果てしなきスカーレットのレビュー・感想・評価
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何も得られず
久しぶりに何も得るものが無いものに出会ったなw
どんな作品でもネタになる部分や良い点があると思うのですが、今回は無かったなぁ…
竜とそばかすもそうだったのですが、伝えたいことに一辺倒過ぎて中身が無いんですよね。
キャラの深掘り、動機やそれに至る経緯、何もかもがほぼ無い。
スカーレットと聖もいつのまにか二人が過去と未来の人で納得してるし、この世界に対しての疑問もあまり無い。ただ復讐に向けて進み、平和が一番だ!となるまでの話。
なんだろう、中世で戦う女性と、好みの設定ばかりで、世界観も悪く無いのに、それを台無しにする作り。
じゃあ伝えたいことはしっかりあるかと言われるとそうでも無く、当たり障りのない結末。
竜とそばかすは歌が良かったが、今作はそう言う見どころもない。映像も、綺麗ではあるが、他の作品でもっと綺麗な描写、描き方もあるだろう。
踊るシーンとか要らないので、もう少しキャラクターの会話と成長を見せて、感情移入しやすくして欲しいなぁ…
スカーレット知らなかった自分
自分は泣けたが、いきなり踊りだすのはアメリカンミュージカルだけかと思う。
そういう意外性は知らない人は白ける。
死んだ世界の創造力がないと辛いし、説明不足。
はっきり言うが、題材は良い、悲運な女性主人公も好きで自分は泣けたが。
いきなり政治云々の親父の活動内容がぼやけてると思う。
人を選ぶと思う。
国境も時空も越えた死者の世界
感想が分かれているみたいですが、自分は面白かった派です。
「竜とそばかすの姫」はデジタルの光の美しさが印象的でしたが、本作は自然の光の再現度が素晴らしくて美しかったです。実写のような背景にキャラクターが存在してます。だから、俳優さんメインの声出演なのでしょうか?
ダンスシーンは、自分がミュージカルも観るせいかかなり好き。ハワイとモンゴル?の装束のふたりが踊ってる国境ない感じとか。渋谷の街では、本当は踊れない聖が踊れてることで、あり得ない世界なのだなと思いました。スカーレットがこの場にいることもあり得ない、バックで多様な人々がひとつになってポジティブに踊ることもあり得ないという。こんな世界があったらいいのにのパートに思えたのですが。
空からの龍はえんま様みたいで「来た、来たー」と思ったし、反戦のテーマもしっかり伝わってきたし、観てよかったなと思いました。
なんでこんなにラビュー低いのか分からない
レビュー見たんですけど、あーそうなんだ。でも細田監督だし観たいなと思って観に行きました。厳しい事を言うと、今の日本の生活にいる若い子には難しいのかなって感想です。これに近い生活を送っている国の人にも言えます。個人的にはスカーレットの心の葛藤がとても分かりやすくて人の汚い所や今世界で起こっている紛争に繋がることがよく分かる場面も有りました。人って許す事はとても難しいですよね。
聖らしくスカーレットらしく
原作にひかれて見に行って私は作品にあえて良かった。国王の復讐の為にただ我を忘れ、一見死に踏み込んで自分がないスカーレット。勇猛果敢で生きる為の術がよく判っている。対して生きるを繋ぐ為にある現代のERナース聖、公平性平等でありそれが護られてると信じてる現代ののんびりした感が目を引く。この交差が実に楽しい。在り来たりのように見えて疲弊する現代の医療にも一石を投じてる。命をかけてやり遂げたいもの?その惜しみ無い苦労をしてまで を今回は語り尽くしてくれてありがとう。今与えられているものについて、自分が踏ん張って獲得した経緯が思い出された。近頃の運だのチャラさは払拭出来た気もする。
それからスカーレットが聖と出会えて成長していくのにイチイチ泣けるのだが、それはストーリーを追い掛けてばかりだと見えない。どちらかが生きていてどちらかが死んだ者として、自覚しあった結果、未来を譲りあうのだが、スカーレットの復讐より聖が受け入れた現実も又、
使命を果たした結果であって、その清々しさに驚ける表情だったりする。命が無くなる事ではなく生ききったから、互いは別々であっても生きていく みたいな最後は神々しくエンドロールが終わるまで席が立てなかった。
大量の涙すぎる。スカーレットが出会えたのが聖で良かった。又見に行くであろう作品。
