果てしなきスカーレットのレビュー・感想・評価
全238件中、121~140件目を表示
素晴らしかった。
映像はもちろん、ストーリーの重厚さがたまりません。ハムレットを下敷きとした本歌取りともとれますが、救いようのない悲劇に終わってしまった原作に対して、もしかしたら彼にもこんな結末が許されたのかもしれないと思うと、救われます。「許せ」が本作のテーマワードかと思いますが、安易に「敵を許せ」「全てを許せ」などと言うのではなく、「自分を許せ」というのが、何とも言えず心に刺さりました。酷評もありますが、今までの細田監督と同じテイストを期待して見に行った方が勝手に裏切られたと思ってしまった反動ではないかな。この映画は彼の新しい試みなのだから、自分勝手に押しつけたイメージと違うからと言って非難するのもあまりにも幼稚ではないかな。まだ観ていない方、是非ご自分の目で確かめてみてください。確かに、雰囲気は暗鬱だし、否応なく深く考えさせられます。台詞回しに敢えてシェークスピア演劇の構造を持ち込んでいるところも観る人を選ぶ映画だとは思います。が、後の日に何度も意識の底から浮かび上がる大切な時間を持てるのではないでしょうか。
映像は過去一キレイ
細田作品好きとして世界観は好きそうだったので大いに期待して鑑賞、けど残念ながら好みとまではいかず。。バケモノ、サマー、オオカミのマイベスト3とはやはり満足感がだいぶ違った、残念。
しかしとにかく背景だけCG?と思うくらい本当に細かくて美しい。城の内装とか風景とか、ドローンのような浮遊目線とかめっちゃキレイ。あと人だけ急に線少なめの二次元絵なんだけど、あんなシンプルなのにすごくリアルな人間絵になっていて私は好き。タイムトンネルや森を駆け抜けるシーンも長めでIMAXで存分に楽しめた。ああ、私が新海さんとかより細田好きって思ってたの、この造形、風景の緻密な美しさだよなあと思いながら見てた。あと程よいファンタジー。
なにやら評判が悪いらしい渋谷?のダンスシーンも嫌いじゃない。サマーウォーズや竜そばかす姫のセルフオマージュ?のような人限定アバターs再び!感があったのと、岡田くんが弾き語りし始めた時はなにこのダサい曲。。と思ったのがラテンポップ?ぽい伴奏がついてあれ、いい曲?と思えた。歌詞はくさいけど。
声優は誰一人覚えてなかったけど、途中からあれ、まなちゃんか、と思った瞬間全てまなちゃんにしか聞こえなくなってしまい、それが残念ながら興醒めポイントだった。。まなちゃんの鼻声、まなちゃんすぎるのよ。。演技は迫真なんだけど最早顔が実写に見えてくる。人を感じさせないプロ声優、の意味を再認識した。やはりアニメは声優に限る。。岡田くんも途中で思い出したけどこちらは後で同化してた。
あと映画で急に態度や人柄が変わったり説明がないのは尺の都合でしょうがないか、と割り切る方だけど、スカーレットの最後の泣き叫びはやや飛びすぎな気はした。。あそこはクールに涙ぐんで弱音を吐くくらいが王女っぽいような。。あと老女の突然の「人間とは」もメタ発言というかテーマを入れてみました感があって盛り下がった。。なんなら聖は騎馬盗賊に立ち向かう意味がわからない。現代でもバイク乗った半グレ集団に身一つで止めに行かないっしょ。。いくのか。。?
でも生と死の間の空間で色々な時代と地域の人が集まるとかの設定は良かったのでもう少しそのへん掘り下げたら面白そうだったのにな。。ストーリー自体も王道ながらの復讐劇に現代の価値観混ぜて、悪くなかった。まなちゃんさえ思い出さなければもう少し集中できた気が。。まあ、配信きたらもう一度は見てみたいとは思えた。
緋色の剣仇
細田守は直近2作で懲りたハズなのに、ガラッと変えた画風と作風が気になり鑑賞。
結果として、用意してた『果てしなきスカ/劣等』のタイトルを使うほどではなかった。
とはいえ、やはり作劇に粗は目立つ。
「死者の国」とは言うが、町があったり更なる死の概念(虚無化)があったり、ほぼ異世界転生。
故に多くが“見果てぬ場所”を目指す意義が不明。
人数制限もないのに妨害する意味も皆無で、むしろ斥候代わりに先行させた方がよいのでは。
主人公2人も敵もやられ方が悉く阿呆。
スカーレットが撃たれた時も、雷やんでるのに治療する間は手を出さない。
聖は綺麗事を吐き散らした挙句に自衛で人を殺す。
言葉が通じるのはまだしも、漢字の説明して通じるのかとか、矢のない弓を持ち歩くのも不自然。
弓術や馬術などやたらと有能な背景もゼロ。
龍が消えた理由も謎だし、雷は神の意思的な現象でよかった。(龍出したかっただけ?)
