果てしなきスカーレットのレビュー・感想・評価
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ドラゴンが喰らわせる「ライデイン(電撃)」。
デンマーク王女のスカーレットは優しい父王に愛されていたが、母親には愛されていなかった。
そんな王を憎む王の弟であるスカーレットの叔父が王を謀略で陥れて処刑してしまう。スカーレットは復讐の機を窺うも、逆に伯父から毒を飲まされて殺されてしまう。
死の世界の一歩手前で目が覚めたスカーレットは憎き叔父を求めて流離ううちに、妙な格好をした男と道中を共にすることになった。
その男は「自分は看護士だ」と言い出し、怪我人の治療を始めるのだが・・・。
要は「復讐劇」です。
中世ヨーロッパの人間と現代の日本人とが死の世界で邂逅し、共闘する。
敵側の叔父やその手先がいつ死んだんだ・・・・?という当初の疑問点と、主人公側が多勢に無勢でピンチになると毎回出てきて「電撃をかましてくれる竜」の正体は何なんだ???結局最後まで明かされないまま。
現代にいたかもしれない「もう一人のスカーレット」の描写も特に入れる必要性を感じない。
普通に勧められますよ。気になる人は足を運んで後悔しないかと。ぜひ。
細田監督の作品って必ずどこかに見所があるので、今回もチャレンジに期待していたのです。そうしたら酷評の嵐とSNSで話題になっていて、どうしたんだろう?と思って見に行ってきたんですが。
全然、悪くなかったです。
むしろ良いです。とても。
テーマは良く理解できます。
子供にも大人にも見て欲しい、色々な比喩がこもったおとぎ話です。
そして、映像でも音でも、声の演技でも、とても楽しめます。
今の時代にぴったりだし、よくこの作品を作ってくれたなと。
説教くさいとかそういうことも全然なかったです。
(以下は見た人向け、ネタバレというほどではないので書きますが)
スカーレットやその周辺を、日本から遠い国、過去でも現在でもいいですが、解決不能な紛争状態になっている地域などに置き換えて見ればわかりやすいというか。
いやこれどうするんだよ(英国最悪とか中国よ..など)とか、もしそんな状況の中に自分がいたらどうなってしまうんだろう.. 逃れようがなさすぎて聞くだに辛い...などとはニュースを見たり、史実に触れたりすると遠目ながらも感じるわけで。
だから視聴者の手元にテーマを引きつけるために聖という現代日本の人物を入れ込んだのだと思います。
そして、そこにもしっかりと毒があって...
全体に、このおとぎ話が、日常日本で暮らす現代に結びつくようにできていると思います。というか、モチーフになっているシェイクスピア作品はやっぱり本当に偉大な古典なのだなと改めて感じさせられる話でもあります。
そんなに大きな話ではなくちょっとした日常においても、何らかの事情で負の感情が強まってしまった時に、その感情に身を任せると大体ろくでもないことになりますから、どう一歩離れるのかっていうのは誰でも持っている課題だと思いますが、そこに落ちてくる映画なんじゃないかなと。
実際そういう所から起きる大小の事件は日常茶飯事ですし、実体のないような負の感情がSNSで膨らんでしまったり、みたいなケースもよく目にする訳で。
そうした憎しみという感情に対する、一つのおとぎ話だったんだと思います。
素敵だし、このチャレンジに対して自分としてはスタンディングオベーションです。
磨きすぎてつるんつるん!
悩んでいるあなた。
劇場に行って観ましょう!!
この絵は、劇場で見なくてどうする?
そういうレベルの美しさ。
なんか、もはや時々アニメにすら見えないんだよ。
そんくらい凄い!
4点のほぼ全ては、この絵!
なぜかって、、、
脚本も磨きに磨いて、、、
つるんつるん、、、
これが全体的な評価低い原因かな?
わかりやすい
セリフも無駄がない
キャラもはっきりしている
意図していることがすっきり伝わる
(私はダンスのシーンとかも違和感なかったよ)
つまり、、、
すんごい磨いて磨いて、つるんつるん!!