スカーレット
いつも読む専ですが初めてレビューします。
SNSであまりに低評価が多すぎたために観に行った。細田監督作品はすべて履修済み、ダントツに好きな作品はないが『バケモノの子』の熊徹のあのラストで、気持ちやメッセージ性の強いものを描かれるんだなと感じた。
「成長」と「愛」がテーマ。どの作品もそれは一貫して変わらない。時にラストありきのストーリー構成になったとしても、それがご都合主義に見えたとしても、この作品で伝えたい言いたいのはこれだ!ととても強い思いを感じる作品が多い。
元々私はジブリが好きで、今回の『果てしなきスカーレット』鑑賞中もそのエッセンスをずっと感じていた。
『もののけ姫』『風の谷のナウシカ』『君たちはどう生きるか』
祖父から孫たちへ「どう生きたい?」とゆっくり考えさせてくれる優しさは今作になく、死に際という生の極地で何を為すか、その一瞬一瞬の問いかけが多かったように思う。
全編通しての生死の争いと、あの渋谷でのダンスシーンの異次元なほどに噛み合わない温度感に不謹慎にも笑ってしまったが、もし私が渦中に、死者の国のようなあの場所にいれば感じ方は変わっただろうか。
あの渋谷が現代日本でないのが少し切ない。殺し合い、復讐の連鎖に現代日本は入っていることになるから。
言語の垣根を超えた歌やダンスを神のため、時に隣人のために披露するシーンがある。
人が人を癒し、人が人を殺す。そういう人もいる。その世界で何を選びどう生きるのか、問われた気がした。
予告編のスカーレットの声が実はあまり好きでなかった。映画館でわざわざ観なくていいかと思っていたのに、公開初日のSNSでアンチが多すぎて自分の目で確かめたくて観に行った。
結果、芦田愛菜が非常によかった。
誰だ経歴の汚点になると言ったのは。代表作の1つになるじゃないか。
細田作品で1番好きなキャラクターはスカーレットです。
ド駄作
ダメなモノにはちゃんとNOを突きつけないといけないと思い、アカウント作成して初めて投稿しました。※あくまでも個人の感想です。
頑張って映画を作った人たちがいるのは理解していますが、お金を取っているのにストーリー酷すぎませんか?
これまで見てきた映画の中でもワーストクラスな気がします。いつ帰ろうかと何度も思いました。
映像や音声、声優さんの演技は素人目には特に問題なかったと思います(ストーリーヤバすぎて気になってない)。新しい感じの映像にチャレンジしたんだなというのは分かります。
ただ、ストーリー展開が突然だったり、え?いきなりどうした?と思う場面があまりにも多くて終始置いてけぼりでした。
舞台的に理解できない設定や矛盾などがあるだろうとは思っていましたが、それを抜きにしても理解できませんでした。
▼気になったところ
・死後の世界なのに叔父は変わらず王様してる
・スカーレットの国の人っぽい人しかいない
・聖だけ明らかに場違い。突然荒野にいたらもっと戸惑えよ。あと突然襲われてるのに割と普通にしてるのなんで。
・襲われるところほとんど見晴らしが良い所なのに攻撃されるまで気づかないのなんで。
・聖、スカーレットに殺すなって言って憎しみの対象である人を助けるのスカーレット目線はらわた煮えくり返るぞ。
・聖当たり前のように弓使って馬に乗ってるのなんで。
・いきなり現代の日本でダンス始めるな。もっとなんかあっただろ、全部突然。
・なんいきなり沢山の人出てきて、戦争始めてて困惑。なぜこのタイミングで始めた。
・聖、キャラバンのばあちゃんから貰った楽器を笑顔で売り払うな。
・スカーレットに殺すなって言っておきながら聖はあっさり弓で2キル。え、なんか考えが変わる瞬間ありました??あと弓を手持ちで防具付きの人に刺しても多分貫通しないのでは??そのために防具はあるんですよ??
・叔父のとりあえず謝っとくかみたいなやつにスカーレット騙されないで。スカーレット騙されすぎ。
・結局龍はなんだった?スカーレット親衛隊だった?
・なんでスカーレット突然聖に惹かれてるの??割と終始邪魔してたよね?襲われてる時基本傍観者決め込まれてたよね?無理矢理浅くて薄い恋愛入れる必要は無かったのでは?。
・突然始まるワンピースのエニエスロビー編だけは死ぬほど笑いました。この作品唯一の面白ポイントでした。
・結局この作品で表現したかったことは何だったのでしょうか?生きる意味?復讐は自分のためにならない?愛?平和を願う心?
