果てしなきスカーレットのレビュー・感想・評価
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単純に面白くない
正直、褒めるところがない。
世界の平和とか憎しみの連鎖、みたいな台詞があってテーマが「人間とは」という普遍的だが非常に重苦しいテーマなのに、それに耐えうる世界観にも主人公にも仕上がっていない。
全体的に冗長な上に爽快感がない。映像美はあるが、最近の目覚ましい表現技術の進化を考えれば「まあ、こんなもんだろうな」と思う程度だった。
・復讐譚なのに主人公のスカーレットに共感できない。序盤はひたすら「お父様大好き!」って言うだけなので見ているこっちが恥ずかしくなった。散々訓練するシーンを描写しておいて毒を盛って弱った所を狙う作戦って何?
・スカーレットの台詞の大半が「アア、アア」みたいな声で、ちいかわかと思った。まともに喋っても感情的で刺々しく、とてもではないが王女に見えない。
・ヒーローの聖は真っ向からスカーレットに歯向かうでも迎合するでもなく、ただ現代の価値観を体現しているだけで「人間らしさ」を感じない。
・聖が歌一つ歌っただけでギスギス感が消し飛び、恋人みたいな雰囲気になるのはどうなんだろう。「へえ、やっぱバンドマンがモテるんだ」と見当違いな事を思った。
・ダンスシーンが不気味の谷過ぎて気色悪い。等身がおかしいせいだろうか、人形が動いているようにしか見えなかった。
・戦闘シーンに爽快感が皆無。主人公達が弱すぎる。四天王みたいに立ちふさがる王の処刑人に真っ向から勝てないのはどうかと思う。
・死後の世界? の設定がよくわからない。(最後に明かされる事実だが、)実は死んでなくっても行ってしまう世界のようだったし。あの竜は結局何? あの婆は何?
・ボスがマジで愚昧すぎてなんで権力を持てるのか意味不明。周囲の人間はなんでアイツに「死後の世界でも付いて行こう」と思ったんだろう。頭に脳味噌が入っていないんだろうか。
・ボスの死に際が異常に長く、報いとして長く苦しませたかったのかも知れないが、陳腐だったし終盤で見ているこっちは疲れてたので「さっさと○ねよ……」としか思えなかった。
・死後の世界にも現世の王国にも大勢の人間がいるのは結構なのだが、王国に地平線を埋め尽くすほどの群衆がいるシーンは、「ちょっとコピペをやり過ぎてないか?」と思った。
可もなく不可もなく 65点
アニメーションや画は90点だが内容は50点
やはり細田守は脚本は他の方に頼むべき
疑問点や気になった点をあげるとなると
・急なミュージカル映画。インド映画ですか?笑
・死の世界…であるべきだったのか
・生きるとは 難しいテーマである。
・セリフが単調
・主演は声優に任せるべき(バラエティーのイメージが拭えない)
話題になっていたので観ました。
映画館で見るべき作品。
アニメ映画ではなかったら...
2時間全て見た時に出た感想は「説明が少なすぎてよくわからない」だった。その原因を自分なりに深掘りしていく。
まず、時折出てくるあのババアは一体なんだ。死神とでもいうのだろうか、物語進行的に結構重要なポジションなのでせめて名乗ってほしかった。
次に物語全体の無駄の多さ、例えばみんなが「インド映画みたいだ」と言っている現代の渋谷に飛ぶシーンの前の宇宙を旅するような描写が長すぎる。他にもなぜ山が噴火したのか、なぜ最初に山頂についたのがスカーレットと聖だけなのか、他のみんなはどこにいったのかなど、いらない部分と説明が欲しい部分が多い。そこが作品全体の評価を下げている一番の原因だと思った。
作品を見ている時にずっと思ったのが、「これは2時間でやる内容じゃない」だ。復讐ものを2時間にまとめるというだけでもかなり洗練された脚本じゃないと難しいのに、それに現代から来たよくわからん角刈り看護師を混ぜたらそりゃ無理に決まってる。
さらにプラスして細田守がやりたいことを全て2時間に凝縮したような内容で、全てが中途半端だと感じた。
これがもし1クール丸々使えるアニメ作品ならば、もっとマシになっただろう。時代のテーマだったり作品自体の素材の良さは随所から感じた。特に芦田愛菜の演技がよく、ぜひもっと声優をして欲しいと思った。
