ロザリー

劇場公開日:

解説・あらすじ

19世紀フランスに実在したヒゲを生やした女性クレマンティーヌ・デレをモデルに、コンプレックスを抱えながらもありのままに生きようとする女性を描いた人間ドラマ。

1870年代、フランス。ロザリーは生まれた時から多毛症に悩まされ、そのことを周囲に隠し続けてきた。田舎町でカフェを営むアベルと結婚し店を手伝うことになった彼女は、自分がヒゲを伸ばした姿を見せることで客が集まるかもしれないと思いつく。アベルはそんな彼女の行動に嫌悪感を示すが、いつしかその純粋で真摯な姿勢にひかれていく。

「私がやりました」「悪なき殺人」のナディア・テレスキウィッツがロザリー役で主演を務め、「ピアニスト」のブノワ・マジメルが夫アベルを演じた。そのほか共演は「パーソナル・ショッパー」など俳優としても活動する歌手バンジャマン・ビオレ、「ぼくを探しに」のギョーム・グイ。長編監督デビュー作「ザ・ダンサー」で注目を集めたステファニー・ディ・ジューストが監督・脚本を手がけた。

2023年製作/115分/PG12/フランス・ベルギー合作
原題または英題:Rosalie
配給:クロックワークス
劇場公開日:2025年5月2日

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(C)2024 - TRESOR FILMS - GAUMONT - LAURENT DASSAULT ROND-POINT - ARTEMIS PRODUCTIONS

映画レビュー

4.0ひたむきに愛を求めた一人の女性の物語。凄く良かったです。

2025年4月23日
Androidアプリから投稿

試写会にて一足先に見せて頂きました。

すごく良かったです!何より主人公ロザリーが魅力的。夫役のブノワ・マジメルは流石名優、繊細な演技でした。

多毛症で髭の生えた実在の女性の自叙伝を元に作られたと聞いて差別や偏見と闘う映画かなと思いましたが、これは一生懸命に愛を得ようとした一人の女性の物語であり、夫婦の素敵なラブストーリーでしたね。

生まれつき多毛症のロザリー。父と二人で隠れるようにして生きてきたが田舎町のカフェ店主アベルと結婚することになる。ロザリーは髭を剃り病気を隠したまま結婚。一方アベルは借金まみれで持参金目当てでロザリーと結婚。ロザリーの秘密は初めての夜にばれ、アベルはロザリーを拒絶する。

一方のアベルの秘密もしばらくしてロザリーは知ることとなりカフェに客を呼ぶため自分の髭を利用することを思いつく。夫は反対するがこのままでは住む家も無くなると決行。意外なことに髭のロザリーは村人に受け入れられ店は大繁盛、ロザリーに友達もできる。ロザリーが明るく自然なのが素敵だ。

アベルは徐々にロザリーの純粋で真摯な愛に次第に魅かれて行ったが依然として彼女を受け入れられないでいた。ロザリーは拒絶されたままで辛い思いをしているが、一方で生まれて初めて髭を隠す必要もなくなり本当の自由を得たロザリーは幸せも感じていた。

2人は順調に借金を返済したがそれを気に食わないものがいた。借金の形に店を取り上げるつもりでいた領主である。差別的な態度と言葉をロザリーに浴びせ、ロザリーが男だというデマを流す。デマは次第に村人に変化を与え皆がロザリーを避けるようになる。孤立するロザリーをこれまで彼女を拒絶してきたアベルがかばう。二人の愛の行方は如何に……?ロザリーは愛を幸せを掴めるのか?

この映画の本質は差別や偏見と闘う話ではない。切ないまでに愛を得ようとした一人の女性の物話であり、夫婦の愛の物語である。すごく良い映画でした。二人のお互いを思いあう姿が素敵でした。名優ブノワ・マジメルの繊細にして重厚な演技は見事でした。ロザリーはとても魅力的に演じられていて村人に受け入れられたことに違和感が無くとても素敵でした。

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snowwhite

3.5愛に生きた人

2025年4月19日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

髪の色に合う青いドレスに青い花の髪飾り。
彼女は自分に似合うおしゃれを知っててとてもキレイな人。
価値観は住む場所によって全く変わるんだから、違う場所に旅に出ても良かったかもしれないけど、この場所で彼に認められたかったんだろな。

他人は変えられないから、自分を変えて生きてたけど、自分らしくいられる場所を見つけたと思って頑張ってみたのに、やっぱり他人は変わらなかった。
価値観を変えられるのは自分だけ。

そして変化を望まないタイプの人は、彼女によって変えられた村が嫌で彼女への憎悪は日々増幅していくのがしんどかった。
彼女が子どもが欲しいと思った理由が忘れられない。
愛を求めて愛のために生きる人だった。
彼に愛されますように、の祈りが沁みる。

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icco

3.5自分の運命を受け入れてありのままに生きていく。

Kさん
2025年4月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

実在した多毛症の女性に着想を得た物語。
男尊女卑の強い時代の中、
自身のコンプレックスをオープンにして
村の人々と関わっていく姿に感銘を受けました。

それぞれの心情が繊細に描かれていて
ロザリーの愛溢れる優しい人間性と
覚悟を決めた強い生き方に拍手を送ります。

自分らしく生きることの難しさは昔も今も変わらない…。
胸が締めつけられました。

ブルターニュの美しい風景と光の入り方も
重要な役割をしていてラストはとても考えさせられました。余韻が残る美しい作品。
本日はありがとうございました。

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K

5.0(オンライン試写会は全てネタバレ扱い)当時のフランスの事情に詳細があっても良かったか

2025年4月16日
PCから投稿
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yukispica