果てしなきスカーレットのレビュー・感想・評価
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2.5次元風シェイクスピア?
というと戯曲好きな人から反感買うかもしれない。
でもそれほどに古典演劇調だったので、これは現代のやたらと目紛しく派手な展開のエンタメに慣れた人が観たら退屈過ぎるだろうなと思いながら観ていました。
背景は恐ろしいほどに簡素(というより荒廃?)なのですが、音響と人物の描き込みがエグいです。
あと、「人間」の描き方がエグいです。
声優として起用している役者の演技も妙に生々しいものが多く、聞き取りづらいセリフも含めて、舞台を感じるつくりでした。
ただコレを映画館でやるのが良いか悪いかって言われると、ずいぶんな挑戦をしたなという感想です。
毎度、脚本で残念な評価になる細田守監督作品ですが
今作においてはずいぶんとスッキリしていたなという印象です。一貫してスカーレットという筋が入っていて分かりやすい流れでした。
世界観も「どうしてそうなるの?」っていう疑問にすべて「異世界ファンタジーだから」「夢の世界だから」でぶん殴ってくるので、そこさえ視点をクリアにできれば、あとはもうスカーレットの葛藤と心の変化にだけ集中すればとても楽しみやすい作品だと思いました。
スカーレットが復讐を活力にしながらひたすらに進み続ける道中に「人間とは?生きるとは?死ぬとは?」という根源的な問いかけがずっと続いていき、やっと答えにたどり着いたと思いきや、......っていうラストのシーンがこの映画の全てでした。
人物についてはスカーレット以外のキャラクターが本当に薄っぺらいというか相方の聖を筆頭にモブ感が強かったです。これが意図的なのか、そうではないのかは定かではないですが、意図的だとするとやっぱりラストシーンにかかってくるんだろうか?などと考察しました。
あとやっぱり細田守監督はいろーんな意味で「会いに行くから待ってて」がほんとに好きなんだなーっていう感想です。
個人的には同じ年に公開された映画「国宝」が絶賛されてて、この映画が酷評なのは腑に落ちない点が多いです。
他人の評価やネットの評判を鵜呑みにしすぎるのも危険だと思いました。
良く観ようと思えば良く見えるし
粗を探せば粗ばかり見えるものだと思います。
細田作品を初めて鑑賞しました。
細田作品を初めて鑑賞しました。レビューを見ると酷評が多いですが、普通に面白く感動しました。細田作品を他に観ていないので推測に過ぎませんが、酷評の理由は過去の細田作品とはテイストが違ったため、細田作品ファンの方々の期待値には答えられなかったということだと思います。ダンスシーンも不要と論じられる方がいますが、私には舞踊や音楽の本質を突いているように思えて、感動しました。ファンタジーであり、お伽話の世界ですから、アニメであり、現実の世界ではないのですから、ストーリーの完結に向けて、多少のご都合主義は許容範囲だと思います。細田作品ファン以外の多くの方々に観て頂きたい映画でした。映像も素晴らしいです。0.5⭐︎を落としたのは、小さい子供が見るには少し怖いシーンがあったからです。
万人受けしないが所々光る映画
細田監督作品は全て観ています。
細田氏が単独で脚本を書くようになってからは、辻褄の合わない部分やキャラクターの行動原理に疑問を感じるところは多くなり、まあそれでも訴えたいテーマに興味はあったので観てはいました。
そして今回は細田監督は別の意味で進化を遂げています。
自らの思想信条を全面に押し出し、それなりにエンタメ性はありつつも、世間に迎合することなく突っ走った作品です。
そういう意味では潔くあっぱれと言う他はない。
今回はダンテの神曲やシェイクスピアのハムレットを下敷きにするなど、難解な古典を元にしているので、そういった世界観が好きではない人は、最初からついていけない。
幸いにも自分はそれらの古典は読んだことはあるので、今回の映画の荒唐無稽ともいえる数々の描写には違和感なく観ることはできたが、そういった作品を知らない人からみれば理解が難しいだろう。
キリスト教的な許しの原理、西洋的な煉獄の意味、なども作中の主題に含まれており、限りなく宗教的でありスピリチュアルな作品だ。
ストーリーの大部分は死後の世界であり、その世界は地上の時間軸を越えている。
それゆえに過去も現在も存在する。
あの世や魂の存在を信じない人が観たならば、馬鹿馬鹿しくて観ていられないだろう。
しかし、あえてこの危険なテーマに正面から挑んだ細田監督に自分は敬意を表したい。
おそらく、こんな題材を主軸に据えるなど他のアニメ監督は絶対にしないだろう。
物語最後のスカーレットが自らの存在意義を問いかけ、葛藤する様は立場は違えど、多くの人に共通する姿だと感じた。
日本国内では評価されないだろうが、宗教的作品にも理解がある欧米では一定程度評価を受けるだろう。
世間の酷評ほど悪くはないが・・・許せない所も有る。