これまで細田守監督の作品は結構好きで全作見ていますが、今回、前回、前々回で確信しました。脚本が大切であると。
映画やドラマ、アニメ漫画、小説など色々読んできて「面白い」と「面白くない」の違いぐらいなら分かると個人的には思っています。
観客側の知識や想像力が無いと言うならもう知りませんが、客観的に作品がどのように見えているかはもっと考え欲しいと思いました。
あまりこんなこと普段は言いませんが、お金を払って時間を使って見るものではなかったと思います。
見ることを検討している方はサブスクか金曜ロードショーで見た方が良いと思います。
支離滅裂なアノ世の地獄世界話、誰がコレを望んで観たいのか 疑問
柿食えば 銃砲鳴るなり 法隆寺、
すみっコで おしっコ漏らし、
ブラフラ 買い物 こっちが ふらふら、
子供らと一緒の秋の旅路は ホント疲れますね~ 今日この頃・・・
今日は シメに 「果てしなきスカーレット」観に行きましたよ。
500席近くもあるシアタ-が パラパラの客しかいなくって
私達だけで ほぼ独占状態。
昨日封切って、上映回数も多いけど このスカスカ度みて
ほぼ 推測が付いてしまう。
(子供達 完全に座席でかくれんぼw。 厳しく注意する!!)
原案:”ハムレット” ベ-ス
監督・脚本:細田守氏
-------CV-----
・スカーレット(主):芦田愛菜さん
・聖(別世界から来た看護師):岡田将生さん
・アムレット(主の父で優し王):市村正親さん
・クローディアス(王の弟):役所広司さん
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久し振りの細田監督作。
期待していないって言えば それは嘘な訳で
正直な所、 どんなのか ワクワク期待してました。
予め予告編は観てました~
(話展開)
ある王国での話。父王を叔父クローディアスに殺された王女スカーレットが、復讐を誓い“死者の国”で目覚める物語。そこで現代日本から迷い込んだ看護師・聖と出会い、共に旅をしながら敵討ちを目指す中で「生きること」「許すこと」の意味を問いかけるファンタジー。
復讐の炎に燃える王女が“死者の国”での旅を通じて、生きる意味を問い直す物語。
(感じた事)
・この展開スジですが、何処となく身内が病院でやむなく亡くなってしまい その時の最後の言葉とか 周囲の思い、影響変化が感じられます。また病院スタッフにも随分とお世話に成った事が伺え 話に交じっている様に感じました。
勿論ハムレットがベース的展開なのでしょうけども。私はそう感じました。
・ツマラナイと言えば それまでなのですが、脚本に難がありますね。
エピソ-ドに深みが無く、元と成る感情の返しが早いです。
何故?父と叔父は仲が悪いのか。何故自分は恨まれて殺されるのか。
国王の処刑を民衆が求めていないのに 何故決行出来るのか。
あの世の世界が もひとつイメ-ジ設定が整っていない感じがする。
上の世界へ 空中階段を駆け上がる・・・ 時をかけるの延長?
・聖(看護師)なぜ ここに?
殺されたのは分かるが 彼だけの設定がどうしてか。他の世界からは来ないのは何故? 救命医療用具、薬とかの量からして カバンの大きさからいって
あれだけ大勢は助けられないね。救命ファンタジ-ですね。
・細田氏定番の 困った時は ”竜” ですね。
悪い奴には 雷を・・・ 都合良すぎです。
今作 感情の波を作るのに 押して押して 更に押して引き込むから(又は伏線化)感情が深くなるのに、押して引いて それでおしまい。そして次のキャラに話しかけて押して引いて ソレでおしまい。コレの繰り返しを感じます。
だから これでは一向に 深い感情へ繋がって行かないと思いますね。
・まぁまぁ 地獄の世界観 絵は綺麗でしょうか。しかし既視感あって他作でもこれ位の絵は在りますね。もっと 特徴が欲しい所を感じます。
中世に拘っているので 聖の姿が浮いちゃう。
ハムレットを この際オール現代に彫り込んだ世界観の方が違和感なく行けたかもですね。
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映画終わって子供達を見たら熟睡でしたわ。
つまんなかった様です。(又は疲れちゃったのか)
芦田愛菜さんだけが メインで声張って歌って頑張ってて
そこだけは 良かったでしょうか。
ご興味ある方は
劇場へどうぞ!!