恐ろしいくらい心の中にひっかからなくなってしまってる。
なんか、、、ミニマリストの部屋の中みたい。
生きてる人間の匂いがしない。
あんなに叫んでるのになあ、、、
この感覚はお金払って時間使って観ないと
わからないかもだよ、、、
だからお金払って自分の目で見てきて欲しい。
完成されすぎると、凡人には
自分事に見れなくなってしまう。
ふーん。になってしまう。
あと、全ての弓系スポーツ経験者が感じたであろうことをひと言言わして欲しい。
「そんな踏み込んで放った矢はぜってー当たらねー!!」
あー、すっきりしたー
父の言葉の意味
口コミを見てから鑑賞したが、とても素晴らしかった!なぜ酷評されているのか…
世界観、音楽、映像どれも素晴しく、特に芦田愛菜のスカーレットはピッタリだった。あのまっすぐで優しく、でも怒りを爆発させた時の迫力ある声は、スカーレットの魅力そのもの
そして、許せという父の言葉の意味をスカーレットが理解するシーンは、思わずうるっときた。
大人になる中で、誰しもが自分はこうでなければいけないと自分自身を奮い立たせて社会で生きている。そんな自分を時には許す=認めてあげる、もしくは違う生き方も選んで良いんだと自由にしてあげることの大事さに気づかされた。
日頃社会で疲弊している人ほど、この映画を見て感じることがあるのではないかと思う。
許す力
酷評される理由がわからん。アニヲタには理解不能か?
シェークスピア原作ですが、普通に面白かったですよ。細田監督はアニメというメディアを使いながら実写的な映画を志向する監督と思いますが今回もそういう色の濃い作品です。
作画も背景も超絶美しく、声の出演の芦田愛菜も岡田将生もキャラにピッタリで熱演されてたと思います。
アトモス音響はかなり踏み込んでいて、劇場内に音が移動しまくります。
アニメしか見ないアニヲタの方には理解できない作品といえますが、なぜここまで執拗に酷評されるのかはちょっと理解できません、
今まで細田ファンだった人が見ても全く違和感はなく楽しめると思います。
もやもやした
細田監督には前から批判的だったのだけどあまりに評判が悪いので気の毒だし、期待値も低くして見る。ところが、死後の世界で現世と同じように意思を持って行動するし、死んでるのに更に死ぬと粉になる。死んでいるのにアホな王に仕えたり、難民生活を送るなどさっさと粉になった方がましではないか。王は王で死んでいるのに、死んでいる群衆を前に演説するなど、誰一人としてそれについて疑問に思う知性はないのか。その世界観を思いついた時点でボツにすべきなのに、そのまま進んでしまうため何が起こっても心に響くものはなにもない。
前から細田監督には、不細工で間抜けな者は死ね、くらいの心根を感じているが、今回はあまり気にならない。また、独自ルールの押しつけが本当に腹立たしくすらあり、ただそのルールがとてもひどいが現実世界ではないので、押し付けられてもそれほど気にならない。
スカーレットが聖の歌に大感動して現代の渋谷に意識がタイムスリップする。すると、渋谷の交差点でインバウンドの迷惑インフルエンサーのように踊りだす。それから避難民たちとの交流でフラダンスをするなど、物語の緩急なのかほっこりさせようと意図する場面が空々しく鼻白む。
聖の歌やエンディング曲など、いい歌でしょ~という押しつけを強く感じる。好みの問題だが、あまりよくない。
スカーレットの父が残した言葉「許せ」について、スカーレットはあれこれ考える。叔父を死ぬほど憎んでいて、その彼を許せなのかと思い悩むが最終的に、自分を許せに落ち着く。なにそれ。父を殺した叔父の罪を許すと、「こうあらねばならない」と厳しくする自分を許すが比較対象になるだろうか。随分軽くなるし、父親がそこまで見越して言葉を残すだろうか。
いろいろ文句を述べたが、格闘場面はとても痛々しくて死後の世界とは思えないくらいいい。
芦田愛菜ではありません
アニメ史上位の美キャラ
映像美ももちろんだけどスカーレットとヒジリが心も見た目も美しい…特にスカーレット。
聖が地味という声があるけど普通の好青年で盛ってなくてとても良い。好き。
そして歌を聴く為にもう一度見ても良いと思える。いや是非見たい。中村佳穂が歌ったら鳥肌だったかも。
ただダンスはな〜ここ数年流行り(?)の絶えず速く動き続ける間も溜めも情緒もないダンス。個人的には好きじゃない。
低評価多いのは内容のペラさだろうけど大事なことは伝わるのでお子さんに見せるには良いと思う。これからの時代に合った新しい切り口の演出をしようと頑張った感はあると思う。
海外のハズレ映画より全然良いよ!
破綻してるという声があるがストーリーは破綻してはない。ポスト宮崎駿・ディズニー系譜として器が破綻したのかも知れない。
芦田愛菜は頑張ったし上手いけど感動はしなかった…でもエンディングの声はびっくりするくらい美しかったな。
ただ途中の宮野真守と津田健二郎の巧さをみてしまうと、やはり声優の凄さを否応にも感じてしまう。
作画レベルがガクンと落ちる場面が2回あったのですがあれは何(汗)演出だとしたら意味不明だな…
生死世界の描き分け…だとしたら序盤が作画綺麗過ぎるし何なんだろう、予算か??