私は細田守監督の作品は苦手だ、評判の良い「時をかける少女」や「サマーウォーズ」もそれほどはまらず、それ以降の作品は見ていなかったので今回も見るつもりは無かったのだが、余りに評価が低く逆に見てみたくなって映画館に足を運びました。
全体的に、テーマは全て登場人物がしゃべってくれるので分かりやすく、そのテーマに共感できる人にははまるかもしれないけど、死後の世界の設定がガバガバでそれが気になる人は集中して見れないだろうなと思った。
特に渋谷での謎ダンス以降の展開はグダグダで見ていられなかったが、映像面ではところどころ光る演出が有ったのも確かだ。
声優陣は俳優を起用した割には、それほど気にならなかった。
そんな中で個人的に許せない所が2か所有った。
一つ目はさんざん人を殺してはいけないと、スカーレットに言っていた聖が後半あっさり二人を殺したこと、いや殺さなければスカーレットと共に殺されていたかもしれないから、殺したことはしょうがないとしても、後悔もしないというのはいかがなものかと。(テーマから言っても説得力がない)
二つ目は私事だが、親友が看護師をしているので、聖が看護師になった理由があまりにもひどくて、細田守監督自身が看護師の職業を見下しているんじゃないかと思えたこと。
聖の性格なら普通に、「人の命を救いたい」で十分だろ。
という訳で出来としては2.5点位あげたいが、2点としました。
心の成長を遂げていく娘とその成長を願う父親の愛を描いた物語
この映画は酷評が多く、宗教だ思想だと口コミされているのが目立って鑑賞する前はどんなのだろうとチョット心配もあったが私の感想は全く違った。
確かに設定や背景の難解さは否めないし、聖の登場には唐突感や違和感もある。
だけど、根底に流れている大きなテーマというか物語の根幹にはこれまでの細田作品と共通するものが大いにある。
それは、子供の成長に対する親の思いとその子供の成長する姿
物語の序盤で父親である国王は処刑されてしまうが、その時に子供であるスカーレットに残した言葉が物語の終盤から結末へ至る大きな伏線となっている。
それは、娘の成長を願う父親が、処刑される前の最後の瞬間に発した娘への思い。
スカーレットはその言葉の意味を問い続けるなかで成長していき、物語の最後にその本当の意味を知ることとなる。
私は、映画を見ていて挿入歌である「祝祭のうた」がかかった辺りから終盤までほとんど泣きながら映画を見て、エンドロールでは芦田愛菜さんの歌を聴きながら放心状態のようになってしまった。
私の中では今年一番泣いた映画だ。
全くの余談だが、私には娘も息子もいる。
娘は、悩みながらも働き続け、息子は今まさに消防士(聖の職業は看護師だった)としての仕事を始めようとしている。
そんな子供たちと子供たちの成長を願う自分の思いがドハマリした結果かもしれない。
境遇が違ったら全く違う感想を持った可能性もある。
現に私も「となりのトトロ」を初めて見た時、当時独身で当然子供もいなかったが、何がおもしろいのか全く分からなかった。
エンドロールが流れた時、「え!これでおわり?」と思ったものだ。
でも、子供が生まれてから改めて見直したときは泣けて泣けてしかたがなかった。
見る人の人生のステージによって感じるものが全く違うことがあって、この映画が評価されていない原因のひとつになっているのかもしれない。
とはいえ「果てしなきスカーレット」は僕にとってはすごく良かった。
根底にながれるテーマは「おおかみこどもの雨と雪」や「バケモノの子」などにも通じるものがあると思うし、設定が突飛なのはほかの作品にもあって許せる範囲なのかなと感じています。
厳しい評価の多い作品ではありますが、僕は楽しめる良い作品だと思います。
試してみてください。
ファンタジーの王道をゆく、直球勝負の、渾身の力を込めた秀作!
主人公スカーレットの内界の旅を通して、心の変容を迫力のイメージで描いている。
憎しみが充満している主人公の内界は、不毛の荒野であり、その中をスカーレットの魂は彷徨っている。
クローディアスはいわばスカーレットの憎しみの分身であり、一方聖もまた、スカーレットの分身である。その魂に引き裂かれながら荒野を往く。
細田守監督が信じている“歌の力“が時空を超え彼女を支え、時折り見える満天の星空のイメージは、スカーレットの美しい魂のイメージだろうか。
そして最後に自分自身の憎しみと対決する。そこでスカーレットは、自分を赦すことで憎しみから解放される。赦すのは自分以外の何者でもないだろう。そうすることにより、憎しみの分身であるクローディアスは竜という自然の力によって消え去り、また一方の分身である聖も役割を終え、消える。それは同時に、必然的に起きた。かくして自分自身となったスカーレットは、新たな生を歩み始める。
スカーレットの死と再生の物語であり、自己変容の物語である。
まさにファンタジーの王道をゆく作品だ。
だが、“果てしなき“に込められた意味は何だろう?