YouTubeのショート切り抜き動画で観れば充分です
単純につまらなかった。
ストーリーが単調で奥行きもなく、そのクセ設定も徹頭徹尾ブレブレだから気持ちが悪かった。
ストーリー展開から設定、セリフ、キャラクター性に至るまで、そのほぼ全てが色んなアニメ漫画の使い回しで観ていて恥ずかしかった。
まさに進研ゼミの漫画の「これ、ゼミでやったヤツだ!」を彷彿とさせられた。
特にラスト、スカーレットと聖との別れ問答では…
聖「スカーレット!生きたいと言え!!」
スカ「い"ぎだい!」
とワンピースの名シーンを踏襲する始末。
スカーレットはともかく、自分は共感性羞恥心で死にたくなった。よくこのセリフ採用したな…と…
曲りなりにもワンピースのアニメ、映画に携わった監督として「お前は恥ずかしくなかったのか?」と逆に問いたい。
それ以外は大きなツッコミ所もないから(細かい鼻に付く漫画パロは健在)友達と批判大会すら開けない。
また、人間が死に掛けた際、時空を超えて一旦煉獄?に集まる設定のはずだが、武器は基本剣と弓、銃は火縄銃のちょっと進化したヤツ。なのに聖の持ち物は現代日本の救急看護道具と言う超ご都合主義。(スカーレットが15世紀のデンマーク出身だからかとも思ったが、それだと全時代の人間が一堂に還す設定が破綻する)
ラスボスも主人公の父親の仇なのだが、実在の国を出してる以上、ヒトラー、スターリン、毛沢東、チャーチルなど、現実にはもっと有能でカリスマ性に富んだ指導者は何人も存在していて…細田守監督が生み出したキャラクター如きが時空を超えた煉獄で、大きな顔をしているのも癪だった。大して使いこなせていない設定なんだし、いっそデンマークや日本と言った実在の国や時代を出さなきゃ良いのに…
さらにご都合主義と言えば、物語の全てが神の手に導かれてるかのように進んでいく。
それもスカーレットがピンチになると、空が暗転して武器を纏ったドラゴンが敵に雷を落として助けてくれる。勿論、ドラゴンの正体が天災か神か或いは意志のある誰かなのか…その辺りは明かされない。
そもそも、基本ずーっと荒廃した砂漠を歩いて最果てを目指す旅をするのだが、なぜ荒廃した砂漠なのかや行商人が持つ水や食料の出処も明かされない。
結局、作り手としての責任を放棄して世界感を作り込むのが面倒臭くなっただけなんだと思う。
背景作画のことは詳しくないが、建物とモブキャラに所々コピペが目立っていて予算を節約している箇所も見て取れた。それがコピペにしろそうでないにしろ、せめて素人にはそう分からないようにして欲しかった。要するに視聴者をナメてると言うか、多少雑に作っても「有名監督だし一定の収入は見込めるだろう」と高を括ってるとしか思えない。
ストーリー展開はほぼ前作「竜とそばかす姫」のトレース。厳密には違うがダメな所も含めて既視感がすごかった。
そして2時間かけて本作で言いたかったことは「復讐なんて意味ない!自分の為に許そう!」これはアンチコメすら書いてはいけないという警告なのか?
そもそも「復讐」をテーマに掲げること自体、どこか間違えていると思う。
「復讐なんて意味ない」も「復讐を遂げる」もう使い古されて廃れたテーマではないだろうか。
だいたいそんな説教を、どストレートされたところで今さら一体どこの誰に響くのか?
なぜこんな誰の為にもならない作品を世に出すのかが本当に分からず、途中から怖かった。
もしかしたら、子供も楽しめる映画(言い方は悪いが「置きに来る映画」)を目指したのかもしれないが、それにしてはスカーレットが結構ボコボコされており(叫ぶだけで大したダメージが入っていないところは、まさに百獣のカイドウその人)、観ていて不愉快で子供向けというわけでもない様子。声の演技にキャラクターの表情や仕草が追いついていないのは非常に残念だった。
総じて細田守監督自身を含めきっと本作は誰のためにも作ってない、アニメの殻を被った虚無なのだろうと思った。
最後に自分はサマーウォーズまでの細田守監督の作品は大好きだ。おジャ魔女どれみの「どれみと魔女をやめた魔女」やデジモン「コロモン東京大激突」を作っていた頃のいい意味で何処か心を不安にさせるエモーショナルな作品や、ワンピース「お祭男爵と秘密の島」のようなギャグとサイコホラーが入り乱れるような作品に再び出会えることを夢見て、次も、その次も、そのまた次も細田守監督の作品を観ると思う。
…スタジオ地図が潰れたら、またあの頃の監督に戻ってくれるかな?笑
実は未完成じゃないのか。
シーンによってクオリティの差が激しいことが気になった。
終盤のパートに入った瞬間CGというか撮影というか、画面のクオリティが急に1段階上がる。キャラクターの陰影の付け方、撮影の雰囲気が急にぱっと良くなる。映像の集中力がぐんと高くなるので、その終盤のブロックだけは鳥肌が立った。
本作、制作に4年半掛けた大作とのことだがその歳月がシーンごとのクオリティの差を生んでしまってはいないか?と思った。テレビ放送されたメイキングではまず絵を先に描きそれに合わせてCGモデルを表情付けしていくという、下地にはちゃんと伝統的な手描きアニメーションがあることをアピールしている。が、やっぱりCGはCG。スタジオカラーでもない限りやっぱり動きはぎこちないし絵的な面白さも薄まる。