もっと説明があったら、もっと時間があったら、もっと脚本がちゃんとしていたら、きっと別の評価をされていただろう。そんな映画だった。
映像はとても綺麗なのでこの評価を見てもまだ「観たい」と思った人はぜひ観て欲しい。2回目は行かなくていいけど。
箇条書きで評価
加点
映像美
キャラクターの味
フラ
減点
演出の大き過ぎる振れ幅
ネグレクト母の腰の軽さ
時代を気にしてる割には参照していない
指輪物語
謎稲妻
光の国のウルトラマン
オチ
この先ネタバレのため 読むのは自己責任にて
酷評されなきゃイケナイほど駄目な作品だとは言わないが、その説明でいいのか?というシーンは多い。
王女ちゃんは父に大事に育てられたとても純心な娘、そんな父(旦那)が気に食わない母は王弟を唆し王位簒奪を画策し王国内に大乱を招く。死んだ父の復讐を誓った王女ちゃんだが、根が純心なので酷い目に遭い荒んでいく。王女も王国の住民も大乱に巻き込まれて死に現世と地獄との狭間のような過去も未来も生も死も混ざり合う不思議空間へ放り込まれる。ここまではまだ良い。
突如現れた現代風青年ひじり、何故か手に入れていた弓で矢を放ち父王の処刑執行人だった男に殺されかけた王女ちゃんを救います。この辺から少しずつ なんだこれは というシーンが差し込まれます。
中略
というか王位簒奪したなら、王女ちゃんは処刑の対象だし、その母も普通は処刑では?さらにはこの頃のヨーロッパなんてのは殺伐時代まっしぐらで大航海で奴隷ばんばん隣国と話し合いもへったくれも無いはず戦争嫌なら婚姻関係で親戚なって生き残り戦略じゃないの?16世紀から現代へ跳躍させる光の集中線エフェクトは古臭い、青年ひじりにダンスさせる不明確な意図が解らぬ、歌わせるなら必要性をもっと見せていかないと、戦争反対は自由だが王女ちゃんがそれを言うのは許してもらえるのか?
殺伐シーンのカッコ良さは許すが新興宗教じみた思想は認めない、話し合えば戦争回避できるかのような切り口は駄目さね。
映像は綺麗
鑑賞動機:観る気なかったけど、園村さんと伊澤さんがアクションに参加しているなら観てもいいかも10割
アニメになっても体格の差、体重の差がきちんと表現されていた。かなり尺とって戦闘シーンを見せてくれたのは嬉しかった。吹っ飛ばされ方とか搦手とか鎧の隙間から突き入れるとか…ふわあ。スタントというかモーションキャプチャーなのかな。かっこいいですね。
他はいいところも悪いところも、取り立てていうほどのことはないのでは。
此岸と彼岸
歳をとって徐々に映画館に行くのが億劫になってきたのですが、あまりの酷評の嵐に返って興味をそそられ『果てしなきスカーレット』を見てきました。
ズバリ、お子様の見る映画ではないです。その点、宮崎駿の『風立ちぬ』『君たちはどう生きるべきか』と同じ。
私は一度だけ、最悪の金縛り体験をしたことがあります。その際、体がドブ沼の底へ沈むような「落ちる感覚」と共に、どこの誰かも分からぬ叫び声を「聴き・感じた」のですが、スカーレットが暗殺に失敗後に毒で死にゆく際に体験した「あの状況」はまさしく「それ」と同じ感覚でした。まさか40年前の感覚を呼び起こされるとは思いませんでした。
時代や時の交差する地で巻き起こる現象。脈絡なく現れる敵とか。場面の移り変わりなど。これなどはもはや哲学の話であり、「人とはなんだ?命とはなんだ?」と冒頭から問うてくる、あの老婆と共に見る人が考え、感じるほかないもの。
私は小学生時代に国語の時間で読まされ、気味が悪くて大嫌いだった宮澤賢治の『注文の多い料理店』のことを思い出しました。此岸と彼岸とは、隣り合わせで表裏一体。心象風景の、妄想にして現実の、過去と現在と未来の交差した「あの世」の顛末(ちなみに今は宮澤賢治さん、大好きです。とてつもないイマジネーションの嵐。読むといまだに頭がクラクラしてくる)。
物語の終盤に現れた「門」は、彷徨う「ヒト」にとって固く閉じられた門だが、反射して下方に映し出された門はすでに開かれていた。天国の「門」を閉ざすのは、今の段階の文化・宗教・教養・知性等に縛られた「ヒト」のマインドのせいであると暗示していたのだろうと。
