「【今作はアルツハイマー型認知症を発症した歌好きの父を持つ息子の葛藤を描いた沁みる作品である。そして、唯一無二なる素敵な歌声を又、届けて下さい、寺尾聡さん。】」父と僕の終わらない歌 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【今作はアルツハイマー型認知症を発症した歌好きの父を持つ息子の葛藤を描いた沁みる作品である。そして、唯一無二なる素敵な歌声を又、届けて下さい、寺尾聡さん。】
■横須賀で楽器店を営む間宮哲太(寺尾聡)は且つてミュージシャンとしてレコードデビューを目指していたが、息子雄太(松坂桃李)が、レコーディング前日に生まれたために諦めた過去があった。
元気に暮らしていたが、物忘れが激しくなったある日アルツハイマー型認知症と医者(佐藤浩市)から宣告されてしまう。
だが、雄太が哲太の歌う姿をSNSに上げると、その歌声が多くの人の心を動かしCDデビューの話が舞い込む。
◆<Caution!内容に余り触れていません!>
・冒頭、間宮哲太がデカいアメ車を人が多数歩いている商店街を、ゆっくりとだが運転しているシーンが映される。息子雄太が”親父!前を向いて運転しろ!”と頻繁に言うのだが哲太は雄太の顔を見ながら話しかけ、街中をきょろきょろ見て(多分、道が分からなくなっている。)挙句の果てはハンドルを握りながら前を見ずに、カセットテープを探したりするのである。
- あのさあ、小泉監督を始めとした映画製作陣にお願いしたいのだが、いい加減に映画で車を運転するシーンで、横を向いて喋るショットを入れるのは止めてくれないかな。職業病なのかもしれないが、小学生の登下校の列に車が突っ込んだ事故が多発している状況下、このショットは如何なモノかと思ったからである。もう、画面を見ながら、ハラハラして仕方がなかったよ!-
・そして、物語は間宮哲太のアルツハイマー型認知症が進行する中、彼は怒りっぽくなり、且つ雄太が10年前にゲイである事をカミングアウトした手紙を取り出し、彼を叱責するのである。そんな夫の激変した姿を見て涙を流す妻(松坂慶子)。
- 私の周囲にはアルツハイマー型認知症の人は幸いな事に居ないので、良く分からないのだが、あんなに感情の起伏が激しいのかな。観ていて可なりキツカッタと共に、認知症に罹患した方の悲しみや、周囲の人の悲しみが伝わって来たモノである。哀しかったな。-
・だが、次の場面では間宮哲太は雄太の事を彼が聞いている事に気付かずに”アイツは俺のスター!”と嬉しそうに話し、それを聞いた雄太は滂沱の涙を流すのである。
■で、驚いたのが、結構、唐突に物語は終わるのである。
後ろのオジサンが客電が上がった時にオズオズと”お兄さん、映画終わったんだよね。”と聞いて来た程である。
私も”そうみたいですね。”と答えたけどね。
けれども、ここで草笛光子さん主演のヒットした映画「九十歳。何がめでたい」の制作陣の苦労話を思い出したのである。
草笛さんがご高齢であるために、撮影時間は最小限にしていたとか、体調の良い午前中に撮っていたとかね。「九十歳。何がめでたい」の尺は99Mである。今作の尺は更に短い93Mである。
そういう事かな、と思ったのである。違っていたら申し訳ない限りであるが・・。
<今作は、アルツハイマー型認知症を発症した歌好きの父を持つ息子の葛藤とそれでも父への変わらぬ愛を描いた作品であり、年配の役者さんを主演にした映画製作は大変だなと思った作品である。>
■今作で寺尾聡さんの変わらぬ歌声を聞けたのは素直に嬉しかったな。〇学生時代に再発された「Reflections」を聴いた時の衝撃は凄かった。それまで、フレンチポップやブリティッシュロックを聴いていた私は”これが、大ヒットしたアルバムか。”と言った感じで(嫌な〇学生である。)聴いたわけであるが、大袈裟でなくぶっ飛んだモノである。日本でこんなに格好良い哀愁を帯びたアダルト・シティアルバムが生まれていたとは!
全曲、寺尾聡さんが作曲をされており、尚且つ格好良いのである。あの、気怠げながら哀愁を帯びたメロディに乗せた寺尾さんの歌声を聴きながら、数々の本(洋書が合っていた。)を読んだ一夏は、私にとって、良い思い出になっているからである。
何時までも、お元気で居てください、
そして今作で披露して頂いた、唯一無二なる歌声を又、届けて下さい。寺尾聡さん。
年齢に関しては私の方が下ですよ!(笑)
たべっ子どうぶつは明日行こうと思ってます!楽しめたら私からもNOBU、いやっ本サイトの竹野内豊にオヌヌメしますね!
おはようございます!
寺尾聰さんは勿論知ってますけど曲は全く知らないです。
歌い出しが“くもりガラス~”って曲だけは聴いたことあるぐらいですね~
今日は自宅まったり、これから焼肉&酒飲むんで家から出ないっす!(笑)
映画楽しんで下さい!
共感ありがとうございます。
終わり方結構、唐突でしたよね。元ネタを調べていないんですが、闘病中って事なんですかね。
アメリカとかならまだしも、国内じゃ脇見運転は命取りですね。
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