歌に衝撃受けすぎだろ、と思ったら現代の渋谷に飛んでノッペリCGの謎ダンス。
その直後の唐突な集団戦闘はもう訳が分からん。
終始絵の質感がバラバラなのも落ち着かない。
声優の芦田愛菜は割と評価してたが、最初の嘔吐以外は酷かったし、キャラにはまったく合ってない。
小松未可子か長谷川育美なら…いや、無駄遣いか。
やりたい事の詰め合わせ感が強く、整合性や理論性に欠けるのは変わらず。
敵の数も無駄に多く、寝返りおじさん2人もいる?
最後の群衆がそれこそ果てしなくて笑う。
変にエロっぽい表現も…あ、Scarletってそういう?
未来に繋げなきゃいけないのは理解するが、「デンマーク」とか出しちゃって大丈夫?
雰囲気だけで見れば悪くなかったが…う〜ん…
テーマだけは良い。あと無理に音楽使わなくていいと思う
気になった点について
◇キャラバンの人に無理やりダンスに参加させられる聖、しかしダンスが下手で踊れなかった→夢の世界で聖とスカーレットが一緒にダンスを踊る夢
スカーレットがこんな自分もいたのかもしれないと思うシーン
なぜ、二人で踊る必要があったのか、ダンスシーンはほんとに必要だったのか
そもそも、聖がダンスが下手である設定はいらんかったのでは
◇聖さん馬乗りこなしすぎでは?
弓道のような構えをしていたので、流鏑馬の経験でもあったんじゃない()と
無理やり納得しました
◇扉について
スカーレットが現世で生きていることがわかり、もとに戻るシーン
私、ここのシーンまで世界観が「蜘蛛の糸」みたいだなと思っていたんです。
海のような空があり、頂の先を登ったら空と海が広がっている感じが生と死の間っぽい
主人公が復讐相手を許し、自分も許せたシーンで兄王が天からの雨で主人公に語りかけるところとか空の向こうに極楽浄土がありそう
しかし、死んだ人間は虚無に変えるという設定と、この世界そのものが生と死と時が混ざった世界であるため、扉のある場所が”間”ではないことがわかります。
実際スカーレットはもとの世界に戻る時天に登っていきました。
ではこの扉は一体何?
パンフレットか設定資料集を見ればわかる日がくるのでしょうか・・・
◇空の龍とばあば
欲深い人間に雷が落ちているのかな(蜘蛛の糸が切れたように)と思ってたけど
”間”なので違ってそうな雰囲気・・・?
結局最後まで何者かわかりませんでした
「人間とはなにか」byばあば
あんたがなにものやねん
◇音楽の多用について
細田守に限らずですが、近年作中で音楽を流しすぎではないでしょうか
音楽が感動やワクワク感を演出してくれますが、上手く入れないとダレます
前作の「龍とそばかすの姫」も違和感がある脚本もありつつ、音楽の演出が素晴らしかった
しかし、今作では演出が上手く行っていない。
いきなり歌い出す(ダンス)シーンが3つありますが、主人公達が受け入れられたとわかりやすいのでキャラバンの人たちとのシーンだけで良かった。
疑心暗鬼になっていたキャラバンが聖(達)に心を開いているシーンは作中でも象徴的な部分だと思います。
復讐と生と死
生きるとはなにか
テーマも世界観もとっても面白そう。
なのにどうしてこうなったのか
あまりにも酷い
映像や音響の迫力は凄さまじく死者の国というおどろおどろしい世界観に相応しい圧倒的な迫力を込めたアニメーションは素晴らしい。
設定もシェイクスピア四大悲劇であるハムレット(復讐譚)を基軸に西遊記型シナリオとも呼べる、旅を通じて目的地を目指すというわかりやすい代物。道中でやってくる邪魔者を倒し、時には友誼を結び、苦難を乗り越え成長し、目的地へ。
非常に単純でわかりやすい。
で、あるが故にあまりにも酷すぎる出来栄えに吐き気を催すほどの才能の無さを感じてしまった。これだけ恵まれた素材からどのような頭をしていればこれだけ酷い作品が生み出されるのだろうかと驚愕してしまう。
力の無い悟空
導き手として凡俗な三蔵
残虐でありながら最後にちょい役で味方面をする猪八戒と沙悟浄
味方サイドに魅力的なキャラクターが誰一人として存在し得ないのは本当に眺めていて苦痛だった。
またキャラクター性がぶれぶれで思いつきのごとく行動させているせいが行動の一貫性や説得力がまったく無い。人間を描いてる筈なのに人間味が無さすぎてドン引く。
特に主人公であるスカーレットは最後まで一貫性のない人物だったと言えよう。あれだけ自分の気持ちを演劇のように言わせているにも関わらず同一人物とは思えないような存在であった。
さらに未来を知らない存在が未来の文化に触れるシーンで自ら作詞した曲を名曲とする立ち位置においたのも作り手の悪い方向性への傲慢さが垣間見える。アニメーターとしては一流であっても脚本家としては素人よりも酷い。その差異に気づいてないだろう傲慢さが感じ取れる。そもそもが自分で脚本をやりたいと言ったところから始まった凋落である。脚本家を変えてからの酷すぎるシナリオの集大成とも言えるだろう。