人の心の中に巣食う憎しみという感情は、過去から現代に至るまで、なくならない。今の時代にあってはますます増幅、蔓延しているかに見える。果てしなく続く連鎖だ。その連鎖を断ち切ろうとするなら、私たち一人ひとりが、我が憎しみとの対決という厳しい試練を乗り越えなければならない。そのような意味を込めた“果てしなき“なのではないか?
この作品は、ひとつの、監督流の憎しみの連鎖を断ち切る物語だ。
この作品は、私たち一人ひとりに対して、このような厳しい問いかけを残した。
だが同時にこの物語で提示されたイメージの力、歌の力、自然の力などが私たち一人ひとりの憎しみに立ち向かう勇気を与えてくれたのではないか?少なくとも自分自身はそのように受け止めた。
極めて優れた作品だと思う。
細田守ではなく奥寺佐渡子が好きだと気付かされた
評価ほど悪くはない 内容的にはすごく良かった
観るつもりはなかったけれどもあまりにも評判悪かったので興味が湧いて鑑賞。
感想は、とても良かった。
芦田愛菜さんの声もそのうち馴染んで気にならなくなった
内容は死者の国に迷い込んだ聖と王女スカーレットが旅をして見果てぬ土地を探す物語
実は、迷い込んだのは聖じゃなかったんだけど気になる人は実際に鑑賞してもらいたい。
評判ほど悪くはなくむしろとても良かった
ただ気になるのはあからさまなCGが気になった。
東京?の街並みがあからさまにCGすぎて、それはびびった。
丁寧に作り込んで欲しかったと思った。
評判が悪いせいでこんな大型作品なのに6割も時間が減ってしまって来週からは1日に3回しか上映がないのが悲しい。
とても良いエンディングで、もし声優を起用していたらもっと観客は増えたはずだからそこんところ細田守さんはかんがえてみてほしかった。
日テレプレゼンツって書いてあったのでもしかしたら日テレの思惑かもしれないけどそれだったらもう少し人生経験豊富女優にしたら良かったと思った。
低評価と高評価どちらが正しいのか確かめようという好奇心だけで鑑賞。...
低評価と高評価どちらが正しいのか確かめようという好奇心だけで鑑賞。内容については全く知らず、期待もしていなかった。結論としては、評価の通り、今年ワーストの評判は伊達じゃないという結論。★1でもいいと思ったが、良い点もいくつかあったので。高評価の方のレビュー見ると低評価の意見は叩きたいだけだとか、頭が悪いとか言い放題のようだが、個人的には逆では、と感じるくらい論理の矛盾が気になる人は耐えがたい映画だと感じた。なんでそうなる、そうはならんやろ、がとにかく多い。逆に映像はそれなりにだが迫力があるので漠然と全体の流れだけを見ていて、主に映像や音楽を感性で楽しむタイプには受けるのではという感想。
そもそも世界観がつまらなすぎる。バケモノの子の渋天街は独創的で、個人的に好きな作品なのだが、なぜか映画監督は年を取ると中途半端なリアリティを求めてしまうのか。
ちなみに監督の前作でも同じようなレビューの分断が起こっていて、高評価の人は音楽と映像を評価して低評価の人は脚本や声優を批判していた。今作もかなり近い印象で、逆に言えば前作を受け入れられた人は今作も問題無いとも思う。
人それぞれに感想があって良い作品
訣別の手紙?
去年、映画館で46年ぶりにアニメ映画を観た。「君たちはどう生きるか」のタイトルに惹かれてようやっとの思いで足を運んで。まあ一種の里帰りといいますか。それがきっかけで、おっさんになってからアニメ映画が楽しめるようになり良かった。
でもタイトルの「君たち」が誰を指すのかがわからないのでずっと気になり続けていた。
ジブリ作品を愛する若い世代の観客、プラス作品の作り手、アニメーター。
いまは普通にそう想像する。しかし当時は、宮崎監督のすこし怖い部分を思うと、客を客と言わず大衆と呼んでそうでw、何歳になっても似たような話を求めてばかりで成長しない連中と思っていそうとか、ちょっとネガティブなイメージがあって、後進のアニメーターにエールを送るためだけが目的の作品なのかなと想像したりしていた。なんか作中に、一般公開していながらパイロット版であることをも示唆させるような箇所があったりもしたし(木の精かなw)。
で、この方の後進といえば、当然出てくる名前の一人、細田守監督。
本作の出典はハムレットと神曲とかいってるが、出だしの猛烈な駆け足により、それらはダシにしかする気がないのが明らか。
メインはもののけ姫であり、サンとアシタカだろう。
で、話の欠点には一切足をとられることなくラストへ向かって突撃していく。まるで討ち死にを望んでいるかのようにもみえた。あんまりだからダンス入れた?
