食されたり、顔が無くても襲ってくるゾンビの姿は外連味たっぷり。
モークのゾンビとなりながらも人間性を取り戻そうとする姿が印象的。肉体は死しても、心と魂は死んでおらず、絶えず苦悩を抱えながら進んで行く。全てを終わらせようと、洞窟の出口で火炎放射器を構える姿、燃え盛る仲間達の炎の中に身を投げるラストの素晴らしさ。
大関正義演じる、日本軍のナカムラのキャラクターが魅力的だった。冷酷に任務遂行に邁進し、自らを囮にゾンビを誘き寄せ、捕獲させる度量も見せる。しかし、クライマックスでは恐怖に怯え、彼らの餌食となって仲間入りを果たす。最後は炎に包まれたメーク達によって火炙りとなって葬られる。あれだけ威を示していた彼も、結局は脆く弱い一人の人間に過ぎなかったのだ。
主要人物が誰一人として助からないという容赦のなさも凄まじい。普通の映画なら、妊娠したペンや子供は助かるものなのだが、本作では容赦なく犠牲となる。その思い切りの良さに、本作に対する本気具合が伺える。
【カタコトだらけの日本語品評会】
日本人としては、どうしても作中の日本兵や日本人役の人々の台詞がカタコトなのは気になるところであるが、愛嬌と捉えてしまえば面白おかしく鑑賞出来る。日本語だから字幕が設定されておらず、カタコトや早口だと聴き取りづらい部分があったのは残念だが。
特に、ゾンビ化させられた日本兵が、故郷に残してきた愛する人の幻影を見る件がお気に入り。あの女優さんは美人だったし、ちゃんと日本人に見えたのは素晴らしかった。
「ワタシハ、アナタヲ、愛シテ、イマス。デモ、ワタシハ消エナケレバ、ナリマセン」
とまぁ、こんな具合の発音なので、ズッコケはするのだが。
それより、カタコトとは別に、博士役のノブ・T・ワタナベは明らかに作中2回台詞を噛んでいるのだが、共演者の大関正義や日本語が分かるスタッフは誰も指摘しなかったのだろうか?(笑)
この辺りは、日本人や日本語話者を起用出来なかった弊害であろう。しかし、チラリと小道具で登場する地図にちゃんと正しい読みでカタカナが用いられていたりと、スタッフが尽力した事は伺えるので、そうした努力は嫌いになれない。あの時代に明らかな明朝体でカタカナ表記していたかは疑問だが。
【総評】
新鮮味のあるゾンビの設定、人間同士の争いや感情の暗部を描く演出、哀しみの果てに炎に身を投げるモークのラストと、タイ発のゾンビ映画は確かな独自性を持って輝きを放っていた。
今後、ハリウッドや韓国等でリメイクされる可能性もあるのではないかと思う。
ゾンビいっぱい
自分が日本人じゃなかったら星4.5だった
初のタイ映画。
凄く充実した内容でした。怖いしグロいし、ドラマパートではしっかり泣かされ…😢時代背景は史実に則っているらしいですが、知らなくても楽しめます。
ゾンビになってからも記憶が残っていて、攻撃的になり人を襲うが、理性も有る。「不滅」の戦士となった者達の悲しい物語。ゾンビものでよくある「ゾンビ人権問題」に触れつつ、ゾンビ達の間でも人を襲う派と平和主義派で分かれて、そこでもドラマが生まれます。オープニングでのほのぼのパートが伏線になっていたり、家族愛がふんだんに盛り込まれていたりと、「泣かせにきてるなー」と分かってはいても、まぁ…泣きましたよ(笑)
グロゴア描写にかなり力が入っており、全編通してグロ多めです。でもグロいだけではなく、演出が凝っていて、印象的なシーンも多いです。遠目に見て一人の血まみれの男だと思っていたら、頭部の下半分からが死体、上半分は死体を食べてるゾンビだったってシーンなんか最高ですね!言語化むっず!(笑)
悲しげな音楽がストーリーに凄く合っていました。この辺の相乗効果がエグくて、ゾンビ映画であることを忘れるくらい哀愁漂ってました。
しかし、難点もあります。日本人役のキャスティング。流石にカタコトジャパニーズで映画を撮るのは無理がありました。「ん?この人日本人?日本人役だけど日本人ではない…。でもこっちの日本人役は普通の日本人だよ?……ん?」自分が今見ている人物がどっちの国の人物か分からなくなることが多く、没入しきれないところが惜しかったです。
あとは…お兄さんの突然の心境の変化ね。もう少し心情描写が欲しいところ。そしたらもっと泣けるシーンになったはずなのにー!もったいないよ!