辛うじて曲の出来が良かったのなら我慢できたのかもしれないがあまりにも盛り上がらない。映画でここまでわかりやすく「ここ盛り上がって楽しむシーンですよ」って場面が客席とのあまりの温度差に悍ましさすら覚えてしまう。よくこんなものを面白いと感じる感性で創作できたなと感心すら覚えてしまう。
また局所局所で作り手が過去の経験値で感動した部分をそのままインスパイアしたのかリスペクトしたのかはわからないが……あまりにも既視感の強い部分が多い。そのせいでツギハギだらけのお話も最後の最後の見せ場でいかにも感動をさせますよってあからさまな感涙誘導シーンは某国民的アニメで彷彿させる。そんな名場面を「自分ならこうした方がもっと感動できると思うんですよね」ってな具合で弄ってるせいかあまりにもお寒い。そもそものセンスがズレてるのだから感動出来るわけがない。
ともかく本当に最初からお話を作る才能が無い事を感じる一作だった。
声優に関しては主演が可哀想という他ならない。声が合ってないは個人的嗜好によるものであろうが、そもそも年齢が異なる場面で声分けをできないのなら無理に採用する必要はなかったのでは? と思ってしまう。無茶振りによる完全な汚点となったことだろう。ファンでなかったのなら罵詈雑言が漏れ出ていた。ネームバリューに騙されて◯◯みたいな仕事でも完遂できることを考えると彼女彼らは素晴らしい人格者達である。
バトルシーンの一部、ほんの一部だけは映像の迫力もあって非常に良かった。良かったが故に無双シーンからのとりあえず苦戦させとけという意思のもとで作られるシナリオの邪悪さに辟易してしまう。
アニメ好きとしてなろう系の後発した量産型のアニメを書いていた人々を苦戦もなくただ俺TUEEEしてるお話を私は面白くないと思っていたがそれは間違いだった。この作品の展開に比べたら遥かにマシどころか面白いとさえ言えるだろう。
今後、私が映像作品を観る上でこれを下回る作品は中々にお目にかかることはできないと思える。そういう意味では得難い経験をしたと言えるだろう。
そういう意味では悪い方向への逸材だ。もしもこの映画が人に役立つ可能性があるのなら今後、シナリオや脚本を書きたいと思っている人達への反面教師という側面で叶うだろう。
そう思えば出したチケット代は勉強代だったのかもしれない。そう思ってこの映画を心の中で虚無にしたいと思う。
もう細田守はいいや
ゲボが出るほど酷かった。
役所広司の出演と背景美術がああでなかったらもっと評価低かったと思う。
キャラクターにマンキンで歌わせる演出は誰も求めてないから映画業界で公式に禁止した方がいい。
観ている側も身震いするほど恥ずかしくなる。
2Dアニメと3Dアニメの使い分けも謎。
手抜いてるとしか思えない。
芦田愛菜ひどい。
岡田将生も別に良くない。
そもそもあの主要キャラ2人は色々甘すぎて全く応援したいと思わない。
主題だって、愛なのか復讐なのか争いなのか、ヨレにヨレまくって最後にありきたりで実現不可能な綺麗事だけ主人公に言わせて終わり。
もう細田守はいいや。
あれ?これ見てたらあの2人の在り方に似ている
本日低評価の怖いもの見たさで見て本来は感想を書くつもりでいたのですが、Fate/stay night [Realta Nua]のセイバーと衛宮士郎の世界観に見えてしまった。
かなり端折りますが、王国のやり直し(父の復讐)の為に戦うセイバー(スカーレット)と、正義の味方(看護師)として生きる衛宮士郎(聖)
別々の時代で生きていた2人が聖杯戦争で主従関係となるのだが、王国や民(復讐)の為に戦うことが当然のセイバーと正義の味方としてセイバーが傷付いたり自分自身もだが相手を殺すことが嫌で戦って欲しくない衛宮士郎。しかし2人は共同生活と戦いの中でそれぞれが成長し相思相愛となるが、最後にエセ神父と金ピカのラスボス(叔父)を倒して2人はそれぞれの場所で、セイバーは長い眠りに付き衛宮士郎はいつか本物の正義の味方となりセイバーに会う為に長い長い旅をすると誓うところでゲームは終わる。映画はスカーレットが元の世界で蘇り平和を誓い聖は虚無になるという逆の流れでしたが。
そしてFateでは最後(最初でRealta Nuaを選択する)衛宮士郎が途方もない長い旅の中で奇跡が起きて鎧を脱いだドレス姿のセイバーと再会。映画は冒頭(多分スカーレットの本当の死後)だがドレス姿のスカーレットが遠くから来る聖に再会するという⋯
ちなみに衛宮士郎は弓をやってますし人の為に自身を犠牲にするわ、セイバーは竜の因子を持っていますしスカーレットの竜はそれなのか。
そして最果ての天空への階段は黒い月への階段だし、最後黒い月でヒロインは実は生きてて男の方とはお別れとか同じじゃないですかあ!!