大体、死者の国パートはCGで、現世は手描きでみたいな分けをしている割には死者の国のモブは手描きだし、しかもやっぱり作画のキャラクターは生き生きとしている。聖の丸刈り頭は髪の毛のアニメーション予算削減かと思うくらいには浮いているし、ダンスシーンのあのテキトーな衣装のモデルは特に酷かった。あの胸から上の不自然な膨らみは何。体形がまずおかしい。そして24fpsで描かれることもあってCGモデルの人形がただ手足をばたつかせているだけにしか見えない。
中盤に訪れるキャラバンのモブダンスも同じく不自然な動きをするから、やはりCG表現には限界がある。動きと表情がぎこちないから、手書きモブの絵と馴染まない。浮いた存在になる。
やっぱりCGに技術的にも予算的にも時間的にも限界はあるし、手書きは絶対に必要。
と、いうか、多分この映画別にCGじゃなくても成立したんじゃないかな………………………。
そりゃ群衆とか膨大な作業量を必要とする場面はCGが有効だろうけど、人物一人一人は当然手書き作画の方が画的に観てて面白い。夜、眠れない聖を寝ながら見つめるスカーレットのカットとか、治療を受けるために手がクローズアップされるカットとか、どう考えてもそこだけやたら良い。普通に手書きの美しいスカーレットをもっと観たかった。
表情を手書きからCGに落とし込んだとしても、その後の演技までは手書きには劣る。だからかな、生気を感じなかった。
時たま瞬間的に魂を込められていると感じるカットはあるけど、それが全編に渡って続くわけではない。これがちぐはぐさを感じる一因。
画が駄目なら話はどうなのってところだが、こちらも何とも…………。
私が一番好きな映画は未来のミライなのだが、あれもやっぱり終盤は外的要因を無理矢理設置して「わからせ」て成長を促せるつくりだった。今作もそう。聖、父の遺言という外的要因によりスカーレットが「わからせ」られる。それって果たして本人の成長と言えるのかどうか。単純に外因の思い通りになったから成長したと言っていいのかどうか。
端的に言えば、詰めが甘い。あの描写だけでは納得できない。脚本家の都合に動かされた心の動きは、観客には届かない。
さらに最終盤。群衆に対峙するスカーレット。非戦を訴え覚悟をあらわにするシーン。そこに死の国で会った子供の家族とか色々挿れられたろうに、ただの作画の雑な群衆の言葉なんて観客からしたら知ったこっちゃない。ドラマがない。のに、すぐに国民の支持を得る動きは都合の良さを感じてならない。しかもこのシーン、スカーレットが終始アップで映り周りの大人は一切、マジで一切映らない。
要は世界の広がりを感じない視野の狭さが気になる。90年代流行ったセカイ系みたいな、主人公と誰か一人が1on1で話し合って世界の命運が決まってしまうような狭さ。
必要量に対して描写が足りてないので、こちらとしては展開に納得するだけの材料が与えられないまま話が進み共感値が離れていく。
あと気になったのが、非戦を訴えるのは良いがその種を過去の人物に託し願うというのが都合良いというか投げやりというか無責任ではないか。今を生きる私達にとってその責任はむしろ自分達が負うべきものだし、過去を生きるスカーレットに「自分が平和な世を作ればあなたは死ななくても良いかもしれない」と現代の責任の一旦を過去の時代の人間に背負わせるつくりはどうなのと思う。その役割は聖が背負うべきでは?
なんかこうおじさんにありがちな「願いを誰かに託す」という動きを安易に行ってしまうのはあまり受け入れられなかった。
という感じで、画面、ストーリーどちらも色々と共感出来ない。乗れない。都合が良過ぎるし、描写が雑で集中力が散漫で視野が狭い。
それから音楽。
意外にも音楽がかからないシーンが多い。かけろよ。
特に終盤のアクションシーンに音楽が無かったのが驚き。いや、結構重要なシーンなんだから景気の良い音楽でも流してやればいいのに、無音なので余計虚無感が際立つ。
あと演技。
もうのっけから、芦田愛菜さんが「憎き敵」をNi Ku Ki Ka Ta Kiと全部有声音で発音していることが気になった。そこらへんからもあー演技指導出来る人居なかったのかなとか思ってしまう位には声の演技としては駄目だった。その先もプレスコしたにしては表情に声が負けてると思うシーンが連続するので、首を傾げざるを得ない。
やはり、時間を掛けすぎたのも一つの要因か。
もっと高い集中力で1本スッと描けていればこんなことにはならなかったのではないか。
描きたいことがまとまりきらないままどんどん要素を足していって、結果言いたいことがぼやけたまま完成としてしまったのではないか。
ちなみに、これ小説版ならもっとまとまってるんじゃ?と思い出版社が出してる試し読みの冒頭部分を観に行ったがこりゃ小説じゃなくて脚本だ。「〜した。」「〜だった。」と画面の解説に終始していてとても読めたものではない。これは脚本か画面の設計図でしかない。
結局、巷で言われている通り専門の脚本家を用意しないといけないという結論に至る。
監督の発送は面白いし光るものはある。あるだけに、これだけ注意力散漫な映像になってしまったことが残念で仕方ない。
というか、作り直して!