なんやかんや言いましたが、テンポも良く、家族愛を中心とした飽きさせないストーリーとキツめのグロ描写。概ね大満足のゾンビ映画でした。
哭戦 オペレーション・アンデッド(映画の記憶2025/4/20)
全体的に中途半端
似たような場面が多くて飽きた
出だしは軸となる人物と恋人やその家族たちが戦争についてどんな思いを
持っているかが描かれていて、ゾンビ映画とはいえ意外とドラマチックな
映画になりそうな気配があって期待した。しかし中身はグダグダで
上映時間が長く感じた。
脚本をもっと整理して、一つの結末に向かってテンポよく話が進む感じに
していればもっと面白くできたのではないか。
グロテスクな描写が売りのようで、それ自体は問題ない。ただ、全編通して
映像にメリハリがなくて似たような場面を繰り返し見せられている感じがして
しまいには飽きてきた。
ゾンビになる若者たちはたくさんいるのだが一人一人の個性を描くには
至っておらず、ただでさえ顔が覚えられないのにゾンビになったらなおさら
見分けがつかなくなった。暗い場所での場面が多かったのも拍車をかける。
見分けがつかないといえば、一部を除き日本人の役をタイ人の俳優が演じて
いて、軍服も似ていたから訳が分からなくなった。例えば戦国物だと片方が赤、
もう片方が黒というように視覚的に見分けがつくような工夫をしている場合が
多い。そこまではっきりしなくても何とかならなかったのか。
日本人女性の役でタイ人の役者さん(色白)が和服を着て出演、日本語の歌も
歌う。台詞や歌の日本語がたどたどしくてご愛嬌。架空の話だしそんなに
現実感を求める作品でもないからこれはこれで良しとしよう。
結局この場面で彼らは何をしたかったのか?が不可解なことが多々あった。
ゾンビになっても人間の心を持ち続けるという発想自体は面白いと思ったが
そのことが物語に効果的に絡んでいるとも思えなかった。
宣伝文句に”傑作”と謳っている作品に限って全然傑作じゃない場合がある。
今回はまさにそれだった。(個人の感想)
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余談
タイ語のリスニングの練習のため、日本で公開されるタイ映画は可能な限り
観るようにしている。何度でも観たくなる素敵なタイ映画もたくさんあるが
今回の作品は1回観たらもう十分だと思った。
めちゃくちゃ惜しい
人間か、人間以外か
アンデッドにはファイヤが有効
WW2下、日本軍が持ち込んだ生物兵器「不滅」によってゾンビ化したタイ軍の少年兵たちと日本軍の話。
日本軍の軍艦が村に襲来し戦闘となる中、臆した少年兵たちが不滅に襲われ感染し巻き起こっていくストーリー。
ほのぼの発情少年兵からなかなか見事な交戦シーンになり始まって行くけれど…不滅はまだ実験中ということなんですね。
序盤こそ結構面白かったけれど、中盤少年兵たちの家族を絡めた話しになって、なかなか話し進まないし同じ様なことを繰り返すし、そもそも大したバックストーリーもないから感情移入もあまり出来ないし…。
終盤になると、ヤケにじんかあや理性が明確になって、だとしたら蔓延したのは誰のせい?
しかも自滅出来るんですよね?
ストーリーは悪くないけれど、もうちょいしっかり作り込んでくれたらという感じかな。
ダミだこりゃ(いかりや長さん風😌)
仏教徒としての敬虔さと、いい加減さ、これぞタイ!
アルバトロス配給の映画は劇場で観るモンじゃない、午後ローで観るモンだ!