まぁあくまで個人的にそう感じただけです
愛とはなにか、そして生きるとは。
久しぶりに魂に響く作品を観ました。
人は何故生きているのか、どう生きたらいいのか、時間をどう捉えるのか、人は何故死ぬのか、幸せとは何か、という様々なテーマが織り交ぜられていたと思いました。
スカーレットは、聖という愛の人に出逢い、自分の内面を見つめていきます。
そして、自分を赦すという境地に至ります。それは、他者も赦すことにもなります。聖が日本人というところも興味深く、また説得力がありました。
人は誰しも幸せでありたいと願って、日々を過ごしています。そのヒントになるような作品でした。
世界観は良かったが心の中の陣内智則が抑えきれなかった作品
16世紀のデンマークのお姫様「スカーレット」が現代の日本人看護師「聖」と共に、憎き叔父を打ち倒そうとする復讐劇という世界観は興味があり、楽しみにしていました。以下、良い所と悪いところを箇条書きでまとめます。悪い所についてはツッコミも兼ねているのであしからず。
【良い所】
・細田守氏が描く死者の国という名の地獄の描写はダークな雰囲気がとても好みだった。
・死者の国には過去も未来も場所も関係なく迷い込む場所であるという設定で、様々な時代と人種が交わる壮大な世界設定は良い。
・作中の格闘描写は見ごたえがある(細田守氏の趣味なのだろうか?)。
【悪い所 or ツッコミどころ】
○世界観について
・「死者の国」は様々な時代・人種が交わる環境なのに、登場人物の大半はスカーレットの関係者で世界観が狭く感じた。もったいなさすぎる。なお、道中で様々な人種がいること自体は描写されていた(ハワイ、中東、ローマ、アジアの人種は居た?)。
・王様となった叔父が死者の国に居た理由について終盤明らかにはなったものの、叔父の部下達もあの世界に居るのは謎のままだった(スカーレットの父親の処刑に立ち会った4人ならまだしも、大勢の兵士までいる)。
・「死者の国」は死んだときの姿で迷い込むものと認識したが、もしそうであれば、叔父の部下たちは作中の時間軸から近いうちに死んだことになると考えられ、デンマーク国内が戦争などでとんでもない状況になっているのが想像できる。(まあ、そんなオチではなかったが。)
・スカーレットと聖が対面した時、「会話」について補足がなかった。16世紀のデンマーク人であるスカーレットと21世紀の日本人である聖では当然言語が異なる。死者の国では意思疎通は不思議な力でできるということで脳内保管した。あと聖、イタリア語読めるのか(「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」の原語を読み解くシーンから)。
・叔父が「見果てぬ場所」に連れていくことを餌に部下たちを指示していたが、そんな曖昧なことで部下たちは従ってくれるのだろうか。作中の描写からあまり人望があるようには見えないが。
・「死者の国」について、物語序盤を除き現世とあまり変わらないという印象だった。食事をとる必要もあり、致命傷を負えば虚無(=死ぬ)となるのは、現実そのものではないか。もう少し現実とは違う設定が欲しい印象だった(死者の国なので食事しなくても困らない、とか)。
○登場人物について~スカーレット~
・スカーレットは長年復讐のために心身ともに努力を重ねていたのに、聖と数日過ごしてすぐにほだされる所は何とも言えない。
・聖に対する好感度について、初対面はともかく途中から急に好きになりすぎだろと感じた。渋谷ダンスの影響なのだろうか。
・設定では「16世紀のデンマーク王国」のお姫様という設定だったが、わざわざ具体的な時代と国を設定する意味はあったのか疑問に感じる。元ネタが「ハムレット」だからそう設定したと考えられるが、史実との整合性も取れないため意味をなしていない気がする。架空の王国のお姫様じゃだめだったのか?
○登場人物について~聖~
・嫌いではないが、お花畑な善人キャラという印象に見えた。不殺主義なのは現代日本人かつ医療従事者である設定なので理解はできるが、物語後半にスカーレットを助けるため敵を殺す描写は賛否が分かれる印象だった。
・キャラデザを見たとき、旧日本軍の軍人か自衛官あたりかと思っていたが、現代日本の看護師という設定は意外性を感じた。作中の活躍では医療スキル(銃創の治療までできる)だけでなく馬術・弓術スキルも高いが、馬術・弓術をどうやって身に着けたのか設定が特になかったのが少し残念。
・もう一人の主人公という認識で見ていたが、どうも作品の舞台装置にしか見えなかったのが残念。しかも、オチで実際には「○んでいた」ことが発覚し、かわいそうにもほどがある。(道中、現代日本の病院で集中治療室?のベッドに居た人物が、まさかとは思ったが・・・)。