完全版が出来るなら観たい。
そんな映画でした。
脚本が壊滅的
予告編を観た時からダメダメ感が漂ってたけど細田監督のアニメは好きなのがあるから観に行った。誰もあの脚本に文句を言う人がいないのが致命的。冒頭であの世の世界を説明した時点でアウト!だと思う。ストーリーは見るべきモノはなく全くワクワクするものは無かった。この人、売れたから天狗になって脚本を書くようになってから面白くなくなったと思うのは私だけ?売れたから何をやっても許されて、路線変更したのだけどそもそもある種の才能は持ってないから底が浅くて全然面白くなかった。残念。
映画で世界平和の夢を見た監督
この映画を浅いと見るか深いと見るか。いや、あえて「浅くて良いから老若男女に届けたい」と願ったのでは無いでしょうか。
(グロさも含めて。絵本地獄のような。)
ただ現時点では失敗作の烙印を押されているようですが。
映画という虚構で世界平和を訴える――そんな馬鹿な夢を見る作品があっても良い。
『ハムレット』の知識が乏しかったことが功を奏したのか、変にハムレットに引きずられる事なく受け入れられたのかも。
現実の戦争被害で復讐心に囚われている人々も、生まれる時代や場所さえ違えば、穏やかで幸せな人生を送れたかもしれない。
この「if」は、やはり捨ててはならない。
「許す」という行為は、極めて間抜けである。
許した加害者に侮蔑され、怒声を浴び、唾を吐きかけられ、足蹴にされてもなお、増長する相手を受け入れる。そうした辛酸を舐め、被害者が耐え忍ぶことでしか成立しないのが「平和」。
劇中の聖のように、戦場の只中で敵の手当てをしてしまうような平和ボケ。殺生に躊躇する迷い。だけど世界の人々がみな、そうした「平和ボケ」であってほしいと願う。どれほど強大な武器を持とうとも、自然の猛威の前では等しく無力な存在なのだから。
もちろん現在進行形で戦禍にある人々に対し「平和のために許せ」と説くのは暴力的ですらある。略奪と殺戮の被害者に対し、耐えろと言うのはあまりに残酷だ。
それでも、細田監督は平和を願ったのだろう。誰もが好きな時に、好きな人と笑い合い、自由に歌い踊れる時代への祈り。それは悲しいほどに美しく間抜けな夢物語として映った。
ウクライナやガザの人々が本作を目にしたら、鼻で笑い「現実を見ろ」とあきれるだろうか。恐らくはそうなるでしょう。
だけど日本は、かつて核によって一瞬で数十万人を殺されながらも、世界的に見てとても平和な国になりました。
国民が復讐心に燃えることなく、ハロウィン(今は禁止)になれば大勢が渋谷で好き勝手に踊って?いる。その上、最大攻撃力を放棄する非核三原則まで掲げている。
本当に誇らしく間抜けな国、日本。
そんな国の監督がこういう映画を世に出すことに意義があると思います。夢は夢だからこそ、語る価値がある。
それにしても、芦田さんは歌も上手いのですね。さすがです。もし彼女が輪廻しスカーレットとして生を受けていたなら、その芸能の才を見る者もなく、復讐のみに費やす哀れな王女として散っていたのだろうか。
スカーレットが「許す平和の象徴」であるならば、その道程は題名の通り『果てしなきスカーレット』。
その果てを夢見た本作が、悲しき炎上作として扱われる現状も含めて、まさかのこんな長文レビューをしてしまう程度にははまってしまったようだ。
(天の邪鬼精神に負けた)
何かというとあわあわするスカーレットを眺める作品
結局何が「果てしなき」スカーレットだったのか…?
いきなりデンマークとアムレットと来て
耳に毒を流し込んで殺してやりたいときたもんだから
これは形の違うハムレット…?と思ったけどそういうわけでもないようで
生きるべきか死ぬべきか~のお悩みは
考える時間がある時にやるべきもので
今まさに復讐を果たさんとすべき時に
ああーーー!!どうしよッ!どうしたらああーー!!
とかやるものじゃない
死んでるのかー死んでないのかーどっちなんだい!?
の聖も、あれだけ殺すな死なすな言ってた割には
あっさりと弓で射殺したり
当初スカーレットが死後の国に来ましたの際は
思念の強いやつじゃないと即虚無って消えます的な話だったはずなのに
あの女の子も「うおおお!!バッカーン!」みたいなアレを済ませたの?
キャラバンがあるってことは、ラクダも「うおおお!」
馬も「うおおおおお!」なの??
そして野営中に突然歌を聞かされて
はわわわはわわわわ…!となるスカーレット
ドクターストレンジ以来のトリップしてる?みたいな映像
突然謎の踊りを踊るくねくね聖とスカーレット
楽しい?ねえ、その未来?楽しい???
