父と僕の終わらない歌のレビュー・感想・評価
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忘れても失ってはいない大切な思い
予告から感動のヒューマンドラマを期待して、公開2日目に朝イチで鑑賞してきました。中高年中心ではありましたが、かなりの客入りにびっくり!みなさん、ご自身のこの先を心配して興味をもたれたのでしょうか。
ストーリーは、若い頃にレコードデビューを目指しながらも息子・雄太のために夢を諦め、今は楽器店を営みながら地元の小さなステージで歌い続けている間宮哲太が、ある日アルツハイマー型認知症と診断され、時折息子の名前さえ思い出せなかったり急に怒り出したりするものの、雄太や妻・律子の献身や商店街の仲間の優しさに支えられ、その歌声が多くの人に広がっていくというもの。
冒頭で見せる哲太と雄太のやり取りに、観ているこちらが小っ恥ずかしい思いをして、なんだか不安な立ち上がりです。でも、話が進むにつれその違和感もしだいになくなり、作品世界に浸ることができます。あとで思えば、冒頭の茶番は、久しぶりに再会した親子のぎこちなさを演出していたのかもしれません。
雄太が動画を撮って知人に送るあたりから場も温まり、それがSNSでバズるあたりからだんだん引き込まれていきます。展開に合わせて少しずつわかってくるのですが、雄太は父に対して負い目を感じるものを抱えており、哲太もそれを腹の底では受け止めきれずにいるようで、微妙な親子の関係性も物語のよいアクセントになっています。
また、商店街の顔馴染みの人たちからは、人情味あふれる温かさを感じ、これまで間宮夫妻が周囲とどう付き合ってきたかが窺えます。その一方で、ネット民の誹謗中傷や間宮家への悪質なビラ貼りなど、心ない行為に悲しくなります。素性を隠して安全な場所から他人を傷つける人間性のなさに憤りを覚えるとともに、心の貧しさを憐れに思います。
そんな顔の見えない人から向けられる悪意に屈することなく、哲太を支え続ける雄太と律子の姿が熱いです。症状が悪化し、どんどん記憶を失いつつある哲太ですが、その心の中には決して失われることのない、二人に対するあふれんばかりの愛情があったことでしょう。
そしてもう一つ。若き日に果たせなかったレコードデビューの夢も、哲太の心にずっと燻り続けていたのでしょう。デビューの可能性を聞いて大はしゃぎし、古いカセットテープを探して荒れる姿に、夢を諦めきれない哲太の強い思いを感じます。時には手をつけられないほどの状態の哲太ですが、その思いを受け止めてくれる家族や仲間がいることは本当に幸せです。
認知症を患う家族との暮らしは、実際にはもっと凄絶な面もあるかもしれません。場合によっては、かつての姿と比較して、悲しくなったり怒れたりすることもあるでしょう。それでも、思い出を忘れても、心の中の大切な思いまでは失っていないのだと感じさせてくれ、認知症の家族との向き合い方のヒントを与えてくれているような気がします。
ただ、ちょっと物足りない思いもあります。できれば、雄太に対する哲太の思いをもう少し踏み込んで描いたり、CDデビューするところまでを描いたりしてほしかったです。とはいえ、鑑賞後の後味は悪くなかったです。
主演は寺尾聰さんで、老いてなお魅力的な歌声が素敵です。脇を固めるのは、松坂桃李さん、佐藤栞里さん、三宅裕司さん、石倉三郎さん、松坂慶子さんら。
オールディーズを流しながら走る映像は気持ちが良い
寺尾聰さんの演技は今まであまり好きではなかったのですが、コメディ寄りの映画なら良いのかもしれない。
主役の松坂桃李さんの幼なじみ役で出演した佐藤栞里さんは、ナチュラルで悪くなかった。
普通にハートフルコメディな映画だったけれど、古い車でオールディーズを流しながら、横須賀近辺を走る映像は気持ちが良かった。
なんかいいなぁ~父親と息子の関係って思わせる映画
優しくてあたたかい
イギリスの実話がベースだったのね
横須賀で楽器屋さんをやっている、寺尾聰演じる爺さんの間宮哲太。何歳なのかは分からなかったが、病院でアルツハイマー型認知症と診断される。あら、チョイ役の医者を演じてたのが佐藤浩市とは驚いた。