○ミュージカル描写について
・例の渋谷ダンスの前に、キャラバンの人々と仲良くなった聖がハワイ系の女性とダンスをする描写があるが、「これ要るのか?」と感じた。
・渋谷ダンスについて、ダンスに入るまでの描写(よくわからない宇宙空間?)が無駄に長かったのが気になる。
・渋谷ダンス自体は「スカーレットがもし現代日本に居たらこんな風に楽しんでいたかもしれない」という描写なんだなとは理解できるが、背景のモブが現実感なく不気味さを感じた。
○物語終盤について
・終盤、叔父と再会して許すか許さないかで葛藤していたが、一瞬改心したように見えた叔父が結局クズのままだったのは面白かった。結局、スカーレットは結局復讐をやめることにし、叔父が隙を見てスカーレットに攻撃を仕掛けようとしたところでドラゴンの雷が直撃して虚無になった描写は、流石に都合が良すぎると感じた。(結局あのドラゴンはスカーレットたちの味方だったのか? 一度ならまだしも3回もピンポイントで雷落として助けるのはご都合主義にも程がある。)
・結局、終盤の扉はなんだったのか(開かずじまいだった)。
・スカーレットが現世に戻るとき、聖だけでなく他の登場人物も居たが、彼らはあの後どうなったのか。
・結局、スカーレットに色々説明したり手助けしていた婆さんはなんだったのか。
○まとめ
細田監督が作りたい映像と描写を優先し、それ以外の設定がテキトーである印象だった。おまけに、監督が見せたいものと世界設定がかみ合っていないように感じた(世界設定の風呂敷を広げすぎたのが原因ではなかろうか。)
この映画を見た人の大半が、脚本は他の脚本家に書いてもらうべきと思うのではないか。言いたくないが、一回見て10個以上のツッコミどころがあるのは脚本として破綻しているようにみえる。
映像や世界観のプロットは良いのだから、次回作を考えるのであれば良い脚本家をつけて頑張っていただきたいと思う。(個人的には万人向けよりもマニアックでダークな世界観を作るのが得意と思われるため、それを突き詰めてみるのもいかがだろうか。)
生きるべきか、死ぬべきか…それが問題か?🤔
先ず、、私は今作を嫌いじゃなかったようだ。
つか、何だったら…スピッツの«スカーレット»を想起した。
それと、芥川龍之介の[蜘蛛の糸]🕸️
肉体を喪い、魂だけの存在になって尚…【煉獄】でヒトの真似事をして、
弱いモノから略奪し、簒奪し、奪い合う。
げに恐ろしきは、ヒトの浅ましさ也…とは、先人たちもよく云ったもんで。
そんな修羅の世界で、復讐鬼となり修羅道を邁進せんと鼻息荒く立ち向かう嘗ての美姫に寄り添うは、現代ニッポンからやって来た甘ちゃんの看護士青年。
天高く聳えるバベルの塔を造った時に、その傲慢さで神の怒りを買い、コトバを頒かたれたと云う人類…
生きた時代も国も違うのに、言葉が通じるのは、その地が神すらも見捨てた場所だからか?
そんな煉獄でも、何だかんだヒトは必死に“生きたがり”…共に協力しようと藻掻く。
どんなに裏切られ、バカにされ、不様に平伏しようと、
なればこそ余計に人恋しくなる物哀しさ…ヒトの業にして、人間の性である。
王女スカーレット👸が、もし…王子🤴だったなら、それは勿論…先王に伴なって一緒に処されていただろう。王位継承権とかで。
でも、スカーレットは腐っても王女👸だ。ましてや、国民の信頼篤い先王の遺児…妄りに殺めれば、民衆の怒りが爆発して暴動が起きかねない。
それに、父にも似ず母にも似てない美姫・スカーレットの使い道なんて幾らでもある。
それこそ隣国や大国の王子と政略結婚って方法も…。
つか、当時のヨーロッパは正に貴族社会…それはつまり…家父長制ド真ん中、男尊女卑ド真ん中時代、、【女・子供は弱いから護る“物”】と、スカーレットを見下し、小娘一人とその弱小一派に何が出来る?と侮っていたかもしれない。
何にせよ、仇敵であるクローディアスがスカーレットを殺さなかったのも不思議に思わなかったし、
密かに特訓をしていたのを見咎められなかったのも、
王とて城の隅々を知り尽くしているとは限らないし、もしかしたら、スカーレットが年頃になり、謀反を起こすのを見計らって、彼女を処すのに大義名分を得る為に、わざと王女側を泳がせていた可能性もあるだろうし、、
不思議にもおかしいとも感じなかった。
それこそ…渋谷でもフラッシュモブっぽいラテンなダンシング🕺💃も、その前段に、アロハな踊りを魅せる婦人を前に、
「ヒトの言葉が通じぬ神に、歌と踊りで意志を伝える」みたいな事を云ってたんだから、
現代ニッポンの愛の歌を聴いて…スカーレットの内面…内心に眠る😪愛情に溢れる本性が感化され、