宮崎駿になりたかった男、あの未来の渋谷のように一瞬だけそんな未来も見えた男が、宮崎のエールに応えられず、もがき苦しむ現状をそのままに作品に落し込む。手を加えたり取り繕うことをしないその態度が斬新で、芸術的な魂を感じた。
だから細田守はまだ死んでないと思う。
疑問が拭えないまま終わってしまうのは、シナリオ作成の基本を怠っているからだと思った
2025.11.26 イオンシネマ久御山
2025年の日本のアニメーション映画(111分、G)
父の仇を討とうとする王女を描いたファンタジー映画
監督&脚本は細田守
物語の舞台は、16世紀末のベルギー王国
心優しき王アムレット(市村正親)によって統治されていたその国は、民からの信頼も厚く、隣国と戦争をしないことで、国民の暮らしを守り続けていた
彼には、妻ガートルード(斉藤由貴)との間にスカーレット(芦田愛菜)という娘がいて、彼女は父のことを慕い、奔放なまま育っていった
だが、この安穏とした世界に嫌気を指していたガートルードは、野心家のクローディウス(役所広司)と結託し、アムレットを裏切り者として処刑してしまう
クローディウスの支配により、隣国と戦争が始まり、富は貴族だけが享受する世界へと変わっていく
民たちは現実を放棄し、言い伝えられている「見果てぬ場所」というものを渇望するようになっていた
その場所は、死者の国のはるか彼方にあるとされていて、まだ誰も辿り着いてはいなかったのである
アムレットの死後、スカーレットは父の仇を討つために努力を重ねる
そして、毒殺を目論むことになるのだが、クローディアスも同じようにスカーレットの存在が邪魔で仕方がなかった
クローディアスは晩餐会にてスカーレットに毒を盛り、それによって彼女は死者の国へと堕ちることになった
そこには訳知りの老婆(白石加代子)が彼女の行く末を見守っていたが、そんな彼女の元に別の世界の青年・聖(岡田将生)がやってきた
彼は、看護師をしていて、搬送先に向かう途中だったゆえに「自分はまだ死んでいない」と言い張る
聖は交戦的なスカーレットを嗜めるように敵味方関係なく手当を施していく
そして、キャラバンと仲良くなったり、スカーレットの刺客たちをも改心させていくのである
映画は、平和ボケした青年が戦国の世で理想論を説くという内容になっていて、その言葉を受けてスカーレットが変わっていく様子が描かれていく
そのあたりの布教活動的な側面も、いずれは変わるのだろうと思っていた
人心は環境が育てるというように、聖の大切な人が目の前で殺されれば、そのような理想論は振り翳せまい
だが、映画ではそう言ったことは起こらず、スカーレット自身が「父の遺した言葉」によって改心する様子が描かれていく
いつの間にか芽生えていた聖への想いなども取ってつけたような感じになっていて、男性遍歴皆無の若者が謎の羞恥心を発揮して、いつの間にか心を傾けていく
このあたりの流れもファンタジーで、寓話になっているのかすら何とも言えない
物語は、「見果てぬ場所」を目指す人々がいるのだが、彼らがどうしてそこまでその世界を渇望するのかはわからない
死者の国の果てにあることはわかっていて、そこに行くために現世で死んでいくというマインドも謎で、スカーレットだけは瀕死から蘇ったみたいな感じになっていた
見果てぬ場所は、言うならば死者の国からの脱出ルートのようなものになっていて、そこを経過することで、現世に何かを持ち帰ることになるのだろう
それをざっくりとした言い方をすれば、「後世のために尽くす誓い」であるとか、「普遍的な愛」と言うことになるのだが、「だから何?」みたいな感じになっているのは微妙だったように感じた
いずれにせよ、公開初週から「爆死」というワードが検索に出てくるほどの流れになっていて、平日昼間は私を含めて観客は二人しかいなかった
平日の昼に来る層が観るタイプの映画とも思えないが、それにしても大丈夫だろうかと心配になってしまう
映画に関しては、映像美は凄いけど話が酷すぎて台無しという感じで、現代パートのダンスシーン云々よりも、クローディアスを含めたあの世界の住人の価値観が意味不明のまま終わったように思う
「見果てぬ場所」を渇望する何かがあると理解はできるのだが、誰も到達していない場所をどうして聖域扱いできるのか悩むし、命の取り合いをしている世界で「死んで向かおうとする目的意識」も理解し難い