哲太が松坂桃李演じる息子の雄太と乗っている車で、一緒に歌う。あら、日本語じゃないんだ。確かに昔はイギリスやアメリカのバンドが人気だったよね。って、思ってたら哲太が歌うのは英語ばかり。それ、日本語より早く歌詞忘れちゃうんじゃないかなぁ。若い頃ミュージシャンを目指していたが息子が生まれた日のせいで夢を諦めた哲太。だが毎年、地元で歌を披露してきた人気者だった。そのおかげで後半のライブを目指すストーリー。かなりの認知症爺さんだわ。そんな人がライブなんてやれる?せめてバンド練習やって欲しかったな。そんな爺さんを支える家族や知人達。皆んな優しくてちょいちょいウルッ!ディーンフジオカ演じる亮一の登場シーンも良かった。自分として1番意外だったのはダニエルを演じていたのが副島淳だった事。演技してるの初めて観たわ。結構楽しくて泣けたわ。
今も海が見えるでしょうか
認知症患者と接する難しさ
昔、ミュージシャンとしてレコードデビューを目指していたが、オーディション当日に息子・雄太が生まれ夢を諦めた間宮哲太は、生まれ育った横須賀で楽器店を営みながら、時々地元のステージに立ち歌っていた。そんなある日、物忘れが頻繁に起こるため家族と病院を訪れた哲太はアルツハイマー型認知症と診断されてしまった。徐々に忘れる事の増えた哲太と支え続けた息子・雄太と妻・律子、そして近所の仲間たちや愛する音楽・・・そんな話。
アルツハイマー型認知症の患者と接するのは大変なんだというのがよくわかる。
寺尾聰、松坂桃李、松坂慶子と豪華な親子で、良かったし、三宅裕司、石黒三郎などの友人たちも暖かくて良かった。
そして、寺尾聰の歌が好きな人にはたまらないかも。
だけど、ステージで歌を忘れる様だとライブはきついだろうなぁ。
それと、乗ってた車は1960年代前半のオールズモービル・ダイナミック88のステーションワゴンだと思うが、バックドアのガラスが下がるのと、低速からドコドコと走るエンジン音がなんとも良かった。
アルツハイマー病と闘う父親と、その父親を全力で支える訳あり息子を描いた作品。 本年度ベスト級。
イギリスで実際にあった出来事を基に作られた作品。
かなり美化されている印象だったけど、認知症の人を支える家族の大変さを改めて感じさせる作品だった。
レコードデビューの夢を諦め、横須賀で楽器屋を営む間宮哲太(寺尾聰さん)。
その息子の雄太(松坂桃李さん)を中心に展開するストーリー。
舞台となった横須賀の町並みがとてもアメリカン!
車もアメリカンで格好良くてエンジン音の迫力が凄い!
久しぶりに横須賀に行きたくなる(笑)
昔から物忘れがちだった哲太。
アルツハイマー病と診断され、妻の律子(松坂慶子さん)と雄太が彼を全力でサポートして行く感じ。
アルツハイマーの進行を遅らせるため、好きなことを続けるのが良いと知った雄太。
哲太に歌を歌わせ、その様子をSNSにアップし続けバズって行く展開。
寺尾聰さん演じる哲太の歌声は圧巻!
実年齢78歳とは思えない歌唱力!
歌唱シーンが多いのでそれだけでも満足度が高かった!
泣ける映画とは思っていなかったけど、ラストのライブハウスでの哲太と雄太の二人だけのシーンは涙が止まらず(笑)
松坂桃李さんの泣く演技が凄い!
素敵な場面だった。
チョイ役で齋藤飛鳥さんも登場。
その美しさと顔の小ささに驚きしかありませんでした( ´∀`)
それ、皆んなで考えてみようか‼️❓
実話の原作は英国らしいですね、横須賀ならありそうな気がしますね、音楽とかゲイとか、知らんけど。アルツハイマーでも、進行を遅らせたり、周りを含めて充実出来る方法もあるらしいですが、境界線が難しいですね、事故や事件にならない境界線、難しいですね、自分も含めて課題です、ただ、家族を含めて大事にならないうちに決断は必要だと感じました、これを観て再認識した。ゲイは松坂桃李とフジオカで綺麗なのですが、親の立場としては、避けたいのは正直なところ、ところで電話からしてオツサンズラブの田中圭登場かと思いましたが、いい意味で違いましたね。たまに思いますが、認知症などで自我が壊れて、家族も友達も環境も自分すらも忘れたら魂はあるんでしょうか、我思う故に我あり、不可思議ですね、関係ないけど、宇宙の起源よりも古い星が見つけられたそうです。
実話ベースで泣けた
思ってたよりはあっさりしてたけど
テーマは重く、演出、ロケ地は軽やかに
寺尾聰さんと松坂桃李さんの父子役が織りなす絆は、アルツハイマーという重いテーマを軽やかに、しかし真摯に描き出していました。映画のシーンのところどころで涙がぽろりとなりました。寺尾さんの伸びやかな歌声と鋭い目つき、松坂さんの葛藤を秘めた繊細な演技が、胸に響きました。特に車中で二人が歌うシーンは、忘れられません。