刹那的に神?と通じたとか、、あるいは…インド映画🇮🇳のソレみたいなモンか?と思ったから、
私には無問題だった。
現代ニッポン人の聖との関係性、対比も、
《正義無き力は只の暴力だが、力無き正義は只の無力だ》
…を字でいく流れで、
復讐に燃え、己の心を殺しながら痛々しく映るスカーレットに変化を与えるには充分な存在であり、
さりとて…聖にとっての«力»は、武力に在るのではなく、他者との対話や他者への理解と描く事で、
聖の強さをちゃんと示している。
然しながら、、
聖の様な日本人は、上澄みも上澄みで、、大概は、死して尚、私欲に溺れたが為に塵芥となった他の者達とそう違いは無いと思う。
何だかんだで、今作は…私にとっては、かぁなぁりぃ左巻きな反戦映画だったなぁってのが、率直な意見で、
そりゃぁ…自分と異なる価値観に対して、薬指を立てながら🖕いけしゃぁしゃぁと反差別を叫ぶ様なトンチキ共に比べれば、かなりマトモな部類だろうが、
現世を生きる我々に…憎しみよりも融和を!復讐よりも赦しを!と謂われても…
自分よりも、自分にとって大切なモノ達を護る為には、
殺られる前に…殺れ!が正しいと思うし、、
襲ってくる熊🐻を可哀想って言える程、、
私の脳味噌🧠は、お花畑じゃない。
まぁ…綺麗事や理想論無くして!現実は変わらない!ってのもアタマでは分かるけど、
ココロから賛同するには、歳を取りすぎた私であります。
じわじわと人気が上がる名作間違いない‼️
ネット上の評価点数に惑わされなくて良かった笑。きっときっとじわじわと人気が上がる名作だと私は確信します。この作品を一言であえて言ってしまうと、「生と死と愛と平和」をストレートにシンプルに表現している作品だと思います。確かに物語の柱となるのは「父を殺された姫(スカーレット)が復讐する」「復讐相手に抱く憎しみを許す」だと思いますが、そこに生と死の問題を絡めていて、人間にとっての一番悩める部分に切り込んでいる気がしました。そして、究極は愛がこの世の全ての事象を包み込み、平和に導いていくのだと喧伝しているような気がしました。スカーレット(芦田愛菜の声)と、聖(岡田将生の声)とのピュアな恋も見事に溶け合っていてとても素敵でした。拍手です!ちなみに号泣したのは、スカーレットと聖の悲しい別れ、そして国民の前で力強く演説するスカーレットの姿でした。この映画を観おえて、ますます芦田愛菜が大好きになりました笑。批判はあれど彼女の成長の確かさは間違いない!いずれにしても、生と死の問題(本当は問題ではないのですが?)を扱っている作品はめちゃくちゃ多いのですが、スカーレットは一旦死んで生と死が融合した世界で復讐のために戦うのですが、示唆に富んだ比喩に学ぶこと多しでした(生と死は一体不二であり、過去と未来も一体不二である。その境目は無い?)。
追記 スカーレットが16世紀のデンマークで亡くなり、聖が現代の渋谷で亡くなったという設定にも特に違和感がなかったです笑。
何も得られず
久しぶりに何も得るものが無いものに出会ったなw
どんな作品でもネタになる部分や良い点があると思うのですが、今回は無かったなぁ…
竜とそばかすもそうだったのですが、伝えたいことに一辺倒過ぎて中身が無いんですよね。
キャラの深掘り、動機やそれに至る経緯、何もかもがほぼ無い。
スカーレットと聖もいつのまにか二人が過去と未来の人で納得してるし、この世界に対しての疑問もあまり無い。ただ復讐に向けて進み、平和が一番だ!となるまでの話。
なんだろう、中世で戦う女性と、好みの設定ばかりで、世界観も悪く無いのに、それを台無しにする作り。
じゃあ伝えたいことはしっかりあるかと言われるとそうでも無く、当たり障りのない結末。
竜とそばかすは歌が良かったが、今作はそう言う見どころもない。映像も、綺麗ではあるが、他の作品でもっと綺麗な描写、描き方もあるだろう。
踊るシーンとか要らないので、もう少しキャラクターの会話と成長を見せて、感情移入しやすくして欲しいなぁ…
スカーレット知らなかった自分
自分は泣けたが、いきなり踊りだすのはアメリカンミュージカルだけかと思う。
そういう意外性は知らない人は白ける。
死んだ世界の創造力がないと辛いし、説明不足。
はっきり言うが、題材は良い、悲運な女性主人公も好きで自分は泣けたが。
いきなり政治云々の親父の活動内容がぼやけてると思う。
人を選ぶと思う。
国境も時空も越えた死者の世界
感想が分かれているみたいですが、自分は面白かった派です。
「竜とそばかすの姫」はデジタルの光の美しさが印象的でしたが、本作は自然の光の再現度が素晴らしくて美しかったです。実写のような背景にキャラクターが存在してます。だから、俳優さんメインの声出演なのでしょうか?