そのあたりを神話的でも良いので示していれば良かったと思うし、死ぬのではなく「臨死状態になる」という儀式などを用いることで、ある程度の世界観の説明になっていたのではないか、と感じた
そんなに言わなくても…
なんか、叩かれ過ぎてて可哀想。
特に脚本が悪いとかって意見が多すぎる。普段酷評しない人までここぞとばかりに酷評してると言うか、何故そこまで言うのか?って思うのは私だけだろうか?まぁ本人がそう思って言ってるのならそれが感想だからそれまでだから仕方ないが…なんかモヤモヤする。
とはいえ、お前はどーなんだって言われそうだから、個人の意見を言うと、確かにそんなに面白くはなかったが、別につまらなくもなかった。
まぁ良くないところを先に言うと、所々のエピソードとかがぶつ切り感があったり、序盤説明セリフのようなのが多い割には肝心な部分が説明不足だったり、いっその事説明セリフはやめてもっと映像で見せて欲しい。作画もあえて分けてるのが何となく中途半端なかき分けでもっとトガってほしい。
とはいえ、見れないほどつまらなくもないし、最後までちゃんと見れたのでまぁこんなもんかなと言う印象。たしかに、どっかで見た事あるような話で、主人公の心の変化や結末まで既視感はある。が、ただ、細田守監督がやろうとしたことは、前作の【竜とそばかすの姫】に引き続き一貫してると思う。だから、想定内っちゃ想定内ではある。とりあえず映画館で見ないともったいないので、みんなに見てみて欲しいとは思う。配信まで待つという人はいっその事見なくてもいいんじゃないかなとも思う。絵は綺麗。
細田ジコリ
思想中心の作品
映像は美しい
異世界ものがすきなのと映像が美しそうだったので
何の知識もなくIMAXで見ました
映像は確かに美しかったですが、登場人物はゲームの映像のように感じました。
私は、ハムレットもダンテの神曲もどちらも本で読んだことがあります。それらがミックスされて世界観が作られたと見たあとにパンフレットで読んで、なるほどとは思ったものの、唐突に歌やダンスが始まったり、かといって、全体を通して、歌を歌ったり、ミュージカルみたいにやるのかなと思ったら中途半端ですっきりしないと感じました。
そもそも、死後の世界の設定が甘く、ダンテの神曲では、地獄、煉獄、天国に分かれていて、地獄からはじまり、天国に至る仮定で、罪が浄化されていく設定ですが、スカーレットは罪をおかしたのか?
地獄にいく理由は?
敵役の叔父は、罪をおかしたから地獄からはじまるのになぜ先に天国の扉の近くにいるのか?
見た印象叔父は地獄や煉獄の浄化を経てないよね?設定に矛盾が
時空がねじれてるかもしれないが、都合よく、父王を処刑した部下も一緒にまた、叔父の部下になってるのも???
混沌とした世界といいながら、出てくるのは中世的な服装とキャラバンの洋装の人たちのみ。
日本人は聖のみ。時代が混じってる感じもない。
都合よく、スカーレットを助ける老女。白々しい老女のセリフ。人間とは何か?いやあんたが何よ。と心の中で突っ込んでしまいました。
これまた、都合よくスカーレットがピンチになると出て来る天罰を与える役割のようなドラゴン。
綺麗ごとを言う聖は、スカーレットが憎しみを許す方向にもってくための存在にしかみえず、スカーレットの憎しみにも感情移入できないままストーリーが進む。
なんじゃこりゃ
ハムレットと神曲の設定を取り入れてるけど、全体にスカーレットに重みがない。
最後まで主人公に感情移入できず、最後綺麗ごとで終わる。しかも、ドラゴンの天罰で都合よく敵が死ぬという。
えっ?とと言う感じでした。
王の弟だけが一貫性は感じたし、それなりの存在感はある人物なんだけど、ハムレットではそれなりの存在感があるはずの母親の存在感も添もの程度で中途半端。
うーん。あと、声優さんを使わず、俳優さんのため、主人公はがんばっているとは思ったけど、スカーレットがやたらにキンキン声に感じたし、もっと低音で力強い声の方がこの主人公にはあってるのに、なんだかうーんとかんじました。
ストーリーが誘導的なのかな。
結論に誘導するための登場人物の唐突感な感じ。脚本が悪いのか、もったいない感じ。
歌も踊りもそこだけ切り取ると良いけど、全体の流れでは唐突感、違和感を感じたし、現代を除くシーンが出てきたけど、それ、意味あったのか?
