「普通に楽しめた」果てしなきスカーレット さりなさんの映画レビュー(感想・評価)
普通に楽しめた
普通に楽しめました。
私は苦境に置かれた女の子が困難を乗り越えながら成長していくような話が好きです。果てしなきスカーレットは、まさにそのようなストーリーで、スカーレットは父を殺された怒りから復讐のためにもがき、あがきます。それでも葛藤して、最後に自ら復讐を果たすか、果たさないかを決めた瞬間は、彼女の理性の強さや平和を願う強い思いを感じました。心情描写の演出は派手だった気がします。音響も凄くて、雷のシーンはその場にいるような臨場感を感じました。ここから批評です。まず、途中の聖とのダンスパートは浮いていた気がしました。感情移入できず、スカーレットが泣くほどの気持ちが分からなかったです。ダンスよりは、聖と食事したりとか、花火を観たりとか、そんな感じで日常の尊さを強調したほうが良かったんじゃないかと素人ながらに思いました。あとは、メインではあると思うんですが、死者の国のパートが長かった気がしました。もう少しスカーレットの父との回想パートが長ければ、父と仲良かったことが強調されて、スカーレットにさらに感情移入できたかもしれないと思いました。復讐の物語なので、悪役の悪さを強調したシーンが多かったのかもしれないですが、父が処刑された時点で父とスカーレットの関係性がそこまで深いものに見えず、スカーレットが復讐したいと思ったところが急な感じに見えて感情移入があまりできませんでした。全体的には、スカーレットの成長と平和を思う大切さが表現されていたことに注目すれば、良い物語だったと思います。登場人物に感情移入しながら観るというよりは、復讐心がもたらす影響や戦うことの意味を俯瞰的に考えながら観る作品だと思いました。
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。