そして、争いを始めると襲ってくる竜は大龍神かな?
めっちゃ剣やらなんやらがぶっ刺さってるビジュアルはとてもカッコよかったんだけども
「プレスコ」「モーションキャプチャー」という制約の中で、細田監督は最大限頑張った作品だと思いたい(願望)
「プレスコ」「モーションキャプチャー」という制約の中で、細田監督は最大限頑張った作品だと思いたい。(願望)
でも、みんなが観たいと期待している細野監督の作品ではなかった。
原因は2つ。「プレスコ」「モーションキャプチャー」の制約のせいだと思いたい。
(細田監督の一ファンとしては何とか応援したいという願望)
(以下、完全な仮説です。)
今回の「プレスコ」採用はおそらく制作サイドから与えられた与件で、細田監督の本意でなかったのではないか。(アフレコ方式で超多忙な豪華俳優陣を収録ブースに全員スタンバイさせることはスケジュール的に困難)
また「プレスコ」採用に伴う製作スケジュールの制約により、結果として「モーションキャプチャー」を採用せざるを得ず、アニメ本来が持つ特有の楽しさや表現の力を発揮できなかったのではないか。
例えば、「スカーレットが10メートルジャンプして真下にいる敵を攻撃する」というような表現は通常のアニメーションではよくあるシーンである。むしろこうした非現実的な表現の力こそが「アニメだからできること」「アニメにしかできないこと」として観る側にリアルを超えた面白さや躍動感、感動を与える。しかしながら今回は「モーションキャプチャー」の採用により、「スカーレットが10メートルジャンプして真下にいる敵を攻撃する」ことはなかったし、格闘シーンひとつをとっても地面に足が着いた映像が続き、躍動感のない「単調」な表現、シーンの連続の印象が続く。
また、キャラクターの表情についても同様で、びっくりして「目が縦長にびよーんと伸びる」ことも「口が輪郭をはみ出すくらい横に伸びる」ことも通常のアニメーションではよくある表現であるが、制作スケジュールのせいで、こうしたアニメの最大の利点である非現実的な表情の力を制作できず、「単調」な表情が続くことになる。
脚本の好悪は分かれると思うし、鬼滅や呪術、チェーンソーマンといったアニメと比較すると当然面白くはないが全然ありだと思う。
でも、細田監督がこうした哲学的なテーマを扱うのは向いていない。
細田監督は宮崎監督にはなれないしなる必要もない。
みんなが観たいと期待している、細田監督が得意とする領域の作品を見せてほしい。
10年後に通常のアニメーション技法(「時をかける少女」のような表現のアニメ映像作成→アフレコ)を用いて、リメイク作品を細田監督自身にリベンジしてほしい。
細田守はどこへ向かうのか
公開日に金ローで『龍とそばかすの姫』やっていたからか、とてもスカーレットがそばかす姫にしか見えない
そばかす取ったらそばかす姫じゃん!
てか、前作のキャラの髪色そのままじゃいかんでしょ
今までの世界観を全て捨てにいったようなもの
突然歌い出すし、砂漠の真ん中で急にトリップして未来に行き出すし、そして現代では聖はダンスが上手いように描かれてて、死後の世界ではダンスがとても下手に描かれてる。
下手か上手かどっちかにした方がいいのでは?と思いました。
ベルリンの壁崩壊を彷彿させるような壊し方
、宗教絵画のような対立の仕方
とても薄いのに感激に無理やりさせようとする持っていき方
見果てぬ場所からは海が見えると言ってたのに、海の中に登場して、立っただけではまだ海面にたどり着かない水深だったのに歩いてもないのに浅瀬にたどり着いていた。
適当なのかなぁ〜と思ってしまいました
『おおかみこどもの雨と雪』とか『時かけ』とかの脚本家とは違うからこんな自分がやりたいようにした映画になったのかなぁ
虚無になる作品
SNSで本作に対する色々な意見をみて気になり鑑賞してきました。
主人公が迷い込む世界では死ぬと虚無になり存在が消えることになりますが、映画館があの世界でなくて良かったと思えるほど、観ていて虚無になりました。
酷評されるほどではないと思いましたが、全体的に納得感が無く、何を見せられているんだろう…?と思いながら観ていました。
特に踊ったり歌ったりするシーンが出てきた時には本当に戸惑いました。
歌自体は普通にいい曲だと思いましたが…。
観終わった後は消化不良な点も多く、あれは何だったのだろうと思いました。
父上、処刑される時に本当にそこまでの意味を込めて許せと言ったんか…?