ダンスシーンは、自分がミュージカルも観るせいかかなり好き。ハワイとモンゴル?の装束のふたりが踊ってる国境ない感じとか。渋谷の街では、本当は踊れない聖が踊れてることで、あり得ない世界なのだなと思いました。スカーレットがこの場にいることもあり得ない、バックで多様な人々がひとつになってポジティブに踊ることもあり得ないという。こんな世界があったらいいのにのパートに思えたのですが。
空からの龍はえんま様みたいで「来た、来たー」と思ったし、反戦のテーマもしっかり伝わってきたし、観てよかったなと思いました。
なんでこんなにラビュー低いのか分からない
レビュー見たんですけど、あーそうなんだ。でも細田監督だし観たいなと思って観に行きました。厳しい事を言うと、今の日本の生活にいる若い子には難しいのかなって感想です。これに近い生活を送っている国の人にも言えます。個人的にはスカーレットの心の葛藤がとても分かりやすくて人の汚い所や今世界で起こっている紛争に繋がることがよく分かる場面も有りました。人って許す事はとても難しいですよね。
聖らしくスカーレットらしく
原作にひかれて見に行って私は作品にあえて良かった。国王の復讐の為にただ我を忘れ、一見死に踏み込んで自分がないスカーレット。勇猛果敢で生きる為の術がよく判っている。対して生きるを繋ぐ為にある現代のERナース聖、公平性平等でありそれが護られてると信じてる現代ののんびりした感が目を引く。この交差が実に楽しい。在り来たりのように見えて疲弊する現代の医療にも一石を投じてる。命をかけてやり遂げたいもの?その惜しみ無い苦労をしてまで を今回は語り尽くしてくれてありがとう。今与えられているものについて、自分が踏ん張って獲得した経緯が思い出された。近頃の運だのチャラさは払拭出来た気もする。
それからスカーレットが聖と出会えて成長していくのにイチイチ泣けるのだが、それはストーリーを追い掛けてばかりだと見えない。どちらかが生きていてどちらかが死んだ者として、自覚しあった結果、未来を譲りあうのだが、スカーレットの復讐より聖が受け入れた現実も又、
使命を果たした結果であって、その清々しさに驚ける表情だったりする。命が無くなる事ではなく生ききったから、互いは別々であっても生きていく みたいな最後は神々しくエンドロールが終わるまで席が立てなかった。
大量の涙すぎる。スカーレットが出会えたのが聖で良かった。又見に行くであろう作品。
スカーレット
いつも読む専ですが初めてレビューします。
SNSであまりに低評価が多すぎたために観に行った。細田監督作品はすべて履修済み、ダントツに好きな作品はないが『バケモノの子』の熊徹のあのラストで、気持ちやメッセージ性の強いものを描かれるんだなと感じた。
「成長」と「愛」がテーマ。どの作品もそれは一貫して変わらない。時にラストありきのストーリー構成になったとしても、それがご都合主義に見えたとしても、この作品で伝えたい言いたいのはこれだ!ととても強い思いを感じる作品が多い。
元々私はジブリが好きで、今回の『果てしなきスカーレット』鑑賞中もそのエッセンスをずっと感じていた。
『もののけ姫』『風の谷のナウシカ』『君たちはどう生きるか』
祖父から孫たちへ「どう生きたい?」とゆっくり考えさせてくれる優しさは今作になく、死に際という生の極地で何を為すか、その一瞬一瞬の問いかけが多かったように思う。
全編通しての生死の争いと、あの渋谷でのダンスシーンの異次元なほどに噛み合わない温度感に不謹慎にも笑ってしまったが、もし私が渦中に、死者の国のようなあの場所にいれば感じ方は変わっただろうか。
あの渋谷が現代日本でないのが少し切ない。殺し合い、復讐の連鎖に現代日本は入っていることになるから。
言語の垣根を超えた歌やダンスを神のため、時に隣人のために披露するシーンがある。
人が人を癒し、人が人を殺す。そういう人もいる。その世界で何を選びどう生きるのか、問われた気がした。
予告編のスカーレットの声が実はあまり好きでなかった。映画館でわざわざ観なくていいかと思っていたのに、公開初日のSNSでアンチが多すぎて自分の目で確かめたくて観に行った。
結果、芦田愛菜が非常によかった。
誰だ経歴の汚点になると言ったのは。代表作の1つになるじゃないか。
細田作品で1番好きなキャラクターはスカーレットです。
ド駄作
ダメなモノにはちゃんとNOを突きつけないといけないと思い、アカウント作成して初めて投稿しました。※あくまでも個人の感想です。
頑張って映画を作った人たちがいるのは理解していますが、お金を取っているのにストーリー酷すぎませんか?
これまで見てきた映画の中でもワーストクラスな気がします。いつ帰ろうかと何度も思いました。
映像や音声、声優さんの演技は素人目には特に問題なかったと思います(ストーリーヤバすぎて気になってない)。新しい感じの映像にチャレンジしたんだなというのは分かります。
ただ、ストーリー展開が突然だったり、え?いきなりどうした?と思う場面があまりにも多くて終始置いてけぼりでした。
舞台的に理解できない設定や矛盾などがあるだろうとは思っていましたが、それを抜きにしても理解できませんでした。
▼気になったところ
・死後の世界なのに叔父は変わらず王様してる
・スカーレットの国の人っぽい人しかいない
・聖だけ明らかに場違い。突然荒野にいたらもっと戸惑えよ。あと突然襲われてるのに割と普通にしてるのなんで。
・襲われるところほとんど見晴らしが良い所なのに攻撃されるまで気づかないのなんで。
・聖、スカーレットに殺すなって言って憎しみの対象である人を助けるのスカーレット目線はらわた煮えくり返るぞ。
・聖当たり前のように弓使って馬に乗ってるのなんで。
・いきなり現代の日本でダンス始めるな。もっとなんかあっただろ、全部突然。
・なんいきなり沢山の人出てきて、戦争始めてて困惑。なぜこのタイミングで始めた。
・聖、キャラバンのばあちゃんから貰った楽器を笑顔で売り払うな。
・スカーレットに殺すなって言っておきながら聖はあっさり弓で2キル。え、なんか考えが変わる瞬間ありました??あと弓を手持ちで防具付きの人に刺しても多分貫通しないのでは??そのために防具はあるんですよ??
