「細田守版『ハムレット』」果てしなきスカーレット ショウジキモノさんの映画レビュー(感想・評価)
細田守版『ハムレット』
クリックして本文を読む
本作は細田守版『ハムレット』です。
観る前にシェイクスピア『ハムレット』の内容を予習しておく事をおすすめします。
その上で、とても良い作品だと感じました。
テーマは「復讐」「生と死」「愛」。
ストーリーは概ね『ハムレット』です。
違いは「救いがある」こと。
主人公のスカーレットが生と死の狭間「地獄」のような世界で復讐を目指すも様々な出会いや対話を通して人間として成長し、未来に繋げていくという話。
主人公・スカーレットの不器用さと無念、叫び上げたくなる魂を芦田愛菜がどストレートに表現していて引き込まれました。
ディズニー映画のような後味と、映像としても臨場感に溢れていて見応えがありました。
「生きる」とはどういう事なのか、
「今を生きている自分」は何をどうやって「生きていくべき」なのか。
そもそも「生きる事」は「無念」の連続。
どんなに努力をしたとしても報われない事が多い。
タイパ・コスパの世の中では泥臭く生きる事を避け、手っ取り早く「正解」を手にしたくなる。
それは解る。
解るんだけど、味気なく感じてしまう日々に心が付いていかない。
この作品を観て、改めて立ち止まり、不恰好だけど泥に塗れてでも、我武者羅に魂の思うままに生きてみよう、愛を叫ぼう、そう思えました。
良い作品と出会わせてくれてありがとう。
コメントする
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。
