「裏社員。スパイやめさせてもらいます」裏社員。 スパイやらせてもろてます おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
裏社員。スパイやめさせてもらいます
特にマークしていた作品ではありませんでしたが、新作なのでとりあえず鑑賞予定に入れていた本作。公開初日の夕方時点での評価は4.3とかなり高かったのですが、どうせいつものアイドル推しのサクラレビューだろうとタカを括って鑑賞スタート。
ストーリーは、会社の業務を円滑に進めるために裏の業務を担う裏社員として勤める宴が、複合商業施設建設のためにシャッター商店街の地主を攻略せよとの社長の命を受け、同僚の宝田と詳敷とともに商店街に潜入するが、そこにはライバル社の川端建設の裏社員がすでに潜入しており、潰れかけの商店街の立て直しに必死な陽一郎や周囲の人々を巻き込んだ騒動に発展していくというもの。
冒頭で主な登場人物を紹介しつつ舞台設定をサクッと整え、序盤でしっかり笑いをとりながら場を温め、中盤で裏社員と商店街の人々との繋がりを感じさせ、そこへ現れた新たな敵が事態をかき回し、見応えのあるクライマックスへ突き進むという淀みのない話運びが心地いいです。序盤の社長の忠告が明らかな伏線となっており、展開に意外性はありませんが、そのぶんストーリーはわかりやすく、ノリのよいボケとツッコミの応酬に気持ちよく浸れます。
率直に言って、アイドル映画と舐めててごめんなさいと、開幕早々に謝りたくなるレベルでおもしろかったです。やっぱり生粋の関西人は、ボケとツッコミのテンポが抜群によく、しかも阿吽の呼吸を感じさせる滑らかさ。これは簡単には真似できない…と思ったら、関東出身の女優陣もめっちゃいい!そして全員が本当に楽しそうに演じているのがサイコーです。
アイドルに疎くて「WEST.」はグループ名とメンバーの顔に多少の見覚えがある程度でしたが、これでバッチリ覚えました。それによく見ると、これまでもドラマや映画で見かけたかたもいて、それなりに演技経験のあるかたたちなのだと納得です。特に本作では、彼らの持ち味が遺憾なく発揮されているようで、まさに水を得た魚の如しです。
そんな彼らに引っ張られるように、演者全員で楽しく作品を作り上げたことが伝わってくるようです。とにかく、笑って泣いてハッピーエンドの本作。GWはこれを観ておけ!と万人におすすめできます。
主演は「WEST.」の桐山照史さん、神山智洋さん、濵田崇裕さん、中間淳太さん、藤井流星さん、重岡大毅さん、小瀧望さんで、それぞれにキャラが立っていたのがよかったです。脇を固めるのは、恒松祐里さん、森香澄さん、剛力彩芽さん、藤原紀香さん、竹中直人さん、赤井英和さんら。中でも、恒松祐里さんの振り幅のある演技、剛力彩芽さんの渾身のアクションなど、女優陣の奮闘ぶりが光ります。
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