自分らしく生きるというヒントをあたえて目覚めさせるためのきっかけとして設定したのだと思うけど、それも、無理やりな感じに思った。
とにかく、ストーリーを自然に受け止めて世界観に入り込むという体験はできなくて、最初から最後まで、主人公に共感できず、俯瞰で見てる感じで見終わってしまいました。
映像はCG綺麗。歌も歌だけ聴けば良い。声優さんも主人公2人以外は重厚。そんな感じです
世間の評価ではなく個人として見て欲しい
世間の評価は厳しいものだったので、
悪い先入観を持って鑑賞してしまっていた。
細かい物語の設定を突き詰めてしまえば、
他作品にも言えることだし、
個人的には世間的に粗探ししているように感じた。
あとは脚本に関しても
「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」に
対し神格化しすぎな風潮もあると思う。
主人公の辛い境遇に対する向き合い方。
強く振る舞わねば生きていけないと言い聞かせながらも、
女性な部分と年相応な幼い部分が所々で表現されていて、
感情移入できた。
特にifの場面で主人公がダンスを踊る場面について。
申し訳ないが、話の流れでそのまま意味汲み取れるよね?
と率直に思った。このシーンに対して過剰なまでのアンチが多く、いたたまれない気持ちになった。
もう少し広い心で優しく見てあげて欲しい。
白雪姫を超える年末の魔物
最初は特に見に行くつもりも無かった映画なんですがネットで流れていた評判が俺を動かした
「白雪姫よりもひどい」 そんなはずはない…… 俺にあの怒りの長文レビューを書かせた白雪姫だぞ、クソだったぞ!
かつて戦った強敵がやられた時のような少年漫画の主人公のマインドでアメリカに向かう陸奥のごとく俺は劇場へと向かった
劇場から出た瞬間に俺はわからされた この映画白雪姫よりも強い……
結論から言いますとリトルマーメイド40点 白雪姫20点 この果てしなきスカーレットは10点
アリエル お前を超える逸材がここにもいた 年内に出た なんでこんな映画が作られた?
ではここからネタバレ&しょうもない長文レビューです 対戦よろしくお願いします。
こちらのスペックは細田作品はデジモン映画2つとデジモン全話見てて太一が一時帰宅した光がエッチな回とサマーウォーズ履修
ウォーゲームもサマーウォーズも結構好きでした 好きだったんです……
白雪姫までは下水に美点を見出すキルヒアイスみたいな心があったんですが映画を見ながら薄汚いクルタ族みたいな心になりました
世界観 死の世界
荒廃してて上空を都合のいいサンダードラゴンが飛んでる
なんか果てに『見果てぬ場所』っていう救済ポイントがあるらしい
全世界の死者がいるらしいけど主要キャラにデンマークの人が多すぎ
みんな死者でここでさらに死ぬと身体が崩壊して消滅する 『虚無になる』って言われてる この映画見た後もお客さん虚無になるよ
食料とかどうやって生み出してるのかもわからん 装備は奪うか掘るかでオッケー 一応街っぽいとこもある
でも一番大事なのはサンダードラゴン
登場人物 主人公
スカーレットちゃん いきなりゲロ吐くけど基本的には美人 芦田愛菜さんの演技は割と良い
この映画で唯一10点を取れた要素がこのスカーレットちゃん そこそこはかわいいし戦闘シーンではよく動く
16世紀のデンマークの姫 親父が殺されて叔父が王位を簒奪 叔父に復讐しようと決意 殺害失敗 死者の国へGO!
ガンダムWで言うところのビルゴみたいな感じの戦闘能力でモブ兵士には絶対に勝てるけど四天王には絶対に勝てない 悔しいビクンビクン
赦す
相手役 聖
坊主頭の看護師 現代で通り魔に刺されて死んで死の世界に行く
看護師の割には医療スキルが妙に高くてその医療スキルである程度信用を得やすい 医者でよくね?
妙に殺すなだの命を大事にしろだのと叫ぶ 中盤で特に躊躇なく名前付いたモブに毛が生えたやつを2人殺す
殺した後にショック受けたりするのかと思ったが特にそんなこともない
正直こいつのキャラでこの映画だいぶつまらなくなったと思うので赦さない
見た目がモブで言動も薄っぺらい
敵のボス スカーレットちゃんの叔父
スカーレットちゃんの親父を罠にハメて殺す 親父の奥さん(ふしだらな母)の情熱を秘めた肉体を求めて謀反
復讐計画を見抜いて逆にスカーレットちゃんを殺害したのになぜか死者の国に来てる?なんで?