あの世界と現実が本当にリンクしているのかが明確でないため、結局あの世界はスカーレットの夢でしかないとしか思いませんでした。
あの世界に父上を処刑した4人もいたため、おそらく死んでいるのだと思いますが、許せという言葉を現実で聞いたわけではなく、スカーレットが夢でそう思い込んでるだけなのではと思ったり。
手の傷を見せる描写が現実とのリンクを示唆しているのかもしれませんが、聖の時間軸の現実とあの世界の繋がりが表現されていれば、あの世界と現実の繋がりをより感じる事が出来たのではと思います。
現状だと、ただのスカーレットの夢オチ感が強くて、うーんという感じです。
スカーレットと聖の旅の内容としても、行動に一貫性が無いように感じました。それは旅の中で考え方が変わっているという解釈もできるので良いですが、いい加減学べよと思うような展開もあり、ツッコミどころは結構あると感じました。
シナリオ以前にいいとこなし
脚本がダメだと言う声をかなり聞きます。
脚本も意味不明で評価は全くできないですが、それ以外の箇所もいいとこ全くなかったです、、
気になった箇所
・心理的な描写の時にすべて声に出してキャラにわざわざ喋らせる
・世界観も意味不明(死後の世界の話と予告にまったくつかわなったマーケチームは英断
・キャラにまったく感情移入できず、好きになれない
・謎ミュージカル 謎歌
・EDも薄っぺらい、あんな内容のないセリフなら描かないほうがまだまし
バケモノの子以降絶望的なクオリティの作品ばかりでしたが、未来のミライを超えるワースト作品きました。
駄作の方向性がゲド戦記を思い出しましたが、ゲド戦記より展開に起伏がなく終始盛り上がらない分、本作のほうが苦痛でした。笑える箇所もなくただただ陰鬱
まともな声優さんなら多少はマシになったかもですが、そこも噛み合い悪かった(俳優さんとすれば上手い方だと思いました
時代を代表する監督が落ちぶれる様をみたい方は今後も観に行くのがいいかと思います。
スカーレットは芦田愛菜だぉ
いや、愛菜ちゃんが声優としてダメとかでなく、むしろ頑張ってるし。
岡田将生も演技派として名をなしているし、役所広司や市村正親、松重豊、柄本時生ら大御所を声優として配している。
あと、空や荒野、砂漠や海の画像は美しい。
で、それ以外に見る要素がないところが辛い。
そらねぇだろーっ、つーツッコミどころも随所にキラ星のごとく。別に褒めてねーっすけど。
弟に処刑されようとしてる国王が娘に「許してやれ」て言うのか?とか、父を殺した叔父がざんげしてるのを後ろから見て復讐を止めようとして逆に殺されそうになるとか、諸々人として甘すぎ。
現実世界に戻ったら国王に即位していた叔父貴が間違って毒薬を飲んで死んでたとか、どんだけマヌケやねん!
雷を落としスカーレットに利するように見える黒龍の正体も死後の世界の有り体も明かされぬまま終わるし。
てな具合でストーリーがスカスカなんですが、最後に国王に即位せんとするスカーレットが民衆のおばちゃんに「私達貧しいものを苦しめないと誓えるの?」なんて問われ、「違います」「なら私達貴女を支持しまーす!」なんて、16世紀のヨーロッパに民主主義はまだ生まれてないじゃん⁉︎って、思いっきりずっこけましたねー。
細田守監督は、サマーゲームでファンになったけど、前々作「未来のミライ」で、ン??と思ったけど、今回は完全にハズレでしょう。新海誠といい、アニメーター出身の監督はピーク後の劣化著しいのか。なぜこうなっちゃったの⁇
ハムレットの悲劇を止めるには?
戯曲『ハムレット』をベースにしつつ、
「どうすれば復讐の連鎖の末にある悲劇を防げるのか」
という問題に、細田守監督なりの答えを示した作品として受け取った。
復讐の連鎖を断ち切るのに必要なのは“相手をゆるすこと”——。
これだけ聞くとあまりにチープだが、本作はそこでは終っていない。
相手をゆるすというのは、相手の醜さだけでなく、自分が抱いた恨みや憎しみ、復讐心といった負の感情すべてを抱え込む行為であり、それは自己の崩壊にもつながりかねない危険なものだ、と描いている。
だからこそ、相手をゆるすためには、まず“恨みを持ってしまう自分”“愚かな選択をしてしまう自分”をゆるすことが重要だと触れている点は、とても良いと思った。
ただ、全体としていくつか気になるところもある。
最たるものは作中で「復讐が実際に連鎖している」ことがあまり読み取りにくかった点だ。
例えば、スカーレットの復讐が巡り巡って聖の悲劇につながる、といった因果が具体的に描かれていれば理解しやすかったし、思い切って聖を現代の看護師ではなくスカーレットの孫世代くらいに設定し、“復讐の連鎖が世代を超えて悲劇を生む”姿を描いても良かったのでは、とも思った。
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