感想以上。
、、、、、、、、、、、、、、、、、、。
もうちょっとナンか書くか。
ゴア表現は良かった。残酷な部分をしっかり描いてる事で単に見せ場でなくストーリーの悲劇性を高める演出に繋がっている。
特殊メイクやCGも充分なクオリティだったと思う。
そのストーリーも単に軍隊とゾンビ群の戦いだと鑑賞前は思っていたが、『おっ、そう来るか』という展開から『おおっ、そう行く?』という意外性が有り先の展開が読めないストーリーだったのは評価出来るポイントだったと思う。
でもねぇ、テンポが非常に、とても非常に悪いんだよ。せっかくのストーリーの良さをぶち壊すレベルで。
これはもう映画として駄目だしホラーとしては致命的に駄目だ。
ホラーなので暗いシーンが必然的に多くなるのはいいんだが、テンポが悪過ぎる上に効果的な劇伴も無いので、どうしても眠くなった。ホラーなのに。
この映画のランニングタイムは決して長くはないが、90分以内にして良い劇伴を付けたらぐっと評価の上がる作品になったと思う。勿体無いなぁ。
あと1つ。日本軍人役でちゃんと日本人俳優が出ているが、セリフを噛むシーンが2箇所も有った。
『噛んでも続けてくれ。どうせ(タイの)観客には分かんないし時間とフィルムが勿体無いから』
って事なんだろうと推察するが、いいのかソレで。
ま、以上のように駄目な部分は多いが光る部分も確かに有る本作。
タイ映画なんて滅多に入って来ないんだし、少しでも興味が有れば是非。
観たいけど金払ってまではなぁ。
という方は、午後ローまで待て。
30点ぐらい。カタコトの変な日本語
楽しみにしてたんだけど、タイトルどおりエセ日本人によるカタコトの変な日本語が飛び出し、ニセモノ感が拭えず低評価。
イントネーションが変なだけじゃなくキチンと喋れず日本語になってない、なに言ってるか分からない時もあり。
途中でアホくさくなって早よ終わらんかな…と、なのに2時間近く110分もあるから終わりまで付き合うのキツかった(苦笑)
日本語が変な日本人は致命的、平均点の50点も付けれません。
731部隊から着想を得た話だろうけど、日本軍は胸クソな悪として描かれていて、かなり日本ギライの人が作った感じがしますね。
途中から泥まみれで誰が誰だか分からなくなるし、単純に脚本が良くない、無理があって変な話。
続編が出そうだけど、やめてね(笑)
エンドロール後に本編の続きがあるので、観たい方は明るくなるまで待って下さい。
祖国とは、家族とは、ゾンビとは
近くの劇場で今週公開はコナンとこの作品しかしていないし、ホラーは怖いけど戦争ものみたいだし、解説みたら日本軍の生物兵器で少年兵たちが生きる屍となって、、、て、よく日本で公開しようと思ったなぁ、、、。
こりゃ面白いや。
まずタイの若い俳優さんたち、皆んな良い顔してる(名前は覚えられないけど)。
映像がきれい(映ってるのは死体を貪り食ってるゾンビだけど)。
日本軍の偉いさんが悪者になってるのは仕方ないし、日本人がカタコトの日本語話してるのもご愛嬌。途中、わけがわかんなくなるところもあるけど(真っ暗な洞窟の中でのドンパチなんか何が何かわかんなかったけど、あれはあれで臨場感があってよかったのかな)、祖国愛とか家族愛とか反戦とかしっかりと伝わってくるし、怖いし、グロいけど泣かされる。
少年兵たちの屈託のない笑顔、潔い終わり方、エンドロールに流れる音楽が哀しみを募らせる。
ホラー、戦争、青春映画としても楽しめました。
おすすめです。
それにしても劇場のロビー、お祭りでもあるのかと思うほど沢山の人だったけど、コナンってそんなに面白いのかな。まぁコナンの初日だからお祭りみたいなもんか。
ポストクレジットとエンドロール後に映像がある「第1章」となっています
2025.4.18 字幕 イオンシネマ京都桂川
2024年のタイ映画(110分、R15+)
日本軍の実験に巻き込まれるタイの少年兵を描いたホラー映画
監督&脚本はコム・コンキアート・コムシリ
原題の『สมรภูมิคืนชีพ』は「復活の戦場」で、英題の『Operation Undead』は劇中内の日本軍の実験「不滅作戦」のことを指す