なんかミスって自分も毒飲んだらしい 間抜け こいつがのし上がられる死者の国の程度が知れるな
終始カスだけどそういう役回りなのでまぁ赦す
敵の四天王
めんどいので最初に戦う奴がA 次がB あと妙に棒読みな銃使うのがC 余ったのがD 名前は公式サイト見てくれ
全員パパの処刑の実行犯で叔父の側近
AとBは王(スカーレットパパ)の死に際の言葉を間近で聞いてて(スカーレットちゃんは遠くて聞こえなかった)CDは聞いてないかとくに考えてない
AとBは絆されて味方になる CDは虚無る
すっごい疑問なんだけどなんでこいつらも叔父と一緒に死の世界来てるの?全世界から死者来てるのに人材偏ってない?
AとBは絆されて仲間になるのと仕込み杖アタックかっこよかったので赦す
名前の付いた四天王CDの部下2人
一応いる程度のキャラでモブに毛が生えたような存在 妙にテンション高いが聖によって殺される
もしかして聖に人間判定されなかったとかかな?
王(スカーレットパパ)
弟にハメられて死ぬ お前王だよね?あっさり処刑台に送られ過ぎだろもうちょいなんとかしろよ
死ぬときに『赦せ』って言って途中で何度も観客は『赦せ』って聞くことになる 赦せるかよこの映画
ふしだらな母
叔父を唆して謀反させる 叔父とは肉体関係 兄弟で穴兄弟 情熱を秘めた肉体💛
キャラバン
途中で会う集団 なんか商人っぽいけど特にこの世界のことがわからんので気にするだけ無駄
途中で地獄のフラダンスをお見舞いしてくれるが赦してやる 渋谷ダンスに比べたらマシ
謎のババァ
謎のババァとしか言いようがない 鼻くそが爆発するのととりあえず終盤それらしいこと言ってくるけどなんも響かない
●ストーリーは全部書いたら文字数オーバーしたので中盤から
死者の世界は過酷! サンダードラゴン強い! 世界の果てになんか救いがあるっぽい!叔父もその周辺にいる!
序盤は二人が出会う 四天王ABが絆されて叔父を裏切る 聖がキャラバンのおばあさんから「練習しなよ」って言われて大事な楽器を渡される
くらい覚えときゃいいです ここまでがワンセンテンスだよろしいか?
中盤まではまぁそこそこなクソで中盤のダンス以降がとびきりのクソ
あと中盤まででサンダードラゴンさんが2回召喚されて大活躍 サンダードラゴン サンダードラゴンはすべてを解決する
中盤!
まず聖が手に入れた楽器で未来で流行った歌とか言って歌う 歌詞が酷く薄っぺらくて酷い
この時点でだいぶ辛いが地獄はここから
急に壮大なワープ演出で1分くらいして2034年くらい?の渋谷に移動して聖とスカーレットちゃんの謎のダンス バックに流れてるのは未来で流行った歌
こんな曲が流行るのか?未来の世界の程度が知れるな。
ここPVになってるらしいけどこんなのPVで流したら誰も見に行かないだろ 犠牲者が減らせるという意味では正解か?
とりあえず途中で新鮮なギャオスハイパー2匹とガメラでこの渋谷を火の海にすべきだと思いました
ダンスが終わるとまた壮大なワープで焚火の前に戻る すいません一瞬で戻ってきてください 無理なら僕を劇場の外にワープさせてください
帰ってきた後にスカーレットちゃんが「私時を超えたの あなたと踊ってた」みたいなこと言って聖に落とされてる感じに
まぁ他に若い男いないししょうがないよね……
ここから終盤全部酷いけどゲロ吐きそうなの我慢して見ました
まず難民キャンプのようなところで聖が貰った大事な楽器を防具と物々交換
あまりにも人の心のないトレード 俺でなきゃ見逃しちゃうね
ちなみに防具は特に役に立たずに聖は致命傷を負います どうせ死ぬならおばあちゃんに貰った楽器大事にしとけ ここマジで必要だったの?
スカーレットちゃんは幼女と会話 ここの幼女後で出てくる まぁ大したシーンじゃない
なんか『見果てぬ場所』周辺は叔父の軍隊が守って支配してて それに不満持った民衆の団体がめっちゃいて乱闘中
火山が噴火して大変そうな中でバックでかかる渋谷ソング!このシーン全部クソ 時間稼ぎ?
名前だけかっこいいけど猿みたいな2人が出てくる さっき会った幼女が原因でスカーレットちゃんがピンチ!
この後聖が名前のついたモブ2人を殺害 殺した後特に気にすることもない聖 今までの命を大事にスタイルはどこいった?
このへんで聖のキャラがめちゃくちゃ薄味になります まぁこの映画も薄味なので合わせたんですかね?