あと血管描写あるね。雷の形がぽいなーと思ってたらやっぱり最後血管同じ形で浮き出てた。わかる人にはわかる話。
シェークスピア
俺が単純なのでそう思う。
おそらく人の何たるかを描くのに適した世界観なのであろう。驚いたのが死後の世界に居るってところ。細田監督曰く、人は死んでも現世の業から解放されないらしい。
形のある無し関わらずに人の執着は魂にでも刻まれるのだろうか?
復讐という感情
衣服
食欲
地位などの優劣
独占欲もあったろうか。
愛もその一つ。
王が妃に向けるものが愛の側面でもある。
楽器は文化の象徴だろうか?
人が獣では無い事の象徴というか、娯楽というか。
踊りは神との対話として使われていたけれど、言語の壁を飛び越えて共感を得る為のツールというか、体で発する動作という言語って感じかな。
突然差し込まれる現代のイメージは選ばなかった未来だったり、不確定な人生そのものかもしれない。
そんな、正と負の両面をぶち込んだ物語だった。
で、まあ…清濁合わせ飲んで、全てを凌駕するのが「愛」なんだとか。
この場合は「LOVE」の方の愛。
様々なシーンや台詞に含まれるものが多くて、ちゃんと受け止めようとする人には味わい深い作品に思う。
俺は元来、この手の話しは嫌いではないので、随分とわかりやすいなぁと思いながら観てた。
感動するような話ではないし、感銘するような話でもない。ただただ、筆者が持つ死生観や思想との答え合わせをする物語でもある。
作画は美しかった。
そこそこ不条理な事も起こるのだけど、現実ではないので、そこはまぁ突っ込むだけ野暮というものであろう。
アニメというポピュラーな媒体を通して、普段は目を向けない方向に思考を巡らすのもいいとは思う。
考えたところで答えが分かるわけではないのだが、指針くらいは変えられるかもと思う。
父親目線で感動☆☆☆
ここまで評判が悪いと逆に応援したくなり
あまりにスケールの大きい世界観。空の龍の視点で見ると良いかも
細田守監督のブランド
ずっと楽しみにしていた細田守監督の最新作、最近の作品がイマイチとはいえ、今回こそは大丈夫!と見てしまうのがブランド力だと思います。予告やポスターを見ると、何となく難しそうな印象でしたが、誰でも分かりやすい作品でした。ちゃんと最後は少し泣けるし、絵も演技も素敵なので、ある程度満足はしました。
ただ感想としては、めちゃくちゃ単純なお話を、めちゃくちゃお金をかけて、ちょっと変な曲とダンスを入れただけでした。もっと複雑で見応えのある作品を期待していたので、平凡過ぎて肩透かしを食らいました。まずスカーレットがバカで弱く、すぐに泣き叫んでいて共感できませんでした。可愛くて魅力はあるんだけど、イマドキ女をこんなに弱く描くのかと。また刀を振り上げて止まったり、なぜか素手で戦ったり、ご都合主義なシーンが気になりました。そして1番の問題が、聖のデザインは本当にこれで良かったのか?主人公に次ぐ2番手として、さすがに地味すぎないか?ということです。印象に残らないしグッズも多分売れないしで、意図がすごく気になりました。恋愛要素も結構無理があるし、細かい設定も分かりづらかったです。
3DCGを存分に使っていて、細田守監督らしさが設定も相まって全然なく、不自然で凄みがなかったです。細田守監督のブランドはもう失われて、細田守監督の作品として見ると評価はさらに下がります。原点回帰にもっと日常の、現代に近い日本を次回作では期待します。(今後もちゃんと見ます!)