寺尾さんの歌が物語に希望の光を添え、観終わった後には家族との時間を大切にしたいという思いが湧き上がりました。認知症という重いテーマで、私も親族に認知症患者がいますので、いろいろと共感する部分があり、切ない気持ちになりました。しかし、監督の明るい演出で、深刻なテーマを押しつけがましくなく、温かく表現されていたと思います。
ぜひ劇場でその歌声を聴いて、父子の絆に触れていただきたいです。
お二人以外の俳優さんも豪華で、演技も見応えがありました。個人的には松坂慶子さん、佐藤栞里ちゃんがとってもかわいかったです。
鬼気迫る演技が凄かった
認知症の親を介護した経験があり、思い出しながら観たら涙が出てきた。
波があって、しっかりしている時と、全く別人になる時を繰り返すのですよね。
寺尾聰の鬼気迫る演技が凄かった。
たまたまチネチッタ川崎での舞台挨拶回で観たのだが、寺尾さんが「実の母が亡くなる寸前、それまでどんなに身体が悪くても私(寺尾さん)のことはわかったのに、『どなた?』と言われたことがあり、あの時の母の様子と、言われて悲しみと情けなさと怒りで感情が沸騰した子ども側の気持ちは、監督や松坂桃李くんに汲んでもらい、全てこの映画に入れることができたと思う」とおっしゃっていて、なるほどと唸る出来でした。
寺尾聰のコンサート
父と息子の音楽を通じた交流
面白かった。父と息子の親子愛、幼馴染や地域住民との友情シーンとか心がほっこりとした。
イギリスで歌好きな高齢男性がアルツハイマー型痴呆症となってしまったが、息子がその歌う様子をYouTubeにアップしたことからCDリリースしたという実話を元に舞台を横須賀に変えて映画化した作品らしい
寺尾聰さんが父、松坂慶子さんが母、松坂桃李さんが息子という家族ごハートウォーミングでもあり、痴呆症が進行していく父をなんとか一般社会生活の中に引き留めようとする奮闘記でもあって、その面でも良かった。
あと、観る前はまったく意識してなかったけど、大手音楽事務所の社員役で齋藤飛鳥さん!後ろ姿でも声で分かった!
と思ったが、よく見るとポスターにちゃんと写ってる(^◇^;)
ディーンフジオカさんがかなりダウナーな曲歌ってたけど、そのおかけで、その後の主人公たる父のジャズソングが明るくてコントラストが良かった。
最近あまり観てなかった父子もの、観て良かった。
寺尾聰の歌唱が至福
ストーリーに関しては
実話にインスピレーションを受けて製作されている
ことと、実にこじんまりとした世界観及び主人公の
アルツハイマーを患っている設定で、
新鮮味は正直ない。
ただ、寺尾聰を起用して歌が軸になっていることが
見どころ。
したがい、寺尾聰でなければこの主人公は演じられない
だろうとも思うし、あてがきなのかなとも思った。
とにかく寺尾聰の歌唱シーンが素晴らしい。
きっとご本人も楽しんで歌っているんだろうと感じた。
役を演じるのも楽しかったに違いない。
そういう雰囲気を感じる作品。
松坂桃李も難しい設定の役だったと思うが、
寺尾聰との共演はモチベーションになったに違いない。
最近あまり見たことのない役を演じていて新鮮だった。
ディーンフジオカは結構美味しい役だったなと思う。
ライブ後に観客にサインをしていたのにはウケた。
妻役の松坂慶子の演技が万全というか、
めちゃめちゃ安心感があったので、他の役者の役が
際立って活きたのだろうと思う。
ラストの哲太のセリフも好き。泣けた。
これが言いたかった映画だと思う。
映画には関係ないが、観客はおそらく60オーバーの方々が
ほとんど。そして劇中に会話するお茶の間状態ややあり。
シニアこそ若い人の模範になってほしいところだ。
歌ってる父は眩しくて。
認知症を患った父・間宮哲太と、病気を患った父が心配で実家に少し残り様子を見ることになる雄太、そんな親子の話。
雄太の生まれた日に諦めた夢「歌手デビュー」、…父の歌う姿を待つ地元横須賀の住人に届けようと始めた動画投稿がバズりレコード会社から連絡が入ることに。
認知症を置いといて、自称横須賀のスター哲太の陽気さとノリ、車内で流す爆音の音楽に合わせ歌う姿、雄太も巻き込み一緒に歌おうと肩を組み歌う姿は微笑ましい。
泣けそうで泣けない何か惜しい!と思いながら、このシーンで認知症のボケ必要!?と少し感じつつも終始飽きず父と息子のストーリー面白かった。
このオヤジの陽気さノリは理想かも!雄太のお相手亮一演じたディーン・フジオカの登場と歌で一瞬作品飲まれたって思った。
いい人達
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