どうやら酷評は主に監督の脚本についてが大多数のようです。私は前作の『竜とそばかすの姫』も大好きだけれども、ちょっとありえない脚本の粗が気になり、それでも何度もリピートしてしまったのでした(エガチャンネルでも江頭2:50さんが分かりやすく解説していてすごいな、と思ったり)。本作品は、前作よりずっと一本筋が通っていましたので「脚本」が悪いとは私は思いません。
テーマが深すぎてすべっちゃったのかもしれない
まさかの「人間とは?存在とは?」だった
人類がいまだに未到達の普遍的かつ深遠な哲学的宗教的テーマを扱った作品だったので意外だった
というのもCMから単なるスカーレットの敵討ちバトル譚アニメなのかなとばかり思っていたから
自分は小さい頃から「いつか死ぬのに生きてる意味あるのか」ってずっと不思議に思ってたタイプの人間だから監督のこの唐突な深いフェイントwに対して真面目に相対したいと思った
ダンスが神とのコミュニケーションだったり時空を超えた世界で違う人生を見たりという様々な時間軸が同時並行パラレルワールド的に絡まってるのでうまく統一感を出せなかったのかも?そこがチグハグな印象を与えたかも知れないね
このテーマは人を選ぶだろう
深淵を覗く監督に深淵が反応してくれますように
壮大で深く広いから暗すぎる海に乗り出した細田監督においてその答えが結実しますように
私の中でその域に一番近いのはジェームズ・キャメロンだがこのような深いテーマと視点視座持つアニメ監督が日本にいるなんて嬉しいことだ
バトルに明け暮れる脳筋アニメ界が哲学を始めるなんて
行かなければ良かった
ちゃんと凌辱モノを作りたいって言え
争う姿勢を見せることが平和への戦略ということもあるような。今目の前の人を殺すのと、平和への政治的戦略って全然別だ。そこを繋げて考えるのでついていけなくなる。それを説くだけの説得力があるのは、山上とかのテロリストぐらいだろ。その変な歪みの上で戦いのない世界とか、平和とか説かれるとだんだんわからなくなる。平和には争いが必要だ。平和を勝ち取るための戦いだっていくらでもある。まずは、専制政治から市民社会を目指すのが筋だろと思うのは私だけか。
それと作り手側がもっと性的に正直だったらもっと爽やかになりそうなのに。ストレートに凌辱モノをやりたいならやればいいのに、なんでそれをできないんだろう。自分の欲望に正直な作品の魅力も残念ながらない。山田洋次は作品でいつも女性の脚への欲望を隠してない。そこを見習ってほしい。
もしもディレクターズ・リメイクが可能であれば。
過去の長編抒情詩、劇作家の作品や
黒澤監督の後期のような余白のある
映画的表現をベースにしながらも
量子力学的世界観や最新のグラフィックを取り入れた
意欲的な世界観の作品だと感じました。
その上で、
◉物語の構成や文脈を鑑みて
チャプター制にしていただく。
例えばギャレス・エドワーズの
ザ・クリエイター/創造者
みたいな感じですね。
チャプターのはじめに、テーマ表記と
環境設定のインパクトのあるシーンを改めて
据え置いて、物語を開いていく。
その方が
作り込まれた世界観、工夫に満ちた舞台設定
登場人物同士の感情など
よりシンプルに美しく
響くものになるのではないかと感じます。
◉スカーレットと母親以外の声優さんを
総変更していただく。
この世界に没入できる方。
そういう方なら素人の方でもよいのでは。
◉物語の骨格を
もし、スカーレットの成長におくのであれば
少女から女王に変化していくスカーレット
特に最後の演説の言説、トーンを変えて
思い切り表現していただけないか。
時代背景も踏まえて
王としての威厳に満ちた決意を示して
いただきたい。
スカーレットは
それだけの旅をしてきたんだと思います。
◉最後に
ベタな表現かもしれないが
スカーレットの女王としての使命と一途な愛を
物語るものとして
年老いた威厳のある女王スカーレットの
姿をなんらかの形で見せていただけないものか。
スカーレットのこれまでとこれからの
志と頑張りに私たち観客たちの感動と
共感で報いてあげられるのではないか
と感じました。
スカーレットの頑張りが
一心に伝わる映画でしたので
その頑張りと志が
より広く伝わるといいな
と勝手ながらコメントしました。
このように考えましたのは
『スカーレットは生きている』
という何とも言えない感覚を感じたからでしょうか!?