で、途中いた大量の兵士や難民っぽい人は全部いなくなっててエベレスト南西壁無酸素登頂を終える ノーマルルートで登頂したということか 山頂綺麗
モブは置いてきた ここから先の戦いははっきり言ってついてこれそうにない
俺もこの映画についていけそうになかった
ここで四天王CDが出てくる 追いつめられるスカーレットちゃん! 最後までネームドには勝てないのが徹底してましたね
仲間になったABが突然出てきて乱入してCDは滑落 そのあと山頂から透明な階段があってそこをスカーレットちゃん1人で登ることに
聖登らんの?一人で行かせるんか? あと階段がめっちゃカイジの鉄骨渡りを思い出させる。
盛り上がらないクライマックス! 階段上った後は島があってそこから進むと扉があって叔父がいた!
叔父は扉の前で「なんで扉開かないの!」って嘆いてる 急に叔父の懺悔タイム 背後のスカーレットちゃんに気付いてない
「俺が悪かった!扉開けて!ごめんなさい!」 聞いてたスカーレットちゃん ほだされて叔父に説得
「しゃーないがお前私に謝れや!」叔父のさっきまでの懺悔は扉へのパフォーマンスだったのでもちろん嘘
スカーレットちゃんにつば吐いた後で襲い掛かる スカーレットちゃんブチキレて反撃!
このへんでスカーレットちゃんの心の声とかが延々と流れるのがすっごい苦痛というか酷いというか
この映画キャラクターの心理や状況が全部セリフになっててくどいし違和感凄いしでもうちょっとなんとかできなかったの?できなかったからこうなったんだろうな
叔父の殺害寸前で『赦せ』の意味を再認識して 叔父ではなく復讐に囚われた自分を赦すことに
ここでスカーレットちゃん叔父に背中を向ける この一族油断多すぎない?
叔父は落ちてた剣を拾ってスカーレットちゃん殺害をもくろむけどここで3回目のサンダードラゴン
召雷弾でまず叔父にダメージ 生きてるので叔父は攻撃力2001以上
そのあとトドメのサンダーフォースを喰らって叔父は消滅!
そして急に謎ババァが出てきて聖らと合流
で、ネタバレしたようにスカーレットちゃんは生きてたので現世に復帰
聖は道中で致命傷を負ってたっぽくて虚無りました
虚無るまでの間で 「生きたいって言え!」「生きたい!」の茶番が繰り広げられる
画面の前の俺の心はもう限界だ 赦せない
「クソ映画ってもっとはっきり言え!」 「クソ映画あぁぁぁぁぁぁぁああああああああ!」
スカーレットちゃん生き返って現世では叔父が死んでた ふしだらな母は生きてた
スカーレットちゃん王女になって国民の前で茶番演説 ここすっげぇ茶番 十二国記の初勅がいかにかっこいいかがわかる
あと城の前の民衆の数がすっごい GLAYのコンサートじゃないんだからさ、20万人くらいいるよあれ 16世紀のデンマークで人こんなに集めるの無理っしょ
聖が将来死なないような世界を作るためにがんばる!➡ED
こんな映画が作られないようにしてくれ
EDで今までのシーンが流れますがストーリー全部薄っぺらいので感動は0 渋谷ダンスのコマが2つくらい出てきて失笑
終わった後僕は虚無になりました。
●作中攻略法
叔父が死の世界に召喚された瞬間にサンダードラゴンが叔父を撃破でターンエンド!
もしくは毒に頼らずに叔父を刺せ
●この映画の攻略法
サンダードラゴンが監督兼脚本を仕留めればいいですね なにしてんだサンダードラゴンこんな映画作らせんな はやくやれ
●総評
途中ちょくちょくここだけ見たらいいシーンに見えるんだろうな みたいな部品はあるんですが
カスと言うにはカスに失礼なほど薄っぺらいストーリーとのギャップのせいで余計にクソ感が増します
ついでに言うと復讐はダメだの赦そうだの薄っぺらい言葉が続きますが結論言いましょうか
僕はこの映画が赦せないですしこの映画作った人が赦せないですしなにより見に行った自分が赦せないです
この映画見た後では復讐はダメだとか赦せだとかそういうの全部響かないですよ この映画が否定してくるんだから
あとストーリーが薄っぺらすぎて愛も生も死もわかるわけないですこの映画 誰か愛を教えて
なんか古典みたいなの知ってると解像度増す?らしいんだけどそんなのどーでもいいんすよ
タイトルに2って書いてない時点でなんも知らん人が見て面白いか面白くないかが全てです
おもしろくありません
島根にパソコンはあったけど細田に脚本が無かった
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