物語の舞台は、1941年のタイの海岸部の田舎町
少年兵として第二次世界大戦に加わることを余儀なくされているモーク(アワット・ラタナビンター)は、戦争に行く気はなく、友人たちと他愛のない日々を過ごしたいと考えていた
ロクに訓練にも参加せず、指導教官のドクディン(Sithi Tesprateep)からお仕置きを受ける毎日だった
彼には伍長を務めている兄メーク(チャーノン・サンティトーンクン)がいて、兄は生真面目な性格で、上官のソンディ(アラカット・ニミチャイ)や国家に忠誠を誓っていた
ある日のこと、恋人のペン(スピチャー・サンカチンダー)から子どもができたと知らされたメークは、その場で用意していた指輪を取り出してプロポーズをした
幸せそうな日々が続くかに思えたが、漁師が慌ててキャンプにやってきて、日本の戦艦が攻め込んできたという
日本軍の攻撃を受けたタイ軍はなす術もなく指揮下に入り、将校のナカムラ(大関正義)から、あるミッションに参加することを余儀なくされてしまう
それは、日本軍が独自に開発していた「不滅作戦」というもので、その被験者が戦闘の際に行方不明になっていた
そこでタイ軍は日本軍に先立って「不滅の兵」の捕獲に向かうのだが、少年兵の一団はあっという間に殲滅させられ、彼らも「不滅の兵」となってしまったのである
映画は、意識が残ったままのアンデッドという題材になっていて、それゆえに葛藤が生まれるという内容になっていた
家族を認識できる者もいればわからない者もいるし、敵と仲間の区別がつく者もいる
このあたりを読み解くのは至難の技だが、主人公の兄弟は認識できる側となっていた
日本軍は諸悪の根源というふうに描かれているが、こう言った作品はたくさんあるので気にしても仕方がない
第二次世界大戦時のタイとの関係などを真面目に論ずるのもアレなので、ファンタジーとして割り切るのが良いのだろう
映画の冒頭にて「ช.พ.๑ สมรภูมิคืนชีพ」と表記されるのだが、これは「第1章 復活の戦場」という意味で、この映画はシリーズものであることがわかる
ポストクレジットにて「燃えても復活するマウス」が描かれ、エンドロール後の映像では「生き残ったモークが傭兵軍団に紛れている」という感じのものが映し出されていた
どこに向かうなどは続編にて判明すると思うのだが、理性を有したアンデッドなので、小綺麗にしたら判別つかないんじゃないか、と思った
いずれにせよ、タイ映画に興味ある人でもグロ耐性が必要な作品で、作り物とわかっていても結構なシーンがたくさんある
人体破壊シーンの直視はないものの、事前事後で凝っているところがあり、口に入れても大丈夫と言われても演者は大変だっただろうなあと思った
タイ映画なのでほぼ情報皆無だが、原題に辿り着ければ意外と検索はできると思う
パンフレットの表紙にそれが書かれているので、グーグルレンズからテキストコピーをしてググってみれば、人より多くの情報に辿り着けるのではないだろうか
ルール無用のアンデッド
ジョージ・A・ロメロ監督の『サバイバル・オブ・ザ・デッド』では、ゾンビにたいする人の愛情がテーマで『アイ・アム・レジェンド』にも投影されていたと思う
この作品はそうではない、ゾンビ映画としては新しめで人の気持ちを描いている
『バイオ……』や『ワールド…Z』などとも違う
やはりロメロ監督に対する尊敬とゾンビへの愛情が溢れ出ている映画に仕上がっていると私は思います
たまたま先日同僚と映画の話をしていて『ミスト』や『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』話になり後者を見返したばかりの時にこの作品の試写会に当たり驚いていたところです
今年はゾンビ作品が流行るのでしょうかね、単に極地的に私にだけブーム到来なのでしょうか?
そんなに大好きってわけじゃないんだけどな〜
そんなわけでこの作品
一味も二味も違うゾンビ映画になってました
全25件中、1~20件目を表示