時間の評価に耐える作品は
たくさんの批評をさらされながらも
生きていく人間のように逞しく成長していくものでは
ないかと思いました。
この映画を脊髄反射の感情で批判する人達のほうが怖いわ
細田監督の新作なのでチケット予約してから、よせばいいのにいろんなサイトで評判をみたら購入をちょっと後悔しつつ劇場へ
低評価の影響なのか朝2番興行で約8割空席!(目視で)あまりの館内状況に凹みながら鑑賞そして感想
巷間言われるほど悪い脚本では無いし映像もきれいしスペクタクルやまぁまぁの感動もあるしの作品ではないかな
そりゃツッコミどころはあるし冗長なシーンもあるがどんな映画でもあるしね
何ゆえの先鋭的な批評が続くのかちょっと考えてみたが、観た人はきっとこう思う
えっまさか細田監督のいつもの脳天気なアニメではない!えっこれは重いしよくわからんわ
等と鑑賞脳が思考停止になってただ映像を追って見てるだけならあの超批判も頷くわ
予告編とか観てたら、これは王弟の兄王への謀殺と簒奪・民の圧政と近隣国への侵略のセットからの王女が叔父を討つ復讐お話
これは刺さる人と刺さらない人の2極化が発生するかな
刺さる人の母数が少なく満足しているのであまり声高に発信しないが刺さらない人には大声出して面白くないのでお金と時間を返せとなり難癖をつけ始める あとヒロインの声についても それは同意かな 歌はうまいが
持っていき様では日本人の好きな忠臣蔵チックか水戸黄門チックな展開(勧善懲悪)を皆期待するけど、全然思っているのと違うやんとなり皆さんが言う脚本が悪いという批判で出る
舞台が北欧だし陰鬱な雰囲気とギリシャ神話やシェークスピア劇のような悲劇的そして重いテーマが出てくると脊髄反射で感情のまま否定の方向に走るのでしょう
まぁ日本人にとってシェークスピアなんか熟読しませんよね(当家比)
この映画の悲劇の二重構造が見えないとぜんぜん面白く無いし最果ての門あたりのイベントでのスカーレットの躊躇が理解できないとヒロインが弱いとなるつまり台無しとなる
悪役弟の名前がクローディアス!この名前がハムレットに関連付けされているに気づけば
監督の意図がわかってあのよくわからなかった世界がパッとよく分かるようになる
二重の悲劇とは不死の国へ転移して叔父を討つ運命とそれから解放されたい自分の運命のせめぎ合いをハムレットの心境で聖と共にスカーレットは最果ての門へ進んでいく
聖はしがらみのない世界からの単なる外圧役 故にダンスシーンにつながる(要るかな?)
異世界なんでヒロインを助けるドラゴンもいます(謀殺された王様の化身かと思った)
監督が提示した今回の映画の世界観に合う合わない人はチャットGPTに言わせると
『批判的な人は“娯楽モード”で観ていることが多い
象徴劇・悲劇は、本来 “ゆっくり咀嚼する前提” で鑑賞するタイプの作品です。』
『ところが今の観客の多くは
展開が早い映画
分かりやすい伏線回収
勝者/敗者がハッキリする物語
主人公が論理的に勝つ話
こういった“娯楽の文法”に慣れています。』
『この映画の悲劇・寓話・神話的映画を理解できるかどうかは、鑑賞経験の積み重ねで決まるからです。
読み取れる人は、単にその土台がある。
読み取れない人は、そこに触れた経験が少ないだけ。
料理で例えると:
スパイス料理に慣れていない人に、
いきなり本場の重いカレーを出したようなもの。
辛すぎて「まずい!」となるが、それは舌の成熟度や文化圏の違いであって、「**舌」ではない。』
そうかな?リンゴとハチミツのカレーを好む人は決してスパイスカレーには出さないだろう
スパイスカレーを食べる人はリンゴとハチミツのカレーも食べるが
色々理由をつけてスパイスカレーを勧める人を批判すると思う
この映画のように (面白いのに)
To be or not to be
予告編の聖さんの綺麗事に?を感じつつ公開を待っていたが、次はSNSの悪評が。ここまで評判が悪いと、怖いもの見たさ半分で投げ銭鑑賞。
・・・なんだ、そこまで悪くないじゃん。
制作時間の関係か、実写合成の処理に乱暴なところや、人物像や動きの生硬さ、現代パートへのしょぼいエフェクト、また全体的に甘々な人間観や死生観などのれないところはちょいちょいあった。
そもそも異世界ものが初見の人には、お話自体がご都合主義的に感じて、ダメな人もいるだろう。
写実的な観点から気になる点も多い(髪の毛はあんな綺麗に切れないだろとか)。
しかし、シェークスピア知らんからやろとか腐すほどの解釈の難しさはない。
論理的な支離滅裂を言うなら、M御大を含むファンタジーの筋運びの論理性もそうだが、そもそも映画というジャンルにあまり強くそういうツッコミ入れるのはヤボではなかろうか。
予告編で気になっていた聖さんの青さも一応は回収されたと見ました。サーバント王女宣言には苦笑したし、滑ってると思うが、これも時代性だろう。
大オススメでもないが、監督が書きたい部分を、自分とは違う感情・感性を楽しみながら見れば、筋運び云々は片目をつぶって鑑賞できました。
このインフレのご時世、たかだが1000数百円、監督や演者の頑張りを楽しむ鑑賞者としては、2時間のエンタメとして楽しい映画でした。
細田さん、頑張って👍
全586件中、61~80件目を表示
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