聖☆ヒジリに出会い知る愛と希望。
父を裏切り殺し、王位となった叔父クローディアスに復讐しようとした現世、その復讐が果たせず「死者の国」へと行ってしまうスカーレットの話。
死者の国にいる老婆から“クローディアスはここにいる”と聞き復讐心に燃えるスカーレットだったが、先の未来から死者の国へと来た看護師・聖の行動に、復讐心が揺らぎ始めるスカーレットだったが…。
本作の酷評で逆に気になり鑑賞。
冒頭の入りそんな酷評されるほど悪い入りではない、「父をハメ裏切った叔父への復讐」って題材も悪くもない。スカーレットってキャラも可愛い♡絵も上手く映像美で惹かれたんだけど…敵と聖が現れるまでは(笑)
『観た感想を言葉に表し書くのが難しいんだけど、一言でザックリ書くなら「浅い」ですかね。背景、風景描写はあんだけ綺麗なのにバトル中の単発描写、浅いセリフ、描写に合わないBGMと他にも色々と…伝わりにくいかな。』
殺伐とした世界で生きるスカーレット、先の未来から来た聖に出会い、時の旅で見た聖の生活する愛に満ちた世界を知り、争いでは何も解決しない、愛と希望に満ちた世界は来る!しよう!みたいな。
メッセージ性を感じる作品だけど、よく解らないし、観たままを思うなら今さら!?って感じだし。逆に少し残念で観れたっ事で↑の評価。あと芦田愛菜さんの声優は「かがみの孤城」のオオカミサマが印象的で声優・芦田愛菜は好きです♡
追記
「N-TOWN」というYouTuberさんが私の言いたかった『』内のことを代弁してくれるので、8分30秒~10分辺りまで超ド共感(笑)
頑張ったものの、色んなところで無理がある映画
先に断っておくが、私はこの映画を「ある1シーンを除けば」ギリギリ見れるタイプの失敗作だと思っている。
全てが全ててんでダメ、なんてことは無い。芦田愛菜や松重豊の演技はかなり上手いし、一時期の細田守を期待して見に行くと映像にギャップを感じるかもしれないが、それでもアニメ映画としては十分綺麗だ。特に風景は圧倒的と言っていい。
ただ、この映画はかなり無理をしている。
テーマ自体はシンプルで「争いをやめよう、他人を、そして自分を赦し、愛そう」というものだ。しかし、これは創作の世界では既に何万回と擦られ倒したテーマだ。作り手はこの既視感を乗り越えるだけの新規性を作品に盛り込まなければならない。
そこで使われたのが「死者の国」という概念である。過去と未来が溶け合い、生と死が混ざり合う場所は魅力があるし、「ハワイアンなおばさんが歌いながら踊っている横で、イタリアっぽい格好のおじさんが一緒に踊っている様子」なんかは素直に悪くないと思ったのだが、同時にこれがかなりの矛盾を生んでいる。「じゃあなんでデンマークのたった1代きりの王様が、あんなに支持されることになるんだ」とか「生きていた時の敵味方の関係が、なぜ死後の世界までそのまま持ち越されているのか」とか、疑問点をあげるとキリがない。
そのくせ監督が描きたいシーンも多いので、説明しないといけない部分がどんどん削られていくことになる。「見はてぬ場所」を目指して民衆が押し寄せ、防壁を破るシーンは明らかにベルリンの壁を意識しているし、その後の人々の勢いはインド大反乱の絵を彷彿とさせた。ただ、なぜ民衆があんなに揃って押し寄せたのかという、動機づけの部分が一切盛り込まれていないので、「なんだか旅先でわらわら人が集まってる場所にやってきたと思ったら、いきなり反乱みたいなのに参加しだした」という形になってしまう。クラウディアス自体が根っからの悪人なのでその動きに抵抗すること自体はわかるのだが、民衆が一斉蜂起するまでの過程やそれにスカーレットや聖が合流する流れが1ミリも説明されないのは、流石にやりすぎな削り方だ。
こんな感じで、作品の中ではどんどん説明が削られていく。聖とスカーレットの関係などはまさにその極致で、この2人は限りなく平行線に近い思想を持っている。聖は争いを止め、人を傷つけることを避けようとする一方で、スカーレットは復讐のために人生を捧げており、その過程では人殺しを避けて通ることは出来ない。
この2人が相手を理解するところまではよかったのだが、より深く互いを知り、愛し合うための場面があの悪評高いミュージカルシーンである。あまりにも脈絡が無い上に、「こうやって2人は愛しあうにまで至ったんですね〜」と説明されても、過程をすっ飛ばし過ぎているが故には?となってしまう。「愛について教えてよ」と歌うのならば、やはりここで手を抜いてはいけないし、手を抜いた結果として生まれたミュージカルはひたすら納得性を書いたものになっている。映画を見ている途中で、もう帰ってやろうかと思ったのは初めてのことだった。
結局のところ、120分という放映時間に対して広げた風呂敷がデカすぎるのだ。だからこそ、色んな場面で無理が生じてしまっている。もう少し扱える範囲でテーマを絞るべきだったように思う。
観て良かったです
酷評を多く見かけ迷ったのですが自分で確かめねばと思い鑑賞しました。結果観て良かったです。
平和主義だった国王の父が、強欲な弟に貶めらて処刑されることから始まる娘スカーレットの復讐劇。
時空を超えてやって来たヒーロー聖、天から龍が現れたりはファンタジーとして見応えありましたが、悪役の結末がディズニー映画のようで、そこに若干の物足りなさは感じました。
酷評だった中盤のダンスシーンは未来への希望の表現として、違和感ないどころかスカーレットが未来を素晴らしい世界にしたいと立ち上がる感動シーンでした。
映像は素晴らしいし、テーマであった「許す」ということ。人種も時代も超えた人々がどう心を通わせるか。父が遺した言葉の重みに感動しました。
全586件中、221~240件目を表示
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