・叔父のとりあえず謝っとくかみたいなやつにスカーレット騙されないで。スカーレット騙されすぎ。
・結局龍はなんだった?スカーレット親衛隊だった?
・なんでスカーレット突然聖に惹かれてるの??割と終始邪魔してたよね?襲われてる時基本傍観者決め込まれてたよね?無理矢理浅くて薄い恋愛入れる必要は無かったのでは?。
・突然始まるワンピースのエニエスロビー編だけは死ぬほど笑いました。この作品唯一の面白ポイントでした。
・結局この作品で表現したかったことは何だったのでしょうか?生きる意味?復讐は自分のためにならない?愛?平和を願う心?
これまで細田守監督の作品は結構好きで全作見ていますが、今回、前回、前々回で確信しました。脚本が大切であると。
映画やドラマ、アニメ漫画、小説など色々読んできて「面白い」と「面白くない」の違いぐらいなら分かると個人的には思っています。
観客側の知識や想像力が無いと言うならもう知りませんが、客観的に作品がどのように見えているかはもっと考え欲しいと思いました。
あまりこんなこと普段は言いませんが、お金を払って時間を使って見るものではなかったと思います。
見ることを検討している方はサブスクか金曜ロードショーで見た方が良いと思います。
支離滅裂なアノ世の地獄世界話、誰がコレを望んで観たいのか 疑問
柿食えば 銃砲鳴るなり 法隆寺、
すみっコで おしっコ漏らし、
ブラフラ 買い物 こっちが ふらふら、
子供らと一緒の秋の旅路は ホント疲れますね~ 今日この頃・・・
今日は シメに 「果てしなきスカーレット」観に行きましたよ。
500席近くもあるシアタ-が パラパラの客しかいなくって
私達だけで ほぼ独占状態。
昨日封切って、上映回数も多いけど このスカスカ度みて
ほぼ 推測が付いてしまう。
(子供達 完全に座席でかくれんぼw。 厳しく注意する!!)
原案:”ハムレット” ベ-ス
監督・脚本:細田守氏
-------CV-----
・スカーレット(主):芦田愛菜さん
・聖(別世界から来た看護師):岡田将生さん
・アムレット(主の父で優し王):市村正親さん
・クローディアス(王の弟):役所広司さん
------------------
久し振りの細田監督作。
期待していないって言えば それは嘘な訳で
正直な所、 どんなのか ワクワク期待してました。
予め予告編は観てました~
(話展開)
ある王国での話。父王を叔父クローディアスに殺された王女スカーレットが、復讐を誓い“死者の国”で目覚める物語。そこで現代日本から迷い込んだ看護師・聖と出会い、共に旅をしながら敵討ちを目指す中で「生きること」「許すこと」の意味を問いかけるファンタジー。
復讐の炎に燃える王女が“死者の国”での旅を通じて、生きる意味を問い直す物語。
(感じた事)
・この展開スジですが、何処となく身内が病院でやむなく亡くなってしまい その時の最後の言葉とか 周囲の思い、影響変化が感じられます。また病院スタッフにも随分とお世話に成った事が伺え 話に交じっている様に感じました。
勿論ハムレットがベース的展開なのでしょうけども。私はそう感じました。
・ツマラナイと言えば それまでなのですが、脚本に難がありますね。
エピソ-ドに深みが無く、元と成る感情の返しが早いです。
何故?父と叔父は仲が悪いのか。何故自分は恨まれて殺されるのか。
国王の処刑を民衆が求めていないのに 何故決行出来るのか。
あの世の世界が もひとつイメ-ジ設定が整っていない感じがする。
上の世界へ 空中階段を駆け上がる・・・ 時をかけるの延長?
・聖(看護師)なぜ ここに?
殺されたのは分かるが 彼だけの設定がどうしてか。他の世界からは来ないのは何故? 救命医療用具、薬とかの量からして カバンの大きさからいって
あれだけ大勢は助けられないね。救命ファンタジ-ですね。
・細田氏定番の 困った時は ”竜” ですね。
悪い奴には 雷を・・・ 都合良すぎです。
今作 感情の波を作るのに 押して押して 更に押して引き込むから(又は伏線化)感情が深くなるのに、押して引いて それでおしまい。そして次のキャラに話しかけて押して引いて ソレでおしまい。コレの繰り返しを感じます。
だから これでは一向に 深い感情へ繋がって行かないと思いますね。
・まぁまぁ 地獄の世界観 絵は綺麗でしょうか。しかし既視感あって他作でもこれ位の絵は在りますね。もっと 特徴が欲しい所を感じます。
中世に拘っているので 聖の姿が浮いちゃう。
ハムレットを この際オール現代に彫り込んだ世界観の方が違和感なく行けたかもですね。
------
映画終わって子供達を見たら熟睡でしたわ。
つまんなかった様です。(又は疲れちゃったのか)
芦田愛菜さんだけが メインで声張って歌って頑張ってて
そこだけは 良かったでしょうか。
ご興味ある方は
劇場へどうぞ!!
全238件中、121~140件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。






